ほの研ブログ - friさんのエントリ
房総夫婦岩
あけましておめでとうございます
旧年は、NPO法人ほのぼの研究所を設立して15年を迎える節目となる年でした。共に活動している皆様、活動を支えて下さっている皆様に、心より感謝申し上げます。
6月には、「共生社会の実現を推進するための認知症基本法」、通称「認知症基本法」が可決されました。本年より施行されます。この法律は、認知症の人が自身の尊厳を持ち、希望を抱いて生活を送れるようにするための法律ですが、認知症の予防に関わる取り組みの推進についても触れられています。共生と予防を柱とする認知症施策推進大綱と比べると、予防の要素が少なくなっています。予防にはさらなる研究が必要であることも一因であり、改めて、研究を加速し、社会に普及したいと意を新たにしました。一方、新型コロナウイルス感染症について、まさに共生と予防の段階となりました。5月8日以降、5類感染症に移行したことをふまえ、感染対策を施した上で、段階的に対面活動を再開する一年となりました。以下、2023年の主な取り組みについてご紹介します。
8月と12月に、2020年度よりオンライン開催、それ以前は現地開催してきた年2回開催する講演会を、現地とオンラインのハイブリッドで開催しました。約4年ぶりの現地開催、かつ、初めてのオンラインとの同時開催で、運営にはこれまでにない困難がありましたが、オンラインのみで交流してきた方に初めて対面できたり、旧知の方と約4年ぶりに再会したりと、特に現地では、対面での交流を喜び合いました。
月一回定期開催している共想法継続コースは、引き続き、スマートフォンおよびタブレットを用いた遠隔共想法形式で開催しました。遠隔共想法とは、スマートフォンおよびタブレットの画面に映し出される参加者が撮影した写真を見ながら、時間を決めて、参加者が順に話し、聞き、質問し合うものです。参加の輪は、関東近郊を中心に、九州まで広がりました。
11月には、千葉県流山本町界隈を散策して、共想法を行う街歩き共想法を実施しました。ほのぼの研究所主催による街歩き共想法は6年ぶり、またコロナ禍を機に共想法をタブレットやスマホで行う遠隔共想法に移行していたため、対面で共想法を行うのは約4年ぶりのことでした。江戸の情緒漂う旧市街を散策した後、緑あふれる庭園に囲まれた会場で、司会ロボットを用いた共想法を行いました。初めて共想法を体験された方が、共想法継続コースに参加頂ける運びとなりました。
この他、認知症予防と共想法の普及に関する新たな取り組みとして、40〜50代女性を対象とする認知症予防体験会を、理化学研究所主催で開催しました。骨密度、体組成、糖化度、脳疲労とストレスの4種類の身体測定と共に、司会ロボットを用いた共想法を体験頂き、早期介入への手ごたえを感じました。これは、ほのぼの研究所における活動の中で、認知症予防に有効な身体づくりを、40〜50代から始めることの必要性を実感したことに着想を得ています。
新年は、共想法体験会を開催するところから始めます。共想法は、話を聞いただけでは参加のイメージが湧きにくいため、興味を持って頂いた方には、参加している様子を横で見学頂いたり、機材を開催者が準備した上で体験参加頂いたりします。オンライン中心の活動の中で、出会いが限られてきた課題を解決すべく、新たな仲間を見つけるための活動、仕組みづくりに取り組んで参りたいと思います。
本年もご指導ご鞭撻のほど、どうぞよろしくお願い申し上げます。
2024年元旦
NPO法人ほのぼの研究所代表理事・所長
理化学研究所 チームリーダー 大武 美保子
招待講演
【暮らしに取り入れる認知症予防】頑張らない認知症予防:コグニライフのススメ 島田 裕之
基調講演
【暮らしに取り入れる認知症予防】最近のことを話そう 大武 美保子
両講師の対談
【暮らしに取り入れる認知症予防】対談−島田 裕之×大武 美保子 「年末年始こそ、認知症予防」
招待講演
【いつから始める?フレイル・認知症予防】「フレイル予防」はまさに地域づくり〜地域住民の力を信じる〜 飯島 勝矢
基調講演
【いつから始める?フレイル・認知症予防】フレイルチェックにヒントを得た認知症予防体験会のデザイン 大武 美保子
両講師の対談
【いつから始める?フレイル・認知症予防】対談−飯島 勝矢×大武 美保子 「いつから始める?フレイル・認知症予防」
招待講演
【超高齢社会におけるサクセスフルエイジング】超【幸齢】社会をどう生きるか 三村 將
基調講演
【超高齢社会におけるサクセスフルエイジング】高齢者を見守り、声掛けをするロボットの開発 大武 美保子
両講師の対談
【超高齢社会におけるサクセスフルエイジング】対談−三村 將×大武 美保子 「認知症の発症を遅らせ、なっても困らないためにできること」
招待講演
【人とのつながりで脳を育む】生涯健康脳 瀧 靖之
基調講演
【人とのつながりで脳を育む】共想法形式の会話が認知機能と脳に与える影響 大武 美保子
両講師の対談
【人とのつながりで脳を育む】対談−瀧 靖之×大武 美保子
動画をクリックすると再生が始まります。大きい画面でご覧になりたい方は、その後右下に表示されるYouTubeという文字をクリックすると、YouTubeのページが開きます。YouTubeのページからは、全画面表示が可能です。
招待講演
【科学的に認知症予防を考える】科学的に正しい認知症予防の普及・啓発に向けて 浦上 克哉
基調講演
【科学的に認知症予防を考える】認知症予防手法を研究する方法 大武 美保子
両講師の対談
【科学的に認知症予防を考える】対談−浦上克哉×大武美保子
動画をクリックすると再生が始まります。大きい画面でご覧になりたい方は、その後右下に表示されるYouTubeという文字をクリックすると、YouTubeのページが開きます。YouTubeのページからは、全画面表示が可能です。
招待講演
【アルツハイマー病と認知症予防研究の最前線】前臨床性アルツハイマー病と先制医療への展望―西道 隆臣
基調講演
【アルツハイマー病と認知症予防研究の最前線】言語活動を通じて認知機能の低下を防ぐ―大武美保子
両講師の対談
【アルツハイマー病と認知症予防研究の最前線】対談ー西道隆臣×大武美保子
お江戸共想法参加者E.I.さん
漆塗りのカップと老眼鏡
コメント:市民研究員M.О.さん
長引く在宅勤務で、近眼や老眼が進む人が続出する中、他人ごととは思えない、身につまされるお話しです。やせ我慢せず、眼鏡やルーペを活用すると共に、目を大切に毎日を過ごそうと意を新たにしました。老眼鏡とルーペまでは普通の取り合わせですが、そこに漆塗りのカップが登場する話の展開が印象に残りました。
動画をクリックすると再生が始まります。大きい画面でご覧になりたい方は、その後右下に表示されるYouTubeという文字をクリックすると、YouTubeのページが開きます。YouTubeのページからは、全画面表示が可能です。
招待講演
【コロナ禍での認知症予防】認知症予防の基礎−コロナ禍における実践―西野 憲史
基調講演
【コロナ禍での認知症予防】オンライン認知症予防活動―大武 美保子
両講師の対談
【コロナ禍での認知症予防】対談−西野 憲史×大武美保子
それぞれの動画をクリックすると動画が始まります。大きい画面でご覧になりたい方は、その後右下に表示されるYouTubeという文字をクリックすると、YouTubeのページが開きます。YouTubeのページからは、全画面表示が可能です。
報告記事:2020年ほのぼの研究所設立記念講演会
招待講演
【今こそ実践!真の健康づくり】疲れにくく、生き活きとした毎日を送るために―渡辺恭良
基調講演
【今こそ実践!真の健康づくり】認知機能を保つ、くらしの工夫ー大武美保子
両講師の対談
【今こそ実践!真の健康づくり】対談ー渡辺恭良×大武美保子