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ほの研ブログ - 最新エントリー

2020年8月25日(火)13時30分より、ほのぼの研究所設立記念オンライン講演会を開催いたしました。 講演会のタイトルは、いわゆる巷にあふれる健康情報とは一線を画す、確たる研究、知見に裏付けされた健康に関する情報をお届けすることを目的として、「今こそ、実践!真の健康づくり」としました。前回の設立記念講演会より好評の、「招待講演」「基調講演」「両講師の対談」の三部形式としました。 この三部形式に沿って、「招待講演」「基調講演」「両講師の対談」の動画を、それぞれYoutube上で配信しますのでご案内します。
それぞれの動画をクリックすると動画が始まります。大きい画面でご覧になりたい方は、その後右下に表示されるYouTubeという文字をクリックすると、YouTubeのページが開きます。YouTubeのページからは、全画面表示が可能です。

報告記事:2020年ほのぼの研究所設立記念講演会

招待講演
【今こそ実践!真の健康づくり】疲れにくく、生き活きとした毎日を送るために―渡辺恭良

基調講演
【今こそ実践!真の健康づくり】認知機能を保つ、くらしの工夫ー大武美保子

両講師の対談
【今こそ実践!真の健康づくり】対談ー渡辺恭良×大武美保子

お寺カフェの朝食

カテゴリ : 
今日の共想法 » 早寝早起きしてみた
執筆 : 
NagahisaH 2020-11-29 8:00
 平日の朝、散歩を兼ねて築地本願寺境内にある築地本願寺カフェで、話題の「18品の朝ごはん」(1,980円)を食べてみました。
 お盆にお粥と味噌汁と16品のおかずが小皿に見た目も美しく供されました。お粥が美味しくて、おかわりをしてしまうほどでした。お盆の中央のカード裏に「18品目」は「仏様の48の請願のうち18番目の『あなた(生きとし生けるもの)を決して忘れない』という根本的なものに由来していると記されていました。
 こちらのカフェは朝8時オープン、週末は混むので、平日に早起きしてお試しあれ。

江戸共想法実践・参加者E.I.さん



彩りも美しいお寺カフェの朝食


コメント:市民研究員 H.N.さん
開かれたお寺だと聞いていた築地本願寺ですが、カフェもできていたのですね。清々しい朝の空気の中、栄養満点の何よりおいしそうな朝食をいただけば、1日中元気は間違いなしですね。早起きは苦手ですが、この朝食を目当てになら、できそうに思いました。

手賀沼の朝日

カテゴリ : 
今日の共想法 » 早寝早起きしてみた
執筆 : 
SuzukiA 2020-11-22 7:30
 早起きをして朝日を撮ろうと、近くの手賀沼に出かけました。着いたときにはまだ暗くて、わずかに東の空が明るんでいましたが、次第に明るさも増し、きれいな朝やけになり、昇陽を迎えました。
 この沼は昭和30年代にできたそうですが、私が柏市に越してきた50年代には生活用水が入り、水質汚染湖沼ワーストテンに輝きました。現在は下水道も完備され、利根川からも導水され、最近ではトライアスロン競技ができるほど、浄化されました。

市民研究員K.N.さん



手賀沼の朝日

コメント:市民研究員 A.S.さん
朝日が昇る光景と湖面に映る陽も素晴らしく、今日も良い日になりそうで、早起きして得した気分にもなれます。手賀沼の水質は改善されつつありますが、最近は外来植物が繁殖して蓮の花も育たないと言われており、環境には厳しい状況がまだあるようです。沼もこの陽にあたって少しは浄められているようにも見えます。
 柏市認知症予防講座は、今年で実施開始から5年目、6講座目を迎えました。新型コロナウィルス禍、開催が危ぶまれましたが、当初の予定通り、9月29日、10月13日、27日の3回にわたり、ほのぼの研究所大武美保子代表理事・所長を講師として開講致しました。
 感染症対策として、会場の定員が、スタッフを含めて13名となったため、例年18名募集のところ10名の募集と縮小しました。想定外の定員を大幅に上回る34名の応募者があり、抽選の結果、9名の方に受講していただくことになりました。応募者の内訳は60〜70歳代が3分の2、80歳代が3分の1でしたが、34名中、女性が32名と大勢を占めました。

 会場の実施者は人員縮小して、ほのぼの研究所のスタッフ3名のみ、ほのぼのプラザますおのスタッフ1名とし、マスク着用の上、ほのぼのプラザますおの広い会場スペースまなび館にて、十分な間隔をとっての実施となりました。


感染予防を配慮した講座会場

 大武美保子講師、テクニカルサポート1名、ほのぼの研究所スタッフ1名は、東京都、神奈川県からZOOMを利用しての参加で、文字通り遠隔での講座となりました。リハーサルを繰り返す中で、Wi-Fiがうまく繋がらなかった際の対策等の準備を整え、無事に終講することができました。


大武所長のリモート講座画面
 
 「共想法」は元来、テーマに基づいた写真を持ち寄り集合し、それを大きなスクリーンに投影してその話題について説明し、質疑応答を通して想いや情報の交換を行うものです。今年度の講座は認知症予防に関する座学と、新型コロナ流行禍集合することができないために、集合しなくても在宅(おうち)で共想法に参加できるように開発された、スマホアプリを使っての共想法の体験の構成としました。

 共想法のテーマは「好きな物」とし、1日目は研究員の実演をみていただき、2、3日目には9名の参加者に3名ずつ3グループに分かれて共想法を体験していただきました。
 感染を防ぐため、実際にはスタッフがスマホを操作しましたが、参加者は各写真が映し出されるスマホ画面が大きく映し出されるスクリーンの写真を見ながら、説明、質疑応答を交わし、活発な共想法が実現しました。「マスクの端切れで作った手提げ」やお嬢さんがお母さんのために完成させた「紙ひものカゴ」など、参加者の多くを占めた女性ならではの、いまどきの話題が提供されたのが印象的でした。

 すべての参加者がZOOMによる講座が初体験であり、スマホの扱いに不慣れな方もいらした中、ご苦労も多かったとお察しいたしますが、事後アンケートには、この講座に「満足」「ほぼ満足」の回答が寄せられ、「共想法を初めて知ってよかった」「共想法をしてみたい」という意見を多くいただきました。一方、不慣れで難しい面もあったとみえ、遠隔でないほうがよいという本音のご感想もいただきました。

 グローバル化が進み、コロナ感染症だけでなく、様々な感染症の広がりは防ぐことが難しくなると思われる中、コミュニケーションにも、これまでとは異なる方法の工夫が必要に迫られることが想定できます。実施者として、初めての試みでしたので、改善すべき点は多々ありますが、新しい活動方式のひとつの最初の一歩を踏み出せたことは、私たちの明日への糧になると思っています。

 本講座運営に多大なご助力をくださった、柏市ならびに社会福祉協議会のスタッフの皆様、受講者の皆様に厚く御礼申しあげます。

市民研究員 魚谷 茜

睡眠

カテゴリ : 
今日の共想法 » 免疫力を高める工夫
執筆 : 
SuzukiA 2020-11-8 7:00
  スマホの右上に映っているのは、腕時計タイプの活動量計です。免疫力アップに欠かせないのは睡眠だと思っています。これを寝ている時に着用していると、自分の睡眠の様子が同期しているスマホに送られ、可視化できます。床についている間の浅い眠り、深い眠り、目覚めた状態などがわかるので、質のよい睡眠をとり、体調を管理するのに役立ちます。また、他のアプリと連動すれば、体温や水分補給なども管理できるようになります。防水機能はついていないので、風呂や食事づくりのときは外しています。まずは睡眠時間の確保を心がけています。

江戸共想法実践・参加者K.U.さん



睡眠の質を測る

コメント:市民研究員 A.S.さん
自分の体調を知っておくことは大切だと言われます。睡眠の状態の質を測り、状況を把握できる科学の進歩も有難いですが、それを実践して体調を管理し、免疫力を高める工夫に役立てていることは、素晴らしいと思います。今は自分の体調を可視化し記録して管理工夫する時代なんですね、少しは考えたいです。
 気功を始めて9年ほどになります。私がやっているのは、背骨の運動と瞑想を組み合わせたもので、穏やかな気持ちを保って、ストレスをなくして、健康でいましょうというのがモットーです。運動はしたくないのですが、瞑想が大好きです。簡単にいうと、座禅と同じで、身体をまっすぐに、呼吸を整え、心を整えます。
 今は朝ベランダで30分ほど行っていますが、なかなか虚心になれず、「お昼は何を食べよう」などと、雑念が湧いてきます。悟りの世界は遥かかなたです。

市民研究員 A.U.さん



気功で心身を整えて

コメント:市民研究員H.N.さん
A.U.さんの日ごろのたたずまいや生き方は、長年にわたるこうした心がけや生活習慣に由来するものだということが、大いに納得できました。静かに座ると、瞑想するいとまもなく、夢の国に行きそうになるストレス処理下手の猫背の私、1週間に1度からでも、見習わせていただきたいと思ったのでした。

体温を上げる

カテゴリ : 
今日の共想法 » 免疫力を高める工夫
執筆 : 
ShimizuK 2020-10-25 8:00
 1日1回体温を1度上げると、免疫力が上がるということを、医師からいわれました。身体をゆっくりと温めて、温まった状態が長く保てるのがよいとのこと。運動もしますが、毎日手軽にできるのが、20分程の入浴です。冬は、湯温を43度から徐々に40度ぐらいまで下げていきます。夏は、40度から38度へ。時間は、写真にあるピンクの熱帯魚の時計で計ります。最初は肩まで全身浸かりますが、半身浴、足浴へと。お湯に好きな香りを入れて楽しんだり、本を読んだりしています。

お江戸共想法参加者 S.I.さん


体温を上げるために、ゆっくりと入浴

コメント 市民研究員 K.S.さん
なんて優雅で脳をフル活用されている、入浴を活用した工夫なのでしょう。効果は実証済みなのでしょう。試してみる価値がありそうと直感できました。見習わせていただきたいものです。お写真のような役立つ上に愛らしい熱帯魚の時計グッズは、さぞかしお気に入りのものでしょう。存在が際立っていますね。

朝のラジオ体操

カテゴリ : 
今日の共想法 » 免疫力を高める工夫
執筆 : 
UotaniA 2020-10-17 8:00
 健康のために、朝6時半からのラジオ体操に、長年通っています。コロナが流行し始めた2月末は、常連メンバーもパラパラ、マスクを着けた人もパラパラでした。4〜5月になると、自宅待機組の中年のジョギングが増えてきて、活気のある朝の公園になって、我々シニア組もパワーをもらいました。6月には平常に戻り、マスク着用で、体操を頑張って続けています。
 朝の体操は、身体によいばかりでなく、何気ない会話や挨拶から、1日のエネルギーをもらえるものです。

継続コース参加者 N. K. さん



朝の公園でのラジオ体操

コメント:市民研究員A. U. さん
長年続けてきた習慣が途絶えてしまうのは、体だけでなく、心も委縮してしまいます。マスクをして、間隔を十分にとって、戸外の新鮮な空気を吸って、なんとか日常の習慣を取り戻せてよかったです。木漏れ日までが新鮮に感じます。いつもの日常がほんとにありがたく思えます。
 美味しいものを食べて、笑顔になり、免疫力アップです。5年ぐらい前から、帰省した時には、お馴染みのお店のまるごと桃ケーキを食べるのが楽しみでした。このケーキは、最近はシーズンになると、ほとんどのお店で作っていて、入口に宣伝の写真が出ています。写真のケーキは柏市増尾のケーキ屋さんのもので、桃を満喫しました。
 コロナで各地に出かけられないので、今年は丸ゆべし、手延素麺、ほたて、辛子明太子を取り寄せて、味わいました。自家製のキュウリ、ナス、トマト、ミョウガもたくさんとれたので、色々な料理で味わいました。

継続コース参加者 C. O. さん


桃を満喫できたまるごと桃ケーキ

コメント 市民研究員 K.S.さん
お気に入りの数々の美味しいものを食べて笑顔になって、その上免疫力を高めているなんて、極上のお話を頂戴いたしました。そのうちの一つ、このような魅惑的なケーキに、近隣の増尾の地でも出会えるのですね。誰かを喜ばせるために買い求めてみても、免疫力を高められるでしょうか。笑顔はいいですね!

2020年ほのぼの研究所設立記念講演会

カテゴリ : 
ほの研日誌 » 行事
執筆 : 
NagahisaH 2020-10-4 8:00
 2020年8月25日(火)13時30分より、ほのぼの研究所設立記念オンライン講演会を開催いたしました。ご存知のように、新型コロナウィルス禍、皆様にご集合いただくことは叶わない世情でありましたので、多々逡巡いたしましたが、今までどおり皆様と認知症やヘルスケアに関する知見、情報の共有は絶やすことなく続けたいという思いから、感染予防を鑑みて、ウェブ会議サービスZoomを使ったオンラインで行いました。ライブのオンライン講演会には40名の方にご参加いただき、事後の動画でのご視聴に約同数の方からお申込みをいただいております。

 講演会のタイトルは、いわゆる巷にあふれる健康情報とは一線を画す、確たる研究、知見に裏付けされた健康に関する情報をお届けすることを目的として、「今こそ、実践!真の健康づくり」としました。前回の設立記念講演会より好評の、「招待講演」「基調講演」「両講師の対談」の三部形式としました。

講演会資料表紙
 
 定刻どおり、大武美保子弊所代表理事・所長の挨拶にて講演会が開始、早速、招待講演講師の渡辺恭良先生に、神戸の研究室よりご登壇いただき、「疲れにくく、生き活きとした毎日を送るために」というタイトルの講話が始まりました。

 渡辺恭良先生は京都大学医学部ご卒業の医学博士で、講演会開催時、理化学研究所生命機能科学研究センター 健康・病態科学研究チーム・チームリーダー並びに大阪市立大学・健康科学イノベーションセンターの顧問でいらっしゃいます。「疲労」の正体を解明し、疲労のメカニズムを科学的に解明し、抗疲労対策にも多くの貢献をすることに成功した、世界の疲労研究をリードする疲労研究の第一人者で、一般社団法人日本疲労学会理事長等多くの要職に就かれております。なお、渡辺先生には、これまでと異なる環境下、ご多忙にもかかわらず、急遽のご登壇の依頼をご快諾いただきましたこと、心より感謝申し上げます。

 繁忙な日常や加齢、そして、今般の新型コロナウィルス感染禍、疲れを感じる日々は少なくないため、学問として伺う「疲労」について、期待を抱いて拝聴いたしました。

招待講演講師 渡辺恭良 理化学研究所チームリーダー
 
 まず、「疲労」いわゆる「疲れ」は、元気な時を100%とした作業効率が60〜70%など、統計的に有意に落ちた状態と定義づけられ、休憩や眠りで治る「急性疲労」、疲れ気味が1週間ほど続く「亜急性疲労」、そして6か月以上続く「慢性疲労」に3分類されます。疲労は、「これ以上仕事や運動等を続けると、心身の正常状態が損なわれることになります」と、それ以上の活動を制限させようとする重要な生体警報(アラーム)であり、多数の病気の下地:未病でもあります。発熱や痛みと並ぶ3大重要警報である、と説かれました。疲労は、近くのお医者さんにかかる2番目に多い(一番目は痛み)主訴でもありますが、医療は疲労に対して体系的な診断法や治療法が確立していません。

疲労と疾病の連続性


疲労と症状
 
 驚くことに、疲労による日本の経済的損失は、単純な因果関係からは、年に1.2兆円、交通事故などの疲労に起因すると思われる事故をも含めると、少なくとも年間約7兆円:日本の総予算の1割近くにも及ぶという衝撃的な数字も示されました。そして、大人ばかりでなく、子供も多くが睡眠不足などから慢性的に疲労を感じているという実情も述べられました。

 もともと身体には、活性酸素の働きを弱めたり無毒化したりする機能が備わっていますが、激しい運動や精神的なストレスなどで大量のエネルギーが必要になると、処理できる以上の活性酸素が発生して体中の細胞内部品をつぎつぎにサビつかせてしまいます。このような活性酸素によって細胞機能が一時的に低下し、身体のある特定の場所での炎症を起こした状態が「疲労」であり、それは長引くと「老化」にもつながるメカニズムである、と解説されました。疲労はまず、全身に張り巡らされた交感神経と副交感神経:自律神経の乱れから始まり、睡眠障害、取れない疲労、未病へと進むこと等を述べられました。また、認知機能と自律神経機能に大きな相関が見られ、とくに高齢者は疲労している時の認知機能低下が大きいことを伺いました。

 疲労そのものについて、渡辺先生を中心に、多くのことが解明され、それによる総合的に評価する主観的、客観的な指標や方法に基づき、防止や快復、治療のための研究が長年にわたり綿々と続けられていること、健康度のアップのための研究に邁進なさっていることに、非常に感謝をしたことでした。被験者の負担の少ない疲労度検査方法も続々開発されているとのこと、ぜひ既存の健康診断に組み込まれるようにと願っています。

 次いで、大武美保子代表理事・所長から「認知機能を保つ、暮らし方の工夫」と題して、基調講演をいたしました。

 まず、認知症予防とは、認知機能低下遅延、認知症発症遅延であるという定義と共に、認知症予防の認知的アプローチとして、知的行動や社会的交流を行う活動をすることが有効と知られていると述べました。防ぎうる認知症にならない社会づくりを目指して、加齢による認知機能低下を遅らせ、認知機能が低下しにくい生活の仕方を実践する手法として、『共想法』を開発し、言語能力と認知能力の生涯発達を支援する研究を進めてきています。

 会話に注目した研究を行う根拠を、次のように述べました。すなわち、1) 言語能力は生涯にわたって向上するとされる結晶性知能であり、全般的に言語能力が高い人の認知機能は低下しにくく、言語能力が認知機能の維持に重要な役割を果たすこと、2) 社会的交流の多寡が、加齢に伴う認知機能低下や認知症発症リスクに関係するという報告に基づいています。会話が言語能力と認知機能に立脚した活動であり、認知機能の維持につながると考え、ルーの法則:器官や機能は、適度に使えば発達し、使わなければ退化・萎縮する;に則り、会話支援手法『共想法』では、認知機能のうち低下しやすい体験記憶、注意分割機能、計画力を、会話を通じて自然にバランスよく使えることを目指しています。

 次いで、『共想法』を考案した経緯、一連の実施プロセスと、それぞれのプロセスで活用される認知機能(体験記憶、注意分割機能、計画力)ついての説明や採用する写真(話題)のテーマについて説明を行いました。そして、東京大学、千葉大学を経て、現在理化学研究所で行っている基礎研究、そして、ほのぼの研究所における実践研究の取り組みを紹介しました。

 最後に、新型コロナウィルス感染下、活動が制限され、高齢者の認知機能低下リスク防止と認知機能維持のためのニーズの緊急性が増した中、元来の目的である、防ぎうる認知症にならない社会の実現に立ち返り、集合せずに会話することを通じて認知機能を訓練する研究テーマに、重点的に取り組むこととした、と述べました。話題提供し質問に答える対話ロボットや、タブレット、スマートフォンを用いた話題共有システム、在宅で会話可能な遠隔共想法システムの開発、利用評価を、急ピッチで進めていること、また、ほのぼの研究所の活動をほぼオンラインにしたことを報告しました。

 

 
 10分の休憩を挟んで、神戸の渡辺先生と、東京の大武所長との「今こそ、実践!真の健康づくり」と題した対談が始まりました。渡辺先生は、本講演会で最も伝えたかったこととして、「疲労は発熱や痛みと同様、大きな生体アラームであり、それを正しい指標で判断を行うことが、それに陥らないようにする対策・予防につながっていく、このプロセスは認知症に関してもあてはまる」と改めて強調されました。また、従来の健康診断結果にAIの分析を添え、疲労度を判断する自律神経と生体酸化等の検査を追加することで、疲労度の高い国民の未病化予防、健康度アップにつながると思うとも述べられました。

 最後に、疲労を蓄積させないためにできることとして、渡辺先生より、以下の2つのアドバイスをいただき、オンライン講演会は閉会いたしました:1)自分を縛りすぎることのない、自らのオリジナルのナビゲーションをつくって、受動的にならずに自分の意思で活動すること。予測できないことがふりかかることが、一番疲れにつながってくるとされているので、不測の事態に対しある程度の準備は整えておくこと;2)楽しいことを思い浮かべること。

両講師の対談
 
 Zoomで招待された会議に参加するレベルで、主催者としての知識も経験もない担当者が、初のオンライン講演会開催まで過ごした日々は、親身のアドバイスを下さる方がいらしたとはいえ、不安の多いことでした。これも初体験のオンラインアンケートでは、音声や資料の判読不備等に対して、貴重なご意見をいただくことになりましたが、満足度や今後の参加意向では、高評価をいただけました。寛容な皆様に支えられて、大過なく終えることができたことを、安堵すると共に、ここに改めて、ご参加いただきましたことに感謝申し上げます。

 今後もしばらくはオンラインでの講演会や企画が続くと思います。いただいた貴重なアドバイスやご希望に添える、よりよりものにしていきたいと思っております。

市民研究員 鈴木 晃・長久 秀子