ほの研ブログ - ほの研日誌カテゴリのエントリ
2025年12月9日10時より柏市の南柏駅前のウインズ南柏にて、柏市シルバー大学院研究課程1, 2年(40、41期)合同クラスの方々へ「脳が長持ちする会話ー認知症対策」と題して、出前講座を行いました。冬らしい冷え込みのある日でしたが、54名の方にご参集いただき、早々に会場は満席になり、立錐の余地もないほどでした。

満員の講座会場
柏シルバー大学院の方々には、何度か出講させていただいており、当ブログでもお馴染みですが、千葉県生涯大学校を修了した後も、さらに自主的に学習を続け、社会環境の変化に順応する能力を 高め、交遊の輪を広げ、併せて社会活動に参加し、学生により自主的に運営されています。在校生はしっかり設定されたタイムスケジュールをこなされ、まさに生涯学習を全うされています。
講師は大武美保子ほのぼの研究所代表理事・所長が務め、アシスタントとして市民研究員の根岸勝壽、松村光輝、鈴木晃、吉田美枝子が参加しました。
開会の挨拶の後、講師のご紹介があり、早速講話が始まりました。どなたも発症はさけたいとお思いの認知症だけに、興味を強く持たれて、一心に聞き入って下さっているようにお見受けしました。

大武所長の講話
認知症の定義や症状を語り、さらにその予防のためのアプローチ方法を説いた後、その手法のひとつとして、認知症の症状が出るのを防ぐために生活の中にどのようなことを取り入れたらよいかという観点から、講師が考案した、認知症になると低下する認知機能を活用する社会的交流を高い確率で実現するための手法:「共想法」について説明をしました。
設定されたテーマに沿った写真を撮影し、時間と順序のルール決めて、話す、聞く、質問する、答えることを行うもの。写真を撮影した時の体験について話題にすることで、体験記憶を、写真を見ながら、お互いによく聞き考えながら、質問することで、注意分割機能を、決められた時間内に話すことで、計画実行機能を、一連の作業を通して活用することになることを説明しました。そして、市民研究員4人の「好きな物事」をテーマにして、1人1枚ずつの写真に対して、話題提供1分、質疑応答2分を行う、共想法デモンストレーションを観ていただきました。そして、共想法のようなルールに基づく会話の方法を生活習慣として取り入れることが、脳を長持ちさせ、認知症になりにくくなることに繋がると述べました。

共想法デモンストレーション
また、有効な認知症予防に関する知識を身につけていただくこと、そして、認知症予防に繋がる脳が長持ちする生活習慣が普及することを目指して、近々展開される「長持ち脳検定」のご紹介にも、興味をお持ちいただけました。
今回の講座は、前述のように熱心に聴講して下さった方々が多かったうえに、会場の造り上、講師とご参加の皆様と間合いが大変近かったこともあり、講話の最中にも、さらには講話終了後も、積極的にご質問が投げかけられました。そのため、質疑応答では、聴き手の皆様との交流が図られ、活気のある貴重で有意義な時を体験させていただくことができて、大変嬉しく思いました。

会場からの質問に答える
ご参考までに、質問の一部を紹介させていただきます。共有していただけると、幸いです。
Q.抗酸化作用がある食べものとして、カレーがよいと聞きます。カレーライスを好物としていますが、認知症予防によいのでしょうか?
A.-はい、カレーはウコンが入っていますので、抗酸化作用があり、細胞の酸化を防ぎます。ただし、お米や小麦粉など、炭水化物も多く含むので、体内のたんぱく質の糖化を促進する恐れがあることから、食べ過ぎには注意が必要です。
Q.共想法は認知症の治療には使えますか?
A.-目標としてはいるものの、元々予防が主な目的で開発したもので、治療に使うことは今のところ難しいことが分かっています。認知症になると、認知機能が下がってできなくなる活動を、できなくならないうちにやっておく設計になっています。認知症になって、共想法のルールに沿った活動ができなくなると、その活動をしたら得られるはずの効果が得られないことになるからです。
認知機能の土台となる脳のネットワークが残存している前提で、そのネットワークを活用することで、ネットワークが強化され、認知機能が維持される仕組みです。認知症になり、神経細胞が減って、脳のネットワーク自体がなくなっていると、それを使う認知機能が発揮されません。このため、失われた脳のネットワークを使う活動ができなくなります。
将来、たとえばiPS細胞の技術などを使って、認知機能の土台となる脳のネットワークに含まれるはずの失われた神経細胞を後から補った上で、脳のネットワークを活用する活動をすることができるようになったら、共想法により、失われた機能を回復するリハビリも可能になるかもしれません。
Q.回想法は認知症の人もできるようですが、共想法は難しいのでしょうか?
A.−介護施設などで、認知症の方を対象に共想法を実施した実績はあります。
この場合、認知症の方ができるように、ルールをアレンジします。写真を参加者が撮影するのではなく、施設職員が参加者に聴き取った上で、写真を準備したり、テーマも、「秋に食べるならブドウかナシか」など、その場で考えて意見を述べるものに設定する、時間も、参加者自身が意識することが難しいので、司会進行役がさりげなく話者交代を促すなどの工夫で、気分よく会話ができることを確認しています。
認知機能そのものを改善することは難しいものの、介護施設では、ゆっくり人に話を聞いてもらう機会が少ないので、「人に話を聞いてもらえる」、また「人の話を聞けるのは貴重だ」とご好評いただき、生きがいを感じると、亡くなる一週間前まで参加された方もいらっしゃいます。
この講座開催に当たり、ご尽力いただきました柏市シルバー大学院の関係者の方々に深く御礼申し上げます。ありがとうございました。

満員の講座会場
柏シルバー大学院の方々には、何度か出講させていただいており、当ブログでもお馴染みですが、千葉県生涯大学校を修了した後も、さらに自主的に学習を続け、社会環境の変化に順応する能力を 高め、交遊の輪を広げ、併せて社会活動に参加し、学生により自主的に運営されています。在校生はしっかり設定されたタイムスケジュールをこなされ、まさに生涯学習を全うされています。
講師は大武美保子ほのぼの研究所代表理事・所長が務め、アシスタントとして市民研究員の根岸勝壽、松村光輝、鈴木晃、吉田美枝子が参加しました。
開会の挨拶の後、講師のご紹介があり、早速講話が始まりました。どなたも発症はさけたいとお思いの認知症だけに、興味を強く持たれて、一心に聞き入って下さっているようにお見受けしました。

大武所長の講話
認知症の定義や症状を語り、さらにその予防のためのアプローチ方法を説いた後、その手法のひとつとして、認知症の症状が出るのを防ぐために生活の中にどのようなことを取り入れたらよいかという観点から、講師が考案した、認知症になると低下する認知機能を活用する社会的交流を高い確率で実現するための手法:「共想法」について説明をしました。
設定されたテーマに沿った写真を撮影し、時間と順序のルール決めて、話す、聞く、質問する、答えることを行うもの。写真を撮影した時の体験について話題にすることで、体験記憶を、写真を見ながら、お互いによく聞き考えながら、質問することで、注意分割機能を、決められた時間内に話すことで、計画実行機能を、一連の作業を通して活用することになることを説明しました。そして、市民研究員4人の「好きな物事」をテーマにして、1人1枚ずつの写真に対して、話題提供1分、質疑応答2分を行う、共想法デモンストレーションを観ていただきました。そして、共想法のようなルールに基づく会話の方法を生活習慣として取り入れることが、脳を長持ちさせ、認知症になりにくくなることに繋がると述べました。

共想法デモンストレーション
また、有効な認知症予防に関する知識を身につけていただくこと、そして、認知症予防に繋がる脳が長持ちする生活習慣が普及することを目指して、近々展開される「長持ち脳検定」のご紹介にも、興味をお持ちいただけました。
今回の講座は、前述のように熱心に聴講して下さった方々が多かったうえに、会場の造り上、講師とご参加の皆様と間合いが大変近かったこともあり、講話の最中にも、さらには講話終了後も、積極的にご質問が投げかけられました。そのため、質疑応答では、聴き手の皆様との交流が図られ、活気のある貴重で有意義な時を体験させていただくことができて、大変嬉しく思いました。

会場からの質問に答える
ご参考までに、質問の一部を紹介させていただきます。共有していただけると、幸いです。
Q.抗酸化作用がある食べものとして、カレーがよいと聞きます。カレーライスを好物としていますが、認知症予防によいのでしょうか?
A.-はい、カレーはウコンが入っていますので、抗酸化作用があり、細胞の酸化を防ぎます。ただし、お米や小麦粉など、炭水化物も多く含むので、体内のたんぱく質の糖化を促進する恐れがあることから、食べ過ぎには注意が必要です。
Q.共想法は認知症の治療には使えますか?
A.-目標としてはいるものの、元々予防が主な目的で開発したもので、治療に使うことは今のところ難しいことが分かっています。認知症になると、認知機能が下がってできなくなる活動を、できなくならないうちにやっておく設計になっています。認知症になって、共想法のルールに沿った活動ができなくなると、その活動をしたら得られるはずの効果が得られないことになるからです。
認知機能の土台となる脳のネットワークが残存している前提で、そのネットワークを活用することで、ネットワークが強化され、認知機能が維持される仕組みです。認知症になり、神経細胞が減って、脳のネットワーク自体がなくなっていると、それを使う認知機能が発揮されません。このため、失われた脳のネットワークを使う活動ができなくなります。
将来、たとえばiPS細胞の技術などを使って、認知機能の土台となる脳のネットワークに含まれるはずの失われた神経細胞を後から補った上で、脳のネットワークを活用する活動をすることができるようになったら、共想法により、失われた機能を回復するリハビリも可能になるかもしれません。
Q.回想法は認知症の人もできるようですが、共想法は難しいのでしょうか?
A.−介護施設などで、認知症の方を対象に共想法を実施した実績はあります。
この場合、認知症の方ができるように、ルールをアレンジします。写真を参加者が撮影するのではなく、施設職員が参加者に聴き取った上で、写真を準備したり、テーマも、「秋に食べるならブドウかナシか」など、その場で考えて意見を述べるものに設定する、時間も、参加者自身が意識することが難しいので、司会進行役がさりげなく話者交代を促すなどの工夫で、気分よく会話ができることを確認しています。
認知機能そのものを改善することは難しいものの、介護施設では、ゆっくり人に話を聞いてもらう機会が少ないので、「人に話を聞いてもらえる」、また「人の話を聞けるのは貴重だ」とご好評いただき、生きがいを感じると、亡くなる一週間前まで参加された方もいらっしゃいます。
この講座開催に当たり、ご尽力いただきました柏市シルバー大学院の関係者の方々に深く御礼申し上げます。ありがとうございました。
市民研究員 根岸 勝壽

白梅にメジロ 柏市あけぼの山公園
あけましておめでとうございます
旧年は、その前年からの取り組みが加速し、認知症予防の当事者である多世代の参加を得て、地域高齢者とのネットワークを広げる、NPO法人ほのぼの研究所にとって前進の年となりました。
9月に、市民研究員二名が、第14回日本認知症予防学会学術集会に参加発表しました。その中で、発表「認知症予防を一日で体験する街歩き共想法のデザインと社会的価値の発見」が、優秀な発表に対して贈られる「浦上賞」を受賞しました。第13回に続いて2年連続の受賞となりました。両発表者はそれぞれ発表当時77歳、83歳で、人生の様々な困難をものともせず、しなやかに研究発表され、受賞されたことを誇りに思います。この他、学術的には、代表理事が、カナダで開催された、アルツハイマー病協会国際会議AAIC 2025にて発表、オーストラリアで開催された、国際データ週間IDW 2025にてセッションを主催しました。
10月には、NTTドコモグループより、社外ダブルワーク制度により人材の受け入れを開始しました。この制度は、社員が勤務時間の一部を活用し、派遣先企業・団体への貢献に没頭をすることを通じて、自己理解と自己成長を促す施策です。認知症予防の当事者は4、50代であるものの、仕事で忙しく、NPO活動に参画するメンバーを探すのは難しい状況である中、この制度をきっかけに、まさに求めていた6名に出会い、一緒に活動しています。特に、4月に採択された、公益事業振興補助事業、地域課題解決活動助成に関する活動を加速頂いています。その成果は、新年に始動する予定です。
1月に出講した、ちばアカデミア講座をきっかけに、高齢者のデジタル活用やコミュニティづくりを推進している柏市の市民活動団体、虹色未来大学と出会いました。虹色未来大学で提供されていた、スマホでAI体験講座と街歩き、ほのぼの研究所で実施してきた、街歩きと共想法体験を組み合わせた、「認知症予防「共想法」付きスマホAI体験ツアー」イベントを、初夏と秋の2回、開催することができました。
千葉県生涯大学校の卒業生で構成される任意団体、柏市シルバー大学院は、卒業年次に応じて、A組からD組までと、研究課程1、2年合同クラスで構成されます。前年にB組とC組、旧年にD組と合同クラス、合計5クラス中4クラスに出講しました。さらに、柏シニアクラブ連合会リーダー研修に出前講座を出講し、地域高齢者とのネットワークを広げました。
7月と12月に開催した講演会では、認知症の予防だけでなく、治療に関わる基礎研究と、実際の治療現場での知見について、招待講演頂きました。これらの講演会には、1月と6月に開催した自主講座と共に、出前講座に参加した地域高齢者を中心とする、多世代にご参加頂きました。
2026年は、2006年に脳が長持ちする会話を支援する手法「共想法」を考案して20年の節目の年となります。これまでご一緒に活動してきた、また、これから出会う一人一人と共に、脳が長持ちする社会の実現に向けて、活動して参ります。本年もご指導、ご鞭撻、ご支援のほど、よろしくお願い申し上げます。
2026年元旦
NPO法人ほのぼの研究所代表理事・所長
理化学研究所 チームディレクター
大武 美保子
虹色未来大学 × ほのぼの研究所 コラボ企画 第2弾 認知症予防「共想法」付きスマホAI体験ツアー 実施報告
- 執筆 :
- NagahisaH 2025-12-28 8:00
2025年11月18日、25日の2日間にわたりほのぼの研究所では虹色未来大学様とのコラボ企画第2弾「認知症予防『共想法』付き スマホAI体験ツアー」を開催しました。本企画は、令和7年度柏市社会福祉協議会 共同募金配分金による助成を受けて実施したものです。

コラボ企画チラシ
虹色未来大学様は、2022年に設立された柏市民公益活動促進基金登録の任意団体で、“志縁”をキーワードに、令和シニアの新3K(行動・経験・感動)を提唱しながら、柏市・我孫子市を中心に 高齢者のデジタル活用やコミュニティづくり を推進されています。
2025年1月の「共想法」体験会にご参加いただいたことをきっかけに、2025年5〜6月に第1弾のコラボ企画を実施し、今回が第2回目の開催となりました。
ご参加の方々からは、以下のようなお声をいただきました。
「スマホを頼りに歩くのは初めてでドキドキしましたが、これから楽しみです。」
「雨が降ったりやんだりのあいにくのお天気でしたが楽しい街歩きでした。」
「共想法は認知症予防にとても良いと思いました。」
このように、学びや交流、発見が詰まった2日間の様子をご報告させていただきます。
◆Day1 スマホでAI体験
11月18日(木)、パレット柏にて、虹色未来大学の代表者柳葉様を講師として「スマホAI体験」講座を行っていただきました。参加者18名、虹色未来大学サポーター5名、ほのぼの研究所市民研究員3名 計26名のご参加でした。

「スマホでAI体験」講座の様子
Googleマップ、Googleレンズ、そしてGoogle Geminiなど、AI技術が搭載されたアプリの活用方法を学んでいただきましたが、2日目の街歩きの際に使えるよう、何度もスマホの操作を確認されていました。「新しいことを学習して新鮮でした。」という感想もあり、意欲的に取り組む姿がとても印象的でした。
◆Day2 街歩き共想法体験
11月25日(木)、千葉県柏の葉キャンパス周辺の街歩きを実施しました。当日は小雨が降ったりやんだりのお天気でしたが、参加者19名、虹色未来大学サポーター5名、ほのぼの研究所市民研究員11名 計35名は、足取り軽く、笑顔でのスタートとなりました。

柏の葉キャンパス駅集合
今回のコースはTX(つくばエクスプレス線)柏の葉キャンパス駅改札→KOIL(柏の葉オープンイノベーションラボ)コワーキングスペース→アクアテラス→柏の葉T-SITE→こんぶくろ池自然博物公園→東大柏の葉キャンパス→東葛テクノプラザ。

KOILのクリスマスツリー・街歩きの様子
KOILでは大きなクリスマスツリーが出迎えてくれました。広いスペースに並ぶ本に興味津々で、思い思いに本を眺めている姿も見られました。その後、アクアテラス→柏の葉T-SITE への道のりでは、Day1で学んだGoogleレンズやGeminiを使いながら気になる写真を撮りつつ、こんぶくろ池自然博物公園へ向かい、入り口で集合写真を撮影、雨の中でも笑顔があふれていました。

集合写真
こんぶくろ池自然博物公園では、落ち葉の散る遊歩道を散策し、標識を読みながら歴史にも触れました。管理棟近くのブランコで軽やかに遊ぶ姿もあり、雨の中でも明るい雰囲気が広がっていました。ここで街歩き中に撮影した写真を登録し、午後の共想法に備えました。

こん然博物公園然博物公園の標識・自然のブランコ
午後は東葛テクノプラザ会議室にて、写真を用いた認知症予防プログラム 「共想法」 を体験していただきました。今回の写真のテーマは「歩いて見つけたもの」。

参加者による共想法体験
4人1グループで、1人1枚の写真について 1分で説明 → 2分で質疑応答をする という流れで進行します。「なぜこの写真を撮ったのか?」「どんな想いがあったのか?」等、個性あふれる会話が広がりました。話題の写真には、街の魅力や小さな発見が詰まっており、共有の時間はとても温かく興味深いものとなりました。
今企画は65歳以上の方を参加対象としていましたが、皆様のフットワークは軽く、AI体験も街歩きも楽しんで取り組まれていました。地域の中でのつながりを深めながら、「学ぶ・歩く・話す」を通じて笑顔があふれる企画となり、主催者としてもとても嬉しく感じました。
最後に、ご参加・ご協力いただいたすべての皆さまに心より感謝申し上げます。今後も地域のみなさまと共に、学びと交流の機会を広げてまいります。

コラボ企画チラシ
虹色未来大学様は、2022年に設立された柏市民公益活動促進基金登録の任意団体で、“志縁”をキーワードに、令和シニアの新3K(行動・経験・感動)を提唱しながら、柏市・我孫子市を中心に 高齢者のデジタル活用やコミュニティづくり を推進されています。
2025年1月の「共想法」体験会にご参加いただいたことをきっかけに、2025年5〜6月に第1弾のコラボ企画を実施し、今回が第2回目の開催となりました。
ご参加の方々からは、以下のようなお声をいただきました。
「スマホを頼りに歩くのは初めてでドキドキしましたが、これから楽しみです。」
「雨が降ったりやんだりのあいにくのお天気でしたが楽しい街歩きでした。」
「共想法は認知症予防にとても良いと思いました。」
このように、学びや交流、発見が詰まった2日間の様子をご報告させていただきます。
◆Day1 スマホでAI体験
11月18日(木)、パレット柏にて、虹色未来大学の代表者柳葉様を講師として「スマホAI体験」講座を行っていただきました。参加者18名、虹色未来大学サポーター5名、ほのぼの研究所市民研究員3名 計26名のご参加でした。

「スマホでAI体験」講座の様子
Googleマップ、Googleレンズ、そしてGoogle Geminiなど、AI技術が搭載されたアプリの活用方法を学んでいただきましたが、2日目の街歩きの際に使えるよう、何度もスマホの操作を確認されていました。「新しいことを学習して新鮮でした。」という感想もあり、意欲的に取り組む姿がとても印象的でした。
◆Day2 街歩き共想法体験
11月25日(木)、千葉県柏の葉キャンパス周辺の街歩きを実施しました。当日は小雨が降ったりやんだりのお天気でしたが、参加者19名、虹色未来大学サポーター5名、ほのぼの研究所市民研究員11名 計35名は、足取り軽く、笑顔でのスタートとなりました。

柏の葉キャンパス駅集合
今回のコースはTX(つくばエクスプレス線)柏の葉キャンパス駅改札→KOIL(柏の葉オープンイノベーションラボ)コワーキングスペース→アクアテラス→柏の葉T-SITE→こんぶくろ池自然博物公園→東大柏の葉キャンパス→東葛テクノプラザ。

KOILのクリスマスツリー・街歩きの様子
KOILでは大きなクリスマスツリーが出迎えてくれました。広いスペースに並ぶ本に興味津々で、思い思いに本を眺めている姿も見られました。その後、アクアテラス→柏の葉T-SITE への道のりでは、Day1で学んだGoogleレンズやGeminiを使いながら気になる写真を撮りつつ、こんぶくろ池自然博物公園へ向かい、入り口で集合写真を撮影、雨の中でも笑顔があふれていました。

集合写真
こんぶくろ池自然博物公園では、落ち葉の散る遊歩道を散策し、標識を読みながら歴史にも触れました。管理棟近くのブランコで軽やかに遊ぶ姿もあり、雨の中でも明るい雰囲気が広がっていました。ここで街歩き中に撮影した写真を登録し、午後の共想法に備えました。

こん然博物公園然博物公園の標識・自然のブランコ
午後は東葛テクノプラザ会議室にて、写真を用いた認知症予防プログラム 「共想法」 を体験していただきました。今回の写真のテーマは「歩いて見つけたもの」。

参加者による共想法体験
4人1グループで、1人1枚の写真について 1分で説明 → 2分で質疑応答をする という流れで進行します。「なぜこの写真を撮ったのか?」「どんな想いがあったのか?」等、個性あふれる会話が広がりました。話題の写真には、街の魅力や小さな発見が詰まっており、共有の時間はとても温かく興味深いものとなりました。
今企画は65歳以上の方を参加対象としていましたが、皆様のフットワークは軽く、AI体験も街歩きも楽しんで取り組まれていました。地域の中でのつながりを深めながら、「学ぶ・歩く・話す」を通じて笑顔があふれる企画となり、主催者としてもとても嬉しく感じました。
最後に、ご参加・ご協力いただいたすべての皆さまに心より感謝申し上げます。今後も地域のみなさまと共に、学びと交流の機会を広げてまいります。
市民研究員 三浦 真代
2025年12月4日(木)13時30分より、柏市柏の葉の東京大学柏キャンパス附属図書館メディアホールにて、恒例のほのぼの研究所クリスマス講演会「認知症にそなえる」を開催いたしました。当事業は柏市社会福祉協議会赤い羽根共同募金助成、地域課題解決活動助成を受けて実施したものです。

講演会会場と案内案内チラシ
諸般の都合で、お申込期間が限定されましたが、120件ご参加・ご視聴(事後動画ご視聴希望を含む)お申込みをいただきました。2024年度来、拠点の柏市を中心に積極的に実施してきた「認知症予防」に関する出講をきっかけに、地域で活躍する高齢者のネットワークとの接点が増えたこと、また、お近づきになった方々にとって、会場のキャンパスへのアクセスにご負担が少ないこともあったのでしょうか、会場には拠点エリアを中心に、40〜90歳代までの多世代、80余名の方々が続々とご参集下さり、会場は早々にぎやかな雰囲気に包まれました。
開会に際して、まず大武美保子代表理事・所長より、大変大勢の方々のご参集への感謝の念を表しました。そして、認知症という症状を災害となぞらえてみると、認知症を予防(発症時期を遅らせる)こと:「防災」は可能であり、たとえ発症しても、正しい知識や生活習慣等のそなえで、事後の困難を減らすことができるという意味で「減災」といえると述べました。そして、今講演会を認知症の予防に加えて、発症前の検査・診断、その後の治療を含めたトータルな情報を皆様と共有させていただく好機としたいと、本講演会の趣旨を述べました。
次いで、ご来賓の柏市シニアクラブ連合会会長の山田俊治様からは、柏市を中心にした活発な市民活動の模様をご紹介いただきました。そして、当団体からの出講をきっかけ等で広がった柏市シニアクラブ連合会をはじめとする市内の活動団体相互の連携がさらに進むことを期待したいという、嬉しいご挨拶をいただきました

ご来賓 山田俊治様
今回は招待講演講師として、遠路はるばる大阪より工藤喬先生にご登壇いただき、「招待講演」「基調講演」「両講師の対談」「交流会」の4部形式としました。
工藤喬先生は、大阪大学名誉教授、医誠会国際総合病院 認知症予防治療センターセンター長、並びに大阪大学キャンパスライフ健康支援センター特任教授を務められており、ご専門は認知症、うつ病の分子生物学的研究。長い間臨床医としてもご活躍で、大武所長の理化学研究所での共同研究者としても格別のご指導を賜っております。
招待講演のタイトルは「血液検査と治療薬で認知症の世界が変わる」。まず、100年以上前にアルツハイマー博士がその病変について発表して以来の研究・治療面の歴史を辿ると、この2〜3年が進行を遅らせる薬や診断方法に各段の進歩があり、大きな変曲点になっていると認識され、今回の講話や近著の講話のタイトルに「変わる」というワードを使われたとして、講話が始まりました。

招待講演講師工藤 喬先生と著書
まず、認知症のうち多くを占めるアルツハイマー型認知症発症の脳には 2つの特徴的な病理組織]型揚辰鉢⊃牲亳鏡維変化が見られ、脳が徐々に縮んで痩せていく進行性の病気 であると詳細な画像を使用して説明されました。次にそれらの発症変化のプロセス(アミロイドカスケード)について、次のように説明されました。
【アミロイドの初期蓄積】アミロイド前駆体タンパク(APP)が2カ所異常に切断 、 アミロイドベータタンパクが生成され、凝集し始める。 老人班を形成⇐この段階は症状出現の約20年前から始まる。
【タウタンパクの変化】 初期のアミロイド蓄積を契機に、タウタンパクがリン酸化 - リン酸化されたタウタンパクは凝集しやすくなる - 神経細胞内に異常な構造(神経原線維変化)を形成。
【アミロイドの蓄積が進行】 アミロイド蓄積がトリガーとなり、タウタンパクの異常が進行。
【アミロイドの増加 ・ タウタンパクの凝集】- 認知症症状の発現 このプロセスは、アミロイドの蓄積が先行し、それに続いてタウタンパクの異常が進行する。

アミロイドカスケード仮説・アルツハイマー病の脳
次いで、治療薬開発の変遷を交えて、〖最近登場したアミロイドを減少させ、アルツハイマー病の進行を抑制することを目指す2つ治療薬(アミロイド抗体薬―ドナネマブ・レカネマブ)〗の話題となりました。どちらも目的は同じでも、 異なる段階のアミロイドに対して作用するところが異なるとされ、ご自身がセンター長を務められる医誠会国際総合病院認知症予防治療センターでの臨床治療例やその効果、副作用とその対応について紹介されました。

さらに、〖アルツハイマー病の進行発症しても症状出現が遅い認知症にそなえるために、症状出現前の早期発見が可能で、かつ非侵襲的で簡便な認知症に備えることのできる、新しい検査方法〙を紹介されました。

アルツハイマー病の病理変化
これらは、後に行われる画像バイオマーカー:アミロイドPET検査・ MRI検査、脳内のアミロイド蓄積状況検査に先がけ、行われるものです。
1)デジタルバイオマーカー ( AIを活用した会話分析 (言葉の抑揚・会話の長さ・話題の時制・ 応答パターン・表情変化等による認知症検知システム)
2)血液バイオマーカー
.螢鷸晴愁織 (アミロイド蓄積状況を予測)
▲縫紂璽蹈侫ラメントL(神経損傷の程度を予測)➨共想法実験リクルートにも利用
神経由来エクソソーム(神経細胞内の状態を血液で測定)
この2つのバイオマーカーテストを導入して、早期発見・診断することで、疾患修飾剤(アミロイド抗体薬等)による早期治療に結び付くという認知症早期発見・治療のための「変わる」新モデルになると述べられました。

認知症早期発見・治療のための新モデル
最後にランセット研究に基づく年代別認知症リスク要因の幾つかを紹介、特に中年期以降に見落とされがちな要因として「難聴」を挙げ、早期の受診や補聴器装着、機器のこまめなメンテナンスの必要性を強調され、併せて筋力トレーニングもリスク回避には有効と述べられ、終話となりました。
講話には、聞きおぼえのない用語も多く出てきましたが、時折挟まれる工藤先生の関西弁の説明エピソードが和やかに、しかも印象的に耳に届き、新しく「変わる」ことがしっかり実感できたひとときとなりました。
続く大武美保子所長の基調講演の「長持ち脳検定の開発−脳を長持ちする生活習慣の普及を目指してー」では、認知症予防に関する有効な知識が断片で普及不足であるという社会的課題を背景に、断片的な健康知識を体系的に整理し、脳が長持ちする生活習慣の普及と行動変容を通じて脳が長持ちする社会の実現を目指したと、開発目的を述べました。

認知症に備えるニーズと検定の対応
認知症は「後天的な脳の障害によって一度正常に達した認知機能が持続的に低下し、日常生活や社会生活に支障をきたすようになった状態」であることから、「脳が長持ちする」=【認知症を防ぐのみならず、よりよく生きるために必要な認知機能を脳が一生にわたって発揮し、周囲と良好な関係を築いて社会生活を送れること】であると、強調しました。
そして、この「長持ち脳検定」は〇前チェックリスト(50項目)、 動画・テキスト教材、 事後確認のための小テストと検定問題 とで構成されること。そして、’知症予防と長持ち脳の知識、 生理的アプローチ、 認知的アプローチ 脳が長持ちする会話の4コースを経て、検定受験(1回/年)合格基準は80点以上と説明しました。「長持ち脳検定」の受講は、 自分の認知症リスクを確認し、 予防方法を学習、そして 知識の定着を確認するものであると述べました。
また、テキストの中から幾つかの設問を投げかけ、下図(ランセット研究に基づく認知症危険要因の図・アルツハイマー型認知症の予防)を示して、神経病理変化の進行を遅らせる(アミロイド抗体薬で早期に治療・食事等生活習慣改善・運動・生活習慣病治療・炎症、感染症防止)生理的アプローチが「防災」(水色)に当たり、たとえ発症しても神経病理変化の影響を減らす(知的活動・社会的交流等)=認知的アプローチが「減災」に当たると説明しました。

認知症の危険要因

アルツハイマー認知症の予防
続くプログラムの両講師の対談「認知症にそなえる」は会場の皆様からの質問に講師が回答する形で行われました。

対談する両講師
Q1-認知症での物忘れと加齢による物忘れの違いは?==エピソード記憶の確認が必要。細かい詳細は忘れても、基本的なできごとや存在について記憶していたり、ヒントがあって思い出すのは正常。できごとや存在そのものを記憶していないのは要注意。施錠の有無等に関しては、高頻度なら要注意。
Q2-家族の難聴が気になります==メカニズムの研究はこれから。インプットする量にも関わっていると思われます。発症重要な要因ため、耳の聴こえの悪さを軽視せず、積極的に受診、検査を行い、補聴器装着を。そして機器の調整、メンテナンスを定期的に実施して下さい。
以上に加えて、認知症になっても困らないためには、早期の検査が必須。予防のための一番の推しは聴力検査だと強調され、認知症発症リスク要因である炎症(感染症や糖尿病等による)への予防的アプローチの必要性についても話題が及びました。
最後に大武所長より、2017年に理化学研究所に着任した当初から開始した、工藤先生と理化学研究所との共同研究では、血液バイオマーカーと会話による認知的な介入の関係の研究を行っていること、「介入試験においては、個人の脳神経の状態に応じたアプローチが重要である」ということが解明され、大きく貢献頂いたという報告がありました。
期せずして昨年、認知症医療の変革期に認知症に関する正しい知識を広めたいと、『「認知症の」の世界が変わるガイドブック』を、研究成果を社会に還元したいと『脳が長持ちする会話』を出版した2人の研究者は、この対談を通して、認知症の予防と早期対応の重要性、そして個別化アプローチの可能性について、議論したのでした。
講演会の後は、隣接するコミュニティサロンで交流会を開催。工藤先生を交えて50人近くが参加しました。

交流会で乾杯
上橋しほと柏市会議員の、難聴者のための補聴器購入助成を、同市にも取り入れるよう働きかけたいという頼もしいご挨拶に続き、参加者の健勝を祈念するする発声で乾杯、歓談の輪が広がりました。
東葛エリアで活動する団体のお仲間、旧知の方々同士の会話の花がひととき咲いた後、東京都・埼玉県からもご参加の賛助会員の皆様、所属の団体、そしてお住まいの地域ごとに、ほのぼの研究所活動にダブル/パラレルワーカーとして今秋から参加のNTTドコモグループの方々、当研究所の市民研究員がひとこと自己紹介をした後、交流の集いは一本締めをしてお名残り惜しくも終会しました。
今年第1号として訪れる予報も日中は弱気だった冬将軍が力を取り返した黄昏時、スタッフ一同、多く皆様と認知症に関して貴重な知見を共有させていただけたことに感謝しつつ、家路につきました。
最後になりましたが、開催にあたり大変お世話になりました東京大学柏図書館の柏サービスチームの方々に、厚く御礼申し上げます。

講演会会場と案内案内チラシ
諸般の都合で、お申込期間が限定されましたが、120件ご参加・ご視聴(事後動画ご視聴希望を含む)お申込みをいただきました。2024年度来、拠点の柏市を中心に積極的に実施してきた「認知症予防」に関する出講をきっかけに、地域で活躍する高齢者のネットワークとの接点が増えたこと、また、お近づきになった方々にとって、会場のキャンパスへのアクセスにご負担が少ないこともあったのでしょうか、会場には拠点エリアを中心に、40〜90歳代までの多世代、80余名の方々が続々とご参集下さり、会場は早々にぎやかな雰囲気に包まれました。
開会に際して、まず大武美保子代表理事・所長より、大変大勢の方々のご参集への感謝の念を表しました。そして、認知症という症状を災害となぞらえてみると、認知症を予防(発症時期を遅らせる)こと:「防災」は可能であり、たとえ発症しても、正しい知識や生活習慣等のそなえで、事後の困難を減らすことができるという意味で「減災」といえると述べました。そして、今講演会を認知症の予防に加えて、発症前の検査・診断、その後の治療を含めたトータルな情報を皆様と共有させていただく好機としたいと、本講演会の趣旨を述べました。
次いで、ご来賓の柏市シニアクラブ連合会会長の山田俊治様からは、柏市を中心にした活発な市民活動の模様をご紹介いただきました。そして、当団体からの出講をきっかけ等で広がった柏市シニアクラブ連合会をはじめとする市内の活動団体相互の連携がさらに進むことを期待したいという、嬉しいご挨拶をいただきました

ご来賓 山田俊治様
今回は招待講演講師として、遠路はるばる大阪より工藤喬先生にご登壇いただき、「招待講演」「基調講演」「両講師の対談」「交流会」の4部形式としました。
工藤喬先生は、大阪大学名誉教授、医誠会国際総合病院 認知症予防治療センターセンター長、並びに大阪大学キャンパスライフ健康支援センター特任教授を務められており、ご専門は認知症、うつ病の分子生物学的研究。長い間臨床医としてもご活躍で、大武所長の理化学研究所での共同研究者としても格別のご指導を賜っております。
招待講演のタイトルは「血液検査と治療薬で認知症の世界が変わる」。まず、100年以上前にアルツハイマー博士がその病変について発表して以来の研究・治療面の歴史を辿ると、この2〜3年が進行を遅らせる薬や診断方法に各段の進歩があり、大きな変曲点になっていると認識され、今回の講話や近著の講話のタイトルに「変わる」というワードを使われたとして、講話が始まりました。

招待講演講師工藤 喬先生と著書
まず、認知症のうち多くを占めるアルツハイマー型認知症発症の脳には 2つの特徴的な病理組織]型揚辰鉢⊃牲亳鏡維変化が見られ、脳が徐々に縮んで痩せていく進行性の病気 であると詳細な画像を使用して説明されました。次にそれらの発症変化のプロセス(アミロイドカスケード)について、次のように説明されました。
【アミロイドの初期蓄積】アミロイド前駆体タンパク(APP)が2カ所異常に切断 、 アミロイドベータタンパクが生成され、凝集し始める。 老人班を形成⇐この段階は症状出現の約20年前から始まる。
【タウタンパクの変化】 初期のアミロイド蓄積を契機に、タウタンパクがリン酸化 - リン酸化されたタウタンパクは凝集しやすくなる - 神経細胞内に異常な構造(神経原線維変化)を形成。
【アミロイドの蓄積が進行】 アミロイド蓄積がトリガーとなり、タウタンパクの異常が進行。
【アミロイドの増加 ・ タウタンパクの凝集】- 認知症症状の発現 このプロセスは、アミロイドの蓄積が先行し、それに続いてタウタンパクの異常が進行する。

アミロイドカスケード仮説・アルツハイマー病の脳
次いで、治療薬開発の変遷を交えて、〖最近登場したアミロイドを減少させ、アルツハイマー病の進行を抑制することを目指す2つ治療薬(アミロイド抗体薬―ドナネマブ・レカネマブ)〗の話題となりました。どちらも目的は同じでも、 異なる段階のアミロイドに対して作用するところが異なるとされ、ご自身がセンター長を務められる医誠会国際総合病院認知症予防治療センターでの臨床治療例やその効果、副作用とその対応について紹介されました。

さらに、〖アルツハイマー病の進行発症しても症状出現が遅い認知症にそなえるために、症状出現前の早期発見が可能で、かつ非侵襲的で簡便な認知症に備えることのできる、新しい検査方法〙を紹介されました。

アルツハイマー病の病理変化
これらは、後に行われる画像バイオマーカー:アミロイドPET検査・ MRI検査、脳内のアミロイド蓄積状況検査に先がけ、行われるものです。
1)デジタルバイオマーカー ( AIを活用した会話分析 (言葉の抑揚・会話の長さ・話題の時制・ 応答パターン・表情変化等による認知症検知システム)
2)血液バイオマーカー
.螢鷸晴愁織 (アミロイド蓄積状況を予測)
▲縫紂璽蹈侫ラメントL(神経損傷の程度を予測)➨共想法実験リクルートにも利用
神経由来エクソソーム(神経細胞内の状態を血液で測定)
この2つのバイオマーカーテストを導入して、早期発見・診断することで、疾患修飾剤(アミロイド抗体薬等)による早期治療に結び付くという認知症早期発見・治療のための「変わる」新モデルになると述べられました。

認知症早期発見・治療のための新モデル
最後にランセット研究に基づく年代別認知症リスク要因の幾つかを紹介、特に中年期以降に見落とされがちな要因として「難聴」を挙げ、早期の受診や補聴器装着、機器のこまめなメンテナンスの必要性を強調され、併せて筋力トレーニングもリスク回避には有効と述べられ、終話となりました。
講話には、聞きおぼえのない用語も多く出てきましたが、時折挟まれる工藤先生の関西弁の説明エピソードが和やかに、しかも印象的に耳に届き、新しく「変わる」ことがしっかり実感できたひとときとなりました。
続く大武美保子所長の基調講演の「長持ち脳検定の開発−脳を長持ちする生活習慣の普及を目指してー」では、認知症予防に関する有効な知識が断片で普及不足であるという社会的課題を背景に、断片的な健康知識を体系的に整理し、脳が長持ちする生活習慣の普及と行動変容を通じて脳が長持ちする社会の実現を目指したと、開発目的を述べました。

認知症に備えるニーズと検定の対応
認知症は「後天的な脳の障害によって一度正常に達した認知機能が持続的に低下し、日常生活や社会生活に支障をきたすようになった状態」であることから、「脳が長持ちする」=【認知症を防ぐのみならず、よりよく生きるために必要な認知機能を脳が一生にわたって発揮し、周囲と良好な関係を築いて社会生活を送れること】であると、強調しました。
そして、この「長持ち脳検定」は〇前チェックリスト(50項目)、 動画・テキスト教材、 事後確認のための小テストと検定問題 とで構成されること。そして、’知症予防と長持ち脳の知識、 生理的アプローチ、 認知的アプローチ 脳が長持ちする会話の4コースを経て、検定受験(1回/年)合格基準は80点以上と説明しました。「長持ち脳検定」の受講は、 自分の認知症リスクを確認し、 予防方法を学習、そして 知識の定着を確認するものであると述べました。
また、テキストの中から幾つかの設問を投げかけ、下図(ランセット研究に基づく認知症危険要因の図・アルツハイマー型認知症の予防)を示して、神経病理変化の進行を遅らせる(アミロイド抗体薬で早期に治療・食事等生活習慣改善・運動・生活習慣病治療・炎症、感染症防止)生理的アプローチが「防災」(水色)に当たり、たとえ発症しても神経病理変化の影響を減らす(知的活動・社会的交流等)=認知的アプローチが「減災」に当たると説明しました。

認知症の危険要因

アルツハイマー認知症の予防
続くプログラムの両講師の対談「認知症にそなえる」は会場の皆様からの質問に講師が回答する形で行われました。

対談する両講師
Q1-認知症での物忘れと加齢による物忘れの違いは?==エピソード記憶の確認が必要。細かい詳細は忘れても、基本的なできごとや存在について記憶していたり、ヒントがあって思い出すのは正常。できごとや存在そのものを記憶していないのは要注意。施錠の有無等に関しては、高頻度なら要注意。
Q2-家族の難聴が気になります==メカニズムの研究はこれから。インプットする量にも関わっていると思われます。発症重要な要因ため、耳の聴こえの悪さを軽視せず、積極的に受診、検査を行い、補聴器装着を。そして機器の調整、メンテナンスを定期的に実施して下さい。
以上に加えて、認知症になっても困らないためには、早期の検査が必須。予防のための一番の推しは聴力検査だと強調され、認知症発症リスク要因である炎症(感染症や糖尿病等による)への予防的アプローチの必要性についても話題が及びました。
最後に大武所長より、2017年に理化学研究所に着任した当初から開始した、工藤先生と理化学研究所との共同研究では、血液バイオマーカーと会話による認知的な介入の関係の研究を行っていること、「介入試験においては、個人の脳神経の状態に応じたアプローチが重要である」ということが解明され、大きく貢献頂いたという報告がありました。
期せずして昨年、認知症医療の変革期に認知症に関する正しい知識を広めたいと、『「認知症の」の世界が変わるガイドブック』を、研究成果を社会に還元したいと『脳が長持ちする会話』を出版した2人の研究者は、この対談を通して、認知症の予防と早期対応の重要性、そして個別化アプローチの可能性について、議論したのでした。
講演会の後は、隣接するコミュニティサロンで交流会を開催。工藤先生を交えて50人近くが参加しました。

交流会で乾杯
上橋しほと柏市会議員の、難聴者のための補聴器購入助成を、同市にも取り入れるよう働きかけたいという頼もしいご挨拶に続き、参加者の健勝を祈念するする発声で乾杯、歓談の輪が広がりました。
東葛エリアで活動する団体のお仲間、旧知の方々同士の会話の花がひととき咲いた後、東京都・埼玉県からもご参加の賛助会員の皆様、所属の団体、そしてお住まいの地域ごとに、ほのぼの研究所活動にダブル/パラレルワーカーとして今秋から参加のNTTドコモグループの方々、当研究所の市民研究員がひとこと自己紹介をした後、交流の集いは一本締めをしてお名残り惜しくも終会しました。
今年第1号として訪れる予報も日中は弱気だった冬将軍が力を取り返した黄昏時、スタッフ一同、多く皆様と認知症に関して貴重な知見を共有させていただけたことに感謝しつつ、家路につきました。
最後になりましたが、開催にあたり大変お世話になりました東京大学柏図書館の柏サービスチームの方々に、厚く御礼申し上げます。
市民研究員 長久 秀子
小春日和の中11月27日から28日まで開催された、第36回全国介護老人保健施設大会山口に参加致しましたので、ご報告させていただきます。
大会は、下関下関港国際ターミナルに隣接した市民会館・商業施設シーモールパレス・シーモール下関・海峡メッセ下関で、開会式や講演会やシンポジウム等が開催され、昭和百年となる今回の大会は、安倍昭恵さん、田村淳さんを記念講演の講師に迎え華やかに開幕しました。全国からの参集した大勢の参加者で賑わっていました。

会場入り口
私の大会への参加は第30回別府大会以来6年ぶりでした。26日は東京駅からのぞみ、こだまを乗り継いで新下関へ、さらに山陽本線の黄色い電車に乗り換えてやっと下関に到着しました。27日に行った市民会館や商業施設シーモールの会場では、名物の大きなフグがお出迎えしてくれました。

ふぐの置き物
ポスター会場で固めのパネルへのポスター設置に格闘していた私を見かねたのか、広島県からいらした隣の3名の方々が途中から手伝ってくださったので、何とか終えることができました。見学されていた九州の参加者の方が茨城県土浦出身の方だと分かり、未知の方とお会いできるのが全国大会の魅力だなと実感しました。
コロナ禍を経て会場で私が感じたのは、皆さんが真剣に役立つ情報を得ようとしておられることでした。職員不足や高齢化、厳しい経営環境や、自然災害など課題は満載です。多職種の発表を伺って感銘を受け、私どももまだまだできることや工夫の余地があるのではと考えさせられました。雑巾縫いが生きがいの元漁師の男性や、オリジナルで見事な図案の雑巾縫いに取り組む男性には驚かされました。それらの雑巾は毎年小学校に寄付され、皆様の生きがいになっているそうです。
シーモール5階にて27日の午後4時から5時の間の6件のうち、3番目でポスター発表をさせていただきました。発表タイトルは、「会話支援ロボットを用いた共想法の効果とその特徴ー共想法が高齢者の認知と心理面に与える効果とその特徴」です。通りすがりの見学者の感想は、「あら、ロボットだって。すごいね。」というものが多かったです。第30回では「会話支援ロボットと高齢者と共に創る共想法の未来」で奨励賞をいただきましたが、それ以降も共想法を長く継続してこられたのは幸いでした。座長の先生はネットで事前に共想法を検索して下さっていたようで、「これからも研究を続けて後継者を育ててください」という励ましの言葉をかけていただきました。高齢者の話を伺う時に苦労するのは話題をかえるタイミングですので、司会ロボットぼのちゃんがタイムキーパーとして有効であることに理解していただき、安心いたしました。

ポスター発表
下関では来月滞在を楽しむためのリゾートホテルが開業するとのことで、これからが楽しみです。クルーズ船なども寄港することが増えるのではないでしょうか。関門海峡や巌流島を見渡せる海峡ゆめタワーにも一度のぼってみたいものです。
大会は、下関下関港国際ターミナルに隣接した市民会館・商業施設シーモールパレス・シーモール下関・海峡メッセ下関で、開会式や講演会やシンポジウム等が開催され、昭和百年となる今回の大会は、安倍昭恵さん、田村淳さんを記念講演の講師に迎え華やかに開幕しました。全国からの参集した大勢の参加者で賑わっていました。

会場入り口
私の大会への参加は第30回別府大会以来6年ぶりでした。26日は東京駅からのぞみ、こだまを乗り継いで新下関へ、さらに山陽本線の黄色い電車に乗り換えてやっと下関に到着しました。27日に行った市民会館や商業施設シーモールの会場では、名物の大きなフグがお出迎えしてくれました。

ふぐの置き物
ポスター会場で固めのパネルへのポスター設置に格闘していた私を見かねたのか、広島県からいらした隣の3名の方々が途中から手伝ってくださったので、何とか終えることができました。見学されていた九州の参加者の方が茨城県土浦出身の方だと分かり、未知の方とお会いできるのが全国大会の魅力だなと実感しました。
コロナ禍を経て会場で私が感じたのは、皆さんが真剣に役立つ情報を得ようとしておられることでした。職員不足や高齢化、厳しい経営環境や、自然災害など課題は満載です。多職種の発表を伺って感銘を受け、私どももまだまだできることや工夫の余地があるのではと考えさせられました。雑巾縫いが生きがいの元漁師の男性や、オリジナルで見事な図案の雑巾縫いに取り組む男性には驚かされました。それらの雑巾は毎年小学校に寄付され、皆様の生きがいになっているそうです。
シーモール5階にて27日の午後4時から5時の間の6件のうち、3番目でポスター発表をさせていただきました。発表タイトルは、「会話支援ロボットを用いた共想法の効果とその特徴ー共想法が高齢者の認知と心理面に与える効果とその特徴」です。通りすがりの見学者の感想は、「あら、ロボットだって。すごいね。」というものが多かったです。第30回では「会話支援ロボットと高齢者と共に創る共想法の未来」で奨励賞をいただきましたが、それ以降も共想法を長く継続してこられたのは幸いでした。座長の先生はネットで事前に共想法を検索して下さっていたようで、「これからも研究を続けて後継者を育ててください」という励ましの言葉をかけていただきました。高齢者の話を伺う時に苦労するのは話題をかえるタイミングですので、司会ロボットぼのちゃんがタイムキーパーとして有効であることに理解していただき、安心いたしました。

ポスター発表
下関では来月滞在を楽しむためのリゾートホテルが開業するとのことで、これからが楽しみです。クルーズ船なども寄港することが増えるのではないでしょうか。関門海峡や巌流島を見渡せる海峡ゆめタワーにも一度のぼってみたいものです。
市民研究員 ・マカベシルバートピア 永田 映子
2025年9月12日(金)から14日(日)まで開催された日本認知症予防学会学術集会に参加し、ポスター発表をして参りましたので、報告させていただきます。昨年度に続き、市民研究員の根岸と永田が参加し、専門職の皆様に交じって13日の午後3時過ぎに連番で発表しました。
会場の都市センターホテル(会館)は麹町駅の近くに位置し、14〜22階は客室で、当学術集会は1階のホールから7階までの会議室で開催されました。都心とはいえ緑が多く静かな環境で落ち着いて過ごすことができました。
13日には大武先生も応援に駆けつけて下さったので百人力でしたし、昨年度の学術集会で座長を務められた辻先生にも寄り添っていただいたことは、幸せなことでした。離島をはじめ全国から多様な職種の研究者が集まり、熱心な討議がなされていて、充実した学術集会を経験させていただきました。

会場入り口にて
初日にポスターを貼り終わってから大会長である内門大丈先生のご挨拶を拝聴して、この学術集会が2011年に始まったことを知りましたが、私がマカベシルバートピアで共想法を開始した時期と重なり感慨深いものがありました。様々な講演の中で特に気になったのは、糖尿病になると筋力が落ちるというお話でした。それを防ぐには運動も大切ですが、様々な食材を使った料理を食べて日々よく動くことが有効だそうです。
発表は根岸勝壽他による「認知症予防を一日で体験する街歩き共想法のデザインと社会的価値の発見」と、永田と大武先生による「高齢者施設のマンパワー不足がもたらす負の影響を軽減する会話支援技術共想法の効用」の2題です。
前発表では、今まで実施してきた様々な街歩き共想法について写真を交えてご紹介し、病院、介護施設、自治体との連携が有効であり、多文化や多世代との交流も提供可能であることが明らかになったと述べました。
次いで、永田は2011年からスタートした介護老人保健施設マカベシルバートピアの共想法(通称お話の会)について、特に司会ロボットのぼのちゃんが人気であったことや、12年以上の実施期間中、参加者の気分低下が皆無であったことなどを報告しました。

発表する市民研究員 根岸(左)・永田(右)

ポスター発表を終えて
なお、昨年度に続いて今年度も、ポスター発表「認知症予防を一日で体験する街歩き共想法のデザインと社会的価値の発見」(根岸勝壽)が浦上賞受賞という栄に浴しました。これも長年にわたる皆様のご理解、ご支持、ご教示の賜物と、心より感謝申し上げます。今後も微力ながら、地道に努力を続けてまいりたいと存じます。
残念ながら、授賞式に出席できなかったことは、大変申し訳なく、心よりお詫び申し上げます。

浦上賞賞状
2025年は日本の超高齢社会の到来にともなって、様々な社会問題が発生していくという年でもあります。1947年〜1949年生まれの団塊の世代が全員75歳以上の後期高齢者になります。そのこと自体もショックですが、私も団塊の世代ですので今後の自分の身の処し方を考えていかなければなりません。職場で高齢者の生活をよく学んだつもりではありますが、実際にわが身に降りかかると、別の感情が湧いてきます。若い世代への支援もまだまだ必要な今日この頃ではありますが、学会での学びを実生活に生かしながら進んでいけたらと思っています。
帰り道、駅の長い階段で重い荷物を運んでいたら、若い女性が声をかけて下さりさっそうとカートを下げて階段を昇って下さいました。よく見ると私よりかなり小柄で細めの方で大変申し訳なく思いましたが、同時に心に温かいものを感じて幸せな気分になりました。頂ける援助は素直に受けつつ、自分のできることを頑張っていきたいと思った次第です。
会場の都市センターホテル(会館)は麹町駅の近くに位置し、14〜22階は客室で、当学術集会は1階のホールから7階までの会議室で開催されました。都心とはいえ緑が多く静かな環境で落ち着いて過ごすことができました。
13日には大武先生も応援に駆けつけて下さったので百人力でしたし、昨年度の学術集会で座長を務められた辻先生にも寄り添っていただいたことは、幸せなことでした。離島をはじめ全国から多様な職種の研究者が集まり、熱心な討議がなされていて、充実した学術集会を経験させていただきました。

会場入り口にて
初日にポスターを貼り終わってから大会長である内門大丈先生のご挨拶を拝聴して、この学術集会が2011年に始まったことを知りましたが、私がマカベシルバートピアで共想法を開始した時期と重なり感慨深いものがありました。様々な講演の中で特に気になったのは、糖尿病になると筋力が落ちるというお話でした。それを防ぐには運動も大切ですが、様々な食材を使った料理を食べて日々よく動くことが有効だそうです。
発表は根岸勝壽他による「認知症予防を一日で体験する街歩き共想法のデザインと社会的価値の発見」と、永田と大武先生による「高齢者施設のマンパワー不足がもたらす負の影響を軽減する会話支援技術共想法の効用」の2題です。
前発表では、今まで実施してきた様々な街歩き共想法について写真を交えてご紹介し、病院、介護施設、自治体との連携が有効であり、多文化や多世代との交流も提供可能であることが明らかになったと述べました。
次いで、永田は2011年からスタートした介護老人保健施設マカベシルバートピアの共想法(通称お話の会)について、特に司会ロボットのぼのちゃんが人気であったことや、12年以上の実施期間中、参加者の気分低下が皆無であったことなどを報告しました。

発表する市民研究員 根岸(左)・永田(右)

ポスター発表を終えて
なお、昨年度に続いて今年度も、ポスター発表「認知症予防を一日で体験する街歩き共想法のデザインと社会的価値の発見」(根岸勝壽)が浦上賞受賞という栄に浴しました。これも長年にわたる皆様のご理解、ご支持、ご教示の賜物と、心より感謝申し上げます。今後も微力ながら、地道に努力を続けてまいりたいと存じます。
残念ながら、授賞式に出席できなかったことは、大変申し訳なく、心よりお詫び申し上げます。

浦上賞賞状
2025年は日本の超高齢社会の到来にともなって、様々な社会問題が発生していくという年でもあります。1947年〜1949年生まれの団塊の世代が全員75歳以上の後期高齢者になります。そのこと自体もショックですが、私も団塊の世代ですので今後の自分の身の処し方を考えていかなければなりません。職場で高齢者の生活をよく学んだつもりではありますが、実際にわが身に降りかかると、別の感情が湧いてきます。若い世代への支援もまだまだ必要な今日この頃ではありますが、学会での学びを実生活に生かしながら進んでいけたらと思っています。
帰り道、駅の長い階段で重い荷物を運んでいたら、若い女性が声をかけて下さりさっそうとカートを下げて階段を昇って下さいました。よく見ると私よりかなり小柄で細めの方で大変申し訳なく思いましたが、同時に心に温かいものを感じて幸せな気分になりました。頂ける援助は素直に受けつつ、自分のできることを頑張っていきたいと思った次第です。
市民研究員 永田 映子
2025年7月15日(火))13時30分より、東京都中央区日本橋の理化学研究所革新知能統合研究センターのオープンスペースにて、代表理事・所長の大武美保子が勤務する理化学研究所とほのぼの研究所の共催で、NPO法人ほのぼの研究所設立記念講演会「認知症の予防と治療の未来」を開催しました。
なお、本講演会は、令和7年度柏市社会福祉協議会 共同募金配分金による助成を受けて実施したものです

2025年度設立記会チラシ
招待講演講師として、国立研究開発法人量子医科学研究所(QST)脳機能イメージング研究センターセンター長・大阪公立大学医学研究科健康長寿医科学講座 病因診断科学 教授である樋口真人先生をお招きし、「招待講演」「基調講演」「両講師の対談」「交流会」の4部形式としました。

樋口真人先生
前日来、梅雨明け前に早くも接近の台風5号の影響が案じられる不安定な天候でしたが、栃木県を含めて関東圏各地から70歳代を中心に40〜90歳代の40余名の方々にご参加いただきました。

メモを取りながら熱心に視聴なさる参加者
開会の挨拶では、かねてより根強いリクエストのあった認知症の基礎研究や治療の最前線に関する講話を、その分野でトップランナーである樋口真人先生から拝聴できる念願が叶った経緯と感謝の念を、大武所長代表理事・所長が述べました。
続いて、大武所長の東大時代の恩師で、ほのぼの研究所の設立以来の理事でもある岩田修一東大名誉教授より、ご参加の皆様と様々な知見を共有できる喜びと共に、教え子の研究がLarge Language ModelというAIのトレンドが始まっている中、彼女らの研究が日本の叡智として世界に役立つものとなってほしいという激励を述べられました。

岩田理事挨拶
招待講演のタイトルは「認知症の革新的な診療を身近に利用できる社会へ」。千葉市の量子科学技術研究開発機構の脳機能イメージング研究センターセンター長であるとともに、大阪公立大学で教授をお務めになりながら、大阪での認知症研究と診療を統合するセンターの立ち上げにも関わるというクロスアポイントメントで、両所を行き来していらっしゃるという自己紹介から始まりました。

樋口先生講演演目
鞠知症病態の基本概念
◆神経変性性3大認知症は初期症状での鑑別・診断は困難。
診断の手がかりとなるもの…脳にたまるタンパクのごみ(凝集体)
.▲襯張魯ぅ沺蕊➨アミロイドβ・タウ
∩案側頭葉変性症➨タウ・あるいはTDP43
レビー小体型認知症➨アルファシヌクレイン

認知症者の脳に沈着するタンパク
恭弯慧診断・医療技術の進歩
◆アミロイドβ病変を「見つけて」「治す」
・PET(電子放射断層撮影法)により可視化(25万円)
・除去する抗体薬の開発【アデュカヌマブ】
・その後【レカネマブ】等の抗体薬が承認され、臨床利用
課題:アミロイドβは7〜8割除去され、認知機能障害の進行が3割遅延
も、効果の割に薬価が高価(300万円/年)タウ病変には?
◆タウ病変を「見つけて」「治す」
・QSTグループ(樋口先生)によるタウタンパクに結合するPET薬剤を開発
➨様々な認知症におけるタウ蛋白の蓄積パターンの可視化に成功、
現在日本を含めた4カ国で臨床試験が進行中。2027年には診断薬として承認される
見込み
・タウ遺伝子発現を抑制し、タウを除去する治療薬(核酸医薬)開発
啓\ぢ紊稜知症の革新的診療に向けて
・血漿中アミロイドβの計測システムを国内で準備中
・画像検所見を反映する血液タウ検査法のネットワークMABB:Multicenter
Alliance For Brain Biomarkers により全国の研究機関と血液バイオマーカーを開発中
・大阪公立大学開発のラクシスシステムは迅速・安価・微量・高感度のタウ血液検査が
可能に

次世代診断・診療ワークフローイメージとファシリティのイメージ
◆認知症根絶に向けたムーンショット型開発事業
認知症病態は’焼發涼素鬚涼濱儉∈挧ο群臭1蠑鼻,箸、連携かつ悪影響を及ぼ
し合い、3つ巴になって進行する。中年期からの様々な危険因子(難聴、うつ、
頭部外傷、身体活動低下、糖尿病、喫煙、高血圧、肥満など)が認知症リスクの
約半分を占めており、これらは炎症と細胞老化の連鎖反応として共通のメカニズ
ムで説明でき得る。「ムーンショット型研究開発事業」として、西日本の認知症
研究拠点:大阪健康長寿医科学センター(大阪長寿)を含めた、全国10研究機関
と12人の分担者と共に、病態の進行を操る鍵物質を見つけ出す事業を行い次世代
の認知症予防・治療の開発を進行(2024/11〜)

認認知症根絶に向けたムーンショット型研究開発事業
乎翡期以降のレジリエンス低下(認知症予防)を防ぐためのコミュ力、絆の重要性
「教育歴の長さが、レジリデンス(脳の強靭さ・打ち勝つ力)認知症発症の低減と
関係がある」➨神経細胞の同士の繋がり、脳内免疫細胞と神経の繋がり、
脳と様々な臓器とのつながり、人と人との繋がりがレジリエンスを強化し、認知
症に打ち勝つ力となる。特に中年以降はコミュニケーション能力の低下により、
レジリエンスを低下させる可能性があるため、それを防ぐための職場・家庭・
職場での役割や、そして本人たちが夢中に・生きがいとなり得るモノ・ヒトの創
成や参加による相互の「絆」強化が、認知症予防の重要な要素となり得ると説かれ
ました。

【重要】中高年期からレジリエンスを高めること
最後に、多くの構想や展望に関しては、試行錯誤が続くも、確実に次世代には間に合うと確信しているので、皆様の協力も得ながら邁進していくと講話㋾締めくくられました。
続く大武代表理事・所長の基調講演「会話で言語能力を高め、認知症の発症を遅らせる」では、まず認知症になり、同じ話ばかりする祖母の記憶が、写真を使った会話によって記憶が呼び覚まされ、会話が広がることに気づいたこと、「共想法」という会話支援手法を2006年に考案したことが、会話による認知症予防の研究に着手した契機だとしました。
実践研究の拠点として、NPO法人ほのぼの研究所を設立してフィールドワークを続け、共想法により「工学的に脳をどのように使えば、長持ちするのか」という実践研究を一貫して行い、さらに2017年より、人間の知能を育む人工知能についての基礎研究を、理化学研究所の革新知能統合研究センターで行っていると、研究プロセスを述べました。また介護現場でのコミュニケーション支援のためにと『介護に役立つ共想法』を、また昨年末には、研究結果に基づく、認知機能向上のための会話についてまとめた『脳が長持ちする会話』を上梓したと伝えました。

大武代表理事の基調講演
次いで、認知症を脳や身体の疾患が原因で記憶や判断力等の障害が起こり、生活に支障を来たす状況であると定義づけ、その予防のためのアプローチとして、生理的アプローチと認知的アプローチが必要であると述べました。そして、若い時から言語能力が高かった人の中には、脳に疾患があっても認知症が発症しない人がいたという修道女研究を紹介しました。認知的アプローチの中でも、特に会話やコミュニケーション能力に着目し、テーマに沿った写真を持ち寄り、それについて話題提供、質疑応答をすることで、加齢になると低下しやすい体験記憶、注意分割機能、計画力、実行機能などの認知機能を活用する会話にフォーカスして開発した「共想法」について説明をしました。

修道女研究

共想法での行動と活用される認知機能
実践を重ねた結果、その効果検証のために、ランダム化比較試験を行い、介入群において、加齢により低下しやすい言語流暢性が有意に向上する結果が得られ、今後実施するより長期間の介入研究の基礎となる、急激に低下する恐れのある認知機能の底上げができることを確かめたと述べました。
最後に、ほのぼの研究所では、「脳が長持ちする会話」を日常に取り入れる習慣作りの重要性を鑑み、「長持ち脳検定」や「長持ち脳」のコミュニティづくり事業や、特に次世代の40〜50代をターゲットにした活動を拡大することで、「脳が長持ちする会話」を世の中に広めていきたいと抱負を述べ、終話しました。
小休憩を挟んだ講師2人の対談に先駆け、びっしりと記入された質問用紙が寄せられました。対談時間内にすべてにお答えすることは不可能であるものの、webサイトを含めすべて回答させていただくことをご承知おきいただき、幾つかの質問に両講師が対談をしながら回答しました。

対談しながら、参加者の質問に答える両講師
取り上げられた質問は「教育歴の長さと認知症リスクの関係」「アミロイドβは睡眠時にしか除去されないのか」「認知症予防と運動との関係性」「認知症検査における心理的ハードル」「芸術活動と認知症予防」とどれもが興味深いものでした。すべての質問に対しては、ご本人に必ず回答するほか、公開が承諾されたものに関しては、時宜を応じてブログ等にてご公開予定です。ここでは以下2例をご紹介します。
【質疑応答の2例】
Q―「認知機能検査を受けるのには、心理的ハードルがありますが…」
A―アミロイドβ除去治療法の発展により、将来的にはハードルは下がる可能性があります。早期発見により、ライフスタイルの変更などの予防的措置を講じる時間的委余裕が生まれるからです。血液検査等の新しい診断技術が脳内の変化をリアルタイムに捉えることができるので、早期介入の可能性を高めていくべきだと思います。(樋口先生)
現在は、認知機能検査を、測らなくても下がっていることが分かるくらい、認知機能が大幅に低下した後に行うことが多いです。血圧で言えば、高血圧と診断されるくらい、高い血圧になって初めて測るようなものです。本来は、高血圧ではない「血圧が高め」のような段階で気づければ、対策が立てられます。今後は、まだ大きな問題にならない、中年期のうちから認知機能を測定し、自分の特性を知っておいた上で、変化に気づけるようにする仕組みづくりをできればと考えています。(大武所長)
Q−「睡眠中にしかアミロイドβは除去されないのですか?。睡眠時間が不規則で短いので不安です」
A―基礎研究では睡眠中の方が脳内の水の流れがアミロイドβの除去に効果的だとされていますが、人間での実証はさらに必要だと思われます。起床時にも除去はされるものの、睡眠中の方が効果が高いとされています。(樋口先生)
最後に大武所長から投げかけられた「世界で初のタウタンパクに結合するPET薬剤開発の成功要因」に関する樋口先生への質問には、大手の製薬会社のような人工的なタウではなく、実際の患者の脳組織やモデル動物のそれを使ったこと、モデル動物の早期導入や、診断薬が微量で効果を発揮するという特性を活かした迅速な臨床応用の戦略が奏功したと思うと回答されました。そして何より小さな発見や疑問を見逃さず、立ち止まって考える姿勢や、他の人と違うことをしてみることも重要だったと、ご自身の真摯な研究への向き合い方を語られました。
休憩後の交流会は、認知症予防分野の推し活の重要メンバーに、大武代表理事に加えて、早速樋口先生を加えたといわれた、笑顔の岩田理事に再登場いただき、「みんなで元気に生きていきましょう」と乾杯の音頭をとっていただきました。

岩田理事の音頭で乾杯
樋口先生の講話から、様々な分野で進められている技術開発や事業構想から、早期発見、治療への道筋が身近になりつつあることを誰もが実感でき、光が見えてきた安堵の念を抱いたように思えました。そうした思いを反映したのか、なおかつ研究について熱く、しかも気さくにお話し下さる樋口先生の雰囲気もあいまって、対談に続く交流会は、レイアウト変更のためのインターバルを挟みながらも、中座する方はわずかでした。両講師とも積極的に参加者の輪に入って下さったので、そこここに笑顔の会話の花が咲き、閉会が延刻したほどでした。そして、夕刻のゲリラ豪雨再来も案じられる中、最後まで参加者をお見送り下さった樋口先生のお人柄に感謝いたしました。

参加者と歓談する講師
最後になりましたが、当講演会の開催にあたり、共催者として多大なご尽力をいただきました理化学研究所革新知能統合研究センター センター長室の方々、並びに助成金を賜りました柏市社会福祉協議会様を始めとする、全ての関係者の方々に厚く御礼申し上げます。ありがとうございました。
なお、本講演会は、令和7年度柏市社会福祉協議会 共同募金配分金による助成を受けて実施したものです

2025年度設立記会チラシ
招待講演講師として、国立研究開発法人量子医科学研究所(QST)脳機能イメージング研究センターセンター長・大阪公立大学医学研究科健康長寿医科学講座 病因診断科学 教授である樋口真人先生をお招きし、「招待講演」「基調講演」「両講師の対談」「交流会」の4部形式としました。

樋口真人先生
前日来、梅雨明け前に早くも接近の台風5号の影響が案じられる不安定な天候でしたが、栃木県を含めて関東圏各地から70歳代を中心に40〜90歳代の40余名の方々にご参加いただきました。

メモを取りながら熱心に視聴なさる参加者
開会の挨拶では、かねてより根強いリクエストのあった認知症の基礎研究や治療の最前線に関する講話を、その分野でトップランナーである樋口真人先生から拝聴できる念願が叶った経緯と感謝の念を、大武所長代表理事・所長が述べました。
続いて、大武所長の東大時代の恩師で、ほのぼの研究所の設立以来の理事でもある岩田修一東大名誉教授より、ご参加の皆様と様々な知見を共有できる喜びと共に、教え子の研究がLarge Language ModelというAIのトレンドが始まっている中、彼女らの研究が日本の叡智として世界に役立つものとなってほしいという激励を述べられました。

岩田理事挨拶
招待講演のタイトルは「認知症の革新的な診療を身近に利用できる社会へ」。千葉市の量子科学技術研究開発機構の脳機能イメージング研究センターセンター長であるとともに、大阪公立大学で教授をお務めになりながら、大阪での認知症研究と診療を統合するセンターの立ち上げにも関わるというクロスアポイントメントで、両所を行き来していらっしゃるという自己紹介から始まりました。

樋口先生講演演目
鞠知症病態の基本概念
◆神経変性性3大認知症は初期症状での鑑別・診断は困難。
診断の手がかりとなるもの…脳にたまるタンパクのごみ(凝集体)
.▲襯張魯ぅ沺蕊➨アミロイドβ・タウ
∩案側頭葉変性症➨タウ・あるいはTDP43
レビー小体型認知症➨アルファシヌクレイン

認知症者の脳に沈着するタンパク
恭弯慧診断・医療技術の進歩
◆アミロイドβ病変を「見つけて」「治す」
・PET(電子放射断層撮影法)により可視化(25万円)
・除去する抗体薬の開発【アデュカヌマブ】
・その後【レカネマブ】等の抗体薬が承認され、臨床利用
課題:アミロイドβは7〜8割除去され、認知機能障害の進行が3割遅延
も、効果の割に薬価が高価(300万円/年)タウ病変には?
◆タウ病変を「見つけて」「治す」
・QSTグループ(樋口先生)によるタウタンパクに結合するPET薬剤を開発
➨様々な認知症におけるタウ蛋白の蓄積パターンの可視化に成功、
現在日本を含めた4カ国で臨床試験が進行中。2027年には診断薬として承認される
見込み
・タウ遺伝子発現を抑制し、タウを除去する治療薬(核酸医薬)開発
啓\ぢ紊稜知症の革新的診療に向けて
・血漿中アミロイドβの計測システムを国内で準備中
・画像検所見を反映する血液タウ検査法のネットワークMABB:Multicenter
Alliance For Brain Biomarkers により全国の研究機関と血液バイオマーカーを開発中
・大阪公立大学開発のラクシスシステムは迅速・安価・微量・高感度のタウ血液検査が
可能に

次世代診断・診療ワークフローイメージとファシリティのイメージ
◆認知症根絶に向けたムーンショット型開発事業
認知症病態は’焼發涼素鬚涼濱儉∈挧ο群臭1蠑鼻,箸、連携かつ悪影響を及ぼ
し合い、3つ巴になって進行する。中年期からの様々な危険因子(難聴、うつ、
頭部外傷、身体活動低下、糖尿病、喫煙、高血圧、肥満など)が認知症リスクの
約半分を占めており、これらは炎症と細胞老化の連鎖反応として共通のメカニズ
ムで説明でき得る。「ムーンショット型研究開発事業」として、西日本の認知症
研究拠点:大阪健康長寿医科学センター(大阪長寿)を含めた、全国10研究機関
と12人の分担者と共に、病態の進行を操る鍵物質を見つけ出す事業を行い次世代
の認知症予防・治療の開発を進行(2024/11〜)

認認知症根絶に向けたムーンショット型研究開発事業
乎翡期以降のレジリエンス低下(認知症予防)を防ぐためのコミュ力、絆の重要性
「教育歴の長さが、レジリデンス(脳の強靭さ・打ち勝つ力)認知症発症の低減と
関係がある」➨神経細胞の同士の繋がり、脳内免疫細胞と神経の繋がり、
脳と様々な臓器とのつながり、人と人との繋がりがレジリエンスを強化し、認知
症に打ち勝つ力となる。特に中年以降はコミュニケーション能力の低下により、
レジリエンスを低下させる可能性があるため、それを防ぐための職場・家庭・
職場での役割や、そして本人たちが夢中に・生きがいとなり得るモノ・ヒトの創
成や参加による相互の「絆」強化が、認知症予防の重要な要素となり得ると説かれ
ました。

【重要】中高年期からレジリエンスを高めること
最後に、多くの構想や展望に関しては、試行錯誤が続くも、確実に次世代には間に合うと確信しているので、皆様の協力も得ながら邁進していくと講話㋾締めくくられました。
続く大武代表理事・所長の基調講演「会話で言語能力を高め、認知症の発症を遅らせる」では、まず認知症になり、同じ話ばかりする祖母の記憶が、写真を使った会話によって記憶が呼び覚まされ、会話が広がることに気づいたこと、「共想法」という会話支援手法を2006年に考案したことが、会話による認知症予防の研究に着手した契機だとしました。
実践研究の拠点として、NPO法人ほのぼの研究所を設立してフィールドワークを続け、共想法により「工学的に脳をどのように使えば、長持ちするのか」という実践研究を一貫して行い、さらに2017年より、人間の知能を育む人工知能についての基礎研究を、理化学研究所の革新知能統合研究センターで行っていると、研究プロセスを述べました。また介護現場でのコミュニケーション支援のためにと『介護に役立つ共想法』を、また昨年末には、研究結果に基づく、認知機能向上のための会話についてまとめた『脳が長持ちする会話』を上梓したと伝えました。

大武代表理事の基調講演
次いで、認知症を脳や身体の疾患が原因で記憶や判断力等の障害が起こり、生活に支障を来たす状況であると定義づけ、その予防のためのアプローチとして、生理的アプローチと認知的アプローチが必要であると述べました。そして、若い時から言語能力が高かった人の中には、脳に疾患があっても認知症が発症しない人がいたという修道女研究を紹介しました。認知的アプローチの中でも、特に会話やコミュニケーション能力に着目し、テーマに沿った写真を持ち寄り、それについて話題提供、質疑応答をすることで、加齢になると低下しやすい体験記憶、注意分割機能、計画力、実行機能などの認知機能を活用する会話にフォーカスして開発した「共想法」について説明をしました。

修道女研究

共想法での行動と活用される認知機能
実践を重ねた結果、その効果検証のために、ランダム化比較試験を行い、介入群において、加齢により低下しやすい言語流暢性が有意に向上する結果が得られ、今後実施するより長期間の介入研究の基礎となる、急激に低下する恐れのある認知機能の底上げができることを確かめたと述べました。
最後に、ほのぼの研究所では、「脳が長持ちする会話」を日常に取り入れる習慣作りの重要性を鑑み、「長持ち脳検定」や「長持ち脳」のコミュニティづくり事業や、特に次世代の40〜50代をターゲットにした活動を拡大することで、「脳が長持ちする会話」を世の中に広めていきたいと抱負を述べ、終話しました。
小休憩を挟んだ講師2人の対談に先駆け、びっしりと記入された質問用紙が寄せられました。対談時間内にすべてにお答えすることは不可能であるものの、webサイトを含めすべて回答させていただくことをご承知おきいただき、幾つかの質問に両講師が対談をしながら回答しました。

対談しながら、参加者の質問に答える両講師
取り上げられた質問は「教育歴の長さと認知症リスクの関係」「アミロイドβは睡眠時にしか除去されないのか」「認知症予防と運動との関係性」「認知症検査における心理的ハードル」「芸術活動と認知症予防」とどれもが興味深いものでした。すべての質問に対しては、ご本人に必ず回答するほか、公開が承諾されたものに関しては、時宜を応じてブログ等にてご公開予定です。ここでは以下2例をご紹介します。
【質疑応答の2例】
Q―「認知機能検査を受けるのには、心理的ハードルがありますが…」
A―アミロイドβ除去治療法の発展により、将来的にはハードルは下がる可能性があります。早期発見により、ライフスタイルの変更などの予防的措置を講じる時間的委余裕が生まれるからです。血液検査等の新しい診断技術が脳内の変化をリアルタイムに捉えることができるので、早期介入の可能性を高めていくべきだと思います。(樋口先生)
現在は、認知機能検査を、測らなくても下がっていることが分かるくらい、認知機能が大幅に低下した後に行うことが多いです。血圧で言えば、高血圧と診断されるくらい、高い血圧になって初めて測るようなものです。本来は、高血圧ではない「血圧が高め」のような段階で気づければ、対策が立てられます。今後は、まだ大きな問題にならない、中年期のうちから認知機能を測定し、自分の特性を知っておいた上で、変化に気づけるようにする仕組みづくりをできればと考えています。(大武所長)
Q−「睡眠中にしかアミロイドβは除去されないのですか?。睡眠時間が不規則で短いので不安です」
A―基礎研究では睡眠中の方が脳内の水の流れがアミロイドβの除去に効果的だとされていますが、人間での実証はさらに必要だと思われます。起床時にも除去はされるものの、睡眠中の方が効果が高いとされています。(樋口先生)
最後に大武所長から投げかけられた「世界で初のタウタンパクに結合するPET薬剤開発の成功要因」に関する樋口先生への質問には、大手の製薬会社のような人工的なタウではなく、実際の患者の脳組織やモデル動物のそれを使ったこと、モデル動物の早期導入や、診断薬が微量で効果を発揮するという特性を活かした迅速な臨床応用の戦略が奏功したと思うと回答されました。そして何より小さな発見や疑問を見逃さず、立ち止まって考える姿勢や、他の人と違うことをしてみることも重要だったと、ご自身の真摯な研究への向き合い方を語られました。
休憩後の交流会は、認知症予防分野の推し活の重要メンバーに、大武代表理事に加えて、早速樋口先生を加えたといわれた、笑顔の岩田理事に再登場いただき、「みんなで元気に生きていきましょう」と乾杯の音頭をとっていただきました。

岩田理事の音頭で乾杯
樋口先生の講話から、様々な分野で進められている技術開発や事業構想から、早期発見、治療への道筋が身近になりつつあることを誰もが実感でき、光が見えてきた安堵の念を抱いたように思えました。そうした思いを反映したのか、なおかつ研究について熱く、しかも気さくにお話し下さる樋口先生の雰囲気もあいまって、対談に続く交流会は、レイアウト変更のためのインターバルを挟みながらも、中座する方はわずかでした。両講師とも積極的に参加者の輪に入って下さったので、そこここに笑顔の会話の花が咲き、閉会が延刻したほどでした。そして、夕刻のゲリラ豪雨再来も案じられる中、最後まで参加者をお見送り下さった樋口先生のお人柄に感謝いたしました。

参加者と歓談する講師
最後になりましたが、当講演会の開催にあたり、共催者として多大なご尽力をいただきました理化学研究所革新知能統合研究センター センター長室の方々、並びに助成金を賜りました柏市社会福祉協議会様を始めとする、全ての関係者の方々に厚く御礼申し上げます。ありがとうございました。
市民研究員 長久 秀子
関東地方が梅雨明けした7月18日火曜日、ラコルタ柏の5階の柏中央公民館講堂で、大武美保子ほのぼの研究所代表理事・所長が「今から始める認知症予防 共想法体験」と題して講演を行いました。これは柏市シニアクラブ連合会のリーダー研修会の一環として実施されたものです。当会は高齢者により会員相互の親睦と総合扶助を目的とした自主組織で、支部毎に温泉地でのグランドゴルフ大会を含む一泊の研修旅行や、ボウリング大会など多彩なイベントが開催されているとのことで、羨ましく思いました。

柏市シニアクラブ連合会会長等リーダー研修会場
赤い椅子が印象的な会場には51名ほどの方々が参加され、初めて先生のお話に触れる方が大部分だったこともあり、熱心に聴講されていました。司会は副会長の亀田絹子様が担当され、会長の山田俊治様の開会挨拶では、大武所長の経歴を丁寧にご紹介いただきました。

柏市シニアクラブ連合会会長挨拶
続いて大武所長からは40分にわたる熱意溢れる講話がなされ、共想法の歴史や今後の展望、ご自身の体験を交えた分かりやすいお話が展開されました。共想法を考案した経緯やこれまでの研究のプロセスに加えて、会話が認知機能に与える影響が大きいという話、「話す」「聴く」「考える」という一連の作業を通して、加齢に伴う認知機能の低下を「脳の使い方を工夫する」ことにより、防ぐことを目指しているのが共想法だという説明がなされました。また、認知機能を高めて脳を長持ちさせてくれるのが共想法というツールであるとも述べました。た。
特に最近、自身の骨密度が上がったという事実は、日ごろの栄養管理と運動によるところが大きいとのことで、有言実行の研究者であるという印象を強く与えるものでした。毎日冷ややっこを食べる習慣は早速我が家でも真似してみたいと思いました。
最後に大武所長の近著『脳が長持ちする会話』について紹介がありました。認知機能を活用する性質を持つ会話、即ち、脳が長持ちする会話を、日常生活に取り入れることを提案するものです。共想法はその理論をもとに編み出された会話支援の方法ですが、日々の会話に一工夫加えることで、脳を長持ちさせることにつながると述べました。

大武所長による講話
講話の後は、市民研究員4名による共想法の実演がありました。テーマは「最近楽しかったこと」です。北海道旅行、理研での講演会、蛍の撮影、トリックアート展などが話題として提供されました。司会ロボットのぼのちゃんは、今日もしっかりお仕事をしてくれましたので、ほっとしました。
ほのぼの研究所担当の講話の後は、柏市の福祉担当者、高齢者支援課の島澤智宏課長による、柏市における超高齢社会への対応施策に関するお話がありました。特に柏市の女性の健康寿命が全国平均よりかなり長いという事実には衝撃を受けました。令和4年時点で、全国平均が75.5歳のところ、84.5と、9歳長いとのことです。(出典:全国平均については、厚生労働科学研究「次期健康づくり運動プラン作成と推進に向けた研究」、柏市については、「第2次柏市健康増進計画」より)

柏市高齢者支援課長島澤智宏様の講話
これは、柏市が長年高齢者問題に真剣に取り組んできたこと、市民の皆様が自分事としてその問題に向きあい、地道に努力されたことの結果だと感じました。ところで地元のつくば市はどうなのかと急に気になりだしましたが、仕事と家事にかまけて我が街を顧みなかったことも遅まきながら自覚され、大変学びの多い有意義な一日となりました。
研修会終了後、主催者の関係者と、講演、実演したメンバーで、集合写真を撮影しました。
この出講に当たり、ご尽力いただきました柏市シルバークラブ連合会の関係者の方々に深く御礼申し上げます。ありがとうございました。

柏シニアクラブ幹事と柏市講師、ほのぼの研究所講師・実演者

柏市シニアクラブ連合会会長等リーダー研修会場
赤い椅子が印象的な会場には51名ほどの方々が参加され、初めて先生のお話に触れる方が大部分だったこともあり、熱心に聴講されていました。司会は副会長の亀田絹子様が担当され、会長の山田俊治様の開会挨拶では、大武所長の経歴を丁寧にご紹介いただきました。

柏市シニアクラブ連合会会長挨拶
続いて大武所長からは40分にわたる熱意溢れる講話がなされ、共想法の歴史や今後の展望、ご自身の体験を交えた分かりやすいお話が展開されました。共想法を考案した経緯やこれまでの研究のプロセスに加えて、会話が認知機能に与える影響が大きいという話、「話す」「聴く」「考える」という一連の作業を通して、加齢に伴う認知機能の低下を「脳の使い方を工夫する」ことにより、防ぐことを目指しているのが共想法だという説明がなされました。また、認知機能を高めて脳を長持ちさせてくれるのが共想法というツールであるとも述べました。た。
特に最近、自身の骨密度が上がったという事実は、日ごろの栄養管理と運動によるところが大きいとのことで、有言実行の研究者であるという印象を強く与えるものでした。毎日冷ややっこを食べる習慣は早速我が家でも真似してみたいと思いました。
最後に大武所長の近著『脳が長持ちする会話』について紹介がありました。認知機能を活用する性質を持つ会話、即ち、脳が長持ちする会話を、日常生活に取り入れることを提案するものです。共想法はその理論をもとに編み出された会話支援の方法ですが、日々の会話に一工夫加えることで、脳を長持ちさせることにつながると述べました。

大武所長による講話
講話の後は、市民研究員4名による共想法の実演がありました。テーマは「最近楽しかったこと」です。北海道旅行、理研での講演会、蛍の撮影、トリックアート展などが話題として提供されました。司会ロボットのぼのちゃんは、今日もしっかりお仕事をしてくれましたので、ほっとしました。
ほのぼの研究所担当の講話の後は、柏市の福祉担当者、高齢者支援課の島澤智宏課長による、柏市における超高齢社会への対応施策に関するお話がありました。特に柏市の女性の健康寿命が全国平均よりかなり長いという事実には衝撃を受けました。令和4年時点で、全国平均が75.5歳のところ、84.5と、9歳長いとのことです。(出典:全国平均については、厚生労働科学研究「次期健康づくり運動プラン作成と推進に向けた研究」、柏市については、「第2次柏市健康増進計画」より)

柏市高齢者支援課長島澤智宏様の講話
これは、柏市が長年高齢者問題に真剣に取り組んできたこと、市民の皆様が自分事としてその問題に向きあい、地道に努力されたことの結果だと感じました。ところで地元のつくば市はどうなのかと急に気になりだしましたが、仕事と家事にかまけて我が街を顧みなかったことも遅まきながら自覚され、大変学びの多い有意義な一日となりました。
研修会終了後、主催者の関係者と、講演、実演したメンバーで、集合写真を撮影しました。
この出講に当たり、ご尽力いただきました柏市シルバークラブ連合会の関係者の方々に深く御礼申し上げます。ありがとうございました。

柏シニアクラブ幹事と柏市講師、ほのぼの研究所講師・実演者
市民研究員 永田 映子
2025年5月〜6月にかけてほのぼの研究所では「虹色未来大学」様とのコラボ企画−スマートフォンを活用した最新AI体験、地域の魅力を再発見する街歩き、そして写真を用いた対話「共想法」ーを、以下3日間にわたる楽しく学びのあるプログラムとして実施しました。
◆Day1 スマホでAI体験
◆Day2 街歩き体験
◆Day3 共想法体験

コラボ企画チラシ
虹色未来大学様は、2022年に設立、『志縁』をキーワードに掲げ、令和シニアの新3K(行動・経験・感動)を提唱し、人生100年時代の長い余生を仲間と共に再創造していく“ハッピーエイジング・メゾット”啓蒙活動を行っている柏市民公益活動促進基金に登録の任意団体です。柏市、我孫子市を中心にデジタル機器を活用した高齢者のつながり創出事業をはじめとして幅広く活動中です。
2024年1月に開催したほのぼの研所の認知症予防講座「共想法」体験会にメンバーが参加されたのをきっかけに、この企画が実現しました。
なお、本イベントは、令和7年度柏市社会福祉協議会 共同募金配分金による助成を受けて実施したものです。
3日間の様子を、先週(Day1)に引き続き、今週は(Day2・Day3)の模様を報告させていただきます。
◆Day2 街歩き体験
6月10日、千葉県流山市にある「白みりんミュージアム」にて街歩き体験を実施いたしました。あいにくの雨天となったため、当初予定していたつくばエクスプレス線柏の葉キャンパス駅周辺の散策コース」から変更、初めての「屋内での街歩き」となりました。が、お足元が悪い中にもかかわらず、参加者16名、虹色未来大学サポーター5名、ほのぼの研究所市民研究員6名 計27名の多くの方々にご参加いただきました。

切絵灯篭が迎えてくれる白みりんミュージアム玄関
□ミュージアムでの多くの学びと体験
20名を超える団体として、まずミュージアムのガイドの方に館内をご案内いただきました。参加者には地元にお住いの方もいらっしゃいましたが、みりんの歴史については初めて知ることも多かったようで、皆さん熱心に説明を聴いてくださいました。特に、「天晴(あっぱれ)」や「万上(まんじょう)」といったみりんの二大ブランドの歴史には強い関心が寄せられていました。

熱心にガイドさんの説明に耳を傾ける方々
続いて、地元にゆかりの深い俳優が登場するドラマ仕立ての動画「流山白みりんはじめて物語」を鑑賞した後は、それぞれが「もろみをかき混ぜる」等五感を使う体験コーナーやみりんに関するクイズコーナーを試される楽しく学べるひとときとなり、時間が経つのもあっという間に感じられました。

「流山白みりんはじめて物語」の鑑賞(左)色々な体験(右)
□ 「共想法体験」にそなえて写真の撮影と登録
いろいろな体験を通して、自由に写真撮影をしていただきましたので、終了が近づく頃に全員で集まり、Day3「共想法」で使用するための「新しい発見」をテーマにした写真登録も行いました。「どの写真にしようか迷うなぁ」という写真選びに困る声もありましたが、前回の学びを思い出し、スタッフの方々のサポートを受けながらスマホ操作を確認、全員が無事登録を完了しました。
□手厚いに感謝
あいにくの雨ではありましたが、皆さんの笑顔が詰まった集合写真が、当日の楽しさを物語っています。
ご参加の方々、そして手厚くスマホ操作のサポーをして下さったに虹色未来大学の方々に心より感謝申し上げます。

帆船の模型の前で全員で記念撮影
◆Day3 共想法体験
6月24日、ラコルタ柏での「共想法体験」には、参加者12名、見学者5名、虹色未来大学サポーター8名、ほのぼの研究所市民研究員8名 計33名にご参加いただきました。前回の街歩きには参加されなかった方にも「共想法に興味がある」と見学に来て下さる等、新たな広がりも見られました。
□ 認知症予防の学び
まずは、大武所長より「認知症予防」に関する講話があり、「身近に認知症の方がいるので勉強になった」という声も聞かれ、熱心にメモを取りながら耳を傾けて下さいました。

認知症予防に関する講話
□ 共想法:写真を介した対話の体験
「共想法」についての説明の後、いよいよ、写真を見ながら仲間と語り合う、認知症予防につながる会話支援手法「共想法」の体験開始!!。1グループ4人に分かれ、各自がDay2街歩きで撮影し登録した写真が映し出される画面㋾見ながら、1分間で説明→その後、他のメンバーが2分間質問をし、本人が答えるという流れで進められました。街歩きから2週間が経っていましたが、どなたも体験を鮮明に記憶されており、会話が盛り上がりました。「そうだったね!」、「ああ、そういう意味だったのだ」といった反応も多く、写真がきっかけとなって個人の記憶が他者との共通体験に変わる瞬間があちこちで見られました。

参加者による共想法体験

最終日、全員で記念撮影
□感謝とコラボの成果と今後について
今回のコラボレーションは初の試みでしたが、参加者の皆さまのご協力と前向きな姿勢に支えられ、笑顔と学びにあふれた3日間となりました。
ご参加・ご協力いただいたすべての皆さまに心より感謝申し上げます。
「学び合い、つながり合う場」として、今後も活動を続けてまいります。
今後も、虹色未来大学さんとの連携による新たな企画を予定しております。
詳細が決まり次第、またご案内いたしますので、ぜひご参加ください。
以下リンクにて、当報告前半をご覧いただけます。
リンク:スマホAI × 街歩き × 共想法体験3日間プログラム実施報告 その1
◆Day1 スマホでAI体験
◆Day2 街歩き体験
◆Day3 共想法体験

コラボ企画チラシ
虹色未来大学様は、2022年に設立、『志縁』をキーワードに掲げ、令和シニアの新3K(行動・経験・感動)を提唱し、人生100年時代の長い余生を仲間と共に再創造していく“ハッピーエイジング・メゾット”啓蒙活動を行っている柏市民公益活動促進基金に登録の任意団体です。柏市、我孫子市を中心にデジタル機器を活用した高齢者のつながり創出事業をはじめとして幅広く活動中です。
2024年1月に開催したほのぼの研所の認知症予防講座「共想法」体験会にメンバーが参加されたのをきっかけに、この企画が実現しました。
なお、本イベントは、令和7年度柏市社会福祉協議会 共同募金配分金による助成を受けて実施したものです。
3日間の様子を、先週(Day1)に引き続き、今週は(Day2・Day3)の模様を報告させていただきます。
◆Day2 街歩き体験
6月10日、千葉県流山市にある「白みりんミュージアム」にて街歩き体験を実施いたしました。あいにくの雨天となったため、当初予定していたつくばエクスプレス線柏の葉キャンパス駅周辺の散策コース」から変更、初めての「屋内での街歩き」となりました。が、お足元が悪い中にもかかわらず、参加者16名、虹色未来大学サポーター5名、ほのぼの研究所市民研究員6名 計27名の多くの方々にご参加いただきました。

切絵灯篭が迎えてくれる白みりんミュージアム玄関
□ミュージアムでの多くの学びと体験
20名を超える団体として、まずミュージアムのガイドの方に館内をご案内いただきました。参加者には地元にお住いの方もいらっしゃいましたが、みりんの歴史については初めて知ることも多かったようで、皆さん熱心に説明を聴いてくださいました。特に、「天晴(あっぱれ)」や「万上(まんじょう)」といったみりんの二大ブランドの歴史には強い関心が寄せられていました。

熱心にガイドさんの説明に耳を傾ける方々
続いて、地元にゆかりの深い俳優が登場するドラマ仕立ての動画「流山白みりんはじめて物語」を鑑賞した後は、それぞれが「もろみをかき混ぜる」等五感を使う体験コーナーやみりんに関するクイズコーナーを試される楽しく学べるひとときとなり、時間が経つのもあっという間に感じられました。

「流山白みりんはじめて物語」の鑑賞(左)色々な体験(右)
□ 「共想法体験」にそなえて写真の撮影と登録
いろいろな体験を通して、自由に写真撮影をしていただきましたので、終了が近づく頃に全員で集まり、Day3「共想法」で使用するための「新しい発見」をテーマにした写真登録も行いました。「どの写真にしようか迷うなぁ」という写真選びに困る声もありましたが、前回の学びを思い出し、スタッフの方々のサポートを受けながらスマホ操作を確認、全員が無事登録を完了しました。
□手厚いに感謝
あいにくの雨ではありましたが、皆さんの笑顔が詰まった集合写真が、当日の楽しさを物語っています。
ご参加の方々、そして手厚くスマホ操作のサポーをして下さったに虹色未来大学の方々に心より感謝申し上げます。

帆船の模型の前で全員で記念撮影
◆Day3 共想法体験
6月24日、ラコルタ柏での「共想法体験」には、参加者12名、見学者5名、虹色未来大学サポーター8名、ほのぼの研究所市民研究員8名 計33名にご参加いただきました。前回の街歩きには参加されなかった方にも「共想法に興味がある」と見学に来て下さる等、新たな広がりも見られました。
□ 認知症予防の学び
まずは、大武所長より「認知症予防」に関する講話があり、「身近に認知症の方がいるので勉強になった」という声も聞かれ、熱心にメモを取りながら耳を傾けて下さいました。

認知症予防に関する講話
□ 共想法:写真を介した対話の体験
「共想法」についての説明の後、いよいよ、写真を見ながら仲間と語り合う、認知症予防につながる会話支援手法「共想法」の体験開始!!。1グループ4人に分かれ、各自がDay2街歩きで撮影し登録した写真が映し出される画面㋾見ながら、1分間で説明→その後、他のメンバーが2分間質問をし、本人が答えるという流れで進められました。街歩きから2週間が経っていましたが、どなたも体験を鮮明に記憶されており、会話が盛り上がりました。「そうだったね!」、「ああ、そういう意味だったのだ」といった反応も多く、写真がきっかけとなって個人の記憶が他者との共通体験に変わる瞬間があちこちで見られました。

参加者による共想法体験

最終日、全員で記念撮影
□感謝とコラボの成果と今後について
今回のコラボレーションは初の試みでしたが、参加者の皆さまのご協力と前向きな姿勢に支えられ、笑顔と学びにあふれた3日間となりました。
ご参加・ご協力いただいたすべての皆さまに心より感謝申し上げます。
「学び合い、つながり合う場」として、今後も活動を続けてまいります。
今後も、虹色未来大学さんとの連携による新たな企画を予定しております。
詳細が決まり次第、またご案内いたしますので、ぜひご参加ください。
以下リンクにて、当報告前半をご覧いただけます。
リンク:スマホAI × 街歩き × 共想法体験3日間プログラム実施報告 その1
市民研究員 三浦 真代
2025年5月〜6月にかけてほのぼの研究所では「虹色未来大学」様とのコラボ企画−スマートフォンを活用した最新AI体験、地域の魅力を再発見する街歩き、そして写真を用いた対話「共想法」ーを、以下3日間にわたる楽しく学びのあるプログラムとして実施しました。
◆Day1 スマホでAI体験
◆Day2 街歩き体験
◆Day3 共想法体験

コラボ企画チラシ
虹色未来大学様は、2022年に設立、『志縁』をキーワードに掲げ、令和シニアの新3K(行動・経験・感動)を提唱し、人生100年時代の長い余生を仲間と共に再創造していく“ハッピーエイジング・メソッド”啓蒙活動を行っている柏市民公益活動促進基金に登録の任意団体です。柏市、我孫子市を中心にデジタル機器を活用した高齢者のつながり創出事業をはじめとして幅広く活動中です。
2024年1月に開催したほのぼの研究所の認知症予防講座「共想法」体験会にメンバーが参加されたのをきっかけに、この企画が実現しました。
なお、本イベントは、令和7年度柏市社会福祉協議会 共同募金配分金による助成を受けて実施したものです。
参加者の皆様から「また参加したい!」と好評だった3日間の様子を本日(Day
1)と来週(Day2・Day3)の2週間にわたり、報告させていただきます。
◆Day1 スマホでAI体験
5月27日、ラコルタ柏にて、虹色未来大学の代表者である柳葉様を講師として「スマホでAI体験」を実施していただきました。参加者18名、虹色未来大学サポーター8名、ほのぼの研究所市民研究員7名 計33名と多くの皆様にご参加いただき、会場は大いに賑わいました。
□初めての操作でも安心サポート
ご参加の皆様には、事前にApple/Androidのスマホの種類ごとに着席していただき、講座がスタート。柳葉様の丁寧な説明のもと、Googleマップ、Googleレンズ、そしてGoogle Geminiなど、AI技術が搭載されたアプリの活用方法を学びました。
まずはQRコードの読み取りから挑戦。最初は戸惑う方もいらっしゃいましたが、すぐに虹色未来大学のサポーターがマンツーマンでサポートし、安心して進められる環境が整っていました。何度か繰り返すうちに、皆さんどんどん操作に慣れていかれ、アプリを立ち上げたり、目的地を検索したり、身の回りのものを調べたりと、楽しみながらスマホを活用されていました。Googleマップではご自身がいきたいところを検索してみたり、Googleレンズでは持ってきたペットボトルを調べてみたりと皆さん、思い思いに楽しみながら操作をされていました。

「スマホでAI体験」受講中の皆様
□会場が笑顔に包まれた「AIとの会話」
特に盛り上がったのはGoogle Gemini体験。「今日の天気は?」「○○について教えて」「人生相談に乗って」と話しかけると、まるで友達のように応えてくれるAIに、参加者の皆さんも驚きと笑顔でいっぱいに!スマホに語りかける声があちこちから聞こえ、会場全体が和やかで活気ある雰囲気に包まれました。

AIアプリに関しての知識を共有
この日学んだスマホ操作は、次回Day2「街歩き体験」で活用予定。「学びっ放し」ではなく、実践につなげる設計だからこそ、参加者の皆様も真剣そのもの。AIやデジタル技術に対するハードルが下がり、「やってみたい!」という気持ちが育まれた一日となりました。そのため参加者同士で助け合いながら、熱心に取り組んでいる様子が印象的でした。初めての方も多く、スマホに対する親しみや自信が芽生えた様子がうかがえました。
□頼もしいサポートに感謝
虹色未来大学のサポーターの皆様には、スマホの扱いに不慣れな方や戸惑っている方々をみつけられては、迅速かつ大変親切で丁寧なサポートやアドバイスをしていただきました。心より感謝申し上げます。ありがとうございました。
次週掲載の続きのご報告もお楽しみに。
◆Day1 スマホでAI体験
◆Day2 街歩き体験
◆Day3 共想法体験

コラボ企画チラシ
虹色未来大学様は、2022年に設立、『志縁』をキーワードに掲げ、令和シニアの新3K(行動・経験・感動)を提唱し、人生100年時代の長い余生を仲間と共に再創造していく“ハッピーエイジング・メソッド”啓蒙活動を行っている柏市民公益活動促進基金に登録の任意団体です。柏市、我孫子市を中心にデジタル機器を活用した高齢者のつながり創出事業をはじめとして幅広く活動中です。
2024年1月に開催したほのぼの研究所の認知症予防講座「共想法」体験会にメンバーが参加されたのをきっかけに、この企画が実現しました。
なお、本イベントは、令和7年度柏市社会福祉協議会 共同募金配分金による助成を受けて実施したものです。
参加者の皆様から「また参加したい!」と好評だった3日間の様子を本日(Day
1)と来週(Day2・Day3)の2週間にわたり、報告させていただきます。
◆Day1 スマホでAI体験
5月27日、ラコルタ柏にて、虹色未来大学の代表者である柳葉様を講師として「スマホでAI体験」を実施していただきました。参加者18名、虹色未来大学サポーター8名、ほのぼの研究所市民研究員7名 計33名と多くの皆様にご参加いただき、会場は大いに賑わいました。
□初めての操作でも安心サポート
ご参加の皆様には、事前にApple/Androidのスマホの種類ごとに着席していただき、講座がスタート。柳葉様の丁寧な説明のもと、Googleマップ、Googleレンズ、そしてGoogle Geminiなど、AI技術が搭載されたアプリの活用方法を学びました。
まずはQRコードの読み取りから挑戦。最初は戸惑う方もいらっしゃいましたが、すぐに虹色未来大学のサポーターがマンツーマンでサポートし、安心して進められる環境が整っていました。何度か繰り返すうちに、皆さんどんどん操作に慣れていかれ、アプリを立ち上げたり、目的地を検索したり、身の回りのものを調べたりと、楽しみながらスマホを活用されていました。Googleマップではご自身がいきたいところを検索してみたり、Googleレンズでは持ってきたペットボトルを調べてみたりと皆さん、思い思いに楽しみながら操作をされていました。

「スマホでAI体験」受講中の皆様
□会場が笑顔に包まれた「AIとの会話」
特に盛り上がったのはGoogle Gemini体験。「今日の天気は?」「○○について教えて」「人生相談に乗って」と話しかけると、まるで友達のように応えてくれるAIに、参加者の皆さんも驚きと笑顔でいっぱいに!スマホに語りかける声があちこちから聞こえ、会場全体が和やかで活気ある雰囲気に包まれました。

AIアプリに関しての知識を共有
この日学んだスマホ操作は、次回Day2「街歩き体験」で活用予定。「学びっ放し」ではなく、実践につなげる設計だからこそ、参加者の皆様も真剣そのもの。AIやデジタル技術に対するハードルが下がり、「やってみたい!」という気持ちが育まれた一日となりました。そのため参加者同士で助け合いながら、熱心に取り組んでいる様子が印象的でした。初めての方も多く、スマホに対する親しみや自信が芽生えた様子がうかがえました。
□頼もしいサポートに感謝
虹色未来大学のサポーターの皆様には、スマホの扱いに不慣れな方や戸惑っている方々をみつけられては、迅速かつ大変親切で丁寧なサポートやアドバイスをしていただきました。心より感謝申し上げます。ありがとうございました。
次週掲載の続きのご報告もお楽しみに。
市民研究員 三浦 真代
