ほの研ブログ - ほの研日誌カテゴリのエントリ
関東地方が梅雨明けした7月18日火曜日、ラコルタ柏の5階の柏中央公民館講堂で、大武美保子ほのぼの研究所代表理事・所長が「今から始める認知症予防 共想法体験」と題して講演を行いました。これは柏市シニアクラブ連合会のリーダー研修会の一環として実施されたものです。当会は高齢者により会員相互の親睦と総合扶助を目的とした自主組織で、支部毎に温泉地でのグランドゴルフ大会を含む一泊の研修旅行や、ボウリング大会など多彩なイベントが開催されているとのことで、羨ましく思いました。

柏市シニアクラブ連合会会長等リーダー研修会場
赤い椅子が印象的な会場には51名ほどの方々が参加され、初めて先生のお話に触れる方が大部分だったこともあり、熱心に聴講されていました。司会は副会長の亀田絹子様が担当され、会長の山田俊治様の開会挨拶では、大武所長の経歴を丁寧にご紹介いただきました。

柏市シニアクラブ連合会会長挨拶
続いて大武所長からは40分にわたる熱意溢れる講話がなされ、共想法の歴史や今後の展望、ご自身の体験を交えた分かりやすいお話が展開されました。共想法を考案した経緯やこれまでの研究のプロセスに加えて、会話が認知機能に与える影響が大きいという話、「話す」「聴く」「考える」という一連の作業を通して、加齢に伴う認知機能の低下を「脳の使い方を工夫する」ことにより、防ぐことを目指しているのが共想法だという説明がなされました。また、認知機能を高めて脳を長持ちさせてくれるのが共想法というツールであるとも述べました。た。
特に最近、自身の骨密度が上がったという事実は、日ごろの栄養管理と運動によるところが大きいとのことで、有言実行の研究者であるという印象を強く与えるものでした。毎日冷ややっこを食べる習慣は早速我が家でも真似してみたいと思いました。
最後に大武所長の近著『脳が長持ちする会話』について紹介がありました。認知機能を活用する性質を持つ会話、即ち、脳が長持ちする会話を、日常生活に取り入れることを提案するものです。共想法はその理論をもとに編み出された会話支援の方法ですが、日々の会話に一工夫加えることで、脳を長持ちさせることにつながると述べました。

大武所長による講話
講話の後は、市民研究員4名による共想法の実演がありました。テーマは「最近楽しかったこと」です。北海道旅行、理研での講演会、蛍の撮影、トリックアート展などが話題として提供されました。司会ロボットのぼのちゃんは、今日もしっかりお仕事をしてくれましたので、ほっとしました。
ほのぼの研究所担当の講話の後は、柏市の福祉担当者、高齢者支援課の島澤智宏課長による、柏市における超高齢社会への対応施策に関するお話がありました。特に柏市の女性の健康寿命が全国平均よりかなり長いという事実には衝撃を受けました。令和4年時点で、全国平均が75.5歳のところ、84.5と、9歳長いとのことです。(出典:全国平均については、厚生労働科学研究「次期健康づくり運動プラン作成と推進に向けた研究」、柏市については、「第2次柏市健康増進計画」より)

柏市高齢者支援課長島澤智宏様の講話
これは、柏市が長年高齢者問題に真剣に取り組んできたこと、市民の皆様が自分事としてその問題に向きあい、地道に努力されたことの結果だと感じました。ところで地元のつくば市はどうなのかと急に気になりだしましたが、仕事と家事にかまけて我が街を顧みなかったことも遅まきながら自覚され、大変学びの多い有意義な一日となりました。
研修会終了後、主催者の関係者と、講演、実演したメンバーで、集合写真を撮影しました。
この出講に当たり、ご尽力いただきました柏市シルバークラブ連合会の関係者の方々に深く御礼申し上げます。ありがとうございました。

柏シニアクラブ幹事と柏市講師、ほのぼの研究所講師・実演者

柏市シニアクラブ連合会会長等リーダー研修会場
赤い椅子が印象的な会場には51名ほどの方々が参加され、初めて先生のお話に触れる方が大部分だったこともあり、熱心に聴講されていました。司会は副会長の亀田絹子様が担当され、会長の山田俊治様の開会挨拶では、大武所長の経歴を丁寧にご紹介いただきました。

柏市シニアクラブ連合会会長挨拶
続いて大武所長からは40分にわたる熱意溢れる講話がなされ、共想法の歴史や今後の展望、ご自身の体験を交えた分かりやすいお話が展開されました。共想法を考案した経緯やこれまでの研究のプロセスに加えて、会話が認知機能に与える影響が大きいという話、「話す」「聴く」「考える」という一連の作業を通して、加齢に伴う認知機能の低下を「脳の使い方を工夫する」ことにより、防ぐことを目指しているのが共想法だという説明がなされました。また、認知機能を高めて脳を長持ちさせてくれるのが共想法というツールであるとも述べました。た。
特に最近、自身の骨密度が上がったという事実は、日ごろの栄養管理と運動によるところが大きいとのことで、有言実行の研究者であるという印象を強く与えるものでした。毎日冷ややっこを食べる習慣は早速我が家でも真似してみたいと思いました。
最後に大武所長の近著『脳が長持ちする会話』について紹介がありました。認知機能を活用する性質を持つ会話、即ち、脳が長持ちする会話を、日常生活に取り入れることを提案するものです。共想法はその理論をもとに編み出された会話支援の方法ですが、日々の会話に一工夫加えることで、脳を長持ちさせることにつながると述べました。

大武所長による講話
講話の後は、市民研究員4名による共想法の実演がありました。テーマは「最近楽しかったこと」です。北海道旅行、理研での講演会、蛍の撮影、トリックアート展などが話題として提供されました。司会ロボットのぼのちゃんは、今日もしっかりお仕事をしてくれましたので、ほっとしました。
ほのぼの研究所担当の講話の後は、柏市の福祉担当者、高齢者支援課の島澤智宏課長による、柏市における超高齢社会への対応施策に関するお話がありました。特に柏市の女性の健康寿命が全国平均よりかなり長いという事実には衝撃を受けました。令和4年時点で、全国平均が75.5歳のところ、84.5と、9歳長いとのことです。(出典:全国平均については、厚生労働科学研究「次期健康づくり運動プラン作成と推進に向けた研究」、柏市については、「第2次柏市健康増進計画」より)

柏市高齢者支援課長島澤智宏様の講話
これは、柏市が長年高齢者問題に真剣に取り組んできたこと、市民の皆様が自分事としてその問題に向きあい、地道に努力されたことの結果だと感じました。ところで地元のつくば市はどうなのかと急に気になりだしましたが、仕事と家事にかまけて我が街を顧みなかったことも遅まきながら自覚され、大変学びの多い有意義な一日となりました。
研修会終了後、主催者の関係者と、講演、実演したメンバーで、集合写真を撮影しました。
この出講に当たり、ご尽力いただきました柏市シルバークラブ連合会の関係者の方々に深く御礼申し上げます。ありがとうございました。

柏シニアクラブ幹事と柏市講師、ほのぼの研究所講師・実演者
市民研究員 永田 映子
2025年5月〜6月にかけてほのぼの研究所では「虹色未来大学」様とのコラボ企画−スマートフォンを活用した最新AI体験、地域の魅力を再発見する街歩き、そして写真を用いた対話「共想法」ーを、以下3日間にわたる楽しく学びのあるプログラムとして実施しました。
◆Day1 スマホでAI体験
◆Day2 街歩き体験
◆Day3 共想法体験

コラボ企画チラシ
虹色未来大学様は、2022年に設立、『志縁』をキーワードに掲げ、令和シニアの新3K(行動・経験・感動)を提唱し、人生100年時代の長い余生を仲間と共に再創造していく“ハッピーエイジング・メゾット”啓蒙活動を行っている柏市民公益活動促進基金に登録の任意団体です。柏市、我孫子市を中心にデジタル機器を活用した高齢者のつながり創出事業をはじめとして幅広く活動中です。
2024年1月に開催したほのぼの研所の認知症予防講座「共想法」体験会にメンバーが参加されたのをきっかけに、この企画が実現しました。
なお、本イベントは、令和7年度柏市社会福祉協議会 共同募金配分金による助成を受けて実施したものです。
3日間の様子を、先週(Day1)に引き続き、今週は(Day2・Day3)の模様を報告させていただきます。
◆Day2 街歩き体験
6月10日、千葉県流山市にある「白みりんミュージアム」にて街歩き体験を実施いたしました。あいにくの雨天となったため、当初予定していたつくばエクスプレス線柏の葉キャンパス駅周辺の散策コース」から変更、初めての「屋内での街歩き」となりました。が、お足元が悪い中にもかかわらず、参加者16名、虹色未来大学サポーター5名、ほのぼの研究所市民研究員6名 計27名の多くの方々にご参加いただきました。

切絵灯篭が迎えてくれる白みりんミュージアム玄関
□ミュージアムでの多くの学びと体験
20名を超える団体として、まずミュージアムのガイドの方に館内をご案内いただきました。参加者には地元にお住いの方もいらっしゃいましたが、みりんの歴史については初めて知ることも多かったようで、皆さん熱心に説明を聴いてくださいました。特に、「天晴(あっぱれ)」や「万上(まんじょう)」といったみりんの二大ブランドの歴史には強い関心が寄せられていました。

熱心にガイドさんの説明に耳を傾ける方々
続いて、地元にゆかりの深い俳優が登場するドラマ仕立ての動画「流山白みりんはじめて物語」を鑑賞した後は、それぞれが「もろみをかき混ぜる」等五感を使う体験コーナーやみりんに関するクイズコーナーを試される楽しく学べるひとときとなり、時間が経つのもあっという間に感じられました。

「流山白みりんはじめて物語」の鑑賞(左)色々な体験(右)
□ 「共想法体験」にそなえて写真の撮影と登録
いろいろな体験を通して、自由に写真撮影をしていただきましたので、終了が近づく頃に全員で集まり、Day3「共想法」で使用するための「新しい発見」をテーマにした写真登録も行いました。「どの写真にしようか迷うなぁ」という写真選びに困る声もありましたが、前回の学びを思い出し、スタッフの方々のサポートを受けながらスマホ操作を確認、全員が無事登録を完了しました。
□手厚いに感謝
あいにくの雨ではありましたが、皆さんの笑顔が詰まった集合写真が、当日の楽しさを物語っています。
ご参加の方々、そして手厚くスマホ操作のサポーをして下さったに虹色未来大学の方々に心より感謝申し上げます。

帆船の模型の前で全員で記念撮影
◆Day3 共想法体験
6月24日、ラコルタ柏での「共想法体験」には、参加者12名、見学者5名、虹色未来大学サポーター8名、ほのぼの研究所市民研究員8名 計33名にご参加いただきました。前回の街歩きには参加されなかった方にも「共想法に興味がある」と見学に来て下さる等、新たな広がりも見られました。
□ 認知症予防の学び
まずは、大武所長より「認知症予防」に関する講話があり、「身近に認知症の方がいるので勉強になった」という声も聞かれ、熱心にメモを取りながら耳を傾けて下さいました。

認知症予防に関する講話
□ 共想法:写真を介した対話の体験
「共想法」についての説明の後、いよいよ、写真を見ながら仲間と語り合う、認知症予防につながる会話支援手法「共想法」の体験開始!!。1グループ4人に分かれ、各自がDay2街歩きで撮影し登録した写真が映し出される画面㋾見ながら、1分間で説明→その後、他のメンバーが2分間質問をし、本人が答えるという流れで進められました。街歩きから2週間が経っていましたが、どなたも体験を鮮明に記憶されており、会話が盛り上がりました。「そうだったね!」、「ああ、そういう意味だったのだ」といった反応も多く、写真がきっかけとなって個人の記憶が他者との共通体験に変わる瞬間があちこちで見られました。

参加者による共想法体験

最終日、全員で記念撮影
□感謝とコラボの成果と今後について
今回のコラボレーションは初の試みでしたが、参加者の皆さまのご協力と前向きな姿勢に支えられ、笑顔と学びにあふれた3日間となりました。
ご参加・ご協力いただいたすべての皆さまに心より感謝申し上げます。
「学び合い、つながり合う場」として、今後も活動を続けてまいります。
今後も、虹色未来大学さんとの連携による新たな企画を予定しております。
詳細が決まり次第、またご案内いたしますので、ぜひご参加ください。
以下リンクにて、当報告前半をご覧いただけます。
リンク:スマホAI × 街歩き × 共想法体験3日間プログラム実施報告 その1
◆Day1 スマホでAI体験
◆Day2 街歩き体験
◆Day3 共想法体験

コラボ企画チラシ
虹色未来大学様は、2022年に設立、『志縁』をキーワードに掲げ、令和シニアの新3K(行動・経験・感動)を提唱し、人生100年時代の長い余生を仲間と共に再創造していく“ハッピーエイジング・メゾット”啓蒙活動を行っている柏市民公益活動促進基金に登録の任意団体です。柏市、我孫子市を中心にデジタル機器を活用した高齢者のつながり創出事業をはじめとして幅広く活動中です。
2024年1月に開催したほのぼの研所の認知症予防講座「共想法」体験会にメンバーが参加されたのをきっかけに、この企画が実現しました。
なお、本イベントは、令和7年度柏市社会福祉協議会 共同募金配分金による助成を受けて実施したものです。
3日間の様子を、先週(Day1)に引き続き、今週は(Day2・Day3)の模様を報告させていただきます。
◆Day2 街歩き体験
6月10日、千葉県流山市にある「白みりんミュージアム」にて街歩き体験を実施いたしました。あいにくの雨天となったため、当初予定していたつくばエクスプレス線柏の葉キャンパス駅周辺の散策コース」から変更、初めての「屋内での街歩き」となりました。が、お足元が悪い中にもかかわらず、参加者16名、虹色未来大学サポーター5名、ほのぼの研究所市民研究員6名 計27名の多くの方々にご参加いただきました。

切絵灯篭が迎えてくれる白みりんミュージアム玄関
□ミュージアムでの多くの学びと体験
20名を超える団体として、まずミュージアムのガイドの方に館内をご案内いただきました。参加者には地元にお住いの方もいらっしゃいましたが、みりんの歴史については初めて知ることも多かったようで、皆さん熱心に説明を聴いてくださいました。特に、「天晴(あっぱれ)」や「万上(まんじょう)」といったみりんの二大ブランドの歴史には強い関心が寄せられていました。

熱心にガイドさんの説明に耳を傾ける方々
続いて、地元にゆかりの深い俳優が登場するドラマ仕立ての動画「流山白みりんはじめて物語」を鑑賞した後は、それぞれが「もろみをかき混ぜる」等五感を使う体験コーナーやみりんに関するクイズコーナーを試される楽しく学べるひとときとなり、時間が経つのもあっという間に感じられました。

「流山白みりんはじめて物語」の鑑賞(左)色々な体験(右)
□ 「共想法体験」にそなえて写真の撮影と登録
いろいろな体験を通して、自由に写真撮影をしていただきましたので、終了が近づく頃に全員で集まり、Day3「共想法」で使用するための「新しい発見」をテーマにした写真登録も行いました。「どの写真にしようか迷うなぁ」という写真選びに困る声もありましたが、前回の学びを思い出し、スタッフの方々のサポートを受けながらスマホ操作を確認、全員が無事登録を完了しました。
□手厚いに感謝
あいにくの雨ではありましたが、皆さんの笑顔が詰まった集合写真が、当日の楽しさを物語っています。
ご参加の方々、そして手厚くスマホ操作のサポーをして下さったに虹色未来大学の方々に心より感謝申し上げます。

帆船の模型の前で全員で記念撮影
◆Day3 共想法体験
6月24日、ラコルタ柏での「共想法体験」には、参加者12名、見学者5名、虹色未来大学サポーター8名、ほのぼの研究所市民研究員8名 計33名にご参加いただきました。前回の街歩きには参加されなかった方にも「共想法に興味がある」と見学に来て下さる等、新たな広がりも見られました。
□ 認知症予防の学び
まずは、大武所長より「認知症予防」に関する講話があり、「身近に認知症の方がいるので勉強になった」という声も聞かれ、熱心にメモを取りながら耳を傾けて下さいました。

認知症予防に関する講話
□ 共想法:写真を介した対話の体験
「共想法」についての説明の後、いよいよ、写真を見ながら仲間と語り合う、認知症予防につながる会話支援手法「共想法」の体験開始!!。1グループ4人に分かれ、各自がDay2街歩きで撮影し登録した写真が映し出される画面㋾見ながら、1分間で説明→その後、他のメンバーが2分間質問をし、本人が答えるという流れで進められました。街歩きから2週間が経っていましたが、どなたも体験を鮮明に記憶されており、会話が盛り上がりました。「そうだったね!」、「ああ、そういう意味だったのだ」といった反応も多く、写真がきっかけとなって個人の記憶が他者との共通体験に変わる瞬間があちこちで見られました。

参加者による共想法体験

最終日、全員で記念撮影
□感謝とコラボの成果と今後について
今回のコラボレーションは初の試みでしたが、参加者の皆さまのご協力と前向きな姿勢に支えられ、笑顔と学びにあふれた3日間となりました。
ご参加・ご協力いただいたすべての皆さまに心より感謝申し上げます。
「学び合い、つながり合う場」として、今後も活動を続けてまいります。
今後も、虹色未来大学さんとの連携による新たな企画を予定しております。
詳細が決まり次第、またご案内いたしますので、ぜひご参加ください。
以下リンクにて、当報告前半をご覧いただけます。
リンク:スマホAI × 街歩き × 共想法体験3日間プログラム実施報告 その1
市民研究員 三浦 真代
2025年5月〜6月にかけてほのぼの研究所では「虹色未来大学」様とのコラボ企画−スマートフォンを活用した最新AI体験、地域の魅力を再発見する街歩き、そして写真を用いた対話「共想法」ーを、以下3日間にわたる楽しく学びのあるプログラムとして実施しました。
◆Day1 スマホでAI体験
◆Day2 街歩き体験
◆Day3 共想法体験

コラボ企画チラシ
虹色未来大学様は、2022年に設立、『志縁』をキーワードに掲げ、令和シニアの新3K(行動・経験・感動)を提唱し、人生100年時代の長い余生を仲間と共に再創造していく“ハッピーエイジング・メソッド”啓蒙活動を行っている柏市民公益活動促進基金に登録の任意団体です。柏市、我孫子市を中心にデジタル機器を活用した高齢者のつながり創出事業をはじめとして幅広く活動中です。
2024年1月に開催したほのぼの研究所の認知症予防講座「共想法」体験会にメンバーが参加されたのをきっかけに、この企画が実現しました。
なお、本イベントは、令和7年度柏市社会福祉協議会 共同募金配分金による助成を受けて実施したものです。
参加者の皆様から「また参加したい!」と好評だった3日間の様子を本日(Day
1)と来週(Day2・Day3)の2週間にわたり、報告させていただきます。
◆Day1 スマホでAI体験
5月27日、ラコルタ柏にて、虹色未来大学の代表者である柳葉様を講師として「スマホでAI体験」を実施していただきました。参加者18名、虹色未来大学サポーター8名、ほのぼの研究所市民研究員7名 計33名と多くの皆様にご参加いただき、会場は大いに賑わいました。
□初めての操作でも安心サポート
ご参加の皆様には、事前にApple/Androidのスマホの種類ごとに着席していただき、講座がスタート。柳葉様の丁寧な説明のもと、Googleマップ、Googleレンズ、そしてGoogle Geminiなど、AI技術が搭載されたアプリの活用方法を学びました。
まずはQRコードの読み取りから挑戦。最初は戸惑う方もいらっしゃいましたが、すぐに虹色未来大学のサポーターがマンツーマンでサポートし、安心して進められる環境が整っていました。何度か繰り返すうちに、皆さんどんどん操作に慣れていかれ、アプリを立ち上げたり、目的地を検索したり、身の回りのものを調べたりと、楽しみながらスマホを活用されていました。Googleマップではご自身がいきたいところを検索してみたり、Googleレンズでは持ってきたペットボトルを調べてみたりと皆さん、思い思いに楽しみながら操作をされていました。

「スマホでAI体験」受講中の皆様
□会場が笑顔に包まれた「AIとの会話」
特に盛り上がったのはGoogle Gemini体験。「今日の天気は?」「○○について教えて」「人生相談に乗って」と話しかけると、まるで友達のように応えてくれるAIに、参加者の皆さんも驚きと笑顔でいっぱいに!スマホに語りかける声があちこちから聞こえ、会場全体が和やかで活気ある雰囲気に包まれました。

AIアプリに関しての知識を共有
この日学んだスマホ操作は、次回Day2「街歩き体験」で活用予定。「学びっ放し」ではなく、実践につなげる設計だからこそ、参加者の皆様も真剣そのもの。AIやデジタル技術に対するハードルが下がり、「やってみたい!」という気持ちが育まれた一日となりました。そのため参加者同士で助け合いながら、熱心に取り組んでいる様子が印象的でした。初めての方も多く、スマホに対する親しみや自信が芽生えた様子がうかがえました。
□頼もしいサポートに感謝
虹色未来大学のサポーターの皆様には、スマホの扱いに不慣れな方や戸惑っている方々をみつけられては、迅速かつ大変親切で丁寧なサポートやアドバイスをしていただきました。心より感謝申し上げます。ありがとうございました。
次週掲載の続きのご報告もお楽しみに。
◆Day1 スマホでAI体験
◆Day2 街歩き体験
◆Day3 共想法体験

コラボ企画チラシ
虹色未来大学様は、2022年に設立、『志縁』をキーワードに掲げ、令和シニアの新3K(行動・経験・感動)を提唱し、人生100年時代の長い余生を仲間と共に再創造していく“ハッピーエイジング・メソッド”啓蒙活動を行っている柏市民公益活動促進基金に登録の任意団体です。柏市、我孫子市を中心にデジタル機器を活用した高齢者のつながり創出事業をはじめとして幅広く活動中です。
2024年1月に開催したほのぼの研究所の認知症予防講座「共想法」体験会にメンバーが参加されたのをきっかけに、この企画が実現しました。
なお、本イベントは、令和7年度柏市社会福祉協議会 共同募金配分金による助成を受けて実施したものです。
参加者の皆様から「また参加したい!」と好評だった3日間の様子を本日(Day
1)と来週(Day2・Day3)の2週間にわたり、報告させていただきます。
◆Day1 スマホでAI体験
5月27日、ラコルタ柏にて、虹色未来大学の代表者である柳葉様を講師として「スマホでAI体験」を実施していただきました。参加者18名、虹色未来大学サポーター8名、ほのぼの研究所市民研究員7名 計33名と多くの皆様にご参加いただき、会場は大いに賑わいました。
□初めての操作でも安心サポート
ご参加の皆様には、事前にApple/Androidのスマホの種類ごとに着席していただき、講座がスタート。柳葉様の丁寧な説明のもと、Googleマップ、Googleレンズ、そしてGoogle Geminiなど、AI技術が搭載されたアプリの活用方法を学びました。
まずはQRコードの読み取りから挑戦。最初は戸惑う方もいらっしゃいましたが、すぐに虹色未来大学のサポーターがマンツーマンでサポートし、安心して進められる環境が整っていました。何度か繰り返すうちに、皆さんどんどん操作に慣れていかれ、アプリを立ち上げたり、目的地を検索したり、身の回りのものを調べたりと、楽しみながらスマホを活用されていました。Googleマップではご自身がいきたいところを検索してみたり、Googleレンズでは持ってきたペットボトルを調べてみたりと皆さん、思い思いに楽しみながら操作をされていました。

「スマホでAI体験」受講中の皆様
□会場が笑顔に包まれた「AIとの会話」
特に盛り上がったのはGoogle Gemini体験。「今日の天気は?」「○○について教えて」「人生相談に乗って」と話しかけると、まるで友達のように応えてくれるAIに、参加者の皆さんも驚きと笑顔でいっぱいに!スマホに語りかける声があちこちから聞こえ、会場全体が和やかで活気ある雰囲気に包まれました。

AIアプリに関しての知識を共有
この日学んだスマホ操作は、次回Day2「街歩き体験」で活用予定。「学びっ放し」ではなく、実践につなげる設計だからこそ、参加者の皆様も真剣そのもの。AIやデジタル技術に対するハードルが下がり、「やってみたい!」という気持ちが育まれた一日となりました。そのため参加者同士で助け合いながら、熱心に取り組んでいる様子が印象的でした。初めての方も多く、スマホに対する親しみや自信が芽生えた様子がうかがえました。
□頼もしいサポートに感謝
虹色未来大学のサポーターの皆様には、スマホの扱いに不慣れな方や戸惑っている方々をみつけられては、迅速かつ大変親切で丁寧なサポートやアドバイスをしていただきました。心より感謝申し上げます。ありがとうございました。
次週掲載の続きのご報告もお楽しみに。
市民研究員 三浦 真代
2025年6月9日13時より千葉県柏市柏の葉の東葛テクノプラザ多目的ホールにて、柏シルバー大学院第D組の方々へ「高齢者の認知症予防」をテーマに出前講座を行いました。
柏シルバー大学院は千葉県生涯大学校を修了した後も、さらに自主的に学習を続け、社会環境の変化に順応する能力を 高め、交遊の輪を広げ、併せて社会活動に参加し、生き甲斐の高揚に資することを目的として昭和56年5月に創立され、学生により自主的に運営されています。在校の皆様は月2日、年間18日(約72時間)の学習のほか、年3回の校外研修及び年2回の合同研修をなどに参加されるなど、まさに生涯学習を全うされている方々です。
柏シルバー大学院へ出前講座は2024年度にB組、C組の方々へ出講させていただきました。D組からは同年度にご依頼をいただきましたが、日程調整が叶わなかったため、今年度の出講となった次第です。
今回は、梅雨入り直前のぐずつき気味のお天気にもかかわらず、89名の向学心にあふれた方々がご参集下さいました。講師は大武美保子ほのぼの研究所代表理事・所長が務め、アシスタントとして市民研究員の根岸勝壽、松村光輝、鈴木晃、吉田美枝子が参加しました。

会場の東葛テクノプラザ多目的ホール
以上の3回の出講にて、3クラス約300名の方に共想法による認知症予防について知って頂く機会ができたことになりますことを、ありがたく思います。また、今講座に、D組にご在籍の柏シルバー大学院院長にご聴講いただけたことも、大変嬉しいことでした。
定刻13時より、開会の挨拶の後、講師側のご紹介があり、早速講話が始まりました。まず聴講の皆様やご家族・周囲の方々の認知症に関する認識や状況等について問いかけながら、認知症の定義を述べた後、人生100年といわれる中、95歳以上の高齢者の約8割が認知症と推計されるという喫緊の課題があることを、伝えました。
そして、その認知症予防対策として以下の2つを挙げ、詳細を説明しました。
1)生理的アプローチ(認知症の原因の約9割を閉めるアルツハイマー病と脳血管障害を防ぐこと=身体と脳の老化を防ぐこと)➨適度な運動、食事の工夫、充分な睡眠…エビデンスが豊富
2) 認知的アプローチ(たとえアルツハイマー病にかかったとしても、認知症 の症状が出るのを防ぐこと)➨社会生活を送る上で必要であり認知症になると急激に低下するとされている体験記憶、注意分割機能、計画実行機能、言語流暢性といった認知機能を必要とする、知的活動や社会的交流を行い、言語能力を高める)
併せて、80歳まで20本以上の歯を残すことをスローガンとした8020運動(口腔ケア習慣の徹底)により、55歳〜64歳で歯を失う人の割合が1975年から2005年までの30年間で、20%から2%に減少したサクセス事例を挙げ、認知機能の低下を防ぐために認知機能をバランスよく活用する認知ケア習慣を普及させれば、認知症有病率を劇的に減少させることは夢ではないと、認知症予防対策への展望と意欲を熱く語りました。
次いで、認知症の症状が出るのを防ぐために生活の中にどのようなことを取り入れたらいいかという観点から、講師が2006年に提唱した、認知症になると低下する認知機能を活用する社会的交流を高い確率で実現するための手法:「共想法」について説明をしました。設定されたテーマに沿った写真を撮影し、時間と順序のルール決めて、話す、聞く、質問する、答えることを行うもの。写真を撮影した時の体験について話題にすることで➨、体験記憶を、写真を見ながら、お互いによく聞き考えな がら、質問することで➨注意分割機能を、決められた時間内に話すことで➨計画実行機能をと、一連の作業を通して活用することになることを説明しました。2018年、NHKEテレに、あしたもはれ!人生レシピ「AIでどう変わる超高齢社会」の回で放映された、会話支援ロボットぼのちゃん司会による共想法の紹介動画を用いて、共想法の流れを御覧頂きました。

共想法実演の様子
10分間の休憩を挟んで、大武代表理事・所長、根岸、松村、鈴木市民研究員の4人による、ロボットぼのちゃんの司会で、1枚/人の写真に対して、話題提供1分、質疑応答2分の共想法デモンストレーションを観ていただきました。「最近体験した好きなものごと」のテーマに対し、孫の運動会、ヘラブナ釣り、蛍の写真撮影など、それぞれが紹介した、充実した暮らしの一面に関する会話を、興味深く御覧いただけたようでした。
その後、さらに前述の会話支援ロボットの発話量測定機能等を活用して、理化学研究所にて共想法ランダム化比較試験を実施した結果、介入群には言語流暢性(言葉を取り出す認知機能)が向上するというエビデンスが得られ、MRI検査からも、言語流暢性に関連する脳の領域間や大域的な領野間のつながりがよくなり、記憶機能や実行機能を司る脳の領域の体積が増加する可能性があることが明らかになったと述べました。現在、大阪府岸和田市および埼玉県和光市と、理化学研究所との共同研究で、実証実験が継続されている等、認知症予防の研究の進捗状況を述べました。
併せて、大武所長の近著『脳が長持ちする会話』について紹介しました。共想法のように、認知機能を活用する性質を持つ会話すなわち脳が長持ちする会話を、日常生活の中で取り入れることを提案するものです。

柏シルバー大学院D組幹事とほのぼの研究所講師、実演者
講座終了後、主催者の関係者と、講演、実演したメンバーで、集合写真を撮影しました。
この講座開催に当たり、ご尽力いただきました柏市シルバー大学院の関係者の方々に深く御礼申し上げます。ありがとうございました。
柏シルバー大学院は千葉県生涯大学校を修了した後も、さらに自主的に学習を続け、社会環境の変化に順応する能力を 高め、交遊の輪を広げ、併せて社会活動に参加し、生き甲斐の高揚に資することを目的として昭和56年5月に創立され、学生により自主的に運営されています。在校の皆様は月2日、年間18日(約72時間)の学習のほか、年3回の校外研修及び年2回の合同研修をなどに参加されるなど、まさに生涯学習を全うされている方々です。
柏シルバー大学院へ出前講座は2024年度にB組、C組の方々へ出講させていただきました。D組からは同年度にご依頼をいただきましたが、日程調整が叶わなかったため、今年度の出講となった次第です。
今回は、梅雨入り直前のぐずつき気味のお天気にもかかわらず、89名の向学心にあふれた方々がご参集下さいました。講師は大武美保子ほのぼの研究所代表理事・所長が務め、アシスタントとして市民研究員の根岸勝壽、松村光輝、鈴木晃、吉田美枝子が参加しました。

会場の東葛テクノプラザ多目的ホール
以上の3回の出講にて、3クラス約300名の方に共想法による認知症予防について知って頂く機会ができたことになりますことを、ありがたく思います。また、今講座に、D組にご在籍の柏シルバー大学院院長にご聴講いただけたことも、大変嬉しいことでした。
定刻13時より、開会の挨拶の後、講師側のご紹介があり、早速講話が始まりました。まず聴講の皆様やご家族・周囲の方々の認知症に関する認識や状況等について問いかけながら、認知症の定義を述べた後、人生100年といわれる中、95歳以上の高齢者の約8割が認知症と推計されるという喫緊の課題があることを、伝えました。
そして、その認知症予防対策として以下の2つを挙げ、詳細を説明しました。
1)生理的アプローチ(認知症の原因の約9割を閉めるアルツハイマー病と脳血管障害を防ぐこと=身体と脳の老化を防ぐこと)➨適度な運動、食事の工夫、充分な睡眠…エビデンスが豊富
2) 認知的アプローチ(たとえアルツハイマー病にかかったとしても、認知症 の症状が出るのを防ぐこと)➨社会生活を送る上で必要であり認知症になると急激に低下するとされている体験記憶、注意分割機能、計画実行機能、言語流暢性といった認知機能を必要とする、知的活動や社会的交流を行い、言語能力を高める)
併せて、80歳まで20本以上の歯を残すことをスローガンとした8020運動(口腔ケア習慣の徹底)により、55歳〜64歳で歯を失う人の割合が1975年から2005年までの30年間で、20%から2%に減少したサクセス事例を挙げ、認知機能の低下を防ぐために認知機能をバランスよく活用する認知ケア習慣を普及させれば、認知症有病率を劇的に減少させることは夢ではないと、認知症予防対策への展望と意欲を熱く語りました。
次いで、認知症の症状が出るのを防ぐために生活の中にどのようなことを取り入れたらいいかという観点から、講師が2006年に提唱した、認知症になると低下する認知機能を活用する社会的交流を高い確率で実現するための手法:「共想法」について説明をしました。設定されたテーマに沿った写真を撮影し、時間と順序のルール決めて、話す、聞く、質問する、答えることを行うもの。写真を撮影した時の体験について話題にすることで➨、体験記憶を、写真を見ながら、お互いによく聞き考えな がら、質問することで➨注意分割機能を、決められた時間内に話すことで➨計画実行機能をと、一連の作業を通して活用することになることを説明しました。2018年、NHKEテレに、あしたもはれ!人生レシピ「AIでどう変わる超高齢社会」の回で放映された、会話支援ロボットぼのちゃん司会による共想法の紹介動画を用いて、共想法の流れを御覧頂きました。

共想法実演の様子
10分間の休憩を挟んで、大武代表理事・所長、根岸、松村、鈴木市民研究員の4人による、ロボットぼのちゃんの司会で、1枚/人の写真に対して、話題提供1分、質疑応答2分の共想法デモンストレーションを観ていただきました。「最近体験した好きなものごと」のテーマに対し、孫の運動会、ヘラブナ釣り、蛍の写真撮影など、それぞれが紹介した、充実した暮らしの一面に関する会話を、興味深く御覧いただけたようでした。
その後、さらに前述の会話支援ロボットの発話量測定機能等を活用して、理化学研究所にて共想法ランダム化比較試験を実施した結果、介入群には言語流暢性(言葉を取り出す認知機能)が向上するというエビデンスが得られ、MRI検査からも、言語流暢性に関連する脳の領域間や大域的な領野間のつながりがよくなり、記憶機能や実行機能を司る脳の領域の体積が増加する可能性があることが明らかになったと述べました。現在、大阪府岸和田市および埼玉県和光市と、理化学研究所との共同研究で、実証実験が継続されている等、認知症予防の研究の進捗状況を述べました。
併せて、大武所長の近著『脳が長持ちする会話』について紹介しました。共想法のように、認知機能を活用する性質を持つ会話すなわち脳が長持ちする会話を、日常生活の中で取り入れることを提案するものです。

柏シルバー大学院D組幹事とほのぼの研究所講師、実演者
講座終了後、主催者の関係者と、講演、実演したメンバーで、集合写真を撮影しました。
この講座開催に当たり、ご尽力いただきました柏市シルバー大学院の関係者の方々に深く御礼申し上げます。ありがとうございました。
市民研究員 根岸 勝壽
2025年6月3日13:30より、ラコルタ柏(柏市教育福祉会館)の2F多世代交流スペースにて、ほのぼの研究所主催の2025年度初めてのの認知症予防体験講座「今から始める認知症予防 親も私も心配な方へ」を開催いたしました。一昨年度より、コロナ禍で中断を余儀なくされていた対面講座を再開、ラコルタ柏での認知症予防体験講座開催は3年目に入りました。
なお、この講座を2025年に取り組む新規事業のうちの「多世代交流を通じた認知症予防意識向上プロジェクト」の一環として位置付けて、「親も私も心配な方へ」と冠しました。このプロジェクトは、認知症予防の知識を家族で共有することにより、子ども世代には、脳は自分の身体の一部として一生かけて意識して育てるものであることを啓発するとともに、その親世代、祖父母世代には、脳が長持ちするために有効な生活習慣を広める仕組みづくりを目指しています。
当日は、タイトルに魅力を感じて下さったようで、いつもの体験講座の参加者より若い50歳代から80歳以上までと、まさに多世代の13名がご参集下さいました。
柏市社協福祉協会の岩田様と、ほのぼの研究所の大武代表理事・所長の開会あいさつに続き、講座参加者とほのぼの研究所の市民研究員が自己紹介を行いました。そこでは、切実な講座参加動機が語られました。身近な方が認知症になられた方、ご親族や知人の認知症が心配な方、現在の生活スタイルや健康状態、そして認知症発症者が多い家系などがご自身の認知症に繋がるではないかと案じる方などから、具体的でつぶさなお声を伺うことができたことは、これまでに余りなかったことでした。

講座風景
講話では、共想法を考案した経緯やこれまでの研究のプロセス、海外の関連研究を含めた会話が認知機能に与える影響の実験結果等について説明しました。そして、認知症が進行すると、人の話を聴き、理解して、それに対して質問をするということができにくくなること。「話す」「聴く」考える」という一連の作業を通して、加齢に伴い誰にでも起こりうる認知機能の低下を「脳の使い方を工夫する」ことにより、防ぐことを目指しているのが、会話支援手法:共想法であると説きました。また、認知機能をあまり必要としない脳の使い方をしていると、加齢にともない、認知機能が低下する可能性が高くなるため、共想法は、脳を長持ちさせ、その人の人生を、豊かにしてくれるツールになるとも述べました。
休憩後には、市民研究員4名が、共想法デモンストレーションを行いました。テーマは、「最近体験した好きなものごと」で、孫の運動会、ヘラブナ釣り、蛍の写真撮影など、それぞれが紹介した、充実した暮らしの一面に関する会話を、興味深く御覧いただけたようでした。

共想法デモンストレーション
最後の質疑応答では、アルツハイマー病以外の認知症の割合、帯状疱疹ワクチンと認知症予防の関係性、普段のおしゃべりでも気をつけて行うと効果的な方法等、認知症予防に対しての関心を高さを伺える質問が寄せられました。
事後のアンケートでは、回答者全員が共想法や共想法と認知症予防との関係を理解したと回答され、満足度も、次回の同様講座への参加意向も9割と、認知症に興味があって参加した方々から、好評価をいただけたことは有難いことでした。今後もこの結果を活かして、さらに充実したものにしていきたいと思います。
さらに、参加者のうち、2名が賛助会員として入会され、そのうち1名が早速次々月から共想法に参加いただくことが決まったことは、何より嬉しい限りです。
最後に、この企画のためにご尽力いただきました柏市社会福祉協議会の関係者の方々に厚く御礼申し上げます。
なお、この講座を2025年に取り組む新規事業のうちの「多世代交流を通じた認知症予防意識向上プロジェクト」の一環として位置付けて、「親も私も心配な方へ」と冠しました。このプロジェクトは、認知症予防の知識を家族で共有することにより、子ども世代には、脳は自分の身体の一部として一生かけて意識して育てるものであることを啓発するとともに、その親世代、祖父母世代には、脳が長持ちするために有効な生活習慣を広める仕組みづくりを目指しています。
当日は、タイトルに魅力を感じて下さったようで、いつもの体験講座の参加者より若い50歳代から80歳以上までと、まさに多世代の13名がご参集下さいました。
柏市社協福祉協会の岩田様と、ほのぼの研究所の大武代表理事・所長の開会あいさつに続き、講座参加者とほのぼの研究所の市民研究員が自己紹介を行いました。そこでは、切実な講座参加動機が語られました。身近な方が認知症になられた方、ご親族や知人の認知症が心配な方、現在の生活スタイルや健康状態、そして認知症発症者が多い家系などがご自身の認知症に繋がるではないかと案じる方などから、具体的でつぶさなお声を伺うことができたことは、これまでに余りなかったことでした。

講座風景
講話では、共想法を考案した経緯やこれまでの研究のプロセス、海外の関連研究を含めた会話が認知機能に与える影響の実験結果等について説明しました。そして、認知症が進行すると、人の話を聴き、理解して、それに対して質問をするということができにくくなること。「話す」「聴く」考える」という一連の作業を通して、加齢に伴い誰にでも起こりうる認知機能の低下を「脳の使い方を工夫する」ことにより、防ぐことを目指しているのが、会話支援手法:共想法であると説きました。また、認知機能をあまり必要としない脳の使い方をしていると、加齢にともない、認知機能が低下する可能性が高くなるため、共想法は、脳を長持ちさせ、その人の人生を、豊かにしてくれるツールになるとも述べました。
休憩後には、市民研究員4名が、共想法デモンストレーションを行いました。テーマは、「最近体験した好きなものごと」で、孫の運動会、ヘラブナ釣り、蛍の写真撮影など、それぞれが紹介した、充実した暮らしの一面に関する会話を、興味深く御覧いただけたようでした。

共想法デモンストレーション
最後の質疑応答では、アルツハイマー病以外の認知症の割合、帯状疱疹ワクチンと認知症予防の関係性、普段のおしゃべりでも気をつけて行うと効果的な方法等、認知症予防に対しての関心を高さを伺える質問が寄せられました。
事後のアンケートでは、回答者全員が共想法や共想法と認知症予防との関係を理解したと回答され、満足度も、次回の同様講座への参加意向も9割と、認知症に興味があって参加した方々から、好評価をいただけたことは有難いことでした。今後もこの結果を活かして、さらに充実したものにしていきたいと思います。
さらに、参加者のうち、2名が賛助会員として入会され、そのうち1名が早速次々月から共想法に参加いただくことが決まったことは、何より嬉しい限りです。
最後に、この企画のためにご尽力いただきました柏市社会福祉協議会の関係者の方々に厚く御礼申し上げます。
市民研究員 松村光輝 吉田美枝子
2024年度は、認知症予防の当事者が、高齢者だけでなく、その前の、40〜50代であると言う考えのもと、そのことに気づいた40〜50代を、当研究所の仲間に加え、これまで主に活動してきた高齢者と共に、多世代で運営する体制を構築しはじめました。新事務局メンバーと共に助成金応募に挑戦したところ、2025年度に実施する2つのプロジェクトが採択されました。2025年度は、これらのプロジェクトを新規事業として重点的に取り組みつつ、これまで取り組んできた定常的な事業に新たな工夫を加えて継続します。
第一の新規事業として、長持ち脳検定開発事業に取り組みます。2024年度末に代表理事が出版した書籍「脳が長持ちする会話」では、認知症予防知識を、共想法の考え方と共に普及することを目指しました。会話支援手法、共想法では、使わないと衰えやすく使えば伸びしろのある認知機能を意識的に活用できるよう、会話にルールを加えています。認知機能を意識的に活用する会話は、日常会話においても実践できることから、書籍では、日常会話をどのように工夫すればよいかを、具体例と共に説く構成としました。認知症予防を脳が長持ちすると言い換えることで、よい幅広い世代に興味を持って頂けるようにしました。新規事業では、書籍「脳が長持ちする会話」を教材とし、脳が長持ちするために必要な知識を、自己の状態のセルフチェックと共に身に着けられる仕組み、「長持ち脳検定」の開発に取り組みます。「長持ち脳検定」の普及を通じて、日常生活の中で、認知症予防につながる活動を無理なく実践する人を増やし、脳が長持ちする社会の実現に向けた一助とします。
第二の新規事業として、多世代交流を通じた認知症予防意識向上プロジェクトに取り組みます。認知症予防知識を、子どもから高齢者まで幅広く広めることを目指します。特に子ども世代については、脳は自分の身体の一部として、一生かけて意識して育てるものであることを知る機会を設けます。子ども世代に伝えることを通じて、その親世代、祖父母世代にも、脳が長持ちするために有効な生活習慣を広める仕組みづくりに取り組みます。活動を通じて、より幅広い世代のメンバーで運営する体制の構築を加速します。
これまで取り組んできた定常的な自主事業として、共想法継続コースおよび街歩き共想法、体験講座、講演会の実施などが挙げられます。これらに加えて、所外からの要請に応じて実施する出前講座があります。2024年度は、出前講座を通じて、柏シルバー大学院、虹色未来大学など、地域で活躍する高齢者のネットワークと接点を持ち、自主事業を周知することができました。この結果、多くの方に自主事業に参加頂くことができました。地域における、ほのぼの研究所や、認知症を予防するための会話支援手法、共想法の認知度を高めることに、意識して取り組みながら、自主事業に取り組みます。
今年度は、新規事業、自主事業に取り組みながら、実施に必要な体制を構築して参りたいと思います。今後ともご指導ご鞭撻のほど、どうぞよろしくお願い申し上げます。
第一の新規事業として、長持ち脳検定開発事業に取り組みます。2024年度末に代表理事が出版した書籍「脳が長持ちする会話」では、認知症予防知識を、共想法の考え方と共に普及することを目指しました。会話支援手法、共想法では、使わないと衰えやすく使えば伸びしろのある認知機能を意識的に活用できるよう、会話にルールを加えています。認知機能を意識的に活用する会話は、日常会話においても実践できることから、書籍では、日常会話をどのように工夫すればよいかを、具体例と共に説く構成としました。認知症予防を脳が長持ちすると言い換えることで、よい幅広い世代に興味を持って頂けるようにしました。新規事業では、書籍「脳が長持ちする会話」を教材とし、脳が長持ちするために必要な知識を、自己の状態のセルフチェックと共に身に着けられる仕組み、「長持ち脳検定」の開発に取り組みます。「長持ち脳検定」の普及を通じて、日常生活の中で、認知症予防につながる活動を無理なく実践する人を増やし、脳が長持ちする社会の実現に向けた一助とします。
第二の新規事業として、多世代交流を通じた認知症予防意識向上プロジェクトに取り組みます。認知症予防知識を、子どもから高齢者まで幅広く広めることを目指します。特に子ども世代については、脳は自分の身体の一部として、一生かけて意識して育てるものであることを知る機会を設けます。子ども世代に伝えることを通じて、その親世代、祖父母世代にも、脳が長持ちするために有効な生活習慣を広める仕組みづくりに取り組みます。活動を通じて、より幅広い世代のメンバーで運営する体制の構築を加速します。
これまで取り組んできた定常的な自主事業として、共想法継続コースおよび街歩き共想法、体験講座、講演会の実施などが挙げられます。これらに加えて、所外からの要請に応じて実施する出前講座があります。2024年度は、出前講座を通じて、柏シルバー大学院、虹色未来大学など、地域で活躍する高齢者のネットワークと接点を持ち、自主事業を周知することができました。この結果、多くの方に自主事業に参加頂くことができました。地域における、ほのぼの研究所や、認知症を予防するための会話支援手法、共想法の認知度を高めることに、意識して取り組みながら、自主事業に取り組みます。
今年度は、新規事業、自主事業に取り組みながら、実施に必要な体制を構築して参りたいと思います。今後ともご指導ご鞭撻のほど、どうぞよろしくお願い申し上げます。
NPO法人ほのぼの研究所 代表理事・所長
理化学研究所 革新知能統合研究センター チームディレクター
大武美保子
2025年3月21日に、大阪京橋にある共創施設QUINTBRIDGEにて開催されたイベント「未来のリーダーたちが挑戦!中学生×プロが描くAI研究の未来図 〜対話型発表会&スペシャルトーク〜」に、当研究所代表理事・所長の大武美保子が、本務先の理化学研究所からの審査員として、参加してきました。
このイベントは、四天王寺中学校と一般社団法人AWESOMEが共同企画した次世代の女性リーダー育成プログラムの集大成です。
参加した中学校2年生、3年生の女子生徒たちは、理化学研究所革新知能統合研究センターの女性AI研究者へのインタビューを起点に、AIとの未来について探究。読売新聞の記者や女性起業家の指導を受けながら文章力・プレゼン力を磨き、成果をまとめました。
女性AI研究者の一人として、この企画に協力しました。

企画に協力した女性AI研究者4名
事前にzoomでインタビューを受けました。この内容に基づいて、対話型発表会で、生徒がプレゼンテーションとポスターセッションを行い、会場の参加者、そして審査員が審査をして、8つのチームに対して8つの異なる賞を授与しました。
これまでも、研究内容を次世代に伝える機会がありましたが、伝えたことがどのように伝わったかを確かめることができる機会は初めてです。プレゼンとポスターを通じて、どのように受け止められ、さらに、どのような新たな考えが生まれたかを知ることができるのはとても新鮮でした。

〜対話型発表会&スペシャルトーク〜会場にて女子生徒と交流
3分間のプレゼンは、インタビューをした研究者に対応するチーム毎に行われ、どのチームも、まるでアイドルグループのように、一人ずつ順番に発言し、中には、ミニコントのようなかけあいをするチームもありました。

3分間プレゼンテーション
私を取材した2つのチームの皆さんが、いずれも、私が提唱する脳が長持ちする会話を助ける「共想法」の話を聞き、実際に自分たちでやってみたと知って、思わぬ展開にびっくりしました。一つのチームは、それぞれのメンバーが家族と、もう一つのチームは、メンバー同士で試してみたそうです。
ポスターでは、試してみた結果の報告や感想、日常生活に共想法を取り込む仕組みについての提案などがあり、参加者と一緒に議論しました。

ポスター発表
一つのチームは、参加者による投票で決まるオーディエンスAwardを、もう一つのチームは、困難にもチャレンジし、理系で求められる論理的・批判的な視点から、推し進めることに挑戦できた点が評価され、AWESOME Awardを受賞しました。

オーディエンスAwardを受賞したColorsチーム

AWESOME Awardを受賞したAmbitiousチーム
40〜50代から認知症予防を始めるのが大切と日頃から発信する中、今回参加した生徒のお父様、お母様は40代が中心で、今日伝えたことを、是非家族に伝えてほしいと、インタビューの時に伝えました。その結果、実際に家族で共想法を試して頂けたことに感激しました。発表会当日も、保護者の方が多く参加され、会話による認知症予防について、幅広い世代に知って頂くことができました。
一緒に未来を創る次世代の仲間と交流できる、素晴らしい企画でした。この企画を考え実行された関係者の皆様に、心より感謝します。

取材頂いたColorsチーム、Ambitiousチームの皆さんと
なお、このイベントを主催した一般社団法人AWESOMEのnoteに、より詳細なイベントレポートがありますので、興味がある方は是非御覧ください。
イベントレポート:未来のリーダーたちが挑戦!中学生×プロが描くAI研究の未来図 〜対話型発表会&スペシャルトーク〜
このイベントは、四天王寺中学校と一般社団法人AWESOMEが共同企画した次世代の女性リーダー育成プログラムの集大成です。
参加した中学校2年生、3年生の女子生徒たちは、理化学研究所革新知能統合研究センターの女性AI研究者へのインタビューを起点に、AIとの未来について探究。読売新聞の記者や女性起業家の指導を受けながら文章力・プレゼン力を磨き、成果をまとめました。
女性AI研究者の一人として、この企画に協力しました。

企画に協力した女性AI研究者4名
事前にzoomでインタビューを受けました。この内容に基づいて、対話型発表会で、生徒がプレゼンテーションとポスターセッションを行い、会場の参加者、そして審査員が審査をして、8つのチームに対して8つの異なる賞を授与しました。
これまでも、研究内容を次世代に伝える機会がありましたが、伝えたことがどのように伝わったかを確かめることができる機会は初めてです。プレゼンとポスターを通じて、どのように受け止められ、さらに、どのような新たな考えが生まれたかを知ることができるのはとても新鮮でした。

〜対話型発表会&スペシャルトーク〜会場にて女子生徒と交流
3分間のプレゼンは、インタビューをした研究者に対応するチーム毎に行われ、どのチームも、まるでアイドルグループのように、一人ずつ順番に発言し、中には、ミニコントのようなかけあいをするチームもありました。

3分間プレゼンテーション
私を取材した2つのチームの皆さんが、いずれも、私が提唱する脳が長持ちする会話を助ける「共想法」の話を聞き、実際に自分たちでやってみたと知って、思わぬ展開にびっくりしました。一つのチームは、それぞれのメンバーが家族と、もう一つのチームは、メンバー同士で試してみたそうです。
ポスターでは、試してみた結果の報告や感想、日常生活に共想法を取り込む仕組みについての提案などがあり、参加者と一緒に議論しました。

ポスター発表
一つのチームは、参加者による投票で決まるオーディエンスAwardを、もう一つのチームは、困難にもチャレンジし、理系で求められる論理的・批判的な視点から、推し進めることに挑戦できた点が評価され、AWESOME Awardを受賞しました。

オーディエンスAwardを受賞したColorsチーム

AWESOME Awardを受賞したAmbitiousチーム
40〜50代から認知症予防を始めるのが大切と日頃から発信する中、今回参加した生徒のお父様、お母様は40代が中心で、今日伝えたことを、是非家族に伝えてほしいと、インタビューの時に伝えました。その結果、実際に家族で共想法を試して頂けたことに感激しました。発表会当日も、保護者の方が多く参加され、会話による認知症予防について、幅広い世代に知って頂くことができました。
一緒に未来を創る次世代の仲間と交流できる、素晴らしい企画でした。この企画を考え実行された関係者の皆様に、心より感謝します。

取材頂いたColorsチーム、Ambitiousチームの皆さんと
なお、このイベントを主催した一般社団法人AWESOMEのnoteに、より詳細なイベントレポートがありますので、興味がある方は是非御覧ください。
イベントレポート:未来のリーダーたちが挑戦!中学生×プロが描くAI研究の未来図 〜対話型発表会&スペシャルトーク〜
NPO法人ほのぼの研究所 代表理事・所長
大武美保子
2025年3月11日13時より、ほのぼの研究所恒例の2024年度合同研修を、昨年度に引き続き、ハイブリッド形式で開催開催しました。
オンサイトの理研のAIPセンターの会場には、大武所長、大阪府岸和田市から上京された協働事業者:有限会社ヘルスプロモートのメンバー、理研のスタッフ、お江戸共想法参加者、協働事業者:マカベシルバートピアのメンバー、ほのぼの研究所の市民研究員、また、オンラインでは、継続コースやお江戸共想法に参加の賛助会員の方々、理研関係者、市民研究員等、両サイトで総勢37名が参加しました。

ハイブリッド開催の会場
まず、大武代表理事・所長が共想法を基点に認知症にならない方法について共に考え行動するために設立した当法人の存在意義を確認するともに、1年間得られた知見を持ち寄り、持ち帰り、新しい方法につなげるために行うという開催目的と意義を述べました。また、発表時間を、特別事案以外は1事案10分に設定、質疑応答は事後まとめて行うなど、効率的な時間の使い方の工夫をしての設定であると添えました。次いで、オンサイト参加者が自己紹介を行いました。
以下、それぞれの事業の報告概要を順にご紹介いたします。(標題下記は発表者)
【協働事業者 野花ヘルスプロモート 野花と共想法】

まず、野花ヘルスプロモートと共想法の出会い紹介から始まり、次いで、以下の説明がありました。2023年に、理化学研究所 革新知能統合研究センター 目的指向基盤技術研究グループ認知行動支援技術チームと有限会社 野花ヘルスプロモートと岸和田市とが共同研究契約を締結したこと。この契約の下、三者が協力し、「遠隔会話法を用いた新しい社会参加とその認知機能向上効果に関わる実証研究」を行っていること。2024年度はその2年目として、合計64名の認知症ではない高齢者に対して共想法を行ったこと。そして、その募集から実施までのプロセスが説明されました。
その後、担当メンバー4人それぞれが、遠隔共想法実験の実施者としての体験談を、被験者メンバーの特性や、共想法の話題テーマによる参加者の反応の違い等を交えて述べ、効果的に参加してもらうための工夫の成果を報告しました。
当初は、被験者から参加をネガティブに感じるような声もあったようですが、嬉しいことに終盤では、共想法参加のための定期的な外出や話題探し、写真撮影などの生活習慣がつき、果たして同年代のとの交流にも結びつき、アクティブな生活につながる貴重な経験であったと言われるようになったとのこと。
次年度はこうした声を追い風に、「岸和田市に共想法を定着させる」課題に向かって、2023〜2024年度の被験者を基点に、対面の共想法継続コースへの参加案内をしていくと抱負の述べ、報告を締めくくりました。
【お江戸共想法2024年度共想法実施報告】

山藤さんの司会で、日本橋を拠点とするグループの報告は、毎月第三水曜日に行っている遠隔共想法の延べ参加者数が204名に及ぶ、とまず実施報告をしました。次に、斎藤さんが、一昨年度末に行った日本橋、そして今年度の軽井沢との2回の街歩き共想法の報告をしました。そして上記に続く4名それぞれが、共想法に参加した動機や、その後の気持ちや生活の変化などを述べるという、バラエティ豊かな報告形式でした。
メンバーが司会を行うようになり、ネットワーク不備などのトラブル時対応のための理研窓口とのつながり構築が進んだことに続き、今後は実施時の役割分担を見直して、自主運営の精度を上げるとしました。また、大武所長の新著『脳が長持ちする会話』を活用して、共想法の周知・啓蒙活動を活動すると抱負を述べました。
【協働事業者 マカべシルバートピアの活動報告】

2011年のスタートから2024年8月の終了までの13年間、単身、先例のない手探り状態で老人保健施設の通所・入居の方々に対して、月4回6か月を1期として21期をなし遂げた経緯とそこから得られた知見を総括しました。
未だに施設では収束の見えないコロナ禍でもあるとのことですが、そうした苦難が続くも、殆ど脱落者もなく60歳代〜100歳までの男性16名、女性49名の参加者へ、参加しやすさへの配慮を重ね、介護施設としては大変手間や困難の多い実施を貫徹したこと。さらに、実施場所の安全なペースの確保と参加者の高齢化、フレイル化への懸念や、自らのライフステージへの確固とした信念をもって、上手な幕引に及んだことは、実に見事だと感じました。
また、その13年間のプロセスや得られた知見を、決められた発表持ち時間10分の間に簡潔、かつ淡々と語る姿は敬服に当たるものでした。事後のアンケートでは、野花の共想法の発表と並び、さらに詳細な情報を共有したいという声が多く挙がりました。
実施終了後は13年間の研究の総括に着手しているとのこと、素晴らしい論文の完成を待ちたいと思います。
【ほのぼの研究所 講演会2024年度講演会(ブログ)実施報告】

まず、コロナ禍3年間続けたオンライン形式が、コロナが第五類の伝染病に分類された2023年度にはハイブリッド形式へ、そして、2024年度は運営上の支障の少ないオンサイト形式へと開催形式の変遷を述べました。
2024年に開催した2回の講演会について、以下の通り報告しました。8月開催の設立記念講演会「創造的に老いる」は、理研との共催、日本橋理研のオープンスペースでの開催、事前のビデオ対談鑑賞、ミニ対談、アンケートに基づくミニワークショップの構成と、初めてづくしであったこと。12月の拠点エリアパレット柏でのクリスマス講演会は、大武所長の著書出版記念「脳が長持ちする会話」とし、弊所理事の招待講演講師:西村拓一先生のダンスデモやフレイル予防のダンス指導で、参加者との交流や一体感が深まったこと。
そして、ハイブリッド・オンサイト講演会では、講話や講師への関心度や魅力度はもとより、アクセスの良さも、参加動機の大切なポイントであり、地元エリアでのイベント参加者や関連研究被験者への積極的な働きかけが、継続参加、新規参加拡大に繋がっていることも述べました。
最後に、設立以来継続開催をしている講演会は、曲がりなりにも毎回9割近くの高評価で、「役立つ情報を得られた」と好評を得ています。そのため、弊所の認知症予防・共想法の啓蒙事業の柱としてできる限り継続していきたいと思っています。そのためには、所内の情報共有の精度と頻度を高め、万全な準備を持って臨むことを課題としていきたいと述べました。
併せて、毎週日曜日に研究員が輪番でほのぼの研究所のイベント等のお知らせや共想法の話題を紹介している「ほの研ブログ」配信報告を、担当として報告しました。
【ほのぼの研究所継続コース】

コロナ禍の2020年の6月から、遠隔共想法のアプリの開発進度に応じて、理研の強力なサポートのもと、共に試行錯誤やトレーニングにも励み、進んできた準備プロセスを述べ、本格的開始から44回実施、延べ987人が参加したと報告しました。併せて、上記プロセスに関する報告が、2024年度の日本認知症予防学会で、研究者ではない高齢者が認知症予防活動に携わった活動ということで、会長のお名前を冠した浦上賞を拝受したことを添えました。
年度内に実施した共想法体験会等を経て参加した方々も加わり、福岡市、大阪府、東京都、横浜市等の遠隔地と拠点東葛地域の16名の賛助会員と市民研究員の計26名の大所帯になりました。参加1年目の方には共想法の基本の12テーマで参加していただくと共に、年々難易度が上っている年間テーマ:2024年度は「フレイルと認知症予防」も共有しながら、慣れていただく工夫をしていること。、そして事後のオンラインフリートークで親睦を深めつつ、ネットワークの接続不具合によるアクシデント以外は、概ねスムーズな運用に至っていると述べました。
最後に、実施者の負担を軽減する進行の自動化や、遠隔共想法アプリシステムの精度アップが図られれば、実施頻度を上げることができたり、簡便に参加していただくことになり、より多くの人が共想法的生活習慣を効果的に取り入れられるのではないかと、主たる実施者担当としての熱い思いを述べました。
【街歩き共想法 我孫子市 実施報告】

2023年度の流山市本旧市街界隈の街歩き共想法に続いて、2024年10月29日(火)に我孫子市で街歩き共想法を行いました。参加者は、東葛地方の継続コース参加者、大武先生、賛助会員で共想法参加希望者1名と市民研究員の12名。
我孫子駅至近のけやきプラザ11Fの展望台から、我孫子市街や大きな手賀沼やそれに続く利根川はもとより、筑波山や小さく見える東京のスカイツリーなどを俯瞰。大武先生より、街歩き共想法の仕組みについて説明がありました。写真を撮りながら歩くことで、.侫譽ぅ襪陵祝匹砲弔覆ります。認知症になると衰える計画力、注意分割力、体験記憶を活用して底上げし、認知症予防につなげます。さらに、今日撮った写真をその日に共想法で会話することで、認知症の症状の一つである近い過去の物忘れの予防のための活動になります。まさに、一石二鳥、三鳥にもなります。一連の説明後、いよいよ出発です。
杉村楚人冠記念館、講道館の創始者の加納治五郎別荘公園、白樺派の文人の志賀直哉、武者小路実篤などの多くが別荘として住んだゆかりの地を散策。午後からは、手賀沼湖畔我孫子市生涯学習センター「アビスタ」にて、3グループに分かれて共想法を実施し、我孫子市のエピソードを共有。共想法参加検討中の方には、ご理解をいただき、共想法に継続参加いただけるという嬉しい結果となったと、報告を締めくくりました。
【ほのぼの研究所 柏市共想法体験講座 「今から始める認知症予防」実施報告】

共想法は話や文章だけでは、参加のイメージが湧きにくいため、興味を持って頂いた方には、参加している様子を直に見学したり、体験していただくことが必要だと考えられます。2023年度から、自主体験講座を開催していましたが、引き続き2024年度にも、2回実施しました。
1回目は2024年7月2日13:30より「今から始める認知症予防 ロボット体験会」と題して、ラコルタ柏(柏市教育福祉会館)の多世代交流スペースにて実施。認知症予防や共想法ついての座学の後、60〜80代の参加者、見学者すべてに「質問を考えることが大切であるも、なかなかそれを考えるのは意外に難しい」ことを体感していただくために、AI搭載のミニぼのちゃんが、30秒の話題写真の説明を聞いた後、4分間の利用者の質問に答えてくれる対話ロボットを体験していただきました。
2回目は、2025年1月31日(金)13:30より、柏市民交流センターパレット柏多目的スペースAにて「今から始める認知症予防 共想法体験会」と題して実施。参加の公募せず 1月18日に大武美保子代表理事・所長が出講した、さわやかちば県民プラザで「ちばアカデミア講座5」のご聴講時に共想法に興味を持たれた方と活動のお仲間や、これまでの弊所のイベントに数多くご参加の柏フレイル予防サポーターとそのお仲間、共想法継続コースへ参加予定の方等へのお声掛けで、近隣の50〜80歳代まで、多世代13名にご参集いただきました。
大武所長の認知症予防と共想法についての座学の後、3グループに分かれて、事前に送付していただいた「好きな食べ物」の写真をもとにロボット司会による共想法を体験していただきました。
なお、この講座をきっかけに、次年度、柏市を中心に市民活動へのICT啓蒙活動などをなさっている団体と連携する嬉しい計画案も生まれ、従来の体験会とは異なる、新しい実りを得ることができました。
なお、最後に、当講座へのご参加のきっかけとなった上述のさわやかちば県民プラザ主催の「ちばアカデミア講座5」「認知症発症を遅らせるAI」〜脳が長持ちする会話を助ける会話支援ロボットの開発〜に関して、県民プラザのオンサイトで、また県内公民館等数か所のサテライト会場と個人のオンラインでと、合わせて100名ほどに視聴いただいたことも報告しました。
【ほのぼの研究所 新事務局の取り組み】

2024年度の目標に掲げていた「実施運営の多世代化→特に40〜50代」に沿って、2024年3月と、同年6月に2名の市民研究員(正会員)が加わりました。理研業務に携わりながら、それぞれ事務局全般、会計業務を担うこととなった両人から業務に関して報告をしました。
事務局担当は、データ管理・会計処理・連絡対応等の事務関連、イベント開催・支援、助成金申請を行っており、新年度の業務として、新しいコラボ企画の運営、新自主事業:「長持ち脳検定」の企画立案・運営、収入源拡大のための施策、instagram・公式Line等のSNS運営・管理に取り組むとしました。
会計担当は、会計管理に関するメーリングリスト・各種申請新テンプレート作成などのルール化を推進、インターネットバンキング、各種データの電子化等に着手。次年度も引き続き、さらに会計業務のIT可を進め、インボイス制度の導入も検討したいと述べました。
PCは一応高齢者にしては使えていても、アナログ色もややある市民研究員は、徐々に新しい風や、効率化を感じるようになった1年でした。新旧相互に意思の疎通、情報交換を密にしながら、より良い方向に向かっていきたいと思います。
【2024年度まとめ・2025年度方針】

まず、例年どおり、共想法の成り立ち、さらに2007年からの研究体制と共想法についての研究成果を、次のように、5年ごとの中期計画に区切り、フェーズごとに述べました。2007年〜種(手法)を苗(サービス)に、2012年〜苗を畑(非営利事業)に、2017年〜畑を試験農園(検証事業)に、2022年〜試験農園を各地、各国に、農園(営利事業)の立ち上げを支援)。併せてほのぼの研究所の事業の柱(実施・普及・育成・教育・研究)と、現在行われている事業や研究との結びつきについても説明しました。
次いで、下図のように、2024年度の目標として「コロナ禍の2020〜2023年に得られた知見と、実施者や参加者が歳を重ね、時間の流れへの対応が必要である」いうことを踏まえて、掲げた「持続可能なやり方に必要な体制を作る」に対しての総括を行いました。そして、以下のような2025年度の目標「持続可能な体制を作る方法を創る」を掲げ、説明しました。

その後、都合で短縮された質疑応答の時間に、オンサイトで発言の機会のなかった人達が担当事業や報告に関しての意見や感想を述べ、終講となりました。
事後のアンケ―トでは、初めて参加者には、先生の研究や活動への理解を深めるものとして好評を得ました。一方、発表のルールを遵守した進行、質疑応答時間の拡大要望、ハイブリッド開催ならではの、画面資料や音声の視聴に関するご意見をいただきました。今後のよりよい知見共有の場作りの貴重なご意見として、参考にさせていただきます。
オンサイトの理研のAIPセンターの会場には、大武所長、大阪府岸和田市から上京された協働事業者:有限会社ヘルスプロモートのメンバー、理研のスタッフ、お江戸共想法参加者、協働事業者:マカベシルバートピアのメンバー、ほのぼの研究所の市民研究員、また、オンラインでは、継続コースやお江戸共想法に参加の賛助会員の方々、理研関係者、市民研究員等、両サイトで総勢37名が参加しました。

ハイブリッド開催の会場
まず、大武代表理事・所長が共想法を基点に認知症にならない方法について共に考え行動するために設立した当法人の存在意義を確認するともに、1年間得られた知見を持ち寄り、持ち帰り、新しい方法につなげるために行うという開催目的と意義を述べました。また、発表時間を、特別事案以外は1事案10分に設定、質疑応答は事後まとめて行うなど、効率的な時間の使い方の工夫をしての設定であると添えました。次いで、オンサイト参加者が自己紹介を行いました。
以下、それぞれの事業の報告概要を順にご紹介いたします。(標題下記は発表者)
【協働事業者 野花ヘルスプロモート 野花と共想法】
正木慎三・村田智恵、蓑田真澄、新原和

まず、野花ヘルスプロモートと共想法の出会い紹介から始まり、次いで、以下の説明がありました。2023年に、理化学研究所 革新知能統合研究センター 目的指向基盤技術研究グループ認知行動支援技術チームと有限会社 野花ヘルスプロモートと岸和田市とが共同研究契約を締結したこと。この契約の下、三者が協力し、「遠隔会話法を用いた新しい社会参加とその認知機能向上効果に関わる実証研究」を行っていること。2024年度はその2年目として、合計64名の認知症ではない高齢者に対して共想法を行ったこと。そして、その募集から実施までのプロセスが説明されました。
その後、担当メンバー4人それぞれが、遠隔共想法実験の実施者としての体験談を、被験者メンバーの特性や、共想法の話題テーマによる参加者の反応の違い等を交えて述べ、効果的に参加してもらうための工夫の成果を報告しました。
当初は、被験者から参加をネガティブに感じるような声もあったようですが、嬉しいことに終盤では、共想法参加のための定期的な外出や話題探し、写真撮影などの生活習慣がつき、果たして同年代のとの交流にも結びつき、アクティブな生活につながる貴重な経験であったと言われるようになったとのこと。
次年度はこうした声を追い風に、「岸和田市に共想法を定着させる」課題に向かって、2023〜2024年度の被験者を基点に、対面の共想法継続コースへの参加案内をしていくと抱負の述べ、報告を締めくくりました。
【お江戸共想法2024年度共想法実施報告】
山藤千賀子・齋藤千鶴子・渡辺俊子・木口喜由江・阿部光夫・市毛正人

山藤さんの司会で、日本橋を拠点とするグループの報告は、毎月第三水曜日に行っている遠隔共想法の延べ参加者数が204名に及ぶ、とまず実施報告をしました。次に、斎藤さんが、一昨年度末に行った日本橋、そして今年度の軽井沢との2回の街歩き共想法の報告をしました。そして上記に続く4名それぞれが、共想法に参加した動機や、その後の気持ちや生活の変化などを述べるという、バラエティ豊かな報告形式でした。
メンバーが司会を行うようになり、ネットワーク不備などのトラブル時対応のための理研窓口とのつながり構築が進んだことに続き、今後は実施時の役割分担を見直して、自主運営の精度を上げるとしました。また、大武所長の新著『脳が長持ちする会話』を活用して、共想法の周知・啓蒙活動を活動すると抱負を述べました。
【協働事業者 マカべシルバートピアの活動報告】
マカベ―シルバートピア・市民研究員 永田映子

2011年のスタートから2024年8月の終了までの13年間、単身、先例のない手探り状態で老人保健施設の通所・入居の方々に対して、月4回6か月を1期として21期をなし遂げた経緯とそこから得られた知見を総括しました。
未だに施設では収束の見えないコロナ禍でもあるとのことですが、そうした苦難が続くも、殆ど脱落者もなく60歳代〜100歳までの男性16名、女性49名の参加者へ、参加しやすさへの配慮を重ね、介護施設としては大変手間や困難の多い実施を貫徹したこと。さらに、実施場所の安全なペースの確保と参加者の高齢化、フレイル化への懸念や、自らのライフステージへの確固とした信念をもって、上手な幕引に及んだことは、実に見事だと感じました。
また、その13年間のプロセスや得られた知見を、決められた発表持ち時間10分の間に簡潔、かつ淡々と語る姿は敬服に当たるものでした。事後のアンケートでは、野花の共想法の発表と並び、さらに詳細な情報を共有したいという声が多く挙がりました。
実施終了後は13年間の研究の総括に着手しているとのこと、素晴らしい論文の完成を待ちたいと思います。
【ほのぼの研究所 講演会2024年度講演会(ブログ)実施報告】
市民研究員 長久秀子

まず、コロナ禍3年間続けたオンライン形式が、コロナが第五類の伝染病に分類された2023年度にはハイブリッド形式へ、そして、2024年度は運営上の支障の少ないオンサイト形式へと開催形式の変遷を述べました。
2024年に開催した2回の講演会について、以下の通り報告しました。8月開催の設立記念講演会「創造的に老いる」は、理研との共催、日本橋理研のオープンスペースでの開催、事前のビデオ対談鑑賞、ミニ対談、アンケートに基づくミニワークショップの構成と、初めてづくしであったこと。12月の拠点エリアパレット柏でのクリスマス講演会は、大武所長の著書出版記念「脳が長持ちする会話」とし、弊所理事の招待講演講師:西村拓一先生のダンスデモやフレイル予防のダンス指導で、参加者との交流や一体感が深まったこと。
そして、ハイブリッド・オンサイト講演会では、講話や講師への関心度や魅力度はもとより、アクセスの良さも、参加動機の大切なポイントであり、地元エリアでのイベント参加者や関連研究被験者への積極的な働きかけが、継続参加、新規参加拡大に繋がっていることも述べました。
最後に、設立以来継続開催をしている講演会は、曲がりなりにも毎回9割近くの高評価で、「役立つ情報を得られた」と好評を得ています。そのため、弊所の認知症予防・共想法の啓蒙事業の柱としてできる限り継続していきたいと思っています。そのためには、所内の情報共有の精度と頻度を高め、万全な準備を持って臨むことを課題としていきたいと述べました。
併せて、毎週日曜日に研究員が輪番でほのぼの研究所のイベント等のお知らせや共想法の話題を紹介している「ほの研ブログ」配信報告を、担当として報告しました。
【ほのぼの研究所継続コース】
市民研究員 魚谷茜

コロナ禍の2020年の6月から、遠隔共想法のアプリの開発進度に応じて、理研の強力なサポートのもと、共に試行錯誤やトレーニングにも励み、進んできた準備プロセスを述べ、本格的開始から44回実施、延べ987人が参加したと報告しました。併せて、上記プロセスに関する報告が、2024年度の日本認知症予防学会で、研究者ではない高齢者が認知症予防活動に携わった活動ということで、会長のお名前を冠した浦上賞を拝受したことを添えました。
年度内に実施した共想法体験会等を経て参加した方々も加わり、福岡市、大阪府、東京都、横浜市等の遠隔地と拠点東葛地域の16名の賛助会員と市民研究員の計26名の大所帯になりました。参加1年目の方には共想法の基本の12テーマで参加していただくと共に、年々難易度が上っている年間テーマ:2024年度は「フレイルと認知症予防」も共有しながら、慣れていただく工夫をしていること。、そして事後のオンラインフリートークで親睦を深めつつ、ネットワークの接続不具合によるアクシデント以外は、概ねスムーズな運用に至っていると述べました。
最後に、実施者の負担を軽減する進行の自動化や、遠隔共想法アプリシステムの精度アップが図られれば、実施頻度を上げることができたり、簡便に参加していただくことになり、より多くの人が共想法的生活習慣を効果的に取り入れられるのではないかと、主たる実施者担当としての熱い思いを述べました。
【街歩き共想法 我孫子市 実施報告】
市民研究員 根岸勝壽

2023年度の流山市本旧市街界隈の街歩き共想法に続いて、2024年10月29日(火)に我孫子市で街歩き共想法を行いました。参加者は、東葛地方の継続コース参加者、大武先生、賛助会員で共想法参加希望者1名と市民研究員の12名。
我孫子駅至近のけやきプラザ11Fの展望台から、我孫子市街や大きな手賀沼やそれに続く利根川はもとより、筑波山や小さく見える東京のスカイツリーなどを俯瞰。大武先生より、街歩き共想法の仕組みについて説明がありました。写真を撮りながら歩くことで、.侫譽ぅ襪陵祝匹砲弔覆ります。認知症になると衰える計画力、注意分割力、体験記憶を活用して底上げし、認知症予防につなげます。さらに、今日撮った写真をその日に共想法で会話することで、認知症の症状の一つである近い過去の物忘れの予防のための活動になります。まさに、一石二鳥、三鳥にもなります。一連の説明後、いよいよ出発です。
杉村楚人冠記念館、講道館の創始者の加納治五郎別荘公園、白樺派の文人の志賀直哉、武者小路実篤などの多くが別荘として住んだゆかりの地を散策。午後からは、手賀沼湖畔我孫子市生涯学習センター「アビスタ」にて、3グループに分かれて共想法を実施し、我孫子市のエピソードを共有。共想法参加検討中の方には、ご理解をいただき、共想法に継続参加いただけるという嬉しい結果となったと、報告を締めくくりました。
【ほのぼの研究所 柏市共想法体験講座 「今から始める認知症予防」実施報告】
市民研究員 松村光輝

共想法は話や文章だけでは、参加のイメージが湧きにくいため、興味を持って頂いた方には、参加している様子を直に見学したり、体験していただくことが必要だと考えられます。2023年度から、自主体験講座を開催していましたが、引き続き2024年度にも、2回実施しました。
1回目は2024年7月2日13:30より「今から始める認知症予防 ロボット体験会」と題して、ラコルタ柏(柏市教育福祉会館)の多世代交流スペースにて実施。認知症予防や共想法ついての座学の後、60〜80代の参加者、見学者すべてに「質問を考えることが大切であるも、なかなかそれを考えるのは意外に難しい」ことを体感していただくために、AI搭載のミニぼのちゃんが、30秒の話題写真の説明を聞いた後、4分間の利用者の質問に答えてくれる対話ロボットを体験していただきました。
2回目は、2025年1月31日(金)13:30より、柏市民交流センターパレット柏多目的スペースAにて「今から始める認知症予防 共想法体験会」と題して実施。参加の公募せず 1月18日に大武美保子代表理事・所長が出講した、さわやかちば県民プラザで「ちばアカデミア講座5」のご聴講時に共想法に興味を持たれた方と活動のお仲間や、これまでの弊所のイベントに数多くご参加の柏フレイル予防サポーターとそのお仲間、共想法継続コースへ参加予定の方等へのお声掛けで、近隣の50〜80歳代まで、多世代13名にご参集いただきました。
大武所長の認知症予防と共想法についての座学の後、3グループに分かれて、事前に送付していただいた「好きな食べ物」の写真をもとにロボット司会による共想法を体験していただきました。
なお、この講座をきっかけに、次年度、柏市を中心に市民活動へのICT啓蒙活動などをなさっている団体と連携する嬉しい計画案も生まれ、従来の体験会とは異なる、新しい実りを得ることができました。
なお、最後に、当講座へのご参加のきっかけとなった上述のさわやかちば県民プラザ主催の「ちばアカデミア講座5」「認知症発症を遅らせるAI」〜脳が長持ちする会話を助ける会話支援ロボットの開発〜に関して、県民プラザのオンサイトで、また県内公民館等数か所のサテライト会場と個人のオンラインでと、合わせて100名ほどに視聴いただいたことも報告しました。
【ほのぼの研究所 新事務局の取り組み】
市民研究員 三浦真代・渡部はるか

2024年度の目標に掲げていた「実施運営の多世代化→特に40〜50代」に沿って、2024年3月と、同年6月に2名の市民研究員(正会員)が加わりました。理研業務に携わりながら、それぞれ事務局全般、会計業務を担うこととなった両人から業務に関して報告をしました。
事務局担当は、データ管理・会計処理・連絡対応等の事務関連、イベント開催・支援、助成金申請を行っており、新年度の業務として、新しいコラボ企画の運営、新自主事業:「長持ち脳検定」の企画立案・運営、収入源拡大のための施策、instagram・公式Line等のSNS運営・管理に取り組むとしました。
会計担当は、会計管理に関するメーリングリスト・各種申請新テンプレート作成などのルール化を推進、インターネットバンキング、各種データの電子化等に着手。次年度も引き続き、さらに会計業務のIT可を進め、インボイス制度の導入も検討したいと述べました。
PCは一応高齢者にしては使えていても、アナログ色もややある市民研究員は、徐々に新しい風や、効率化を感じるようになった1年でした。新旧相互に意思の疎通、情報交換を密にしながら、より良い方向に向かっていきたいと思います。
【2024年度まとめ・2025年度方針】

ほのぼの研究所 代表理事・所長 大武美保子
まず、例年どおり、共想法の成り立ち、さらに2007年からの研究体制と共想法についての研究成果を、次のように、5年ごとの中期計画に区切り、フェーズごとに述べました。2007年〜種(手法)を苗(サービス)に、2012年〜苗を畑(非営利事業)に、2017年〜畑を試験農園(検証事業)に、2022年〜試験農園を各地、各国に、農園(営利事業)の立ち上げを支援)。併せてほのぼの研究所の事業の柱(実施・普及・育成・教育・研究)と、現在行われている事業や研究との結びつきについても説明しました。
次いで、下図のように、2024年度の目標として「コロナ禍の2020〜2023年に得られた知見と、実施者や参加者が歳を重ね、時間の流れへの対応が必要である」いうことを踏まえて、掲げた「持続可能なやり方に必要な体制を作る」に対しての総括を行いました。そして、以下のような2025年度の目標「持続可能な体制を作る方法を創る」を掲げ、説明しました。

その後、都合で短縮された質疑応答の時間に、オンサイトで発言の機会のなかった人達が担当事業や報告に関しての意見や感想を述べ、終講となりました。
事後のアンケ―トでは、初めて参加者には、先生の研究や活動への理解を深めるものとして好評を得ました。一方、発表のルールを遵守した進行、質疑応答時間の拡大要望、ハイブリッド開催ならではの、画面資料や音声の視聴に関するご意見をいただきました。今後のよりよい知見共有の場作りの貴重なご意見として、参考にさせていただきます。
市民研究員 長久秀子
2025年1月31日(金)13:30より、柏市文化交流総合施設パレット柏多目的スペースAにて、ほのぼの研究所主催の「今から始める認知症予防 共想法体験会」を開催しました。このような体験型講座は、コロナ禍以降、オンライン中心の活動が中心になり、新しいお仲間にお目にかかる機会が減少してしまったのを取り返す意味もあります。座学やデモンストレーションをご覧いただくたけでは、とかくイメージの湧きにくい共想法を、共想法の手法の詳細ご説明と共に、直接ロボットを使う体験を通して理解を深めていただきたいと、昨年度来、開催しているものです。2024年度の開催は、昨年7月の、ラコルタ柏(柏市教育福祉会館)で開催した「今から始める認知症予防 ロボット体験会」に次ぎ、2回目となりました。
今体験会は、準備期間が限られていたこともあり、広く公募はいたしませんでした。代わりに、比較的直近でご縁があった方に直接お声掛けしました。1月18日に大武美保子代表理事・所長が出講した、さわやかちば県民プラザでの「ちばアカデミア講座5」をご聴講時に共想法に興味を持たれた方と、主宰していらっしゃる活動のお仲間の方々。これまでのほのぼの研究所のイベントに数多くご参加経験のある、柏フレイル予防サポーターとそのお仲間。近々共想法継続コースへ参加される方、等。近隣にお住まいの方を中心に、50〜80歳代まで、多世代13名にご参集いただきました。
大武代表理事・所長の開会挨拶に続き、座学として、認知症予防に効果的な2つのアプローチについて、下図のように説明しました。

認知症予防に効果的なアプローチ
そして、共想法は【認知的アプローチ】であり、色々な角度から認知機能を活用するばかりでなく、食事や健康に関するテーマに取り組むことで、生理的アプローチにもつながること。また、この手法を取り入れた生活習慣を続けることが、予防につながると述べました。続いて、共想法の参加手順や、そのプロセスごとに活用できる認知機能について説明を行いました。

共想法に関する座学
次いで、いよいよ共想法体験に移りました。テーマは「好きな食べ物」、共想法に使う写真は、事前にメールで送っていただき、現物をご持参いただいた方には、研究員がその撮影やシステムへの登録をお手伝いさせていただきました。
参加者は3グループに分かれ、自己紹介をした後に、早速ロボットぼのちゃん司会による共想法体験(写真1枚、話題提供1分、質疑応答2分)が、いよいよスタート。

参加者の共想法体験
設定していたテーマは「好きな食べ物」でしたが、果たして、ご自身の好物ばかりでなく、ご自身、ご家族との食生活や食事作りの紹介、お取り寄せやお土産でとても気に入った、美しく素材が斬新な和菓子や果物、旅行先やお出かけ先での多彩なお膳、ご実家の思い出深いお菓子、嬉しかったお祝いのケーキ等々、日常・非日常双方の「食」シーンが様々な切り口で披露された印象を持ちました。そして、どなたもが、健康を意識されながら、日々の「食」を大いに楽しんでいらっしゃることを、拝察することができました。
共想法の体験では、ご参加の皆様には、興味を持たれた話題が多いとみえ、「感想」ではなく、熱心で活発な「質問」満載の共想法として、理想的な質疑応答が繰り広げられ、見学者ともども和やかで楽しい時間となりました。そしてパンクチュアルなロボットの司会で時間切れとなったその流れは、閉講後の懇親にもつながっていきました。
なお、懇親の時間に、お仲間大勢でご参加いただきました、柏市を中心に市民活動へのICT啓蒙活動などをなさっている、虹色未来大学という団体の活動と連携する企画を、次年度に行うという嬉しい計画案も生まれました。体験会実施でのこれまでとは異なる、新しい実りを得ることができました。
今回の体験会は、共想法に事前にご興味を持ってご参加なさった方と、その方のお誘いで、共想法への事前情報をあまりお持ちでない方の、両方がご参加下さいました。事後のアンケートでは、役立つ情報が得られ、共想法体験を含めて、参加者との交流や情報交換ができて、楽しい時をすごされた方が多いとみえ、体験会全体としてはご満足いただけたようでした。また、パレット柏という駅近の利便性の良いところでの開催や、参加料無料も、ご参加誘因の大きな要素であることも明らかになりました。
併せて、ロボット等の機器トラブルを僅少に抑えたり、参加者の共想法のご興味度レベルに関わらず、その楽しさを効果的に伝える体験方法など、今後のよりよい運営への、忌憚のないアドバイスやご提案もいただきました。今回いただいた有難く貴重なご意見を、今後にぜひ活かしてきたいと思います。
今体験会は、準備期間が限られていたこともあり、広く公募はいたしませんでした。代わりに、比較的直近でご縁があった方に直接お声掛けしました。1月18日に大武美保子代表理事・所長が出講した、さわやかちば県民プラザでの「ちばアカデミア講座5」をご聴講時に共想法に興味を持たれた方と、主宰していらっしゃる活動のお仲間の方々。これまでのほのぼの研究所のイベントに数多くご参加経験のある、柏フレイル予防サポーターとそのお仲間。近々共想法継続コースへ参加される方、等。近隣にお住まいの方を中心に、50〜80歳代まで、多世代13名にご参集いただきました。
大武代表理事・所長の開会挨拶に続き、座学として、認知症予防に効果的な2つのアプローチについて、下図のように説明しました。

認知症予防に効果的なアプローチ
そして、共想法は【認知的アプローチ】であり、色々な角度から認知機能を活用するばかりでなく、食事や健康に関するテーマに取り組むことで、生理的アプローチにもつながること。また、この手法を取り入れた生活習慣を続けることが、予防につながると述べました。続いて、共想法の参加手順や、そのプロセスごとに活用できる認知機能について説明を行いました。

共想法に関する座学
次いで、いよいよ共想法体験に移りました。テーマは「好きな食べ物」、共想法に使う写真は、事前にメールで送っていただき、現物をご持参いただいた方には、研究員がその撮影やシステムへの登録をお手伝いさせていただきました。
参加者は3グループに分かれ、自己紹介をした後に、早速ロボットぼのちゃん司会による共想法体験(写真1枚、話題提供1分、質疑応答2分)が、いよいよスタート。

参加者の共想法体験
設定していたテーマは「好きな食べ物」でしたが、果たして、ご自身の好物ばかりでなく、ご自身、ご家族との食生活や食事作りの紹介、お取り寄せやお土産でとても気に入った、美しく素材が斬新な和菓子や果物、旅行先やお出かけ先での多彩なお膳、ご実家の思い出深いお菓子、嬉しかったお祝いのケーキ等々、日常・非日常双方の「食」シーンが様々な切り口で披露された印象を持ちました。そして、どなたもが、健康を意識されながら、日々の「食」を大いに楽しんでいらっしゃることを、拝察することができました。
共想法の体験では、ご参加の皆様には、興味を持たれた話題が多いとみえ、「感想」ではなく、熱心で活発な「質問」満載の共想法として、理想的な質疑応答が繰り広げられ、見学者ともども和やかで楽しい時間となりました。そしてパンクチュアルなロボットの司会で時間切れとなったその流れは、閉講後の懇親にもつながっていきました。
なお、懇親の時間に、お仲間大勢でご参加いただきました、柏市を中心に市民活動へのICT啓蒙活動などをなさっている、虹色未来大学という団体の活動と連携する企画を、次年度に行うという嬉しい計画案も生まれました。体験会実施でのこれまでとは異なる、新しい実りを得ることができました。
今回の体験会は、共想法に事前にご興味を持ってご参加なさった方と、その方のお誘いで、共想法への事前情報をあまりお持ちでない方の、両方がご参加下さいました。事後のアンケートでは、役立つ情報が得られ、共想法体験を含めて、参加者との交流や情報交換ができて、楽しい時をすごされた方が多いとみえ、体験会全体としてはご満足いただけたようでした。また、パレット柏という駅近の利便性の良いところでの開催や、参加料無料も、ご参加誘因の大きな要素であることも明らかになりました。
併せて、ロボット等の機器トラブルを僅少に抑えたり、参加者の共想法のご興味度レベルに関わらず、その楽しさを効果的に伝える体験方法など、今後のよりよい運営への、忌憚のないアドバイスやご提案もいただきました。今回いただいた有難く貴重なご意見を、今後にぜひ活かしてきたいと思います。
市民研究員 松村光輝
2025年1月18日14時より、大武美保子代表理事・所長が、千葉県柏市柏の葉のさわやかちば県民プラザ大研修室にて開講の、ちばアカデミア講座5「認知症発症を遅らせるAI」〜脳が長持ちする会話を助ける会話支援ロボットの開発〜に出講いたしました。併せて共想法デモンストレーション等を行うため、市民研究員の根岸勝壽、松村光輝、鈴木晃、吉田美枝子が参加いたしました。
「ちばアカデミア講座」は 県民の生涯学習、現代的課題にふれる機会に資することを目的として、さわやかちば県民プラザが年に5回、県内外の国立研究機関・大学・文化施設・各種団体等と連携し、県民に最先端科学技術や経済・文化・教育・環境・健康・安全・食生活等に関する情報提供や講演を行うものです。

講座案内チラシ
2025年に入っても暖冬傾向が続いておりましたが、当日は快晴ではありましたが、平年並みの最高気温10度以下の寒さのなか、会場の大研修室には早々に多くの皆様にご参集いただきました。当講座は、さわやかちば県民プラザのオンサイト会場に加えて、県内の旭市民会館、千葉市の長作公民館、みつわ台公民館、緑が丘公民館、千葉市生涯学習センターの5か所のサテライト会場、そして県内外のオンライン受講と合せて約120名の方々に視聴していただきました。

さわやかちば県民プラザ大研修室(オンサイト会場)の受講者

千葉市生涯学習センタ−(サテライト会場)の受講者
定刻に、さわやかちば県民プラザ事業振興課の工藤様よる開会のご挨拶、オリエンテーションの後、早速講座が始まりました。
導入として、認知症とは「脳や身体の疾患を原因して、記憶・判断力などの障害がおこり、社会生活が送れなくなった状態」であるという定義を述べました。加えて、認知機能が社会生活を送るのに必要なレベルを下回らなければ認知症発症ではないこと、「認知症予防」というのは、対応可能なリスク要因をできるだけとりのぞくと共に、色々な変化が起こったとしてもその発症やその進行の速度を遅らせることであると、概念についても添えました。
次いで、認知症の原因の大部分を占める、アルツハイマー病と脳血管障害を予防する方法について述べました。下図のように、神経病理変化の進行(脳と身体の老化)を遅らせるための【生理的アプローチ】と、神経病理変化の影響を減らす(脳と身体が老化しても認知機能低下を遅らせる【認知的アプローチ】の2つがあると説明、その具体的方法を説きました。

認知症(アルツハイマー病)の予防:2つのアプローチ
また、アルツハイマー病の病変があっても、神経細胞の繋がり維持されていたために、認知症の症状が現れない人や、アルツハイマー病の病変がなく、脳に萎縮が見られない人がいて、その人達の言語能力が優れていたという研究:「ナンスタディ」を紹介。この研究は、大武所長が、会話の言語的特徴が認知機能に関係することに注目した研究を進めるきっかけともなりました。そして、認知症の祖母との会話をきっかけに考案した「脳が長持ちする会話」を助ける「共想法」について説明しました。

「脳が長持ちする会話」を助ける「共想法」
その後、共想法のイメージをつかんでいただくために、研究員4人が「今年したいこと」をテーマにした共想法のデモンストレーションをご覧に入れ、それぞれが「歩くこと」、「断捨離」、「ジムでの運動の継続」、「グランドゴルフ」について話題提供、質疑応答を行いました。
市民研究員による共想法デモンストレーション
10分休憩の後は、「共想法にかかわるAIロボット」のテーマに則り、大武所長が携わっている「脳が長持ちする社会の実現」を目的する研究とその目標を述べた後、司会進行と発話制御機能を有する【グループ会話支援ロボット】や、時間になるとロボットが話題提供を始め、その後に利用者からの質問を受ける【対話支援ロボット】を紹介し、それらを用いた認知機能に関わる知見の進捗を説明、また現在はスマートフォン・タブレットを用いた遠隔会話支援システムを使用して、共想法による会話サービスを継続していることを紹介しました。

「共想法」に立脚した会話・対話支援ロボット
最後に、各種SNSや近著『脳が長持ちする会話』による認知症予防に関する情報の提供、並びにほのぼの研究所の皆様に参加いただける各種イベントを含めた活動や、広報ツールについても紹介させていただきました。折りしも、1月31日にパレット柏にて開催予定の「今から始める認知症予防 共想法体験会」についてご案内させていただきましたところ、果たして早速数名の方からお申し込みをいただき、大変ありがたいことでした。
その後、受講媒体に応じて適宜アンケートにご回答いただき、無事終講となりました。
なお、当講座開講に際して、大変ご尽力いただきました、さわやかちば県民プラザ事業振興課の皆様、サテライト視聴会場を設けて下さった各施設の皆様に、改めて、心より御礼申し上げます。ありがとうございました。
「ちばアカデミア講座」は 県民の生涯学習、現代的課題にふれる機会に資することを目的として、さわやかちば県民プラザが年に5回、県内外の国立研究機関・大学・文化施設・各種団体等と連携し、県民に最先端科学技術や経済・文化・教育・環境・健康・安全・食生活等に関する情報提供や講演を行うものです。

講座案内チラシ
2025年に入っても暖冬傾向が続いておりましたが、当日は快晴ではありましたが、平年並みの最高気温10度以下の寒さのなか、会場の大研修室には早々に多くの皆様にご参集いただきました。当講座は、さわやかちば県民プラザのオンサイト会場に加えて、県内の旭市民会館、千葉市の長作公民館、みつわ台公民館、緑が丘公民館、千葉市生涯学習センターの5か所のサテライト会場、そして県内外のオンライン受講と合せて約120名の方々に視聴していただきました。

さわやかちば県民プラザ大研修室(オンサイト会場)の受講者

千葉市生涯学習センタ−(サテライト会場)の受講者
定刻に、さわやかちば県民プラザ事業振興課の工藤様よる開会のご挨拶、オリエンテーションの後、早速講座が始まりました。
導入として、認知症とは「脳や身体の疾患を原因して、記憶・判断力などの障害がおこり、社会生活が送れなくなった状態」であるという定義を述べました。加えて、認知機能が社会生活を送るのに必要なレベルを下回らなければ認知症発症ではないこと、「認知症予防」というのは、対応可能なリスク要因をできるだけとりのぞくと共に、色々な変化が起こったとしてもその発症やその進行の速度を遅らせることであると、概念についても添えました。
次いで、認知症の原因の大部分を占める、アルツハイマー病と脳血管障害を予防する方法について述べました。下図のように、神経病理変化の進行(脳と身体の老化)を遅らせるための【生理的アプローチ】と、神経病理変化の影響を減らす(脳と身体が老化しても認知機能低下を遅らせる【認知的アプローチ】の2つがあると説明、その具体的方法を説きました。

認知症(アルツハイマー病)の予防:2つのアプローチ
また、アルツハイマー病の病変があっても、神経細胞の繋がり維持されていたために、認知症の症状が現れない人や、アルツハイマー病の病変がなく、脳に萎縮が見られない人がいて、その人達の言語能力が優れていたという研究:「ナンスタディ」を紹介。この研究は、大武所長が、会話の言語的特徴が認知機能に関係することに注目した研究を進めるきっかけともなりました。そして、認知症の祖母との会話をきっかけに考案した「脳が長持ちする会話」を助ける「共想法」について説明しました。

「脳が長持ちする会話」を助ける「共想法」
その後、共想法のイメージをつかんでいただくために、研究員4人が「今年したいこと」をテーマにした共想法のデモンストレーションをご覧に入れ、それぞれが「歩くこと」、「断捨離」、「ジムでの運動の継続」、「グランドゴルフ」について話題提供、質疑応答を行いました。

市民研究員による共想法デモンストレーション
10分休憩の後は、「共想法にかかわるAIロボット」のテーマに則り、大武所長が携わっている「脳が長持ちする社会の実現」を目的する研究とその目標を述べた後、司会進行と発話制御機能を有する【グループ会話支援ロボット】や、時間になるとロボットが話題提供を始め、その後に利用者からの質問を受ける【対話支援ロボット】を紹介し、それらを用いた認知機能に関わる知見の進捗を説明、また現在はスマートフォン・タブレットを用いた遠隔会話支援システムを使用して、共想法による会話サービスを継続していることを紹介しました。

「共想法」に立脚した会話・対話支援ロボット
最後に、各種SNSや近著『脳が長持ちする会話』による認知症予防に関する情報の提供、並びにほのぼの研究所の皆様に参加いただける各種イベントを含めた活動や、広報ツールについても紹介させていただきました。折りしも、1月31日にパレット柏にて開催予定の「今から始める認知症予防 共想法体験会」についてご案内させていただきましたところ、果たして早速数名の方からお申し込みをいただき、大変ありがたいことでした。
その後、受講媒体に応じて適宜アンケートにご回答いただき、無事終講となりました。
なお、当講座開講に際して、大変ご尽力いただきました、さわやかちば県民プラザ事業振興課の皆様、サテライト視聴会場を設けて下さった各施設の皆様に、改めて、心より御礼申し上げます。ありがとうございました。
市民研究員 松村光輝