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ほの研ブログ - 最新エントリー

コロナ太り

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今日の共想法 » 去年のニ大ニュース
執筆 : 
NagahisaH 2021-3-21 8:00
 私にとっての昨年の一番大きなニュース、それはなんといっても半年間で、6.5kgも大きくなってしまったことです。ご多分に漏れず、コロナ太り。在宅勤務で通勤時間がない分、もっと運動できるかと思いきや、なんと、一生懸命仕事をし過ぎてしまいました(笑)。一日中、椅子からお尻が離れません。たまに出勤するときには、なんとかお肉を服に押し込める始末。あまりにお見苦しいので、写真はスマホアプリのスタンプにかえさせていただきました、悪しからず。
 すでにご想像のとおりだと思いますが、今年のテーマはこの大きくなった分を減らすことです。

お江戸共想法参加者S.I.さん



コロナ太り体重計測イメージ

コメント:市民研究員H.N.さん
私は出勤こそいたしませんが、自宅のパソコン前の椅子には、なるべく離席させないような魔法がかけられているのではないかと思うような時があります。集中できること、集中し過ぎることもできることが、在宅勤務の功罪かもしれません。3月になりました。そろそろ今年のテーマの達成効果が出始めた頃かしらと、想像しています。

子供の骨折

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今日の共想法 » 去年のニ大ニュース
執筆 : 
UotaniA 2021-3-14 8:00
 昨年夏のほのぼの研究所初のオンライン講演会当日の準備をしていた午前中、長男が通う幼稚園から電話がかかってきました。右腕を骨折したと聞き、慌ててお迎えに行きました。自分で食事が食べられないので、食べさせた後、お昼過ぎからの講演会が開演となりました。
 それから約2ヶ月、写真の添え木をつけて包帯を巻き、三角巾で右腕を釣り、お風呂の度に包帯を巻きなおし、何とか安静を保って、快復に。
11月の七五三には、近くの氏神様に、無事の成長を心からお願いしたのでした。

継続コース参加者 M.O.さん



2カ月間長男の骨折快復に使われていた添え木

コメント: 市民研究員 A.U.さん
まだまだ暑い最中(さなか)、添え木をつけて包帯をまいて、と姿を想像しただけで汗が吹き出しそうですし、痛々しい感じです。その上、右腕とあっては、介助をする方も並々ならぬ労力を要されたことでしょう。2ヶ月経って、無事に添え木が取れた時の開放感は言葉にならないくらい?でしょうか。
ところで、この添え木、何でできているのでしょう?興味津々です。
七五三のお祝いが無事にできてよかったこと。おめでとうございます。

ハチの逆襲

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今日の共想法 » 去年のニ大ニュース
執筆 : 
NagahisaH 2021-3-7 8:00
 7月にアシナガバチに顔を刺されました。ベランダの床に置いたハチの巣が気になっていましたが、夫が刺されないからそのままでいいと。しかし、夜に完全防備をして巣に殺虫剤をかけて家に入ったところ、その中の1匹が家の中に入ってしまい、それをやっつけようとして、顔を刺されました。翌日は何ともなかったのですが、だんだん腫れて臼のような顔になりました。残りのハチもどんどん飛び回り、結局業者を頼み、念のため医者にも行き、高い授業料になりました。
 自業自得だと夫からいわれ、もっともだと思い、これからはハチには近づかないことにしました。

継続コース参加者 C.O.さん


アシナガバチとその巣

コメント:市民研究員H.N.さん
テレビ等でスズメバチの巣の壮絶な駆除の様子を見ていたため、アシナガバチもスズメバチ科ということで、危険な存在かと思いましたが、益虫とのこと。巣を襲ったりしなければ人を刺したりしないということですから、きっと彼らの逆鱗に触れてしまったのですね。実に大変痛い目にあわれた貴重な体験をなさったと思います。身近な生物たちとのよりよい共生には、知識と経験が大切なことがよくわかりました。

入院そして復帰

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今日の共想法 » 去年のニ大ニュース
執筆 : 
MatsumuraM 2021-2-28 8:00
 この小さいリュックに診察券と保険証を入れて病院に行き診察を受けたところ、 即入院となりました。左眼の異常が原因で脳梗塞の発症がわかったためです。幸い、早期に検査と治療を受けることができたため、 手足や話すことに後遺症もなく退院となりました。
 ただし、入院中の血管検査薬の副作用が酷かったため、高齢の私には大変な リスクを背負っての退院でした。しばらくして、健康管理をしながらほのぼの研究所の活動に復帰できました。私の今後の課題は余命をどう生きるかということです。そして、今、皆さんと共に前向きに活動できるのが、何より嬉しいことだと実感しています。

市民研究員 Y.T.さん



受診時に持参したリュック

コメント:市民研究員 M.M.さん
入院生活も大変でしたね。また薬の副作用でご苦労されたとのことお察し申し上げます。無事に復帰されたことお喜びいたします。青いリュックサックは、苦しかった闘病生活を共に乗り切った仲間です。ご無理せずに、自然体で人生を乗り越えていきましょう。
 今年、家庭菜園で初めてルバーブを育てました。春先に種をポットに蒔いて、苗が育ったら畑に移植しましたが、2/3は育たずに枯れました。直播栽培でなんとか育て、暑さに弱いということで、夏場は日除けをしたりと手入れが大変でしたが、11月初旬にはこの写真のように順調に茂りました。これから寒くなって霜が降りると、 地上の葉茎は枯れて来春の新芽を待ちます。5月頃に茎が太くなって、とほぼ1年がかりでの収穫の予定です。
 大きな葉の部分には毒性があり食せません。軸―茎(葉柄)は食するとシャキシャキ感があります。ジャムにして食べると美味しいと聞き、妻が霜の降りる前の元気そうな茎を使って、少しジャムを作ってくれました。さっぱりとした味がしました。

市民研究員 A.S.さん



初めて挑戦したルバーブ栽培

コメント:市民研究員 M.N.さん
最初失敗し、再挑戦の直播栽培で成功、夏場の手入れは大変だったでしょう。その分苦労の甲斐があり収穫が楽しみですね。ジャムは何となく味が想像できますが、シャキシャキ感があるという軸―茎(葉柄)がジャムにするとどのような食感になるのか、興味があります。
 新聞の購読者限定キャンペーンに応募してみました。ここ何年は、明るくホットなことなどほとんど縁がないまま過ごしてきました。そしてくじ運も芳しくなく、年賀はがきやかもめーるの賞品、切手シートさえ、とんと無縁でした。
 ところがなんと、新聞の感謝祭キャンペーンでとうとう当たったのです。なんだか、やっと運が向いてきたと思いました。こんな些細な当たりでも何年来のことなので、気持ちが嬉しくなり何か良いことが起こりそうだと思ったのでした。

継続コース参加者 Y.A. さん



久しぶりに当選したキャンペーン

コメント:市民研究員 M.M.さん
ご当選おめでとうございます!昨年は暗いニュースが多い日々が続きましたが、久々に明るいニュースに触れてほっとしました。今年は、コロナワクチンの接種ができそうで先に光が見えてきた感じです。こちらにも、当選の感動が伝わってきました。

孫との日々

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今日の共想法 » 去年のニ大ニュース
執筆 : 
NoguchiM 2021-2-7 8:00
 コロナ禍で、5月に保育園が休園となり、2人目の孫が生まれる月と重なったため、2歳の孫の子守りを1ヶ月引き受けることになりました。ジーバー2人が通じない言葉を理解しながら、楽しく奮闘しました。毎日成長がみられるのは、嬉しくて可愛くて、ずっと続いて欲しいと思う頃に疲れが出てきて、子守りの役目も終わりとなりました。2020年の貴重な思い出のひとつとなりました。

継続コース参加者 T.M.さん



孫の玩具

コメント:市民研究員 M.N.さん
コロナの関係で想わぬ体験をしましたね、「子は鎹」と言いますが、「孫も鎹」ですね。子守り役も無事終わり、これからはお孫さん達の成長が楽しみですね。

オペラの価値

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今日の共想法 » 歳を重ねて気づいたこと
執筆 : 
NagahisaH 2021-1-31 8:00
 独身時代に買ったオペラ全集CDです。1巻に3枚の楽曲と説明のCDついており、それが10巻あります。ですから楽曲がおよそ30時間分、解説が3時間半分あります。全部聴き終わるのには、およそ1カ月はかかることになります。モーツァルトからヨハンシュトラウスまで、有名な楽曲がおさめられています。
 歳を重ねると、若い頃理解できなかったこともだんだんできてくるとみえ、オペラはなかなかセクシーな音楽なのだと気づきました。

市民研究員 M.M.さん



若い頃入手したオペラ全集CDをふたたび

コメント:市民研究員H.N.さん
素敵な時間を楽しまれているM.M.さんの様子を想像しながら話題を拝見しました。私は若い頃、父が好んで聴いていたバッハを理解できないでいましたが、年を経るにつれ、その奥深さや神髄を愛でる気持ちが芽生えてきました。年代や環境によって享受されるものが変わり、心を豊かにしてくれるのが、音楽の秘めたる力だと思っています。

料理の神髄

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今日の共想法 » 歳を重ねて気づいたこと
執筆 : 
TasakiT 2021-1-24 8:00
 家庭向けの料理本『きちんと日本料理』を見て作った鮎の煮つけの写真をパソコンで取り込んだものです。このときは子持ちのアユを使いました。
 料理は小さい頃から好きで、自己流でしたが、遊びのひとつでもありました。ところが歳を重ねるにつれ、その伝統や基本にも関心を持つようになってきています。例えば魚も焼いてから煮る等、手を抜いてはいけないことといいこととがあることがわかりました。そして何より大事な基本は、食べる人への思いやりが大切だということ。こうした料理に関する奥深さについても気づきのひとつです。

市民研究員 K.S.さん



鮎の煮つけ

コメント:市民研究員T.T.さん
料理を遊びでできるなんて、それは素敵な考え方です。苦ではなくなりますね。そして奥深い料理へのお気持ち。見習わないといけませんね。さっそく料理する時に、おっと!テーマを見るとなるほど・・もう少し歳を重ねてから気づくことにします。気づけますように・・。いつまでもなんにでも興味を持っての姿勢、教わりました。
 2020年12月22日(火)13時30分より、ほのぼの研究所クリスマス講演会を開催いたしました。ご存知のように、新型コロナウィルス感染拡大中のため、夏の設立記念講演会同様、今回もオンラインで行いました。ライブのオンライン講演会には60名近い方々、事後の動画のご視聴にも多数のお申込みいただきました
 新型コロナウィルス感染の拡大防止のために人との交流が制限された結果、高齢者の認知機能低下・認知症発症者増加へのリスクが高まっています。今回はその防止の取り組みにフォーカスした「コロナ禍での認知症予防」をテーマに掲げ、認知症予防学会を設立し、研究とその実践に日々ご尽力の西野憲史先生を招待講演講師としてお招きし、招待講演」「基調講演」「両講師の対談」の三部形式としました。

講演会投影資料表紙

 大武美保子弊所代表理事・所長の開会挨拶に続き、早速招待講演講師の西野憲史先生に北九州市のご自身の医療施設よりご登壇いただき、「認知症予防の基礎―コロナ禍における実践」と題した講話が始まりました。

招待講演講師 西野憲史先生

西野憲史先生は日本大学医学部ご卒業で、同大学循環器科にて動脈硬化症の予防にて博士号を取得なされました。1986年にご出身の北九州市に西野病院を開設、以降医療法人、社会福祉法人、NPOを設立され理事長として、地域での医療並びに認知症予防活動を実践なさっております。また2011年日本認知症予防学会(2019年に一般社団法人日本認知症予防学会に名称変更)の設立に寄与され、現在副理事長として幅広くご活躍です。また2007年以降、アメリカ、アジア各国の園芸療法士と連携され、園芸療法の非薬物療法としての認知症予防の実践、研究に積極的取り組まれております。
 
 なお、西野先生には、師走のお忙しい中、急遽のご登壇の依頼に加えて、ほのぼの研究所クリスマス講演会恒例のクリスマスコスチュームのご着用までご快諾いただきましたこと、心より感謝申し上げます。今回は視聴希望者にはガーデニングや家庭菜園などで園芸を楽しんだり、身近なテーマと感じたり、施設関係者も多く、先生のご講話への期待は高いものでした。
 ご自身の施設の美しい庭園をバックにご登壇の西野先生は1.わが国の高齢化、2.コロナ禍の暮らしの変化、3.認知症の原因、4.認知症の予防と対策、5.園芸療法の有用性について、興味深い資料や実生活の事例を挙げながら、大変わかりやすいご講話をご提供下さいました。
 講話早々、「加齢に伴う各種身体機能の変化」のグラフで示された20〜24歳の時の身体機能を100とした場合の55〜59歳の人の変化には、日頃の実感を証明されて大いに納得、各項目の変化の落差に愕然としたものでした。

加齢に伴う各種身体機能の変化

また、高齢化が進むにつれ、健康寿命の短縮の可能性があること、さらに、そうした背景や癌に比べて予防や治療が難しいとされていることからも、認知症が、高齢者が一番なりたくない病気でも、子供世代が親になってほしくない病気でもトップだという、厳しい現実を語るデータも示され、日本の超高齢社会の課題、大きな変化は認知症の発症者の増加だとされました。

 さらに、世界中で認知症に関する研究が進む中、認知症発症の様々な危険因子とされるもののうち、特に大きな危険因子として挙げられるのは、アルツハイマー型認知症では糖尿病、脳血管性認知症では高血圧症であること、しかしながらこれらを含めた危険因子の多くはライフスタイルの見直しでリスクを減らす可能性があるという研究が進んでいることを述べられ、アルツハイマー型の発症にかかわる脳へのアミロイドβの沈着を抑制、認知症予防につながるものとして、7時間以上の良い睡眠が注目されているというトピックも提供されました。


認知症の発症にかかる危険因子

 次いで、2011年の設立以来日本認知症予防学会が提唱する認知症予防の3段階予防法に基づき、2500人余の会員の認知症予防のためのエビデンス創出とそれに基づいた研究・実践活動により認知機能の障害を改善できる部分があるということがわかってきたと説明されました。

日本認知症予防学会が提唱する認知機能の3段階予防法

  最後に西野先生が欧米やアジアでその有用性への注目が高まっており、それらの地域の実践・研究の連携も通して、ご自身の各施設、NPOで研究、実践を推進していらっしゃる園芸(自然)療法について熱く語られました。施設で行われる様々なアクティビティに加えて、MCI(軽度認知障害)の進行抑制、認知症のBPSD(行動障害等の周辺症状)の予防と改善のための非薬物療法として、障害のレベルや能力に応じて(すべての予防段階において)取り入れられたところ、園芸療法のもつ「賦活」と「沈静」両作用が見られたと述べられました。BPSD症状を軽減するばかりか、様々な園芸活動に付随する関わりを通じて活動を活性化し、五感を豊かに刺激することになり、長期間実践することにより認知機能の改善が維持されたというエビデンスを解説、園芸(自然)療法の有用性や意義を述べられました。



園芸療法の有用性・効果

 そしてWHOの提唱するQOLの実現に向けての身体面、社会面、精神面に並ぶやる気、意欲の領域において、この不思議な力を持つ園芸療法等による自然とのかかわりが生活の質を大いに高めることができると確信していると結ばれました。

 画面に映し出された、美しい自然豊かな施設や、素晴らしい環境の中での様々な園芸療法の場面の画像から、充実した時間を満喫され、幸福そうにお見受けするご参加の皆様の表情に、心が潤う思いがいたしました。また、事後アンケートでは、自然豊かな環境での取り組みに心を打たれた、園芸療法に改めて興味を持った、やってみたい、できそうという感想や、自らが植物と対峙して心が癒された経験など、嬉しい声が届きました。
 最後に日本認知症予防学会からの新型コロナウィルス拡散に対する提言をお示しいただき、終講となりました。

日本認知症予防学会からの提言

  次いで、大武美保子代表理事・所長から「オンライン認知症予防活動」と題して、基調講演をいたしました。
 遺伝以外の要因が大きい病気に対しては病気ごとにその方策が存在するも、「人との密な接触をさけるべき」新型コロナウィルス感染症と「人との交流をすることが有効である」認知症では、その方策が衝突しており、それがまさしく今般のコロナ禍の課題であるとしました。そこにおいて、「人と交流する以外に、有効とされる活動をする」西野先生の講話にあった園芸療法、五感刺激療法、音楽療法等と並びうるものとして、「人との密な接触を避け、オンラインで人と交流する」方策として、2020年より本格的に取り組んでいる、集合することなく、「同じ写真が表示される端末を見て会話する」遠隔会話支援システムを用いる方策(手法)について解説しました。これらの手法は五感を刺激するという要素は欠ける面がありますが、その分を言葉の力を使う方法として位置づけているとしました。

 会話の認知機能訓練効果が認められているものとして、先行研究として行われた定期的に一定期間高齢者が会話を継続するWEB会議システムによる会話実験では、電話によるインタビューに対して言語流暢性※が向上したという研究とがあります。また、さらにエビデンスの収集が必要ですが、大武研究室が行った会話ロボットが司会する写真を介して行う会話実験研究(共想法)でも自由会話に対して同じような結果が見られています。(言語流暢性:ある文字で始まる言葉、あるカテゴリーの言葉を一定時間内にどれだけいうことができるかで測られる能力)
 
 今回の講話では、コロナ流行下、認知症予防につながると考えて継続してきた「集合して会話する」会話支援手法、共想法の研究開発及び普及が叶わなくなったため、感染症拡大以前より遠隔地との会話を実現するために開発していた、在宅で会話ができる遠隔会話支援システムを活用することで、集合しなくてもオンラインにて交流ができる方策に切り替えた経緯と実態を説明しました。

遠隔会話支援システムの動作フロー(一部抜粋)

 これは、スマートフォンおよびタブレットアプリケーション上に、順に映し出される、参加者が撮影した写真を見ながら、順に会話ができるものです。テーマに沿った写真を持ち寄り、時間と順番を決めて話題提供、質疑応答する、その後自分が話した内容を200字にまとめるという、共想法本来のルールとその活動に伴って加齢により落ちやすい認知機能を活用できるという原則を述べ、IT端末に慣れていない人とは地道にステップを重ねながら、併せて端末の機能評価・改善を図りながら、徐々に多くが参加できるようになった経緯を述べました。
 また、認知機能訓練として共想法に参加し、一定の質を保つ会話をするためには、決められたテーマを心に留めて観察、行動するライフスタイルが求められ、そのことが五感の感度を高め、言葉の理解力が上昇する、すなわち共想法で使われる「見る」「聞く」「話す」の感度が高まり、それが脳の働きにも反映するとの考えと述べ、この6か月間に行った共想法の「観察する」「行動する」カテゴリーのテーマの中から、「歳を重ねて気づいたこと」「免疫力を高める工夫」のテーマで提供された2つの話題を紹介しました。

共想法による認知機能訓練により高められるとされる感度

 最後に、今後しばらくは続くと思われる集合や外出が制限されるwithコロナ、そしてafterコロナの時代に向けて、新しくスタートを切ったこのオンラインによる認知症予防活動ツールを進化、拡大させていく展望と抱負を述べて、終講としました。

 5分間の休憩を挟んで、北九州市の西野先生と東京の大武所長との「コロナ禍での認知症予防」と題した対談が始まりました。今回は短い休憩時間でしたが、講師に質問する機会を設けました。最初に20件ほど寄せられ質問のうち、西野先生が関わっていらっしゃる園芸療法や音楽療法に関する質問に答えられました。なお、当日回答ができなかった全ての質問に対して後日メールにて回答しました。
 

西野憲史先生と大武美保子所長との二元対談

  その後、西野先生は、それまで認知症治療は精神科における重度患者の治療が中心だったため、「認知症になりたくない」という人々の思いを背景に、また内科医の立場から早期発見、生活習慣病の予防・治療を含めた幅広い予防が必要だという思いから、日本認知症予防学会を立ち上げた熱い思いを語られました。

 またご自身で園芸療法を始められたきっかけとして、通院、入院患者さんたちが植物や自然と接する活動の受容性が最も高く、植物が持つ賦活と沈静という不思議な両作用が人間をニュートラルな状態にしてくれることが実感できたからと述べられました。
 認知症の予防となる生活習慣病改善のために必要でも、どうしても食生活の節制ができない人は、入院も視野に入れて一定期間身体によいものを食して、身体にその心地よさを感じさせる方法も一法だとアドバイスされました。
 そして、認知症予防において重要な三要素である〕酸素運動、楽しく頭を使うことコミュニケーションをはかることのうち、共想法は、楽しく頭を使うことコミュニケーションをはかること、を具体的に高めていく上で素晴らしいツールになるとの励みになるコメントを頂きました。

 オンライン講演会は2度目、今回はウェビナーを利用しての開催となりましたが、準備はしたものの不安は尽きず、果たして音声等については、貴重なご意見をいただくことになりました。しかしながら、講演内容や今後の参加意向につきまして、好評価をいただき、大過なく終えることができたことを、安堵すると共に、ここに改めて、ご参加いただきました皆様に感謝申し上げます。
 今後もしばらくはオンラインでの講演会や企画が続くと思います。いただいた貴重なアドバイスやご希望に添える、よりよいものにしていきたいと思っております。

 なお、本講演会の模様は以下YouTubeにてご覧いただけます。
 https://www.youtube.com/channel/UCz7L-TE_oqgoLORFqNoIoZA

市民研究員 鈴木 晃・長久 秀子