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ほの研ブログ - 最新エントリー

 2026年1月27日(火)13:30より、ラコルタ柏(柏市教育福祉会館)の2F多世代交流スペースにて、ほのぼの研究所主催の2025年度2回目の認知症予防体験講座「今から始める認知症予防 親も私も心配な方へ」を実施しました。コロナ禍で中断せざるを得なかった対面の認知症予防講座を、ラコルタ柏で再開できるようになってから、早いもので3年が経過しました。
なお、この講座を、2025年度に取り組む新規事業のうちの「多世代交流を通じた認知症予防意識向上プロジェクト」の一環として位置付けて、「親も私も心配な方へ」と冠しました。このプロジェクトは、認知症予防の知識を家族で共有することにより、子ども世代には、脳は自分の身体の一部として一生かけて意識して育てるものであることを啓発するとともに、その親世代、祖父母世代には、脳が長持ちするために有効な生活習慣を広める仕組みづくりを目指しています。

 当日は、タイトルに興味を感じて下さった方が多かったようで、50歳〜80歳代までと、まさに多世代の15名がご参加下さいました。50歳代の方が5名とこれまでになく多数ご参加下さったことはプロジェクトのコンセプトが少しずつ周知されてきたようで、大変嬉しいことでした。
 社会福祉協議会のご担当と、ほのぼの研究所の大武代表理事・所長の開会あいさつに続き、講座参加者とほのぼの研究所の代表理事、市民研究員6名が自己紹介を行いました。身近な方が認知症を発症なさった方、ご親族や知人、そしてご自身の認知症発症が心配な方、高齢者との活動において、健康寿命延伸のための認知症予防について深く学びたい方、高齢のご親族との会話が写真を介して弾むことで共想法に興味を持たれた方、聴覚等に障害のある方の認知症について案じる方々等から、様々な実情やお気持ち、そして参加動機を伺うことができました。講師を務めた大武美保子代表理事・所長はこの時伺った話を織り交ぜながら、講話を進行しました。

講座全景

 まず、認知症の定義やその予防方法等の概要を述べました。続いて、「共想法」を考案した経緯やこれまでの研究のプロセス、会話が認知機能に与える影響の実験結果等についてのべ、認知症が進行すると、人の話を聴き、理解して、それに対して質問をするということができにくくなると説明しました。そして、「共想法」は「話す」「聴く」「考える」という一連の作業を通して、加齢に伴い誰にでも起こりうる認知機能の低下を「脳の使い方を工夫する」ことにより、機能低下を防ぐことを目指している認知的アプローチであると説きました。そして「共想法」の参加プロセスを説明し、加齢により衰えるといわれる認知機能:体験記憶・注意分割機能・計画力のどれが鍛えられるのかを具体的に説明しました。人間の身体(筋肉)の機能は適度に使うと発達し、使わなければ委縮(退化)する:【ルーの法則】が認知機能や言語能力にも当てはまるとし、認知機能をあまり使わない脳の使い方をしていると、加齢にともない、認知機能が低下する可能性が高くなると述べました。さらに、脳に神経病理変化があっても、認知機能が保たれている人の言語能力が高かったという修道女研究:Num Study も紹介し、共想法は、脳を長持ちさせ、その人の人生を、豊かにしてくれるツールになるとも述べました。
 
 休憩後には、ロボットぼのちゃんの司会で、市民研究員4名による共想法デモンストレーションを観ていただきました。テーマは、「好きなものごと」、話題提供1分、質疑応答2分。それぞれが趣味の「ヘラブナ釣り」「古裂和小物づくり」「県の施設での市民交響楽団の定期コンサート鑑賞」「写真撮影旅行」にまつわる話題を提供しました。

共想法デモンストレーション

 2分設定の質疑応答の時間が超過した際に、ロボットが容赦なく発言を遮った時には、笑いが起こり、そのタイミングの妙に驚かれたり、質問する難しさを感じていただけたようでした。また、共想法に立脚した会話・対話支援システムロボットの説明にも、興味を持っていただけたようでした。

 最後のまとめとして、加齢に伴う変化のうち、若いうちから対策をたてておくと防げることは多いと、口腔ケアにおける8020運動の成功例を挙げ、防ぎうる認知症を予防する社会に向けて一人でも多くの人が、今から動き出せれば未来は変わる可能性があると締めくくりました。講話後、さらに終講後の様々な質問やお問い合わせにも十分に時間をとって丁寧に回答させていただきました。

 12人の方が「認知症予防に興味があった」と参加された本講座ですが、事後アンケートでは、好評ポイントとして「役立つ情報が得られた(11人)、日頃の活動に役立った(5人)「抱えていた問題や不安の解消になった(1人)」(複数回答)が挙げられ、ほぼ全員の方から「満足した」との回答いただけましたことに休心しました。引き続き、さらにお役に立つ講座を企画していきたいと思います。
 
 昨年末の弊所のクリスマス講演会にも参加下さり、「共想法」や活動にご興味を持たれ、「共想法」について詳しく知りたいとご友人と参加されたお二方共々が、賛助会員としてご入会して下さったのも、励みになる嬉しい結果となりました。

 最後になりましたが、当講座を企画、開催するにあたり、ご尽力いただきました柏市社会福祉協議会のご担当の方々に厚く御礼申し上げます。ありがとうございました。

市民研究員 松村光輝・吉田美枝子

 年賀状類の郵便物の写真です。 年に1回ですが、ある程度の年数になると結構な量になります。結婚のタイミングで独身時代の物は処分しましたが、結婚してからの物はまた溜めていました。 年賀状は個人情報の塊であり、写真が使われていることも多いので、なかなか捨てるのも憚られていたのですが、見返すかと言われると、ほとんどそうではないといと気付いたので、処分しようと思いました。どうしても見返したい物は写真に撮るなど、デジタル化して残しておけば場所も取らないので良いと思います。 年賀状をいつまでやり取りするのかの問題もありますが、出してくれる友達もいるのでもうしばらくは出そうと思います。 

ダブル/パラレルワーク共想法研修参加者 M.W.さん



かなり溜まっていた賀状

コメント:市民研究員 A.S.さん                                             
郵便局の年賀状を利用する方が減ってきたようで、なおさら過去に頂いた年賀状を処分する時には考えてしまいますね、近況報告などをメールで交換するのも良いですが、紙で頂く賀状は新年を迎えた正月らしくて、残したい派です。
 昨年2025年12月4日に開催しましたクリスマス講演会にて、 ほのぼの研究所 代表理事・所長 大武美保子が基調講演の中でお話しした「長持ち脳検定」が、いよいよ 2026年3月中旬よりスタートすることとなりました。


長持ち脳検定画面

 「長持ち脳検定」は、 認知症予防に関する知識が、世の中では断片的にしか伝わっていないという社会的課題を背景に開発されました。
さまざまな健康情報があふれる中で、
「結局、何をどう生活に取り入れればいいのか分からない」
そんな声に応えるために、 脳が長持ちするために本当に大切な知識を体系的に整理し、 日々の生活の中での行動変容につなげることを目的としています。

 認知症とは、「後天的な脳の障害によって、一度は正常に達した認知機能が持続的に低下し、 日常生活や社会生活に支障をきたす状態」と定義されています。
つまり「脳が長持ちする」とは、 単に認知症を防ぐことにとどまらず、 生涯にわたって必要な認知機能を発揮し、周囲の人と良好な関係を築きながら、 自分らしく社会生活を送れることを意味します。

<長持ち脳検定の構成>
「長持ち脳検定」は、以下の 3部構成 で進めていきます。
A) 事前チェックリスト(50項目)
B) 動画・テキスト教材
C) 事後確認のための小テストおよび検定問題

内容は次の 4つのコース で構成されています。それぞれのコースにおいて、対応するA)事前チェックリスト、B)動画・テキスト教材、C)小テストを少しずつ行います。
1) 認知症予防と長持ち脳の基礎知識
2) 生理的アプローチ
3) 認知的アプローチ
4) 脳が長持ちする会話
すべてのコースを学んだうえでC)検定問題を受検していただき、 合格基準は80点以上となります。

<この検定で得られること>
ご自身の脳の健康状態、および、状態につながる行動をチェックすることで、
現在の認知症リスクを知る
予防のために何を意識すればよいかを学ぶ
学んだ知識が定着しているかを確認する
といった流れで、 「知る」から「続ける」へつなげていくことができます。

 開催日程の詳細につきましては、確定次第、改めてご案内いたします。
なお、「長持ち脳検定」の背景や想いについては、 クリスマス講演会にて大武美保子が詳しくお話ししております。是非併せてご覧ください。
動画をクリックすると再生が始まります。大きい画面でご覧になりたい方は、その後右下に表示されるYouTubeという文字をクリックすると、YouTubeのページが開きます。YouTubeのページからは、全画面表示が可能です。

【認知症にそなえる】長持ち脳検定の開発-脳が長持ちする生活習慣の普及を目指して- 大武 美保子(2025年NPO法人ほのぼの研究所クリスマス講演会 基調講演)


 2026年1月7日(火)13時30分より、理化学研究所(東京都中央区日本橋)会議室にて、「多世代共想法体験会」を開催しました。
 本体験会は、令和7年度 柏市社会福祉協議会 共同募金配分金の助成を受けて、ほのぼの研究所、理化学研究所の共催にて実施しました。

 この体験会は、多世代が共通のテーマで会話することで、世代を超えたつながりを育むこと、そして会話を通じて地域の孤立防止やコミュニティづくり、認知症予防につなげることを目的としました。

 共想法では、テーマに沿った写真と話題を参加者が持ち寄り、「話す・聴く・質問する・答える」ことをバランスよく行います。会話を中心とした交流により、子どもには表現力の向上、高齢者には社会参加の促進や認知症予防といった効果が期待される取り組みです。今回はさらに、多国籍の方に参加いただいて、国籍を問わず参加できる場として開催することにも挑戦しました。

 当日は、幼稚園年長(6歳)の男の子K君から、大学生、大学院生、40〜50代の会社員、70代の方まで、幅広い年代の方にご参加いただき、さらにポーランド出身、アメリカ出身の方も含め、年齢も国籍も異なる12名が一堂に会する、多世代・多文化の共想法となりました。

◆自己紹介
 まずは、一人ずつ1分程度の簡単な自己紹介からスタート。お子さんに注目が集まると恥ずかしがる場面もありましたが、参加者の皆さんが温かく見守り、会場全体がアットホームで和やかな雰囲気に包まれました。そして、本報告の冒頭に述べた、趣旨説明をしました。


自己紹介

 ◆共想法の実施
共想法の説明後、4人ずつの3グループに分かれて実施しました。1グループあたり約20分、全体で約1時間のプログラムです。テーマは「好きなものごと」。参加者には事前に提出いただいた写真1枚について、
・1分間ずつ全員が話題提供
・その後2分間ずつ、話題提供した参加者と残りの3人の参加者との質疑応答という流れで進めました。

【1グループ目】
大学生と会社員4名によるグループでは、大学生のFさんが大学の文化祭のサイエンスショーで使用した「空気砲」について紹介しました。箱の側面を叩くと空気が勢いよく飛び出し、なんと5メートルほど先まで届くそうです。
仕組みの説明に、参加者からも関心の声があがっていました。


大学生による「空気砲」の説明

【2グループ目】
幼稚園年長K君とお母さんを含む4名のグループでは、K君がクリスマス会の後に食べたお寿司について話しました。写真に写っていたまぐろの赤身とえびのお寿司だけでなく、大トロ・中トロ・カニが好きだという話も飛び出しました。本体験会での最年少の参加者でしたが、時間内にしっかりと話し、質問にもはきはきと答える姿が印象的でした。年少参加者への配慮や工夫は必要である一方で、自分の言葉で話し、質問に答える体験は非常に意義深いものだと感じられました。


共想法参加前の園児K君(左端)と彼の話題写真「お寿司」

【3グループ目】
ポーランド出身のOさん、アメリカ出身のLさん、英語が堪能な日本人2名よりなる4名のグループでは、英語による共想法を実施しました。Oさんは桜の写真、Lさんは奄美大島の写真を紹介され、いずれも日本の風景に関する話題でした。アメリカ出身者以外は、母国語ではない言語での会話でしたが、会話は自然に弾み、笑顔と笑い声があふれる時間となりました。これまで行ってきた、日本語での共想法と変わらない一体感が感じられました。日本語を話す参加者のために、一人ずつ話題提供と質疑応答が終わる毎に、大武代表理事がどのような話をしていたかを日本語で要約して伝えました。


海外出身者の話題写真「桜」(Oさん)と「奄美大島」(Lさん)



英語による共想法


◆感想共有
共想法終了後は、席が隣り合う2〜3人ずつで感想を共有し、代表者の方に以下のように発表していただきました。
 〇多世代で話すと、同年代で話した時に出てくる話題とは異なるため、一種の
 脳トレのようであった
 〇子どもが、自分の話だけではなく、他の人の話に質問できたのがよかった
 〇外国の方の話題は観点が異なるため、普段と違う頭の働かせ方ができた

 終始和やかな雰囲気の中で、多世代・多国籍の参加者が互いを尊重しながら対話し、互いの視点を交換する場を創出することができました。
 ご参加くださった皆さまに、心より感謝申し上げます。
 

市民研究員 三浦真代

収穫前の惨事 

カテゴリ : 
今日の共想法 » 笑い・失敗談
執筆 : 
SuzukiA 2026-2-1 8:00
 これは昨年一番残念だった出来事のひとつです。我が家では、庭で家庭菜園をしていますが、一昨年育てたミニスイカが思いのほか美味しかったので、昨年も育てることにしました。小さな実がなってから少しずつ大きくなるのを毎日観察しながら、食べる日をとても楽しみにしていました。かごを逆さにして被せておいたのですが、スイカが大きくなってきつくなってきて、さらにいつも同じところを地面にあてていると虫などにやられるというネット情報を参考にして、いつも地面があたっていたところを乾かそう、そして週末に大きなかごを買いに行って、それをかぶせようと、かごから出してかごの上に置いておきました。ところが、翌日朝水やりに庭に出てみて大ショック!!美味しそうなスイカは、見事に誰かさんのご馳走になっていました。

ダブル/パラレルワーク共想法研修参加者 R.H.さん



犯人は誰?

コメント:市民研究員 A.S.さん  
毎日のように誰かさんも観察していたのでしょうか、誰の仕業でしょう?見た感じは狸かハクビシンか小動物でしょうかね。大変残念・・お気持ちはよーく理解できます、我が家の菜園でもカラスやハクビシンらしきものでやられましたので、大き目な篭を早めにかぶせるようにしています。
 2024年9月に稽古をしていた詩吟の教師試験にパスしました。そのため、年1回の発表会や本部の発表会に着物を着て行くようになるのではと思い、2025年の2月から前結びで帯が結べるという教室に通いました。何十年も着なかった着物を着るのに四苦八苦、右手、左手といわれても、どちらがどちらなのかと、混乱してしまう始末でした。10回コースでしたが、1〜2カ月休むとすっかり忘れてしまって、ゼロからのスタートとなり、歳を重ねている自分を恨めしく思う日々でした。

市民研究員 M.Y.さん




前帯結びでしめた後ろ姿

コメント:市民研究員 K.N.さん
 和装での帯を結ぶのは、大変のようですね。私も妻がお茶の稽古に出かけるときは、和服でしたので、着付けを手伝わされて、大変だったことを思い出しました。それを一人で着るのですから! 写真を見ますと綺麗に着られているように見えます。お出かけが楽しくなるのではないでしょうか。
 9月に、長野県の美ヶ原高原の最高峰王ヶ頭にあるホテルに友人と行きました。このホテルでは早朝、希望者をバスで見晴らしの良い所へ案内してくれるのですが、その時に撮ったアルプスと、松本市街の写真です。晴天でしたので、小さく黒い松本城も視界にとらえることができました。王ヶ頭は、どの方向を見ても山々が見られ、宿泊した部屋からは富士山も見ることができました。私は友人に紹介された数年前まで、このホテルのことは知りませんでしたが、この写真をご紹介した処、参加していらしたメンバーの方全員がこのホテルのことをご存知で、そのことにも一番驚かされました。

継続コース参加者 N.K.さん




早朝の王ヶ頭からの絶景

コメント:市民研究員 K.N.さん
 山好きな方は、殆どの人が一度は行きたいと思う場所の一つだと思います。此処のホテルは宿泊予約が取りにくいホテルとしても有名で、特に冬場の雪景色とご来光は最高といわれています。かくいう私は、まだ宿泊はしたことがありませんが、何度かここに行ったことはあります。眺望は素晴らしいの一言です。宿泊予約が取れたこと自体が、ラッキーでしたね。
 2025年12月9日10時より柏市の南柏駅前のウインズ南柏にて、柏市シルバー大学院研究課程1, 2年(40、41期)合同クラスの方々へ「脳が長持ちする会話ー認知症対策」と題して、出前講座を行いました。冬らしい冷え込みのある日でしたが、54名の方にご参集いただき、早々に会場は満席になり、立錐の余地もないほどでした。

満員の講座会場
 
 柏シルバー大学院の方々には、何度か出講させていただいており、当ブログでもお馴染みですが、千葉県生涯大学校を修了した後も、さらに自主的に学習を続け、社会環境の変化に順応する能力を 高め、交遊の輪を広げ、併せて社会活動に参加し、学生により自主的に運営されています。在校生はしっかり設定されたタイムスケジュールをこなされ、まさに生涯学習を全うされています。

 講師は大武美保子ほのぼの研究所代表理事・所長が務め、アシスタントとして市民研究員の根岸勝壽、松村光輝、鈴木晃、吉田美枝子が参加しました。

 開会の挨拶の後、講師のご紹介があり、早速講話が始まりました。どなたも発症はさけたいとお思いの認知症だけに、興味を強く持たれて、一心に聞き入って下さっているようにお見受けしました。

大武所長の講話
 
 認知症の定義や症状を語り、さらにその予防のためのアプローチ方法を説いた後、その手法のひとつとして、認知症の症状が出るのを防ぐために生活の中にどのようなことを取り入れたらよいかという観点から、講師が考案した、認知症になると低下する認知機能を活用する社会的交流を高い確率で実現するための手法:「共想法」について説明をしました。

 設定されたテーマに沿った写真を撮影し、時間と順序のルール決めて、話す、聞く、質問する、答えることを行うもの。写真を撮影した時の体験について話題にすることで、体験記憶を、写真を見ながら、お互いによく聞き考えながら、質問することで、注意分割機能を、決められた時間内に話すことで、計画実行機能を、一連の作業を通して活用することになることを説明しました。そして、市民研究員4人の「好きな物事」をテーマにして、1人1枚ずつの写真に対して、話題提供1分、質疑応答2分を行う、共想法デモンストレーションを観ていただきました。そして、共想法のようなルールに基づく会話の方法を生活習慣として取り入れることが、脳を長持ちさせ、認知症になりにくくなることに繋がると述べました。

共想法デモンストレーション
 
 また、有効な認知症予防に関する知識を身につけていただくこと、そして、認知症予防に繋がる脳が長持ちする生活習慣が普及することを目指して、近々展開される「長持ち脳検定」のご紹介にも、興味をお持ちいただけました。
 
 今回の講座は、前述のように熱心に聴講して下さった方々が多かったうえに、会場の造り上、講師とご参加の皆様と間合いが大変近かったこともあり、講話の最中にも、さらには講話終了後も、積極的にご質問が投げかけられました。そのため、質疑応答では、聴き手の皆様との交流が図られ、活気のある貴重で有意義な時を体験させていただくことができて、大変嬉しく思いました。

会場からの質問に答える
 
 
 ご参考までに、質問の一部を紹介させていただきます。共有していただけると、幸いです。

Q.抗酸化作用がある食べものとして、カレーがよいと聞きます。カレーライスを好物としていますが、認知症予防によいのでしょうか?
 A.-はい、カレーはウコンが入っていますので、抗酸化作用があり、細胞の酸化を防ぎます。ただし、お米や小麦粉など、炭水化物も多く含むので、体内のたんぱく質の糖化を促進する恐れがあることから、食べ過ぎには注意が必要です。
 
Q.共想法は認知症の治療には使えますか?
 A.-目標としてはいるものの、元々予防が主な目的で開発したもので、治療に使うことは今のところ難しいことが分かっています。認知症になると、認知機能が下がってできなくなる活動を、できなくならないうちにやっておく設計になっています。認知症になって、共想法のルールに沿った活動ができなくなると、その活動をしたら得られるはずの効果が得られないことになるからです。
 認知機能の土台となる脳のネットワークが残存している前提で、そのネットワークを活用することで、ネットワークが強化され、認知機能が維持される仕組みです。認知症になり、神経細胞が減って、脳のネットワーク自体がなくなっていると、それを使う認知機能が発揮されません。このため、失われた脳のネットワークを使う活動ができなくなります。
 将来、たとえばiPS細胞の技術などを使って、認知機能の土台となる脳のネットワークに含まれるはずの失われた神経細胞を後から補った上で、脳のネットワークを活用する活動をすることができるようになったら、共想法により、失われた機能を回復するリハビリも可能になるかもしれません。

Q.回想法は認知症の人もできるようですが、共想法は難しいのでしょうか?
 A.−介護施設などで、認知症の方を対象に共想法を実施した実績はあります。
 この場合、認知症の方ができるように、ルールをアレンジします。写真を参加者が撮影するのではなく、施設職員が参加者に聴き取った上で、写真を準備したり、テーマも、「秋に食べるならブドウかナシか」など、その場で考えて意見を述べるものに設定する、時間も、参加者自身が意識することが難しいので、司会進行役がさりげなく話者交代を促すなどの工夫で、気分よく会話ができることを確認しています。
 認知機能そのものを改善することは難しいものの、介護施設では、ゆっくり人に話を聞いてもらう機会が少ないので、「人に話を聞いてもらえる」、また「人の話を聞けるのは貴重だ」とご好評いただき、生きがいを感じると、亡くなる一週間前まで参加された方もいらっしゃいます。

 この講座開催に当たり、ご尽力いただきました柏市シルバー大学院の関係者の方々に深く御礼申し上げます。ありがとうございました。

市民研究員 根岸 勝壽

 

新年のご挨拶2026

カテゴリ : 
ほの研日誌 » お知らせ
執筆 : 
NagahisaH 2026-1-4 8:00

白梅にメジロ 柏市あけぼの山公園

あけましておめでとうございます

旧年は、その前年からの取り組みが加速し、認知症予防の当事者である多世代の参加を得て、地域高齢者とのネットワークを広げる、NPO法人ほのぼの研究所にとって前進の年となりました。

9月に、市民研究員二名が、第14回日本認知症予防学会学術集会に参加発表しました。その中で、発表「認知症予防を一日で体験する街歩き共想法のデザインと社会的価値の発見」が、優秀な発表に対して贈られる「浦上賞」を受賞しました。第13回に続いて2年連続の受賞となりました。両発表者はそれぞれ発表当時77歳、83歳で、人生の様々な困難をものともせず、しなやかに研究発表され、受賞されたことを誇りに思います。この他、学術的には、代表理事が、カナダで開催された、アルツハイマー病協会国際会議AAIC 2025にて発表、オーストラリアで開催された、国際データ週間IDW 2025にてセッションを主催しました。

10月には、NTTドコモグループより、社外ダブルワーク制度により人材の受け入れを開始しました。この制度は、社員が勤務時間の一部を活用し、派遣先企業・団体への貢献に没頭をすることを通じて、自己理解と自己成長を促す施策です。認知症予防の当事者は4、50代であるものの、仕事で忙しく、NPO活動に参画するメンバーを探すのは難しい状況である中、この制度をきっかけに、まさに求めていた6名に出会い、一緒に活動しています。特に、4月に採択された、公益事業振興補助事業、地域課題解決活動助成に関する活動を加速頂いています。その成果は、新年に始動する予定です。
 
1月に出講した、ちばアカデミア講座をきっかけに、高齢者のデジタル活用やコミュニティづくりを推進している柏市の市民活動団体、虹色未来大学と出会いました。虹色未来大学で提供されていた、スマホでAI体験講座と街歩き、ほのぼの研究所で実施してきた、街歩きと共想法体験を組み合わせた、「認知症予防「共想法」付きスマホAI体験ツアー」イベントを、初夏と秋の2回、開催することができました。

千葉県生涯大学校の卒業生で構成される任意団体、柏市シルバー大学院は、卒業年次に応じて、A組からD組までと、研究課程1、2年合同クラスで構成されます。前年にB組とC組、旧年にD組と合同クラス、合計5クラス中4クラスに出講しました。さらに、柏シニアクラブ連合会リーダー研修に出前講座を出講し、地域高齢者とのネットワークを広げました。

7月と12月に開催した講演会では、認知症の予防だけでなく、治療に関わる基礎研究と、実際の治療現場での知見について、招待講演頂きました。これらの講演会には、1月と6月に開催した自主講座と共に、出前講座に参加した地域高齢者を中心とする、多世代にご参加頂きました。

2026年は、2006年に脳が長持ちする会話を支援する手法「共想法」を考案して20年の節目の年となります。これまでご一緒に活動してきた、また、これから出会う一人一人と共に、脳が長持ちする社会の実現に向けて、活動して参ります。本年もご指導、ご鞭撻、ご支援のほど、よろしくお願い申し上げます。


2026年元旦
NPO法人ほのぼの研究所代表理事・所長
理化学研究所 チームディレクター
大武 美保子

 2025年11月18日、25日の2日間にわたりほのぼの研究所では虹色未来大学様とのコラボ企画第2弾「認知症予防『共想法』付き スマホAI体験ツアー」を開催しました。本企画は、令和7年度柏市社会福祉協議会 共同募金配分金による助成を受けて実施したものです。

コラボ企画チラシ

虹色未来大学様は、2022年に設立された柏市民公益活動促進基金登録の任意団体で、“志縁”をキーワードに、令和シニアの新3K(行動・経験・感動)を提唱しながら、柏市・我孫子市を中心に 高齢者のデジタル活用やコミュニティづくり を推進されています。
2025年1月の「共想法」体験会にご参加いただいたことをきっかけに、2025年5〜6月に第1弾のコラボ企画を実施し、今回が第2回目の開催となりました。

 ご参加の方々からは、以下のようなお声をいただきました。
「スマホを頼りに歩くのは初めてでドキドキしましたが、これから楽しみです。」
「雨が降ったりやんだりのあいにくのお天気でしたが楽しい街歩きでした。」
「共想法は認知症予防にとても良いと思いました。」
 このように、学びや交流、発見が詰まった2日間の様子をご報告させていただきます。

◆Day1 スマホでAI体験
11月18日(木)、パレット柏にて、虹色未来大学の代表者柳葉様を講師として「スマホAI体験」講座を行っていただきました。参加者18名、虹色未来大学サポーター5名、ほのぼの研究所市民研究員3名 計26名のご参加でした。

「スマホでAI体験」講座の様子

 Googleマップ、Googleレンズ、そしてGoogle Geminiなど、AI技術が搭載されたアプリの活用方法を学んでいただきましたが、2日目の街歩きの際に使えるよう、何度もスマホの操作を確認されていました。「新しいことを学習して新鮮でした。」という感想もあり、意欲的に取り組む姿がとても印象的でした。


◆Day2 街歩き共想法体験
 11月25日(木)、千葉県柏の葉キャンパス周辺の街歩きを実施しました。当日は小雨が降ったりやんだりのお天気でしたが、参加者19名、虹色未来大学サポーター5名、ほのぼの研究所市民研究員11名 計35名は、足取り軽く、笑顔でのスタートとなりました。

柏の葉キャンパス駅集合

 今回のコースはTX(つくばエクスプレス線)柏の葉キャンパス駅改札→KOIL(柏の葉オープンイノベーションラボ)コワーキングスペース→アクアテラス→柏の葉T-SITE→こんぶくろ池自然博物公園→東大柏の葉キャンパス→東葛テクノプラザ。

KOILのクリスマスツリー・街歩きの様子

 KOILでは大きなクリスマスツリーが出迎えてくれました。広いスペースに並ぶ本に興味津々で、思い思いに本を眺めている姿も見られました。その後、アクアテラス→柏の葉T-SITE への道のりでは、Day1で学んだGoogleレンズやGeminiを使いながら気になる写真を撮りつつ、こんぶくろ池自然博物公園へ向かい、入り口で集合写真を撮影、雨の中でも笑顔があふれていました。

集合写真

こんぶくろ池自然博物公園では、落ち葉の散る遊歩道を散策し、標識を読みながら歴史にも触れました。管理棟近くのブランコで軽やかに遊ぶ姿もあり、雨の中でも明るい雰囲気が広がっていました。ここで街歩き中に撮影した写真を登録し、午後の共想法に備えました。

こん然博物公園然博物公園の標識・自然のブランコ

 午後は東葛テクノプラザ会議室にて、写真を用いた認知症予防プログラム 「共想法」 を体験していただきました。今回の写真のテーマは「歩いて見つけたもの」。

参加者による共想法体験

 4人1グループで、1人1枚の写真について 1分で説明 → 2分で質疑応答をする という流れで進行します。「なぜこの写真を撮ったのか?」「どんな想いがあったのか?」等、個性あふれる会話が広がりました。話題の写真には、街の魅力や小さな発見が詰まっており、共有の時間はとても温かく興味深いものとなりました。

 今企画は65歳以上の方を参加対象としていましたが、皆様のフットワークは軽く、AI体験も街歩きも楽しんで取り組まれていました。地域の中でのつながりを深めながら、「学ぶ・歩く・話す」を通じて笑顔があふれる企画となり、主催者としてもとても嬉しく感じました。

 最後に、ご参加・ご協力いただいたすべての皆さまに心より感謝申し上げます。今後も地域のみなさまと共に、学びと交流の機会を広げてまいります。

市民研究員  三浦 真代