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2026年2月19日(木)14:00〜16:00 柏市のラコルタ柏(柏市中央公民館)5Fの講堂で、柏南交友会の2月度の例会として「認知症の予防と治療」と題した出前講座を開催させていただきました。
柏南交友会は千葉県生涯大学の卒業生により2003年に会員の研鑽および親睦ならびに 健康の増進を目的として設立された団体です。卒業生・現役の学生、その他会員が推薦し会長承認された方を含めて 柏市と東葛地区の各市から二百数十名の方々が毎月の講座や講演会にて研鑽を積まれるほか、様々な趣味をきわめられたり、ボランティア活動をされています。
当日は70名ほどの会員の方々がご参集下さいました。ほのぼの研究所からは。講師として大武美保子代表理事・所長、そして4名の市民研究員が参加いたしました。

小林会長の開会のご挨拶
小林正明会長の開会の挨拶の後、早速開始した講話では、まず「認知症とは、後天的な脳の障害によって、一度正常に達した認知機能が持続的に低下し、日常生活や社会生活に支障をきたすようになった状態であると」と定義を述べ、当講座では認知症のうちの多くを占めるアルツハイマー病の予防を中心にした講話であるとしました。
そして、その予防方法として、生理的アプローチと認知的アプローチがあるとしました。前者は食事に留意し、代謝を上げる、運動をすることなどにより、アルツハイマー病で見られる、神経病理変化の発生、および進行を遅らせることです。これは、「生理的に神経細胞を良い状態に保つ」=身体的に老化を遅らせる基本の健康法でもあると説明しました。後者は、「神経病理変化による認知機能への悪影響を減らす」行動であるところの3つの行動:積極的に知的活動、社会的交流、言語活動をすることに当たるとしました。なぜなら、加齢とともに衰えやすい脳の機能を積極的に活用することが、予防に有効とされているからです。特に、神経病理変化があっても、認知機能が保たれている人は、言語能力が高かったという研究結果から、言語活動が特に有効と考えられるのです。

熱心に視聴なさる柏南交友会の皆様
以上を踏まえて、加齢とともに低下しやすく、認知症になると急激に低下する認知機能:体験記憶機能・注意分割機能・実行機能を活用することが、認知機能の低下を遅らせる基本的な健康法と考えました。そして、参加者全員が、順番と時間を決めて、話す、聞く、質問する、答えることをルールとする、写真を用いて行う会話支援手法である「共想法」を考案したとし、共想法のそれぞれの行動において使われる認知機能について、説明しました。また、低下しやすい機能を使うことが効果的であると考えたのは、「人間の機能や器官や適度に使えば、適度に発達し、使わなければ、退化、委縮する」というルーの法則があるからだと説きました。また、脳が長持ちするツールである共想法的会話を日常生活に取り入れることは、人生を豊かにすることにもつながるとしました。
休憩の後、市民研究員4名の共想法のデモンストレーションを観ていただきました。テーマ「最近の好きな物事」で写真1枚、話題提供1分、質疑応答2分の設定で、ロボットぼのちゃんの司会で行いました。「撮影旅行先の野島崎灯台からの天の川」「亡母の着物を活用から始まった和小物づくり」「県民プラザで開催されるお気に入りのコンサート」「ゴルフ場のカート」と、それぞれが楽しみにしている趣味の話題に花が咲きました。

共想法実演の様子
認知症の治療については、直近で主催した講演会「認知症にそなえる」における招待講演で、認知症の原因疾患の一つであるアルツハイマー病の初期であれば、抗体薬による治療が可能になってきたことに関する、話題提供があったことをご紹介しました。この概要について、配布資料の一つである、当研究所発行のニューズレター「ほの研通信」第40号を参照しながら説明し、当研究所が運営するYouTubeチャンネルで、講演の動画を御覧頂けることをお伝えしました。
最後に、まとめとして、加齢とともに起こる様々な変化は、若いうちに対策を立てておくと防げることは多いと思われると述べました。そして、口腔ケアおける8020運動が数十年を経て功を奏したように、一人でも多くの人が若いうちから認知機能ケアをするようになれば、将来、認知症有病者の割合を減らすことも夢ではないと述べ、終話しました。
なお、説明の途中で、自分自身も、脳が長持ちするのに良いとされることは、生活習慣として取り入れていることを、紹介しました。特に、運動できる身体作りのため、骨密度を高める工夫をしていること、これが奏功して、骨密度が、40代の10年間で、20歳女性の平均の骨密度を100%とした時の値が、101%から113%まで向上したことにも触れました。そして、まだ改善の余地があることがあるので、一つずつ改善して、脳を長持ちさせる上で基礎となる、身体の状態変化を確かめたいと述べました。
当講座を開催するにあたり、ご尽力をいただきました柏南交友会の関係者の皆様に心より御礼申し上げます。
柏南交友会は千葉県生涯大学の卒業生により2003年に会員の研鑽および親睦ならびに 健康の増進を目的として設立された団体です。卒業生・現役の学生、その他会員が推薦し会長承認された方を含めて 柏市と東葛地区の各市から二百数十名の方々が毎月の講座や講演会にて研鑽を積まれるほか、様々な趣味をきわめられたり、ボランティア活動をされています。
当日は70名ほどの会員の方々がご参集下さいました。ほのぼの研究所からは。講師として大武美保子代表理事・所長、そして4名の市民研究員が参加いたしました。

小林会長の開会のご挨拶
小林正明会長の開会の挨拶の後、早速開始した講話では、まず「認知症とは、後天的な脳の障害によって、一度正常に達した認知機能が持続的に低下し、日常生活や社会生活に支障をきたすようになった状態であると」と定義を述べ、当講座では認知症のうちの多くを占めるアルツハイマー病の予防を中心にした講話であるとしました。
そして、その予防方法として、生理的アプローチと認知的アプローチがあるとしました。前者は食事に留意し、代謝を上げる、運動をすることなどにより、アルツハイマー病で見られる、神経病理変化の発生、および進行を遅らせることです。これは、「生理的に神経細胞を良い状態に保つ」=身体的に老化を遅らせる基本の健康法でもあると説明しました。後者は、「神経病理変化による認知機能への悪影響を減らす」行動であるところの3つの行動:積極的に知的活動、社会的交流、言語活動をすることに当たるとしました。なぜなら、加齢とともに衰えやすい脳の機能を積極的に活用することが、予防に有効とされているからです。特に、神経病理変化があっても、認知機能が保たれている人は、言語能力が高かったという研究結果から、言語活動が特に有効と考えられるのです。

熱心に視聴なさる柏南交友会の皆様
以上を踏まえて、加齢とともに低下しやすく、認知症になると急激に低下する認知機能:体験記憶機能・注意分割機能・実行機能を活用することが、認知機能の低下を遅らせる基本的な健康法と考えました。そして、参加者全員が、順番と時間を決めて、話す、聞く、質問する、答えることをルールとする、写真を用いて行う会話支援手法である「共想法」を考案したとし、共想法のそれぞれの行動において使われる認知機能について、説明しました。また、低下しやすい機能を使うことが効果的であると考えたのは、「人間の機能や器官や適度に使えば、適度に発達し、使わなければ、退化、委縮する」というルーの法則があるからだと説きました。また、脳が長持ちするツールである共想法的会話を日常生活に取り入れることは、人生を豊かにすることにもつながるとしました。
休憩の後、市民研究員4名の共想法のデモンストレーションを観ていただきました。テーマ「最近の好きな物事」で写真1枚、話題提供1分、質疑応答2分の設定で、ロボットぼのちゃんの司会で行いました。「撮影旅行先の野島崎灯台からの天の川」「亡母の着物を活用から始まった和小物づくり」「県民プラザで開催されるお気に入りのコンサート」「ゴルフ場のカート」と、それぞれが楽しみにしている趣味の話題に花が咲きました。

共想法実演の様子
認知症の治療については、直近で主催した講演会「認知症にそなえる」における招待講演で、認知症の原因疾患の一つであるアルツハイマー病の初期であれば、抗体薬による治療が可能になってきたことに関する、話題提供があったことをご紹介しました。この概要について、配布資料の一つである、当研究所発行のニューズレター「ほの研通信」第40号を参照しながら説明し、当研究所が運営するYouTubeチャンネルで、講演の動画を御覧頂けることをお伝えしました。
最後に、まとめとして、加齢とともに起こる様々な変化は、若いうちに対策を立てておくと防げることは多いと思われると述べました。そして、口腔ケアおける8020運動が数十年を経て功を奏したように、一人でも多くの人が若いうちから認知機能ケアをするようになれば、将来、認知症有病者の割合を減らすことも夢ではないと述べ、終話しました。
なお、説明の途中で、自分自身も、脳が長持ちするのに良いとされることは、生活習慣として取り入れていることを、紹介しました。特に、運動できる身体作りのため、骨密度を高める工夫をしていること、これが奏功して、骨密度が、40代の10年間で、20歳女性の平均の骨密度を100%とした時の値が、101%から113%まで向上したことにも触れました。そして、まだ改善の余地があることがあるので、一つずつ改善して、脳を長持ちさせる上で基礎となる、身体の状態変化を確かめたいと述べました。
当講座を開催するにあたり、ご尽力をいただきました柏南交友会の関係者の皆様に心より御礼申し上げます。
市民研究員 松村光輝
2月12日(木)に水戸市のザ・ヒロサワ・シテイーホールにて開催された、第33回茨城県介護老人保健施設協会研究発表会に参加しましたので、報告させていただきます。今年度は、茨城県各地から参加された皆様の発表を中心に、講演会や特別講演、アコースティックコンサートなどが開催されました。老健の全国大会は何度か参加させていただきましたが、茨城県の研究発表会は20年ぶりほどです。水戸市まではつくば駅から急行バスTXライナーに乗り、90分弱ほどかかりました。

会場のザ・ヒロサワ・シテイーホール
会長森田隆氏らによる開会の挨拶に続き、職員表彰式があり功労者や永年勤続者の名前が表示されました。その後常磐大学の樫村正美氏が、家族支援プログラムSTARTについて紹介くださいました。認知症の方と介護者の関係を改善するためには、介護者のリラックスやものごとの捉え方を変える方法などがあることを教えていただきました。

特別講演
その後人生初のランチョンセミナーにも参加させていただきました。私が選んだのは「スウェーデンのおむつの処方制度」です。美味しいお弁当を頂きながら、かの地ではおむつなどは専門ナースによって処方され、無料で配布されること、良質のおむつを賢く使い少なく使う努力がされていること(USE BETTER USE LESS)などを学びました。ある高齢男性は、「私は恥ずかしさを理解され、適したケアを受けることができて、お金の心配もしていない」と述べておられました。
午後は4つの会場に分かれて、それぞれ12ほどの演題が発表され、大勢の方が視聴されました。これまでは立って話すポスター発表にこだわっていましたが、初めて会場でゆっくりと話すのもいいなと思いました。第2会場でのぬくもりのある熱心な発表に続き、私は「会話支援ロボットを用いた共想法の効果とその特徴について」という題名で話をさせていただきました。うっかり眼鏡を忘れた私のために、後方では男性がスマホで手元を明るくしてくださいました。

口頭発表
今回はお誘いを受けての参加でしたので、全国老健大会とほぼ同じ内容の発表となりました。若い参加者に交じってとても刺激を受けましたし、スタッフの皆様からは細やかなサポートをいただきましたので何とか発表を終えることができました。
水戸市は歴史の重みと風格を感じさせる建造物が多くありましたので、人口では肩を並べる私の住むつくば市と比較して、県庁所在地としての存在感があるように思いました。帰りは夜のバスになってしまいましたが、自分が思っている以上に視力が落ちていることを実感し、夜の歩行移動や車の運転には一層の注意を払わないといけないと肝に銘じた次第です。

会場のザ・ヒロサワ・シテイーホール
会長森田隆氏らによる開会の挨拶に続き、職員表彰式があり功労者や永年勤続者の名前が表示されました。その後常磐大学の樫村正美氏が、家族支援プログラムSTARTについて紹介くださいました。認知症の方と介護者の関係を改善するためには、介護者のリラックスやものごとの捉え方を変える方法などがあることを教えていただきました。

特別講演
その後人生初のランチョンセミナーにも参加させていただきました。私が選んだのは「スウェーデンのおむつの処方制度」です。美味しいお弁当を頂きながら、かの地ではおむつなどは専門ナースによって処方され、無料で配布されること、良質のおむつを賢く使い少なく使う努力がされていること(USE BETTER USE LESS)などを学びました。ある高齢男性は、「私は恥ずかしさを理解され、適したケアを受けることができて、お金の心配もしていない」と述べておられました。
午後は4つの会場に分かれて、それぞれ12ほどの演題が発表され、大勢の方が視聴されました。これまでは立って話すポスター発表にこだわっていましたが、初めて会場でゆっくりと話すのもいいなと思いました。第2会場でのぬくもりのある熱心な発表に続き、私は「会話支援ロボットを用いた共想法の効果とその特徴について」という題名で話をさせていただきました。うっかり眼鏡を忘れた私のために、後方では男性がスマホで手元を明るくしてくださいました。

口頭発表
今回はお誘いを受けての参加でしたので、全国老健大会とほぼ同じ内容の発表となりました。若い参加者に交じってとても刺激を受けましたし、スタッフの皆様からは細やかなサポートをいただきましたので何とか発表を終えることができました。
水戸市は歴史の重みと風格を感じさせる建造物が多くありましたので、人口では肩を並べる私の住むつくば市と比較して、県庁所在地としての存在感があるように思いました。帰りは夜のバスになってしまいましたが、自分が思っている以上に視力が落ちていることを実感し、夜の歩行移動や車の運転には一層の注意を払わないといけないと肝に銘じた次第です。
市民研究員 市民研究員 マカベシルバートピア 永田 映子
2026年1月27日(火)13:30より、ラコルタ柏(柏市教育福祉会館)の2F多世代交流スペースにて、ほのぼの研究所主催の2025年度2回目の認知症予防体験講座「今から始める認知症予防 親も私も心配な方へ」を実施しました。コロナ禍で中断せざるを得なかった対面の認知症予防講座を、ラコルタ柏で再開できるようになってから、早いもので3年が経過しました。
なお、この講座を、2025年度に取り組む新規事業のうちの「多世代交流を通じた認知症予防意識向上プロジェクト」の一環として位置付けて、「親も私も心配な方へ」と冠しました。このプロジェクトは、認知症予防の知識を家族で共有することにより、子ども世代には、脳は自分の身体の一部として一生かけて意識して育てるものであることを啓発するとともに、その親世代、祖父母世代には、脳が長持ちするために有効な生活習慣を広める仕組みづくりを目指しています。
当日は、タイトルに興味を感じて下さった方が多かったようで、50歳〜80歳代までと、まさに多世代の15名がご参加下さいました。50歳代の方が5名とこれまでになく多数ご参加下さったことはプロジェクトのコンセプトが少しずつ周知されてきたようで、大変嬉しいことでした。
社会福祉協議会のご担当と、ほのぼの研究所の大武代表理事・所長の開会あいさつに続き、講座参加者とほのぼの研究所の代表理事、市民研究員6名が自己紹介を行いました。身近な方が認知症を発症なさった方、ご親族や知人、そしてご自身の認知症発症が心配な方、高齢者との活動において、健康寿命延伸のための認知症予防について深く学びたい方、高齢のご親族との会話が写真を介して弾むことで共想法に興味を持たれた方、聴覚等に障害のある方の認知症について案じる方々等から、様々な実情やお気持ち、そして参加動機を伺うことができました。講師を務めた大武美保子代表理事・所長はこの時伺った話を織り交ぜながら、講話を進行しました。

講座全景
まず、認知症の定義やその予防方法等の概要を述べました。続いて、「共想法」を考案した経緯やこれまでの研究のプロセス、会話が認知機能に与える影響の実験結果等についてのべ、認知症が進行すると、人の話を聴き、理解して、それに対して質問をするということができにくくなると説明しました。そして、「共想法」は「話す」「聴く」「考える」という一連の作業を通して、加齢に伴い誰にでも起こりうる認知機能の低下を「脳の使い方を工夫する」ことにより、機能低下を防ぐことを目指している認知的アプローチであると説きました。そして「共想法」の参加プロセスを説明し、加齢により衰えるといわれる認知機能:体験記憶・注意分割機能・計画力のどれが鍛えられるのかを具体的に説明しました。人間の身体(筋肉)の機能は適度に使うと発達し、使わなければ委縮(退化)する:【ルーの法則】が認知機能や言語能力にも当てはまるとし、認知機能をあまり使わない脳の使い方をしていると、加齢にともない、認知機能が低下する可能性が高くなると述べました。さらに、脳に神経病理変化があっても、認知機能が保たれている人の言語能力が高かったという修道女研究:Num Study も紹介し、共想法は、脳を長持ちさせ、その人の人生を、豊かにしてくれるツールになるとも述べました。
休憩後には、ロボットぼのちゃんの司会で、市民研究員4名による共想法デモンストレーションを観ていただきました。テーマは、「好きなものごと」、話題提供1分、質疑応答2分。それぞれが趣味の「ヘラブナ釣り」「古裂和小物づくり」「県の施設での市民交響楽団の定期コンサート鑑賞」「写真撮影旅行」にまつわる話題を提供しました。

共想法デモンストレーション
2分設定の質疑応答の時間が超過した際に、ロボットが容赦なく発言を遮った時には、笑いが起こり、そのタイミングの妙に驚かれたり、質問する難しさを感じていただけたようでした。また、共想法に立脚した会話・対話支援システムロボットの説明にも、興味を持っていただけたようでした。
最後のまとめとして、加齢に伴う変化のうち、若いうちから対策をたてておくと防げることは多いと、口腔ケアにおける8020運動の成功例を挙げ、防ぎうる認知症を予防する社会に向けて一人でも多くの人が、今から動き出せれば未来は変わる可能性があると締めくくりました。講話後、さらに終講後の様々な質問やお問い合わせにも十分に時間をとって丁寧に回答させていただきました。
12人の方が「認知症予防に興味があった」と参加された本講座ですが、事後アンケートでは、好評ポイントとして「役立つ情報が得られた(11人)、日頃の活動に役立った(5人)「抱えていた問題や不安の解消になった(1人)」(複数回答)が挙げられ、ほぼ全員の方から「満足した」との回答いただけましたことに休心しました。引き続き、さらにお役に立つ講座を企画していきたいと思います。
昨年末の弊所のクリスマス講演会にも参加下さり、「共想法」や活動にご興味を持たれ、「共想法」について詳しく知りたいとご友人と参加されたお二方共々が、賛助会員としてご入会して下さったのも、励みになる嬉しい結果となりました。
最後になりましたが、当講座を企画、開催するにあたり、ご尽力いただきました柏市社会福祉協議会のご担当の方々に厚く御礼申し上げます。ありがとうございました。
なお、この講座を、2025年度に取り組む新規事業のうちの「多世代交流を通じた認知症予防意識向上プロジェクト」の一環として位置付けて、「親も私も心配な方へ」と冠しました。このプロジェクトは、認知症予防の知識を家族で共有することにより、子ども世代には、脳は自分の身体の一部として一生かけて意識して育てるものであることを啓発するとともに、その親世代、祖父母世代には、脳が長持ちするために有効な生活習慣を広める仕組みづくりを目指しています。
当日は、タイトルに興味を感じて下さった方が多かったようで、50歳〜80歳代までと、まさに多世代の15名がご参加下さいました。50歳代の方が5名とこれまでになく多数ご参加下さったことはプロジェクトのコンセプトが少しずつ周知されてきたようで、大変嬉しいことでした。
社会福祉協議会のご担当と、ほのぼの研究所の大武代表理事・所長の開会あいさつに続き、講座参加者とほのぼの研究所の代表理事、市民研究員6名が自己紹介を行いました。身近な方が認知症を発症なさった方、ご親族や知人、そしてご自身の認知症発症が心配な方、高齢者との活動において、健康寿命延伸のための認知症予防について深く学びたい方、高齢のご親族との会話が写真を介して弾むことで共想法に興味を持たれた方、聴覚等に障害のある方の認知症について案じる方々等から、様々な実情やお気持ち、そして参加動機を伺うことができました。講師を務めた大武美保子代表理事・所長はこの時伺った話を織り交ぜながら、講話を進行しました。

講座全景
まず、認知症の定義やその予防方法等の概要を述べました。続いて、「共想法」を考案した経緯やこれまでの研究のプロセス、会話が認知機能に与える影響の実験結果等についてのべ、認知症が進行すると、人の話を聴き、理解して、それに対して質問をするということができにくくなると説明しました。そして、「共想法」は「話す」「聴く」「考える」という一連の作業を通して、加齢に伴い誰にでも起こりうる認知機能の低下を「脳の使い方を工夫する」ことにより、機能低下を防ぐことを目指している認知的アプローチであると説きました。そして「共想法」の参加プロセスを説明し、加齢により衰えるといわれる認知機能:体験記憶・注意分割機能・計画力のどれが鍛えられるのかを具体的に説明しました。人間の身体(筋肉)の機能は適度に使うと発達し、使わなければ委縮(退化)する:【ルーの法則】が認知機能や言語能力にも当てはまるとし、認知機能をあまり使わない脳の使い方をしていると、加齢にともない、認知機能が低下する可能性が高くなると述べました。さらに、脳に神経病理変化があっても、認知機能が保たれている人の言語能力が高かったという修道女研究:Num Study も紹介し、共想法は、脳を長持ちさせ、その人の人生を、豊かにしてくれるツールになるとも述べました。
休憩後には、ロボットぼのちゃんの司会で、市民研究員4名による共想法デモンストレーションを観ていただきました。テーマは、「好きなものごと」、話題提供1分、質疑応答2分。それぞれが趣味の「ヘラブナ釣り」「古裂和小物づくり」「県の施設での市民交響楽団の定期コンサート鑑賞」「写真撮影旅行」にまつわる話題を提供しました。

共想法デモンストレーション
2分設定の質疑応答の時間が超過した際に、ロボットが容赦なく発言を遮った時には、笑いが起こり、そのタイミングの妙に驚かれたり、質問する難しさを感じていただけたようでした。また、共想法に立脚した会話・対話支援システムロボットの説明にも、興味を持っていただけたようでした。
最後のまとめとして、加齢に伴う変化のうち、若いうちから対策をたてておくと防げることは多いと、口腔ケアにおける8020運動の成功例を挙げ、防ぎうる認知症を予防する社会に向けて一人でも多くの人が、今から動き出せれば未来は変わる可能性があると締めくくりました。講話後、さらに終講後の様々な質問やお問い合わせにも十分に時間をとって丁寧に回答させていただきました。
12人の方が「認知症予防に興味があった」と参加された本講座ですが、事後アンケートでは、好評ポイントとして「役立つ情報が得られた(11人)、日頃の活動に役立った(5人)「抱えていた問題や不安の解消になった(1人)」(複数回答)が挙げられ、ほぼ全員の方から「満足した」との回答いただけましたことに休心しました。引き続き、さらにお役に立つ講座を企画していきたいと思います。
昨年末の弊所のクリスマス講演会にも参加下さり、「共想法」や活動にご興味を持たれ、「共想法」について詳しく知りたいとご友人と参加されたお二方共々が、賛助会員としてご入会して下さったのも、励みになる嬉しい結果となりました。
最後になりましたが、当講座を企画、開催するにあたり、ご尽力いただきました柏市社会福祉協議会のご担当の方々に厚く御礼申し上げます。ありがとうございました。
市民研究員 松村光輝・吉田美枝子
昨年2025年12月4日に開催しましたクリスマス講演会にて、 ほのぼの研究所 代表理事・所長 大武美保子が基調講演の中でお話しした「長持ち脳検定」が、いよいよ 2026年3月中旬よりスタートすることとなりました。

長持ち脳検定画面
「長持ち脳検定」は、 認知症予防に関する知識が、世の中では断片的にしか伝わっていないという社会的課題を背景に開発されました。
さまざまな健康情報があふれる中で、
「結局、何をどう生活に取り入れればいいのか分からない」
そんな声に応えるために、 脳が長持ちするために本当に大切な知識を体系的に整理し、 日々の生活の中での行動変容につなげることを目的としています。
認知症とは、「後天的な脳の障害によって、一度は正常に達した認知機能が持続的に低下し、 日常生活や社会生活に支障をきたす状態」と定義されています。
つまり「脳が長持ちする」とは、 単に認知症を防ぐことにとどまらず、 生涯にわたって必要な認知機能を発揮し、周囲の人と良好な関係を築きながら、 自分らしく社会生活を送れることを意味します。
<長持ち脳検定の構成>
「長持ち脳検定」は、以下の 3部構成 で進めていきます。
A) 事前チェックリスト(50項目)
B) 動画・テキスト教材
C) 事後確認のための小テストおよび検定問題
内容は次の 4つのコース で構成されています。それぞれのコースにおいて、対応するA)事前チェックリスト、B)動画・テキスト教材、C)小テストを少しずつ行います。
1) 認知症予防と長持ち脳の基礎知識
2) 生理的アプローチ
3) 認知的アプローチ
4) 脳が長持ちする会話
すべてのコースを学んだうえでC)検定問題を受検していただき、 合格基準は80点以上となります。
<この検定で得られること>
ご自身の脳の健康状態、および、状態につながる行動をチェックすることで、
現在の認知症リスクを知る
予防のために何を意識すればよいかを学ぶ
学んだ知識が定着しているかを確認する
といった流れで、 「知る」から「続ける」へつなげていくことができます。
開催日程の詳細につきましては、確定次第、改めてご案内いたします。
なお、「長持ち脳検定」の背景や想いについては、 クリスマス講演会にて大武美保子が詳しくお話ししております。是非併せてご覧ください。
動画をクリックすると再生が始まります。大きい画面でご覧になりたい方は、その後右下に表示されるYouTubeという文字をクリックすると、YouTubeのページが開きます。YouTubeのページからは、全画面表示が可能です。

長持ち脳検定画面
「長持ち脳検定」は、 認知症予防に関する知識が、世の中では断片的にしか伝わっていないという社会的課題を背景に開発されました。
さまざまな健康情報があふれる中で、
「結局、何をどう生活に取り入れればいいのか分からない」
そんな声に応えるために、 脳が長持ちするために本当に大切な知識を体系的に整理し、 日々の生活の中での行動変容につなげることを目的としています。
認知症とは、「後天的な脳の障害によって、一度は正常に達した認知機能が持続的に低下し、 日常生活や社会生活に支障をきたす状態」と定義されています。
つまり「脳が長持ちする」とは、 単に認知症を防ぐことにとどまらず、 生涯にわたって必要な認知機能を発揮し、周囲の人と良好な関係を築きながら、 自分らしく社会生活を送れることを意味します。
<長持ち脳検定の構成>
「長持ち脳検定」は、以下の 3部構成 で進めていきます。
A) 事前チェックリスト(50項目)
B) 動画・テキスト教材
C) 事後確認のための小テストおよび検定問題
内容は次の 4つのコース で構成されています。それぞれのコースにおいて、対応するA)事前チェックリスト、B)動画・テキスト教材、C)小テストを少しずつ行います。
1) 認知症予防と長持ち脳の基礎知識
2) 生理的アプローチ
3) 認知的アプローチ
4) 脳が長持ちする会話
すべてのコースを学んだうえでC)検定問題を受検していただき、 合格基準は80点以上となります。
<この検定で得られること>
ご自身の脳の健康状態、および、状態につながる行動をチェックすることで、
現在の認知症リスクを知る
予防のために何を意識すればよいかを学ぶ
学んだ知識が定着しているかを確認する
といった流れで、 「知る」から「続ける」へつなげていくことができます。
開催日程の詳細につきましては、確定次第、改めてご案内いたします。
なお、「長持ち脳検定」の背景や想いについては、 クリスマス講演会にて大武美保子が詳しくお話ししております。是非併せてご覧ください。
動画をクリックすると再生が始まります。大きい画面でご覧になりたい方は、その後右下に表示されるYouTubeという文字をクリックすると、YouTubeのページが開きます。YouTubeのページからは、全画面表示が可能です。
【認知症にそなえる】長持ち脳検定の開発-脳が長持ちする生活習慣の普及を目指して- 大武 美保子(2025年NPO法人ほのぼの研究所クリスマス講演会 基調講演)
2026年1月7日(火)13時30分より、理化学研究所(東京都中央区日本橋)会議室にて、「多世代共想法体験会」を開催しました。
本体験会は、令和7年度 柏市社会福祉協議会 共同募金配分金の助成を受けて、ほのぼの研究所、理化学研究所の共催にて実施しました。
この体験会は、多世代が共通のテーマで会話することで、世代を超えたつながりを育むこと、そして会話を通じて地域の孤立防止やコミュニティづくり、認知症予防につなげることを目的としました。
共想法では、テーマに沿った写真と話題を参加者が持ち寄り、「話す・聴く・質問する・答える」ことをバランスよく行います。会話を中心とした交流により、子どもには表現力の向上、高齢者には社会参加の促進や認知症予防といった効果が期待される取り組みです。今回はさらに、多国籍の方に参加いただいて、国籍を問わず参加できる場として開催することにも挑戦しました。
当日は、幼稚園年長(6歳)の男の子K君から、大学生、大学院生、40〜50代の会社員、70代の方まで、幅広い年代の方にご参加いただき、さらにポーランド出身、アメリカ出身の方も含め、年齢も国籍も異なる12名が一堂に会する、多世代・多文化の共想法となりました。
◆自己紹介
まずは、一人ずつ1分程度の簡単な自己紹介からスタート。お子さんに注目が集まると恥ずかしがる場面もありましたが、参加者の皆さんが温かく見守り、会場全体がアットホームで和やかな雰囲気に包まれました。そして、本報告の冒頭に述べた、趣旨説明をしました。

自己紹介
◆共想法の実施
共想法の説明後、4人ずつの3グループに分かれて実施しました。1グループあたり約20分、全体で約1時間のプログラムです。テーマは「好きなものごと」。参加者には事前に提出いただいた写真1枚について、
・1分間ずつ全員が話題提供
・その後2分間ずつ、話題提供した参加者と残りの3人の参加者との質疑応答という流れで進めました。
【1グループ目】
大学生と会社員4名によるグループでは、大学生のFさんが大学の文化祭のサイエンスショーで使用した「空気砲」について紹介しました。箱の側面を叩くと空気が勢いよく飛び出し、なんと5メートルほど先まで届くそうです。
仕組みの説明に、参加者からも関心の声があがっていました。

大学生による「空気砲」の説明
【2グループ目】
幼稚園年長K君とお母さんを含む4名のグループでは、K君がクリスマス会の後に食べたお寿司について話しました。写真に写っていたまぐろの赤身とえびのお寿司だけでなく、大トロ・中トロ・カニが好きだという話も飛び出しました。本体験会での最年少の参加者でしたが、時間内にしっかりと話し、質問にもはきはきと答える姿が印象的でした。年少参加者への配慮や工夫は必要である一方で、自分の言葉で話し、質問に答える体験は非常に意義深いものだと感じられました。

共想法参加前の園児K君(左端)と彼の話題写真「お寿司」
【3グループ目】
ポーランド出身のOさん、アメリカ出身のLさん、英語が堪能な日本人2名よりなる4名のグループでは、英語による共想法を実施しました。Oさんは桜の写真、Lさんは奄美大島の写真を紹介され、いずれも日本の風景に関する話題でした。アメリカ出身者以外は、母国語ではない言語での会話でしたが、会話は自然に弾み、笑顔と笑い声があふれる時間となりました。これまで行ってきた、日本語での共想法と変わらない一体感が感じられました。日本語を話す参加者のために、一人ずつ話題提供と質疑応答が終わる毎に、大武代表理事がどのような話をしていたかを日本語で要約して伝えました。

海外出身者の話題写真「桜」(Oさん)と「奄美大島」(Lさん)

英語による共想法
◆感想共有
共想法終了後は、席が隣り合う2〜3人ずつで感想を共有し、代表者の方に以下のように発表していただきました。
〇多世代で話すと、同年代で話した時に出てくる話題とは異なるため、一種の
脳トレのようであった
〇子どもが、自分の話だけではなく、他の人の話に質問できたのがよかった
〇外国の方の話題は観点が異なるため、普段と違う頭の働かせ方ができた
終始和やかな雰囲気の中で、多世代・多国籍の参加者が互いを尊重しながら対話し、互いの視点を交換する場を創出することができました。
ご参加くださった皆さまに、心より感謝申し上げます。
本体験会は、令和7年度 柏市社会福祉協議会 共同募金配分金の助成を受けて、ほのぼの研究所、理化学研究所の共催にて実施しました。
この体験会は、多世代が共通のテーマで会話することで、世代を超えたつながりを育むこと、そして会話を通じて地域の孤立防止やコミュニティづくり、認知症予防につなげることを目的としました。
共想法では、テーマに沿った写真と話題を参加者が持ち寄り、「話す・聴く・質問する・答える」ことをバランスよく行います。会話を中心とした交流により、子どもには表現力の向上、高齢者には社会参加の促進や認知症予防といった効果が期待される取り組みです。今回はさらに、多国籍の方に参加いただいて、国籍を問わず参加できる場として開催することにも挑戦しました。
当日は、幼稚園年長(6歳)の男の子K君から、大学生、大学院生、40〜50代の会社員、70代の方まで、幅広い年代の方にご参加いただき、さらにポーランド出身、アメリカ出身の方も含め、年齢も国籍も異なる12名が一堂に会する、多世代・多文化の共想法となりました。
◆自己紹介
まずは、一人ずつ1分程度の簡単な自己紹介からスタート。お子さんに注目が集まると恥ずかしがる場面もありましたが、参加者の皆さんが温かく見守り、会場全体がアットホームで和やかな雰囲気に包まれました。そして、本報告の冒頭に述べた、趣旨説明をしました。

自己紹介
◆共想法の実施
共想法の説明後、4人ずつの3グループに分かれて実施しました。1グループあたり約20分、全体で約1時間のプログラムです。テーマは「好きなものごと」。参加者には事前に提出いただいた写真1枚について、
・1分間ずつ全員が話題提供
・その後2分間ずつ、話題提供した参加者と残りの3人の参加者との質疑応答という流れで進めました。
【1グループ目】
大学生と会社員4名によるグループでは、大学生のFさんが大学の文化祭のサイエンスショーで使用した「空気砲」について紹介しました。箱の側面を叩くと空気が勢いよく飛び出し、なんと5メートルほど先まで届くそうです。
仕組みの説明に、参加者からも関心の声があがっていました。

大学生による「空気砲」の説明
【2グループ目】
幼稚園年長K君とお母さんを含む4名のグループでは、K君がクリスマス会の後に食べたお寿司について話しました。写真に写っていたまぐろの赤身とえびのお寿司だけでなく、大トロ・中トロ・カニが好きだという話も飛び出しました。本体験会での最年少の参加者でしたが、時間内にしっかりと話し、質問にもはきはきと答える姿が印象的でした。年少参加者への配慮や工夫は必要である一方で、自分の言葉で話し、質問に答える体験は非常に意義深いものだと感じられました。

共想法参加前の園児K君(左端)と彼の話題写真「お寿司」
【3グループ目】
ポーランド出身のOさん、アメリカ出身のLさん、英語が堪能な日本人2名よりなる4名のグループでは、英語による共想法を実施しました。Oさんは桜の写真、Lさんは奄美大島の写真を紹介され、いずれも日本の風景に関する話題でした。アメリカ出身者以外は、母国語ではない言語での会話でしたが、会話は自然に弾み、笑顔と笑い声があふれる時間となりました。これまで行ってきた、日本語での共想法と変わらない一体感が感じられました。日本語を話す参加者のために、一人ずつ話題提供と質疑応答が終わる毎に、大武代表理事がどのような話をしていたかを日本語で要約して伝えました。

海外出身者の話題写真「桜」(Oさん)と「奄美大島」(Lさん)

英語による共想法
◆感想共有
共想法終了後は、席が隣り合う2〜3人ずつで感想を共有し、代表者の方に以下のように発表していただきました。
〇多世代で話すと、同年代で話した時に出てくる話題とは異なるため、一種の
脳トレのようであった
〇子どもが、自分の話だけではなく、他の人の話に質問できたのがよかった
〇外国の方の話題は観点が異なるため、普段と違う頭の働かせ方ができた
終始和やかな雰囲気の中で、多世代・多国籍の参加者が互いを尊重しながら対話し、互いの視点を交換する場を創出することができました。
ご参加くださった皆さまに、心より感謝申し上げます。
市民研究員 三浦真代
2025年12月9日10時より柏市の南柏駅前のウインズ南柏にて、柏市シルバー大学院研究課程1, 2年(40、41期)合同クラスの方々へ「脳が長持ちする会話ー認知症対策」と題して、出前講座を行いました。冬らしい冷え込みのある日でしたが、54名の方にご参集いただき、早々に会場は満席になり、立錐の余地もないほどでした。

満員の講座会場
柏シルバー大学院の方々には、何度か出講させていただいており、当ブログでもお馴染みですが、千葉県生涯大学校を修了した後も、さらに自主的に学習を続け、社会環境の変化に順応する能力を 高め、交遊の輪を広げ、併せて社会活動に参加し、学生により自主的に運営されています。在校生はしっかり設定されたタイムスケジュールをこなされ、まさに生涯学習を全うされています。
講師は大武美保子ほのぼの研究所代表理事・所長が務め、アシスタントとして市民研究員の根岸勝壽、松村光輝、鈴木晃、吉田美枝子が参加しました。
開会の挨拶の後、講師のご紹介があり、早速講話が始まりました。どなたも発症はさけたいとお思いの認知症だけに、興味を強く持たれて、一心に聞き入って下さっているようにお見受けしました。

大武所長の講話
認知症の定義や症状を語り、さらにその予防のためのアプローチ方法を説いた後、その手法のひとつとして、認知症の症状が出るのを防ぐために生活の中にどのようなことを取り入れたらよいかという観点から、講師が考案した、認知症になると低下する認知機能を活用する社会的交流を高い確率で実現するための手法:「共想法」について説明をしました。
設定されたテーマに沿った写真を撮影し、時間と順序のルール決めて、話す、聞く、質問する、答えることを行うもの。写真を撮影した時の体験について話題にすることで、体験記憶を、写真を見ながら、お互いによく聞き考えながら、質問することで、注意分割機能を、決められた時間内に話すことで、計画実行機能を、一連の作業を通して活用することになることを説明しました。そして、市民研究員4人の「好きな物事」をテーマにして、1人1枚ずつの写真に対して、話題提供1分、質疑応答2分を行う、共想法デモンストレーションを観ていただきました。そして、共想法のようなルールに基づく会話の方法を生活習慣として取り入れることが、脳を長持ちさせ、認知症になりにくくなることに繋がると述べました。

共想法デモンストレーション
また、有効な認知症予防に関する知識を身につけていただくこと、そして、認知症予防に繋がる脳が長持ちする生活習慣が普及することを目指して、近々展開される「長持ち脳検定」のご紹介にも、興味をお持ちいただけました。
今回の講座は、前述のように熱心に聴講して下さった方々が多かったうえに、会場の造り上、講師とご参加の皆様と間合いが大変近かったこともあり、講話の最中にも、さらには講話終了後も、積極的にご質問が投げかけられました。そのため、質疑応答では、聴き手の皆様との交流が図られ、活気のある貴重で有意義な時を体験させていただくことができて、大変嬉しく思いました。

会場からの質問に答える
ご参考までに、質問の一部を紹介させていただきます。共有していただけると、幸いです。
Q.抗酸化作用がある食べものとして、カレーがよいと聞きます。カレーライスを好物としていますが、認知症予防によいのでしょうか?
A.-はい、カレーはウコンが入っていますので、抗酸化作用があり、細胞の酸化を防ぎます。ただし、お米や小麦粉など、炭水化物も多く含むので、体内のたんぱく質の糖化を促進する恐れがあることから、食べ過ぎには注意が必要です。
Q.共想法は認知症の治療には使えますか?
A.-目標としてはいるものの、元々予防が主な目的で開発したもので、治療に使うことは今のところ難しいことが分かっています。認知症になると、認知機能が下がってできなくなる活動を、できなくならないうちにやっておく設計になっています。認知症になって、共想法のルールに沿った活動ができなくなると、その活動をしたら得られるはずの効果が得られないことになるからです。
認知機能の土台となる脳のネットワークが残存している前提で、そのネットワークを活用することで、ネットワークが強化され、認知機能が維持される仕組みです。認知症になり、神経細胞が減って、脳のネットワーク自体がなくなっていると、それを使う認知機能が発揮されません。このため、失われた脳のネットワークを使う活動ができなくなります。
将来、たとえばiPS細胞の技術などを使って、認知機能の土台となる脳のネットワークに含まれるはずの失われた神経細胞を後から補った上で、脳のネットワークを活用する活動をすることができるようになったら、共想法により、失われた機能を回復するリハビリも可能になるかもしれません。
Q.回想法は認知症の人もできるようですが、共想法は難しいのでしょうか?
A.−介護施設などで、認知症の方を対象に共想法を実施した実績はあります。
この場合、認知症の方ができるように、ルールをアレンジします。写真を参加者が撮影するのではなく、施設職員が参加者に聴き取った上で、写真を準備したり、テーマも、「秋に食べるならブドウかナシか」など、その場で考えて意見を述べるものに設定する、時間も、参加者自身が意識することが難しいので、司会進行役がさりげなく話者交代を促すなどの工夫で、気分よく会話ができることを確認しています。
認知機能そのものを改善することは難しいものの、介護施設では、ゆっくり人に話を聞いてもらう機会が少ないので、「人に話を聞いてもらえる」、また「人の話を聞けるのは貴重だ」とご好評いただき、生きがいを感じると、亡くなる一週間前まで参加された方もいらっしゃいます。
この講座開催に当たり、ご尽力いただきました柏市シルバー大学院の関係者の方々に深く御礼申し上げます。ありがとうございました。

満員の講座会場
柏シルバー大学院の方々には、何度か出講させていただいており、当ブログでもお馴染みですが、千葉県生涯大学校を修了した後も、さらに自主的に学習を続け、社会環境の変化に順応する能力を 高め、交遊の輪を広げ、併せて社会活動に参加し、学生により自主的に運営されています。在校生はしっかり設定されたタイムスケジュールをこなされ、まさに生涯学習を全うされています。
講師は大武美保子ほのぼの研究所代表理事・所長が務め、アシスタントとして市民研究員の根岸勝壽、松村光輝、鈴木晃、吉田美枝子が参加しました。
開会の挨拶の後、講師のご紹介があり、早速講話が始まりました。どなたも発症はさけたいとお思いの認知症だけに、興味を強く持たれて、一心に聞き入って下さっているようにお見受けしました。

大武所長の講話
認知症の定義や症状を語り、さらにその予防のためのアプローチ方法を説いた後、その手法のひとつとして、認知症の症状が出るのを防ぐために生活の中にどのようなことを取り入れたらよいかという観点から、講師が考案した、認知症になると低下する認知機能を活用する社会的交流を高い確率で実現するための手法:「共想法」について説明をしました。
設定されたテーマに沿った写真を撮影し、時間と順序のルール決めて、話す、聞く、質問する、答えることを行うもの。写真を撮影した時の体験について話題にすることで、体験記憶を、写真を見ながら、お互いによく聞き考えながら、質問することで、注意分割機能を、決められた時間内に話すことで、計画実行機能を、一連の作業を通して活用することになることを説明しました。そして、市民研究員4人の「好きな物事」をテーマにして、1人1枚ずつの写真に対して、話題提供1分、質疑応答2分を行う、共想法デモンストレーションを観ていただきました。そして、共想法のようなルールに基づく会話の方法を生活習慣として取り入れることが、脳を長持ちさせ、認知症になりにくくなることに繋がると述べました。

共想法デモンストレーション
また、有効な認知症予防に関する知識を身につけていただくこと、そして、認知症予防に繋がる脳が長持ちする生活習慣が普及することを目指して、近々展開される「長持ち脳検定」のご紹介にも、興味をお持ちいただけました。
今回の講座は、前述のように熱心に聴講して下さった方々が多かったうえに、会場の造り上、講師とご参加の皆様と間合いが大変近かったこともあり、講話の最中にも、さらには講話終了後も、積極的にご質問が投げかけられました。そのため、質疑応答では、聴き手の皆様との交流が図られ、活気のある貴重で有意義な時を体験させていただくことができて、大変嬉しく思いました。

会場からの質問に答える
ご参考までに、質問の一部を紹介させていただきます。共有していただけると、幸いです。
Q.抗酸化作用がある食べものとして、カレーがよいと聞きます。カレーライスを好物としていますが、認知症予防によいのでしょうか?
A.-はい、カレーはウコンが入っていますので、抗酸化作用があり、細胞の酸化を防ぎます。ただし、お米や小麦粉など、炭水化物も多く含むので、体内のたんぱく質の糖化を促進する恐れがあることから、食べ過ぎには注意が必要です。
Q.共想法は認知症の治療には使えますか?
A.-目標としてはいるものの、元々予防が主な目的で開発したもので、治療に使うことは今のところ難しいことが分かっています。認知症になると、認知機能が下がってできなくなる活動を、できなくならないうちにやっておく設計になっています。認知症になって、共想法のルールに沿った活動ができなくなると、その活動をしたら得られるはずの効果が得られないことになるからです。
認知機能の土台となる脳のネットワークが残存している前提で、そのネットワークを活用することで、ネットワークが強化され、認知機能が維持される仕組みです。認知症になり、神経細胞が減って、脳のネットワーク自体がなくなっていると、それを使う認知機能が発揮されません。このため、失われた脳のネットワークを使う活動ができなくなります。
将来、たとえばiPS細胞の技術などを使って、認知機能の土台となる脳のネットワークに含まれるはずの失われた神経細胞を後から補った上で、脳のネットワークを活用する活動をすることができるようになったら、共想法により、失われた機能を回復するリハビリも可能になるかもしれません。
Q.回想法は認知症の人もできるようですが、共想法は難しいのでしょうか?
A.−介護施設などで、認知症の方を対象に共想法を実施した実績はあります。
この場合、認知症の方ができるように、ルールをアレンジします。写真を参加者が撮影するのではなく、施設職員が参加者に聴き取った上で、写真を準備したり、テーマも、「秋に食べるならブドウかナシか」など、その場で考えて意見を述べるものに設定する、時間も、参加者自身が意識することが難しいので、司会進行役がさりげなく話者交代を促すなどの工夫で、気分よく会話ができることを確認しています。
認知機能そのものを改善することは難しいものの、介護施設では、ゆっくり人に話を聞いてもらう機会が少ないので、「人に話を聞いてもらえる」、また「人の話を聞けるのは貴重だ」とご好評いただき、生きがいを感じると、亡くなる一週間前まで参加された方もいらっしゃいます。
この講座開催に当たり、ご尽力いただきました柏市シルバー大学院の関係者の方々に深く御礼申し上げます。ありがとうございました。
市民研究員 根岸 勝壽

白梅にメジロ 柏市あけぼの山公園
あけましておめでとうございます
旧年は、その前年からの取り組みが加速し、認知症予防の当事者である多世代の参加を得て、地域高齢者とのネットワークを広げる、NPO法人ほのぼの研究所にとって前進の年となりました。
9月に、市民研究員二名が、第14回日本認知症予防学会学術集会に参加発表しました。その中で、発表「認知症予防を一日で体験する街歩き共想法のデザインと社会的価値の発見」が、優秀な発表に対して贈られる「浦上賞」を受賞しました。第13回に続いて2年連続の受賞となりました。両発表者はそれぞれ発表当時77歳、83歳で、人生の様々な困難をものともせず、しなやかに研究発表され、受賞されたことを誇りに思います。この他、学術的には、代表理事が、カナダで開催された、アルツハイマー病協会国際会議AAIC 2025にて発表、オーストラリアで開催された、国際データ週間IDW 2025にてセッションを主催しました。
10月には、NTTドコモグループより、社外ダブルワーク制度により人材の受け入れを開始しました。この制度は、社員が勤務時間の一部を活用し、派遣先企業・団体への貢献に没頭をすることを通じて、自己理解と自己成長を促す施策です。認知症予防の当事者は4、50代であるものの、仕事で忙しく、NPO活動に参画するメンバーを探すのは難しい状況である中、この制度をきっかけに、まさに求めていた6名に出会い、一緒に活動しています。特に、4月に採択された、公益事業振興補助事業、地域課題解決活動助成に関する活動を加速頂いています。その成果は、新年に始動する予定です。
1月に出講した、ちばアカデミア講座をきっかけに、高齢者のデジタル活用やコミュニティづくりを推進している柏市の市民活動団体、虹色未来大学と出会いました。虹色未来大学で提供されていた、スマホでAI体験講座と街歩き、ほのぼの研究所で実施してきた、街歩きと共想法体験を組み合わせた、「認知症予防「共想法」付きスマホAI体験ツアー」イベントを、初夏と秋の2回、開催することができました。
千葉県生涯大学校の卒業生で構成される任意団体、柏市シルバー大学院は、卒業年次に応じて、A組からD組までと、研究課程1、2年合同クラスで構成されます。前年にB組とC組、旧年にD組と合同クラス、合計5クラス中4クラスに出講しました。さらに、柏シニアクラブ連合会リーダー研修に出前講座を出講し、地域高齢者とのネットワークを広げました。
7月と12月に開催した講演会では、認知症の予防だけでなく、治療に関わる基礎研究と、実際の治療現場での知見について、招待講演頂きました。これらの講演会には、1月と6月に開催した自主講座と共に、出前講座に参加した地域高齢者を中心とする、多世代にご参加頂きました。
2026年は、2006年に脳が長持ちする会話を支援する手法「共想法」を考案して20年の節目の年となります。これまでご一緒に活動してきた、また、これから出会う一人一人と共に、脳が長持ちする社会の実現に向けて、活動して参ります。本年もご指導、ご鞭撻、ご支援のほど、よろしくお願い申し上げます。
2026年元旦
NPO法人ほのぼの研究所代表理事・所長
理化学研究所 チームディレクター
大武 美保子
虹色未来大学 × ほのぼの研究所 コラボ企画 第2弾 認知症予防「共想法」付きスマホAI体験ツアー 実施報告
- 執筆 :
- NagahisaH 2025-12-28 8:00
2025年11月18日、25日の2日間にわたりほのぼの研究所では虹色未来大学様とのコラボ企画第2弾「認知症予防『共想法』付き スマホAI体験ツアー」を開催しました。本企画は、令和7年度柏市社会福祉協議会 共同募金配分金による助成を受けて実施したものです。

コラボ企画チラシ
虹色未来大学様は、2022年に設立された柏市民公益活動促進基金登録の任意団体で、“志縁”をキーワードに、令和シニアの新3K(行動・経験・感動)を提唱しながら、柏市・我孫子市を中心に 高齢者のデジタル活用やコミュニティづくり を推進されています。
2025年1月の「共想法」体験会にご参加いただいたことをきっかけに、2025年5〜6月に第1弾のコラボ企画を実施し、今回が第2回目の開催となりました。
ご参加の方々からは、以下のようなお声をいただきました。
「スマホを頼りに歩くのは初めてでドキドキしましたが、これから楽しみです。」
「雨が降ったりやんだりのあいにくのお天気でしたが楽しい街歩きでした。」
「共想法は認知症予防にとても良いと思いました。」
このように、学びや交流、発見が詰まった2日間の様子をご報告させていただきます。
◆Day1 スマホでAI体験
11月18日(木)、パレット柏にて、虹色未来大学の代表者柳葉様を講師として「スマホAI体験」講座を行っていただきました。参加者18名、虹色未来大学サポーター5名、ほのぼの研究所市民研究員3名 計26名のご参加でした。

「スマホでAI体験」講座の様子
Googleマップ、Googleレンズ、そしてGoogle Geminiなど、AI技術が搭載されたアプリの活用方法を学んでいただきましたが、2日目の街歩きの際に使えるよう、何度もスマホの操作を確認されていました。「新しいことを学習して新鮮でした。」という感想もあり、意欲的に取り組む姿がとても印象的でした。
◆Day2 街歩き共想法体験
11月25日(木)、千葉県柏の葉キャンパス周辺の街歩きを実施しました。当日は小雨が降ったりやんだりのお天気でしたが、参加者19名、虹色未来大学サポーター5名、ほのぼの研究所市民研究員11名 計35名は、足取り軽く、笑顔でのスタートとなりました。

柏の葉キャンパス駅集合
今回のコースはTX(つくばエクスプレス線)柏の葉キャンパス駅改札→KOIL(柏の葉オープンイノベーションラボ)コワーキングスペース→アクアテラス→柏の葉T-SITE→こんぶくろ池自然博物公園→東大柏の葉キャンパス→東葛テクノプラザ。

KOILのクリスマスツリー・街歩きの様子
KOILでは大きなクリスマスツリーが出迎えてくれました。広いスペースに並ぶ本に興味津々で、思い思いに本を眺めている姿も見られました。その後、アクアテラス→柏の葉T-SITE への道のりでは、Day1で学んだGoogleレンズやGeminiを使いながら気になる写真を撮りつつ、こんぶくろ池自然博物公園へ向かい、入り口で集合写真を撮影、雨の中でも笑顔があふれていました。

集合写真
こんぶくろ池自然博物公園では、落ち葉の散る遊歩道を散策し、標識を読みながら歴史にも触れました。管理棟近くのブランコで軽やかに遊ぶ姿もあり、雨の中でも明るい雰囲気が広がっていました。ここで街歩き中に撮影した写真を登録し、午後の共想法に備えました。

こん然博物公園然博物公園の標識・自然のブランコ
午後は東葛テクノプラザ会議室にて、写真を用いた認知症予防プログラム 「共想法」 を体験していただきました。今回の写真のテーマは「歩いて見つけたもの」。

参加者による共想法体験
4人1グループで、1人1枚の写真について 1分で説明 → 2分で質疑応答をする という流れで進行します。「なぜこの写真を撮ったのか?」「どんな想いがあったのか?」等、個性あふれる会話が広がりました。話題の写真には、街の魅力や小さな発見が詰まっており、共有の時間はとても温かく興味深いものとなりました。
今企画は65歳以上の方を参加対象としていましたが、皆様のフットワークは軽く、AI体験も街歩きも楽しんで取り組まれていました。地域の中でのつながりを深めながら、「学ぶ・歩く・話す」を通じて笑顔があふれる企画となり、主催者としてもとても嬉しく感じました。
最後に、ご参加・ご協力いただいたすべての皆さまに心より感謝申し上げます。今後も地域のみなさまと共に、学びと交流の機会を広げてまいります。

コラボ企画チラシ
虹色未来大学様は、2022年に設立された柏市民公益活動促進基金登録の任意団体で、“志縁”をキーワードに、令和シニアの新3K(行動・経験・感動)を提唱しながら、柏市・我孫子市を中心に 高齢者のデジタル活用やコミュニティづくり を推進されています。
2025年1月の「共想法」体験会にご参加いただいたことをきっかけに、2025年5〜6月に第1弾のコラボ企画を実施し、今回が第2回目の開催となりました。
ご参加の方々からは、以下のようなお声をいただきました。
「スマホを頼りに歩くのは初めてでドキドキしましたが、これから楽しみです。」
「雨が降ったりやんだりのあいにくのお天気でしたが楽しい街歩きでした。」
「共想法は認知症予防にとても良いと思いました。」
このように、学びや交流、発見が詰まった2日間の様子をご報告させていただきます。
◆Day1 スマホでAI体験
11月18日(木)、パレット柏にて、虹色未来大学の代表者柳葉様を講師として「スマホAI体験」講座を行っていただきました。参加者18名、虹色未来大学サポーター5名、ほのぼの研究所市民研究員3名 計26名のご参加でした。

「スマホでAI体験」講座の様子
Googleマップ、Googleレンズ、そしてGoogle Geminiなど、AI技術が搭載されたアプリの活用方法を学んでいただきましたが、2日目の街歩きの際に使えるよう、何度もスマホの操作を確認されていました。「新しいことを学習して新鮮でした。」という感想もあり、意欲的に取り組む姿がとても印象的でした。
◆Day2 街歩き共想法体験
11月25日(木)、千葉県柏の葉キャンパス周辺の街歩きを実施しました。当日は小雨が降ったりやんだりのお天気でしたが、参加者19名、虹色未来大学サポーター5名、ほのぼの研究所市民研究員11名 計35名は、足取り軽く、笑顔でのスタートとなりました。

柏の葉キャンパス駅集合
今回のコースはTX(つくばエクスプレス線)柏の葉キャンパス駅改札→KOIL(柏の葉オープンイノベーションラボ)コワーキングスペース→アクアテラス→柏の葉T-SITE→こんぶくろ池自然博物公園→東大柏の葉キャンパス→東葛テクノプラザ。

KOILのクリスマスツリー・街歩きの様子
KOILでは大きなクリスマスツリーが出迎えてくれました。広いスペースに並ぶ本に興味津々で、思い思いに本を眺めている姿も見られました。その後、アクアテラス→柏の葉T-SITE への道のりでは、Day1で学んだGoogleレンズやGeminiを使いながら気になる写真を撮りつつ、こんぶくろ池自然博物公園へ向かい、入り口で集合写真を撮影、雨の中でも笑顔があふれていました。

集合写真
こんぶくろ池自然博物公園では、落ち葉の散る遊歩道を散策し、標識を読みながら歴史にも触れました。管理棟近くのブランコで軽やかに遊ぶ姿もあり、雨の中でも明るい雰囲気が広がっていました。ここで街歩き中に撮影した写真を登録し、午後の共想法に備えました。

こん然博物公園然博物公園の標識・自然のブランコ
午後は東葛テクノプラザ会議室にて、写真を用いた認知症予防プログラム 「共想法」 を体験していただきました。今回の写真のテーマは「歩いて見つけたもの」。

参加者による共想法体験
4人1グループで、1人1枚の写真について 1分で説明 → 2分で質疑応答をする という流れで進行します。「なぜこの写真を撮ったのか?」「どんな想いがあったのか?」等、個性あふれる会話が広がりました。話題の写真には、街の魅力や小さな発見が詰まっており、共有の時間はとても温かく興味深いものとなりました。
今企画は65歳以上の方を参加対象としていましたが、皆様のフットワークは軽く、AI体験も街歩きも楽しんで取り組まれていました。地域の中でのつながりを深めながら、「学ぶ・歩く・話す」を通じて笑顔があふれる企画となり、主催者としてもとても嬉しく感じました。
最後に、ご参加・ご協力いただいたすべての皆さまに心より感謝申し上げます。今後も地域のみなさまと共に、学びと交流の機会を広げてまいります。
市民研究員 三浦 真代
2025年12月4日(木)13時30分より、柏市柏の葉の東京大学柏キャンパス附属図書館メディアホールにて、恒例のほのぼの研究所クリスマス講演会「認知症にそなえる」を開催いたしました。当事業は柏市社会福祉協議会赤い羽根共同募金助成、地域課題解決活動助成を受けて実施したものです。

講演会会場と案内案内チラシ
諸般の都合で、お申込期間が限定されましたが、120件ご参加・ご視聴(事後動画ご視聴希望を含む)お申込みをいただきました。2024年度来、拠点の柏市を中心に積極的に実施してきた「認知症予防」に関する出講をきっかけに、地域で活躍する高齢者のネットワークとの接点が増えたこと、また、お近づきになった方々にとって、会場のキャンパスへのアクセスにご負担が少ないこともあったのでしょうか、会場には拠点エリアを中心に、40〜90歳代までの多世代、80余名の方々が続々とご参集下さり、会場は早々にぎやかな雰囲気に包まれました。
開会に際して、まず大武美保子代表理事・所長より、大変大勢の方々のご参集への感謝の念を表しました。そして、認知症という症状を災害となぞらえてみると、認知症を予防(発症時期を遅らせる)こと:「防災」は可能であり、たとえ発症しても、正しい知識や生活習慣等のそなえで、事後の困難を減らすことができるという意味で「減災」といえると述べました。そして、今講演会を認知症の予防に加えて、発症前の検査・診断、その後の治療を含めたトータルな情報を皆様と共有させていただく好機としたいと、本講演会の趣旨を述べました。
次いで、ご来賓の柏市シニアクラブ連合会会長の山田俊治様からは、柏市を中心にした活発な市民活動の模様をご紹介いただきました。そして、当団体からの出講をきっかけ等で広がった柏市シニアクラブ連合会をはじめとする市内の活動団体相互の連携がさらに進むことを期待したいという、嬉しいご挨拶をいただきました

ご来賓 山田俊治様
今回は招待講演講師として、遠路はるばる大阪より工藤喬先生にご登壇いただき、「招待講演」「基調講演」「両講師の対談」「交流会」の4部形式としました。
工藤喬先生は、大阪大学名誉教授、医誠会国際総合病院 認知症予防治療センターセンター長、並びに大阪大学キャンパスライフ健康支援センター特任教授を務められており、ご専門は認知症、うつ病の分子生物学的研究。長い間臨床医としてもご活躍で、大武所長の理化学研究所での共同研究者としても格別のご指導を賜っております。
招待講演のタイトルは「血液検査と治療薬で認知症の世界が変わる」。まず、100年以上前にアルツハイマー博士がその病変について発表して以来の研究・治療面の歴史を辿ると、この2〜3年が進行を遅らせる薬や診断方法に各段の進歩があり、大きな変曲点になっていると認識され、今回の講話や近著の講話のタイトルに「変わる」というワードを使われたとして、講話が始まりました。

招待講演講師工藤 喬先生と著書
まず、認知症のうち多くを占めるアルツハイマー型認知症発症の脳には 2つの特徴的な病理組織]型揚辰鉢⊃牲亳鏡維変化が見られ、脳が徐々に縮んで痩せていく進行性の病気 であると詳細な画像を使用して説明されました。次にそれらの発症変化のプロセス(アミロイドカスケード)について、次のように説明されました。
【アミロイドの初期蓄積】アミロイド前駆体タンパク(APP)が2カ所異常に切断 、 アミロイドベータタンパクが生成され、凝集し始める。 老人班を形成⇐この段階は症状出現の約20年前から始まる。
【タウタンパクの変化】 初期のアミロイド蓄積を契機に、タウタンパクがリン酸化 - リン酸化されたタウタンパクは凝集しやすくなる - 神経細胞内に異常な構造(神経原線維変化)を形成。
【アミロイドの蓄積が進行】 アミロイド蓄積がトリガーとなり、タウタンパクの異常が進行。
【アミロイドの増加 ・ タウタンパクの凝集】- 認知症症状の発現 このプロセスは、アミロイドの蓄積が先行し、それに続いてタウタンパクの異常が進行する。

アミロイドカスケード仮説・アルツハイマー病の脳
次いで、治療薬開発の変遷を交えて、〖最近登場したアミロイドを減少させ、アルツハイマー病の進行を抑制することを目指す2つ治療薬(アミロイド抗体薬―ドナネマブ・レカネマブ)〗の話題となりました。どちらも目的は同じでも、 異なる段階のアミロイドに対して作用するところが異なるとされ、ご自身がセンター長を務められる医誠会国際総合病院認知症予防治療センターでの臨床治療例やその効果、副作用とその対応について紹介されました。

さらに、〖アルツハイマー病の進行発症しても症状出現が遅い認知症にそなえるために、症状出現前の早期発見が可能で、かつ非侵襲的で簡便な認知症に備えることのできる、新しい検査方法〙を紹介されました。

アルツハイマー病の病理変化
これらは、後に行われる画像バイオマーカー:アミロイドPET検査・ MRI検査、脳内のアミロイド蓄積状況検査に先がけ、行われるものです。
1)デジタルバイオマーカー ( AIを活用した会話分析 (言葉の抑揚・会話の長さ・話題の時制・ 応答パターン・表情変化等による認知症検知システム)
2)血液バイオマーカー
.螢鷸晴愁織 (アミロイド蓄積状況を予測)
▲縫紂璽蹈侫ラメントL(神経損傷の程度を予測)➨共想法実験リクルートにも利用
神経由来エクソソーム(神経細胞内の状態を血液で測定)
この2つのバイオマーカーテストを導入して、早期発見・診断することで、疾患修飾剤(アミロイド抗体薬等)による早期治療に結び付くという認知症早期発見・治療のための「変わる」新モデルになると述べられました。

認知症早期発見・治療のための新モデル
最後にランセット研究に基づく年代別認知症リスク要因の幾つかを紹介、特に中年期以降に見落とされがちな要因として「難聴」を挙げ、早期の受診や補聴器装着、機器のこまめなメンテナンスの必要性を強調され、併せて筋力トレーニングもリスク回避には有効と述べられ、終話となりました。
講話には、聞きおぼえのない用語も多く出てきましたが、時折挟まれる工藤先生の関西弁の説明エピソードが和やかに、しかも印象的に耳に届き、新しく「変わる」ことがしっかり実感できたひとときとなりました。
続く大武美保子所長の基調講演の「長持ち脳検定の開発−脳を長持ちする生活習慣の普及を目指してー」では、認知症予防に関する有効な知識が断片で普及不足であるという社会的課題を背景に、断片的な健康知識を体系的に整理し、脳が長持ちする生活習慣の普及と行動変容を通じて脳が長持ちする社会の実現を目指したと、開発目的を述べました。

認知症に備えるニーズと検定の対応
認知症は「後天的な脳の障害によって一度正常に達した認知機能が持続的に低下し、日常生活や社会生活に支障をきたすようになった状態」であることから、「脳が長持ちする」=【認知症を防ぐのみならず、よりよく生きるために必要な認知機能を脳が一生にわたって発揮し、周囲と良好な関係を築いて社会生活を送れること】であると、強調しました。
そして、この「長持ち脳検定」は〇前チェックリスト(50項目)、 動画・テキスト教材、 事後確認のための小テストと検定問題 とで構成されること。そして、’知症予防と長持ち脳の知識、 生理的アプローチ、 認知的アプローチ 脳が長持ちする会話の4コースを経て、検定受験(1回/年)合格基準は80点以上と説明しました。「長持ち脳検定」の受講は、 自分の認知症リスクを確認し、 予防方法を学習、そして 知識の定着を確認するものであると述べました。
また、テキストの中から幾つかの設問を投げかけ、下図(ランセット研究に基づく認知症危険要因の図・アルツハイマー型認知症の予防)を示して、神経病理変化の進行を遅らせる(アミロイド抗体薬で早期に治療・食事等生活習慣改善・運動・生活習慣病治療・炎症、感染症防止)生理的アプローチが「防災」(水色)に当たり、たとえ発症しても神経病理変化の影響を減らす(知的活動・社会的交流等)=認知的アプローチが「減災」に当たると説明しました。

認知症の危険要因

アルツハイマー認知症の予防
続くプログラムの両講師の対談「認知症にそなえる」は会場の皆様からの質問に講師が回答する形で行われました。

対談する両講師
Q1-認知症での物忘れと加齢による物忘れの違いは?==エピソード記憶の確認が必要。細かい詳細は忘れても、基本的なできごとや存在について記憶していたり、ヒントがあって思い出すのは正常。できごとや存在そのものを記憶していないのは要注意。施錠の有無等に関しては、高頻度なら要注意。
Q2-家族の難聴が気になります==メカニズムの研究はこれから。インプットする量にも関わっていると思われます。発症重要な要因ため、耳の聴こえの悪さを軽視せず、積極的に受診、検査を行い、補聴器装着を。そして機器の調整、メンテナンスを定期的に実施して下さい。
以上に加えて、認知症になっても困らないためには、早期の検査が必須。予防のための一番の推しは聴力検査だと強調され、認知症発症リスク要因である炎症(感染症や糖尿病等による)への予防的アプローチの必要性についても話題が及びました。
最後に大武所長より、2017年に理化学研究所に着任した当初から開始した、工藤先生と理化学研究所との共同研究では、血液バイオマーカーと会話による認知的な介入の関係の研究を行っていること、「介入試験においては、個人の脳神経の状態に応じたアプローチが重要である」ということが解明され、大きく貢献頂いたという報告がありました。
期せずして昨年、認知症医療の変革期に認知症に関する正しい知識を広めたいと、『「認知症の」の世界が変わるガイドブック』を、研究成果を社会に還元したいと『脳が長持ちする会話』を出版した2人の研究者は、この対談を通して、認知症の予防と早期対応の重要性、そして個別化アプローチの可能性について、議論したのでした。
講演会の後は、隣接するコミュニティサロンで交流会を開催。工藤先生を交えて50人近くが参加しました。

交流会で乾杯
上橋しほと柏市会議員の、難聴者のための補聴器購入助成を、同市にも取り入れるよう働きかけたいという頼もしいご挨拶に続き、参加者の健勝を祈念するする発声で乾杯、歓談の輪が広がりました。
東葛エリアで活動する団体のお仲間、旧知の方々同士の会話の花がひととき咲いた後、東京都・埼玉県からもご参加の賛助会員の皆様、所属の団体、そしてお住まいの地域ごとに、ほのぼの研究所活動にダブル/パラレルワーカーとして今秋から参加のNTTドコモグループの方々、当研究所の市民研究員がひとこと自己紹介をした後、交流の集いは一本締めをしてお名残り惜しくも終会しました。
今年第1号として訪れる予報も日中は弱気だった冬将軍が力を取り返した黄昏時、スタッフ一同、多く皆様と認知症に関して貴重な知見を共有させていただけたことに感謝しつつ、家路につきました。
最後になりましたが、開催にあたり大変お世話になりました東京大学柏図書館の柏サービスチームの方々に、厚く御礼申し上げます。

講演会会場と案内案内チラシ
諸般の都合で、お申込期間が限定されましたが、120件ご参加・ご視聴(事後動画ご視聴希望を含む)お申込みをいただきました。2024年度来、拠点の柏市を中心に積極的に実施してきた「認知症予防」に関する出講をきっかけに、地域で活躍する高齢者のネットワークとの接点が増えたこと、また、お近づきになった方々にとって、会場のキャンパスへのアクセスにご負担が少ないこともあったのでしょうか、会場には拠点エリアを中心に、40〜90歳代までの多世代、80余名の方々が続々とご参集下さり、会場は早々にぎやかな雰囲気に包まれました。
開会に際して、まず大武美保子代表理事・所長より、大変大勢の方々のご参集への感謝の念を表しました。そして、認知症という症状を災害となぞらえてみると、認知症を予防(発症時期を遅らせる)こと:「防災」は可能であり、たとえ発症しても、正しい知識や生活習慣等のそなえで、事後の困難を減らすことができるという意味で「減災」といえると述べました。そして、今講演会を認知症の予防に加えて、発症前の検査・診断、その後の治療を含めたトータルな情報を皆様と共有させていただく好機としたいと、本講演会の趣旨を述べました。
次いで、ご来賓の柏市シニアクラブ連合会会長の山田俊治様からは、柏市を中心にした活発な市民活動の模様をご紹介いただきました。そして、当団体からの出講をきっかけ等で広がった柏市シニアクラブ連合会をはじめとする市内の活動団体相互の連携がさらに進むことを期待したいという、嬉しいご挨拶をいただきました

ご来賓 山田俊治様
今回は招待講演講師として、遠路はるばる大阪より工藤喬先生にご登壇いただき、「招待講演」「基調講演」「両講師の対談」「交流会」の4部形式としました。
工藤喬先生は、大阪大学名誉教授、医誠会国際総合病院 認知症予防治療センターセンター長、並びに大阪大学キャンパスライフ健康支援センター特任教授を務められており、ご専門は認知症、うつ病の分子生物学的研究。長い間臨床医としてもご活躍で、大武所長の理化学研究所での共同研究者としても格別のご指導を賜っております。
招待講演のタイトルは「血液検査と治療薬で認知症の世界が変わる」。まず、100年以上前にアルツハイマー博士がその病変について発表して以来の研究・治療面の歴史を辿ると、この2〜3年が進行を遅らせる薬や診断方法に各段の進歩があり、大きな変曲点になっていると認識され、今回の講話や近著の講話のタイトルに「変わる」というワードを使われたとして、講話が始まりました。

招待講演講師工藤 喬先生と著書
まず、認知症のうち多くを占めるアルツハイマー型認知症発症の脳には 2つの特徴的な病理組織]型揚辰鉢⊃牲亳鏡維変化が見られ、脳が徐々に縮んで痩せていく進行性の病気 であると詳細な画像を使用して説明されました。次にそれらの発症変化のプロセス(アミロイドカスケード)について、次のように説明されました。
【アミロイドの初期蓄積】アミロイド前駆体タンパク(APP)が2カ所異常に切断 、 アミロイドベータタンパクが生成され、凝集し始める。 老人班を形成⇐この段階は症状出現の約20年前から始まる。
【タウタンパクの変化】 初期のアミロイド蓄積を契機に、タウタンパクがリン酸化 - リン酸化されたタウタンパクは凝集しやすくなる - 神経細胞内に異常な構造(神経原線維変化)を形成。
【アミロイドの蓄積が進行】 アミロイド蓄積がトリガーとなり、タウタンパクの異常が進行。
【アミロイドの増加 ・ タウタンパクの凝集】- 認知症症状の発現 このプロセスは、アミロイドの蓄積が先行し、それに続いてタウタンパクの異常が進行する。

アミロイドカスケード仮説・アルツハイマー病の脳
次いで、治療薬開発の変遷を交えて、〖最近登場したアミロイドを減少させ、アルツハイマー病の進行を抑制することを目指す2つ治療薬(アミロイド抗体薬―ドナネマブ・レカネマブ)〗の話題となりました。どちらも目的は同じでも、 異なる段階のアミロイドに対して作用するところが異なるとされ、ご自身がセンター長を務められる医誠会国際総合病院認知症予防治療センターでの臨床治療例やその効果、副作用とその対応について紹介されました。

さらに、〖アルツハイマー病の進行発症しても症状出現が遅い認知症にそなえるために、症状出現前の早期発見が可能で、かつ非侵襲的で簡便な認知症に備えることのできる、新しい検査方法〙を紹介されました。

アルツハイマー病の病理変化
これらは、後に行われる画像バイオマーカー:アミロイドPET検査・ MRI検査、脳内のアミロイド蓄積状況検査に先がけ、行われるものです。
1)デジタルバイオマーカー ( AIを活用した会話分析 (言葉の抑揚・会話の長さ・話題の時制・ 応答パターン・表情変化等による認知症検知システム)
2)血液バイオマーカー
.螢鷸晴愁織 (アミロイド蓄積状況を予測)
▲縫紂璽蹈侫ラメントL(神経損傷の程度を予測)➨共想法実験リクルートにも利用
神経由来エクソソーム(神経細胞内の状態を血液で測定)
この2つのバイオマーカーテストを導入して、早期発見・診断することで、疾患修飾剤(アミロイド抗体薬等)による早期治療に結び付くという認知症早期発見・治療のための「変わる」新モデルになると述べられました。

認知症早期発見・治療のための新モデル
最後にランセット研究に基づく年代別認知症リスク要因の幾つかを紹介、特に中年期以降に見落とされがちな要因として「難聴」を挙げ、早期の受診や補聴器装着、機器のこまめなメンテナンスの必要性を強調され、併せて筋力トレーニングもリスク回避には有効と述べられ、終話となりました。
講話には、聞きおぼえのない用語も多く出てきましたが、時折挟まれる工藤先生の関西弁の説明エピソードが和やかに、しかも印象的に耳に届き、新しく「変わる」ことがしっかり実感できたひとときとなりました。
続く大武美保子所長の基調講演の「長持ち脳検定の開発−脳を長持ちする生活習慣の普及を目指してー」では、認知症予防に関する有効な知識が断片で普及不足であるという社会的課題を背景に、断片的な健康知識を体系的に整理し、脳が長持ちする生活習慣の普及と行動変容を通じて脳が長持ちする社会の実現を目指したと、開発目的を述べました。

認知症に備えるニーズと検定の対応
認知症は「後天的な脳の障害によって一度正常に達した認知機能が持続的に低下し、日常生活や社会生活に支障をきたすようになった状態」であることから、「脳が長持ちする」=【認知症を防ぐのみならず、よりよく生きるために必要な認知機能を脳が一生にわたって発揮し、周囲と良好な関係を築いて社会生活を送れること】であると、強調しました。
そして、この「長持ち脳検定」は〇前チェックリスト(50項目)、 動画・テキスト教材、 事後確認のための小テストと検定問題 とで構成されること。そして、’知症予防と長持ち脳の知識、 生理的アプローチ、 認知的アプローチ 脳が長持ちする会話の4コースを経て、検定受験(1回/年)合格基準は80点以上と説明しました。「長持ち脳検定」の受講は、 自分の認知症リスクを確認し、 予防方法を学習、そして 知識の定着を確認するものであると述べました。
また、テキストの中から幾つかの設問を投げかけ、下図(ランセット研究に基づく認知症危険要因の図・アルツハイマー型認知症の予防)を示して、神経病理変化の進行を遅らせる(アミロイド抗体薬で早期に治療・食事等生活習慣改善・運動・生活習慣病治療・炎症、感染症防止)生理的アプローチが「防災」(水色)に当たり、たとえ発症しても神経病理変化の影響を減らす(知的活動・社会的交流等)=認知的アプローチが「減災」に当たると説明しました。

認知症の危険要因

アルツハイマー認知症の予防
続くプログラムの両講師の対談「認知症にそなえる」は会場の皆様からの質問に講師が回答する形で行われました。

対談する両講師
Q1-認知症での物忘れと加齢による物忘れの違いは?==エピソード記憶の確認が必要。細かい詳細は忘れても、基本的なできごとや存在について記憶していたり、ヒントがあって思い出すのは正常。できごとや存在そのものを記憶していないのは要注意。施錠の有無等に関しては、高頻度なら要注意。
Q2-家族の難聴が気になります==メカニズムの研究はこれから。インプットする量にも関わっていると思われます。発症重要な要因ため、耳の聴こえの悪さを軽視せず、積極的に受診、検査を行い、補聴器装着を。そして機器の調整、メンテナンスを定期的に実施して下さい。
以上に加えて、認知症になっても困らないためには、早期の検査が必須。予防のための一番の推しは聴力検査だと強調され、認知症発症リスク要因である炎症(感染症や糖尿病等による)への予防的アプローチの必要性についても話題が及びました。
最後に大武所長より、2017年に理化学研究所に着任した当初から開始した、工藤先生と理化学研究所との共同研究では、血液バイオマーカーと会話による認知的な介入の関係の研究を行っていること、「介入試験においては、個人の脳神経の状態に応じたアプローチが重要である」ということが解明され、大きく貢献頂いたという報告がありました。
期せずして昨年、認知症医療の変革期に認知症に関する正しい知識を広めたいと、『「認知症の」の世界が変わるガイドブック』を、研究成果を社会に還元したいと『脳が長持ちする会話』を出版した2人の研究者は、この対談を通して、認知症の予防と早期対応の重要性、そして個別化アプローチの可能性について、議論したのでした。
講演会の後は、隣接するコミュニティサロンで交流会を開催。工藤先生を交えて50人近くが参加しました。

交流会で乾杯
上橋しほと柏市会議員の、難聴者のための補聴器購入助成を、同市にも取り入れるよう働きかけたいという頼もしいご挨拶に続き、参加者の健勝を祈念するする発声で乾杯、歓談の輪が広がりました。
東葛エリアで活動する団体のお仲間、旧知の方々同士の会話の花がひととき咲いた後、東京都・埼玉県からもご参加の賛助会員の皆様、所属の団体、そしてお住まいの地域ごとに、ほのぼの研究所活動にダブル/パラレルワーカーとして今秋から参加のNTTドコモグループの方々、当研究所の市民研究員がひとこと自己紹介をした後、交流の集いは一本締めをしてお名残り惜しくも終会しました。
今年第1号として訪れる予報も日中は弱気だった冬将軍が力を取り返した黄昏時、スタッフ一同、多く皆様と認知症に関して貴重な知見を共有させていただけたことに感謝しつつ、家路につきました。
最後になりましたが、開催にあたり大変お世話になりました東京大学柏図書館の柏サービスチームの方々に、厚く御礼申し上げます。
市民研究員 長久 秀子
小春日和の中11月27日から28日まで開催された、第36回全国介護老人保健施設大会山口に参加致しましたので、ご報告させていただきます。
大会は、下関下関港国際ターミナルに隣接した市民会館・商業施設シーモールパレス・シーモール下関・海峡メッセ下関で、開会式や講演会やシンポジウム等が開催され、昭和百年となる今回の大会は、安倍昭恵さん、田村淳さんを記念講演の講師に迎え華やかに開幕しました。全国からの参集した大勢の参加者で賑わっていました。

会場入り口
私の大会への参加は第30回別府大会以来6年ぶりでした。26日は東京駅からのぞみ、こだまを乗り継いで新下関へ、さらに山陽本線の黄色い電車に乗り換えてやっと下関に到着しました。27日に行った市民会館や商業施設シーモールの会場では、名物の大きなフグがお出迎えしてくれました。

ふぐの置き物
ポスター会場で固めのパネルへのポスター設置に格闘していた私を見かねたのか、広島県からいらした隣の3名の方々が途中から手伝ってくださったので、何とか終えることができました。見学されていた九州の参加者の方が茨城県土浦出身の方だと分かり、未知の方とお会いできるのが全国大会の魅力だなと実感しました。
コロナ禍を経て会場で私が感じたのは、皆さんが真剣に役立つ情報を得ようとしておられることでした。職員不足や高齢化、厳しい経営環境や、自然災害など課題は満載です。多職種の発表を伺って感銘を受け、私どももまだまだできることや工夫の余地があるのではと考えさせられました。雑巾縫いが生きがいの元漁師の男性や、オリジナルで見事な図案の雑巾縫いに取り組む男性には驚かされました。それらの雑巾は毎年小学校に寄付され、皆様の生きがいになっているそうです。
シーモール5階にて27日の午後4時から5時の間の6件のうち、3番目でポスター発表をさせていただきました。発表タイトルは、「会話支援ロボットを用いた共想法の効果とその特徴ー共想法が高齢者の認知と心理面に与える効果とその特徴」です。通りすがりの見学者の感想は、「あら、ロボットだって。すごいね。」というものが多かったです。第30回では「会話支援ロボットと高齢者と共に創る共想法の未来」で奨励賞をいただきましたが、それ以降も共想法を長く継続してこられたのは幸いでした。座長の先生はネットで事前に共想法を検索して下さっていたようで、「これからも研究を続けて後継者を育ててください」という励ましの言葉をかけていただきました。高齢者の話を伺う時に苦労するのは話題をかえるタイミングですので、司会ロボットぼのちゃんがタイムキーパーとして有効であることに理解していただき、安心いたしました。

ポスター発表
下関では来月滞在を楽しむためのリゾートホテルが開業するとのことで、これからが楽しみです。クルーズ船なども寄港することが増えるのではないでしょうか。関門海峡や巌流島を見渡せる海峡ゆめタワーにも一度のぼってみたいものです。
大会は、下関下関港国際ターミナルに隣接した市民会館・商業施設シーモールパレス・シーモール下関・海峡メッセ下関で、開会式や講演会やシンポジウム等が開催され、昭和百年となる今回の大会は、安倍昭恵さん、田村淳さんを記念講演の講師に迎え華やかに開幕しました。全国からの参集した大勢の参加者で賑わっていました。

会場入り口
私の大会への参加は第30回別府大会以来6年ぶりでした。26日は東京駅からのぞみ、こだまを乗り継いで新下関へ、さらに山陽本線の黄色い電車に乗り換えてやっと下関に到着しました。27日に行った市民会館や商業施設シーモールの会場では、名物の大きなフグがお出迎えしてくれました。

ふぐの置き物
ポスター会場で固めのパネルへのポスター設置に格闘していた私を見かねたのか、広島県からいらした隣の3名の方々が途中から手伝ってくださったので、何とか終えることができました。見学されていた九州の参加者の方が茨城県土浦出身の方だと分かり、未知の方とお会いできるのが全国大会の魅力だなと実感しました。
コロナ禍を経て会場で私が感じたのは、皆さんが真剣に役立つ情報を得ようとしておられることでした。職員不足や高齢化、厳しい経営環境や、自然災害など課題は満載です。多職種の発表を伺って感銘を受け、私どももまだまだできることや工夫の余地があるのではと考えさせられました。雑巾縫いが生きがいの元漁師の男性や、オリジナルで見事な図案の雑巾縫いに取り組む男性には驚かされました。それらの雑巾は毎年小学校に寄付され、皆様の生きがいになっているそうです。
シーモール5階にて27日の午後4時から5時の間の6件のうち、3番目でポスター発表をさせていただきました。発表タイトルは、「会話支援ロボットを用いた共想法の効果とその特徴ー共想法が高齢者の認知と心理面に与える効果とその特徴」です。通りすがりの見学者の感想は、「あら、ロボットだって。すごいね。」というものが多かったです。第30回では「会話支援ロボットと高齢者と共に創る共想法の未来」で奨励賞をいただきましたが、それ以降も共想法を長く継続してこられたのは幸いでした。座長の先生はネットで事前に共想法を検索して下さっていたようで、「これからも研究を続けて後継者を育ててください」という励ましの言葉をかけていただきました。高齢者の話を伺う時に苦労するのは話題をかえるタイミングですので、司会ロボットぼのちゃんがタイムキーパーとして有効であることに理解していただき、安心いたしました。

ポスター発表
下関では来月滞在を楽しむためのリゾートホテルが開業するとのことで、これからが楽しみです。クルーズ船なども寄港することが増えるのではないでしょうか。関門海峡や巌流島を見渡せる海峡ゆめタワーにも一度のぼってみたいものです。
市民研究員 ・マカベシルバートピア 永田 映子
