ログイン | 新規登録
メインメニュー
  • カテゴリ ほの研日誌 の最新配信
  • RSS
  • RDF
  • ATOM

ほの研ブログ - ほの研日誌カテゴリのエントリ

ぎんさんの娘四姉妹訪問

カテゴリ : 
ほの研日誌 » 旅行記
執筆 : 
fri 2013-6-2 10:00
国民的人気を博した長寿の双子姉妹、きんさん、ぎんさん。ぎんさんの娘・四姉妹のおしゃべりが面白いと注目を集めています。その面白さのなぞ解きをするNHKの取材に対応したことがきっかけで、会話を分析し、実際にお会いし、共想法ならびに開発中の会話支援ロボットを体験頂く機会を得ました。周囲の話をよく聞きながら同時に発言を考え、発言のバランスを取りながら頻繁に話者が入れ替わる、認知機能をフル活用する必要がある会話を日々実践されていることが分かりました。四姉妹というロールモデルを得て、ますます面白くて役に立つ技術を開発して参りたいと意を新たにしました。


ぎんさんの娘・四姉妹の皆さんとちゃぶ台を囲む

代表理事 大武美保子記

マカベ共想法ーお話の会 実施報告

カテゴリ : 
ほの研日誌 » 行事
執筆 : 
SatoY 2013-3-24 10:00
  茨城県桜川市真壁町の介護老人保健施設、マカベシルバートピアでは、2011年11月から、共想法を実施研究しています。


マカベシルバートピアと桜

  火曜日と木曜日にそれぞれ月に2回、70代から90代の利用者が参加されていて、各曜日とも男性2名女性4名で構成され、毎回活発に会話をされています。2013年1月からは新メンバー5名を迎え、性能のよいプロジェクターも手に入れましたので、大画面が見られるようになりました。


マカベ共想法とビデオ撮影の様子

  2012年10月16日には、ほのぼの研究所によるビデオ撮影がありました。撮影担当の志茂さんは早朝7時に到着され、大武先生他、市民研究員と学生が合流して撮影は無事終わり、参加者との有意義な話合いがなされました。参加者からは、感想と共に、研究層を厚くするようにとの励ましの言葉がありました。
  創立以来15年が経過しましたが、共想法に出会ったことで新しい世界との交流が生まれたことは、職員のみならず、参加されている高齢者の方にも大いに刺激となっています。ハイテクを使った共想法は、都会でなくても十分活動に参加できるというメリットがあり、地縁を超えて世界と触れ合うことも、決して夢物語ではないところが魅力です。2年目となった今年度は、共想法のシステムを活用して、施設内をさらに明るく盛り上げていきたいと思っています。

市民研究員 永田映子記

共想法継続コース参加者の声

カテゴリ : 
ほの研日誌 » 行事
執筆 : 
SatoK 2013-3-17 10:00
  ほのぼの研究所では、認知症を予防するための「共想法継続コース」を立ち上げ、2011年4月から1セッション毎に効果測定を取り入れ、50歳代から80歳代迄の12名が、楽しみながら年間12回の共想法を行っております。先日の2月19日に2年目が無事終了し、今年の4月から3年目が始まろうとしています。
  毎回テーマを工夫し、少し難しすぎるとのお叱りを頂きましたが、苦労したテーマの時ほど素晴らしい話題と写真が数多く集まりました。そして“共想法は楽しい〜♪”という声も皆様からお寄せ頂きました。来年度は研究員になる2名を除き全員が継続することに決定した事は、スタッフ冥利に尽きる思いです。
  皆様にアンケートをお願いしたところ、全員からご回答いただきましたので、ここに抜粋したものをご紹介致します。
 


共想法をしている継続コースの皆様

 


時折テレビ取材を受けながら(NHK名古屋)

1.二年間継続コースを続けられての感想
○良かった点

  • 考える事が頭の体操になると思った。
  • テーマごとに考えるのが楽しかった。
  • お互いを大事にしながら、効果的なコミュニケーションの方法について学ぶことが出来た。今後続けて学習して行く上で大切な事だと思った。
  • 写真提出ということで意識して視点を広げ、歩くようになった。
  • 話を聞くことで発想の広がりを体感し、同時に自分のイメージの狭さを痛感した。
  • 一年目に比べて楽に話が出来るようになった。
  • 一緒に活動する仲間と知り合えた。
  • 何事にも注意して物事を見るようになり、日々が楽しく過ごせるようになった。
  • 聞く力、話す力、見る力、心配りの出来る力、等が身に付いた。

○悪かった点

  • 説明が上手に出来なかった。
  • パソコンの扱い方に手間取ることが有り、会話ののりが中断されることがあった。
  • スピーカーの異音が気になった。

2.来年度の継続コースに求めるもの
         
  • 標準共想法も経験してみたい。
  • 皆様と語り合える時間を大切にしたい。
  • 過日先生からも言われたように、Before・After の違いという形で結果を出したい。
  • 継続コースを2年ではなく、4年も5年も続けて欲しい。

3.希望するテーマ

  • 自由
  • 何でも決められたテーマに挑戦するのが楽しみです。

  尚、この度の参加者の声は、継続コース参加者のみを掲載しましたが、入門コースや出前コースからも同じような回答を頂いております。紙面の関係上ご紹介が限られましたが、皆様全員から素晴らしい感想を沢山頂きました。ここに掲載できなかった方へお詫びを申し上げますと共に、ご協力頂きました皆様に心より感謝申し上げ、次年度の参考にさせて頂きます。
 


共想法終了後参加者、研究員全員でおやつを食べながら歓談

  おやつを食べながら歓談しているうちに、いつの間にか参加者同士友情が芽生え、テーマを相談し合ったり、お互いに助け合ったり、家族的な雰囲気になるのも共想法の特徴かと思います。
 


長谷川さんから修了証書を受け取る松村さん清水さん

  学期終了後、松村さん清水さんに、長谷川事務局長から継続コースの修了証書が授与されました。お二人共、これからは市民研究員として、ご活躍を期待されております。

市民研究員 佐藤由紀子記

        

柏商工会議所女性会出前講座

カテゴリ : 
ほの研日誌 » 行事
執筆 : 
MatsumuraM 2013-3-10 10:00
  2012年11月に柏商工会議所女性会の連続3回体験型の出前講座を企画しました。場所は商工会議所内会議室、実施者はほのぼの研究所研究員一同、参加者は女性会会員のみなさんです。女性会は会議所内に女性会室を持ち、女性会担当の事務局があります。会員は50数名。会員の平均年齢は50から60歳代です。会員はご本人が事業主、または事業主である夫の片腕として事業を支えています。お一人何役もなさり、多忙な方が多いそうです。女性会では例会のほかに見学会や講演会を企画して見分を広めています。会の連絡はファックスです。講座の連絡担当は振興委員会会長の嶋田美奈子さんで、メールでの丁寧な交信は出前講座企画にとても参考になりました。


いただいた花束を前に、大武先生にこやかに講演開始です

  11月1日(初回)オリエンテーションに続き、大武先生の挨拶と講演、DVD2点「市長訪問」「NHKが取材した、脳血管障害にも負けないでほのぼの研究所の活動を続ける研究員の話」、研究員による共想法デモンストレーションです。
  大武先生はほのぼの研究所の成り立ちと、共想法と認知症について分かり易く話されました。30数名の参加者の皆さんは熱心にメモを取り、終わると認知症について多く質問が出されました。
  次は研究員4名による共想法です。条件を同じにして「模範的な共想法」と「良くない例の共想法」を演じて、参加者に比べてもらいました。写真1枚、説明2分、質疑3分、テーマは「好きな食べ物」。時間を気にせず長々と説明する黒田さん、メモ用紙を見ながら参加する清水さん、自慢話をする長谷川さん、先生は小声でもそもそと話す役です。会場から思わず「マイクをもっと口の近くで聞こえるように話してください」と声がかかり、先生の熱演は大成功です。共想法の解説は佐藤研究員で、よい例・悪い例の解説を分かり易く話しました。


研究員の共想法デモンストレーションを見る女性会会員


  11月8日(2回目)会員が初めて共想法に参加します。テーマは「好きなものごと」写真1枚、説明2分、質疑3分です。持ち寄った写真は多彩で質疑では初めてと思えないほど話題が弾みました。
  アンケートには、「質問の仕方が難しく、感想や体験談で話が長くなり、他の参加者の質問時間が無くなってしまう、次回は質問の仕方に気を付けたい」と、初めての参加とは思えない感想がありました。「仲間に親しみを感じた」等があり、早くも共想法の魅力に気がつかれたようでした。
  後半は千葉大学生山口さんの説明で、遠隔会議システムスカイプの実演です。交信先は埼玉県宮代町の「NPOきらりびと」の研究員田崎さんです。田崎さんを男性と思っていた会員が多く、4人の男の子のお母さんで本業は保育士、「きらりびと」では共想法を担当していると紹介しました。働く女性、4人の母親、共想法をよく分かっている田崎さんに共感を覚えた方が多かったようで、会員5名と田崎さんの楽しい交信ができました。ほのぼの研究所のこと、共想法について等質問もでました。
  11月22日(最終回)は研究員の黒田さんが座学を担当しました。会員の方にも資料としてお渡しした「福祉マイスターへの道 第1回から第5回まで」を要約しながら、易しく時にエピソードを交えて熱演されました。
2度目になる共想法のテーマは「苦手なこと」、写真1枚、説明2分、質疑3分です。写真と、伝えたい内容が奥深く前回以上に盛り上がりました。


苦手なことをテーマに共想法体験
「ケーキは好きだけど作るのは苦手でね〜」

  休憩をはさんでロボット「ほのちゃん」登場です。大学生の山口さんが開発中のロボットを紹介した後、2011年のクリスマス講演会で「ほのちゃん」が活躍した様子と、数日前にNHKクローズアップ現代に出演したぎんさんの娘さん、4姉妹の会話放映を短くDVD に編集されてスクリーンで見せてくれました。平均年齢93歳の姉妹の、間合いよく行きかう会話は生き生きとして、楽しいひとときでした。「ほのちゃん」がいきなり、講座の連絡を担当した嶋田さんに「嶋田さん如何ですか」と呼びかけました。びっくりされましたが、嶋田さんは落ち着いてこの度の講座の感想をはきはきと話されました。

アンケート・エピソード
  今回の企画については多数が、「満足」または「やや満足」と回答しました。感想として「役立つ情報が得られた」「スキルアップにつながった」「他の参加者との交流・情報交換が図られた」等がありました。今後このような講演会に参加したい方は多数ありました。

  • 大武先生の講演については、「短い時間で内容が充実しておりましたが、もっと沢山お話を聞きたかった」との感想が聞かれました。
  • 参加員数について1回目30名見学1名、2回目11名、3回目10名で、忙しい方が多く連続参加は難しいと言われましたが、9名が3回連続参加でした。
  • お茶の時間に会員のお店の銘菓をご馳走になり、会員相互の繋がりを感じました。
  • 12月4日のクリスマス講演会の来賓挨拶は女性会会長の高野山芳子さんにお願いしました。(2012年12月16日のブログに掲載)
  • 22日最終日は午後の講座(習志野市の出前講座)が重なり、研究員は直行
    しましたが、早く出るように促してくださり心遣いを嬉しく思いました。

  講座では共想法のルールを正しく伝え、実践出来るようにしなければなりません。認知症を予防するためにどの様な日常生活を心がけたらよいか上手く伝わったでしょうか。共想法に関心を持ち、前向きなアンケート結果をいただきながら、女性会の皆さんは全員が仕事を持ち忙しく、引き続いて共想法の入門コース等に参加は出来ないそうです。折を見て時間が出来た時には、いつでもほのぼの研究所をお訪ねください。心からお待ちしています。

女性会担当 市民研究員 田口良江記

 

習志野市 出前講座

カテゴリ : 
ほの研日誌 » 行事
執筆 : 
SatoK 2013-3-3 10:00
  2012年11月22日、京成津田沼駅ビルサンロード6階大会議室にて「ふれあい共想法による健康づくりとほのぼのとした長寿社会の実現にむけて」と題して出前講座が実施されました。
  この講座は、習志野市、船橋市等に居住する方に、ふれあい共想法を知って頂こうと、習志野市の教育委員会、社会福祉協議会の後援を得て、同市に居住している共想法受講者が中心となり実施したもので、会場には約70名の方がご来場いただき、ほぼ満員になりました。
  定刻、実行委員の石津谷法子さんの司会で開会、ご来賓の社会福祉協議会会長・海宝嘉胤様のご挨拶をいただき、講座が開始されました。 初めにDVDにより認知症や、ほのぼの研究所の紹介を行った後、大武先生が「発想を豊かにし、脳を生き生きと保つ新しいコミュニケーション」と題し、講演しました。この時、双子の長寿姉妹で有名だった、きんさん・ぎんさんのうち、ぎんさんの娘さん四姉妹の会話を解析した結果を、NHKで報道された動画を見ながら解説しました。このことは、この会場で初めての公開でしたので、皆様は聞き耳を立てて聞き入っていました。


大武先生講演風景



講演会場

  この後、休憩をはさんで、共想法のデモンストレーションになりました。テーマは「好きなものごと」で、この地域から共想法入門コースに参加された方により、1分共想法が実施されました。
  最後に、記者会見の合間をぬって、宮本泰介・習志野市長がお見えになり、力強い来賓挨拶を頂きました。習志野市で福祉の街づくりをしようとお考えであると、今後の展開に期待が持てるお言葉を頂きました。


宮本泰介市長挨拶

  その後、約20分の質疑応答の時間になりました。時間が足りなくなりそうなぐらい活発な発言があり、盛会のうちに終了しました。
  アンケートの結果を集計しますと、この講演会に満足された方は満足、やや満足を合わせて85パーセントに上りました。また、“役に立つ情報が得られた”、“スキルアップにつながった”、“日頃の活動に役立った”に当てはまるとの回答が、多数集まりました。皆様熱心に聴講されていたことが分かります。その後、この講演会が船橋よみうりにて紹介され、記事を読んで興味を持たれた方が、増尾に見学に来られました。

市民研究員 根岸勝壽記

マザーズガーデン出前講座

カテゴリ : 
ほの研日誌 » 行事
執筆 : 
NegishiK 2013-2-24 10:00
  2012年6月より10月まで、柏市社会福祉協議会の支援を受け、柏市の特別養護老人ホームマザーズガーデンにおいて、当施設一部の職員及び近隣の富勢地区、松葉地区の民生委員、健康づくり推進員、ボランティア関係者を対象に連続出前講座を開催しました。

  現在、特別養護老人ホームでの待機者数は、相変わらず200名余の状況下にあります。当施設にて傾聴ボランティアを続けている人の声や共想法の経験者から、変わり行く施設の高齢者に共想法を実施できないものかとの要望が提起されました。そこで施設関係者との事前検討会を重ねました。その結果、今後の波及効果を鑑み、施設利用者に直接ではなく、支え手である福祉関係者を対象として、2012年前期6月から7月にかけての4回と、後期9月から10月にかけての4回の、合計8回にわたる連続出前講座を開催するにいたりました。


マザーズガーデン

  前期参加者は施設関係者2名、松葉地区の民生委員2名と傾聴ボランティア1名、認知機能低下傾向にある地域の高齢者1名となり、テーマに沿った写真は自作のものを用意していただきました。まず、今回の実施に備え、5月の入門コース参加者3名(松葉町)と市民研究員によるデモンストレーションを行い、参加者による共想法に入りました。参加を希望された高齢の方は難聴があり、質疑応答に補助を要しました。他の参加者も理解を示され、その対応に支え手である福祉関係者ならではの雰囲気に好転しました。後期は9月から10月、参加者が入れ替わり、富勢地区民生委員、同じく健康づくり推進員各2名と手話通訳者1名、地域ネットワークボランティア1名の参加となりました。10月3日はマザーズガーデンにおける共想法の全容を収める動画の撮影を行いました。


大武先生の話を聞く前期参加者

  認知症予防回復活動は、誰に対して、どの段階で、どのような機会を作り、どのような場で行ったら、もっとも効果的なのか。参加頂いた方と継続的に議論しながら、社会的に求められている認知症予防回復のために、共想法を役立てる方法を、実践研究していきたいと思います。


マザーズガーデンにおける共想法効果測定

市民研究員 武下秀子記

プロジェクトT 出前講座の報告

カテゴリ : 
ほの研日誌 » 行事
執筆 : 
NegishiK 2013-1-20 10:00
  2012年8月に行なわれました、プロジェクトT 出前講座についての記事を、本日掲載できましたのでご覧下さい。

  2012年8月10日、市民グループ プロジェクトTを対象に、柏市介護予防センターほのぼのプラザますおにおいて、出前講座を実施しました。午前10時の開始15分前には全員の方がお揃いになり、熱意のほどが伺えました。プロジェクトTは、柏市保健福祉総務課の企画、講師は千葉大学環境健康フィールド科学センター徳山郁夫教授による「地域を担う人材育成講座」第3期生の方々で立ち上げられたグループです。柏の葉UDCK(アーバンデザインセンター柏)において、月2回、紙芝居をしたり、市民活動団体のフェアでは、手作りの品を販売し、被災地の支援に当てられたりするなど、地域の子どもや高齢者の支援その他、幅広い活動を繰り広げておられます。今回は、2012年3月8日、松葉ふるさと協議会での出前講座参加者で、プロジェクトTのメンバーの藤田様のご紹介で、10名の方のご参加を得て、実施にいたりました。
定刻10時より、事務局長の長谷川さんのあいさつと、ほのぼの研究所の活動状況について、DVD放映に合わせ説明がありました。続いて、市民研究員の佐藤さんが、共想法と認知症予防効果について、パワーポイントによる解説を行いました。


説明を聞く参加者

  市民研究員5名による共想法デモンストレーションの後は、プロジェクトTの皆様による共想法体験です。5名ずつ2グループに分かれて全員が参加されました。話題提供2分、質疑応答3分で行いました。第一グループ、第二グループの会話記録者の所見は次の通りです。「皆様初めての体験とは思えない面白い話題と、充実した質疑応答で各所に笑いがあり、老後の不安など微塵も感じさせない元気一杯の方々でした。この方々がほのぼの研究所に協力してくれたら良いなと思いました。」「プロジェクトTの皆様は会話に慣れておられ、質疑応答では流暢な語り口で、どの話題にも興味深く対応され、たいへん盛り上がりました。」
  最後にアンケートの記入をお願いし、本日の共想法を終了しました。アンケートを通じ、「オーブ現象がおもしろかった。」「めずらしい石のアートを見たいものです。」「民話の地への訪問や書道の耕煙の話には興味が持てました。」など、共想法の中で語られた、バラエティーに富んだ話題に興味を持ったとの声がたくさん集まりました。
  そのほか、アンケートを通じて寄せられたご質問と感想をいくつかご紹介します。?共想法を日常でどのように生かすか、その方法をもう少し聞いてみたかった。?一緒に活動していたのに、これまで知らなかった趣味を持っている方がおられたと発見、プロジェクトTで今後活動する上で有意義であった。?人それぞれの興味や趣味の世界が違って面白かったです。着眼のしかたのユニークさにも興味を持ちました。?聴いてもらっていると思うと話すことに力が入ります。?次回参加できるときはテーマを考えてから写真の選択をしたく思います。
  共想法に初めて参加された皆様のご感想、ご意見に、共想法の可能性を改めて見出すことができました。


共想法に初めて参加するプロジェクトTのメンバー

  プロジェクトTの皆様、そしてこのブログをご覧の皆様。共想法を契機に面白い話題を見つけたり、写真に納めたりしながら、周りの方々と会話を楽しむことを続けられ、また、介護予防センターほのぼのプラザますおにて実施している共想法にご参加ください。共想法を日常で活かす方法などは、続けて参加することによって体得できるものと思います。ご一緒に学習しませんか。

市民研究員 武下秀子記

地域活動応援講座参加報告

カテゴリ : 
ほの研日誌 » 行事
執筆 : 
TakeshitaH 2013-1-13 10:00
  2012年6月に行なわれました、地域活動応援講座についての記事を、本日掲載できましたのでご覧下さい。

  2012年6月29日、柏市社会福祉協議会 介護予防センターいきいきプラザにおいて、柏市社会福祉協議会主催、地域活動応援講座が開催され、当研究所代表理事を務める大武美保子先生が講演されました。テーマは「高齢者と楽しむほのぼの会話のススメ」です。出席者は柏市内在住のボランティア関係者40名、日頃から高齢者と接する機会の多いみなさんと、2時間にわたり熱のこもった講演会となりました。
  まず、本日の司会、柏市社会福祉協議会地域支援課、ボランティアセンターの田邊眞喜子さんの合図で、全員がウォーミングアップをした後、田邊さんによる講師の紹介から講演に入りました。

1.ほのぼの研究所移籍記念講演会の案内
  はじめに、7月に開催する、ほのぼの研究所の設立5周年と代表理事の移籍を記念する講演会の案内がありました。講演会では、ロボット研究員「ほのちゃん」も司会で参加します、との話にみなさん、ほのちゃんに注目です。ほのちゃんのあいさつ、自己紹介と「よろしくお願いします」の明るい声に、笑いが広がり和らいだ雰囲気となりました。


ロボット研究員「ほのちゃん」を紹介する大武先生

2.テーマを決めて会話のツボを探す(資料1について)
  一つ目の資料は、介護専門職の総合情報誌「おはよう21」に連載された「介護に役立つほのぼの会話のすすめ」の第一回連載記事、「テーマを決めて会話のツボを探す」です。
  共想法の標準的なテーマには「好きなものごと」「ふるさと・旅行・近場の名所」「健康・食べ物」「笑い・失敗談」などがあります。この資料のテーマ別対策表から、会話を通して期待される効果の説明がありました。
  テーマを決めるのは、楽しみつつ、トレーニングを意識し会話をすることをめざしているからです。高齢になると認知機能が低下しやすくなり、記憶も衰えてきます。記憶機能低下の対策として、いろいろな角度から記憶を出し入れする生活習慣を身に着けるとよいそうです。例えば、失敗談のテーマで会話をするとき、失敗したことだけでなく、そういえばその後、みんなで美味しいものをいただいたなど、頭の中に入っているものごとを、いろいろな角度から思い出すきっかけに活用します。

3.聞くことと話すことのバランスをとる(資料2について)
  二つ目の資料は、「介護に役立つほのぼの会話のすすめ」の第二回連載記事、「聞くことと話すことのバランスをとる」です。
  共想法では、参加者全員が会話に参加する機会が得られるように、?時間を決める、?順序を決める、?話題提供と質疑応答を分ける、の三つの工夫をします。認知症の方は、自発的な話題提供が難しくなるので、最初から質疑応答をしながら会話を促していきます。写真を見て、これ何ですか、それからどうなったのと聞いていきます。相の手が入ることで、自分の言葉で話ができるようになっていきます。

4.書籍「介護に役立つ共想法」
  配布資料を含め12回の連載記事に加筆修正したものが、書籍「介護に役立つ共想法―認知症予防と回復のための新しいコミュニケーション」となりました(介護に役立つ共想法、出版記事参照)。書籍の中から、興味深い写真と話題の紹介がありました。
  たとえば、貝の根付を、海辺で拾ったものではなく、介護施設で出された味噌汁の具の貝を洗って作ったという話題(介護に役立つ共想法P.116)。若いころ下宿していたアパートの流し台で、モップを洗っていると知らずに、りんごを転がして洗っていたエピソード(介護に役立つ共想法P.15 リンゴ)。
  写真とともに面白い話が集まり、ものごとの面白がり方が広がっていきます。みんなで楽しめることを共有できたらと思っています、とまとめられました。

  大武先生のお話が終わるタイミングを見計らって、ロボット研究員「ほのちゃん」が再登場し、「ありがとうございました」と挨拶、参加者一同爆笑となりました。司会の田邊さんより、閉会のご挨拶があり、「大武先生の取り組みに賛同し、社会福祉協議会でも参加応援をしています。私も共想法を体験しました。講演会のチラシに写真が載っています。」と力強く締めくくっていただきました。
  講演会が終わって、「どうしたら共想法を学べますか」と尋ねられた方が数人いらっしゃいました。「こんな素晴らしい手法があるのですね。もっと早くに出会っていたら高齢者のみならず、子ども達にも適したように思います。」とは、教師退職者の感想です。

  共想法は生き方の基本のような気がします。共想法を経験者した方はどなたも言われます。長い間には環境も変わります。どんな環境に立たされても対応できる力をつけておけば、生活に不便を感じることは無いのかもしれません。この間までお元気だった方が急に老け込んでしまわれたり、まだまだお若いのにどうなさったのかと思ったりすることが、このところ急激に増えているように感じます。共想法を通じ、常に前向きでいられることを、周囲の方々と分かち合いたい、高齢の方との出会いに恵まれた立場から、ほのぼの研究所に関わるものとしても、共想法を極めていきたい、と痛感しています。

市民研究員 武下秀子 記

新年のご挨拶2013

カテゴリ : 
ほの研日誌 » お知らせ
執筆 : 
ShimizuK 2013-1-6 10:00
新年おめでとうございます

  旧年は、ほのぼの研究所が、2007年の研究拠点設立から数えて五周年を迎える節目の年でした。これまでお世話になりましたすべての方に、この場を借りて、心より感謝申し上げます。
  研究拠点設立とほぼ同時期に開始した、人工知能学会全国大会における近未来チャレンジセッション「認知症予防回復支援サービスの開発と忘却の科学」は、五回の審査に合格し、2012年6月に修了認定を受けました。この間、ほのぼの研究所の市民研究員が毎年、通算7名、研究発表に挑戦し、実施研究について報告することができました。
  同時に、変化の年でもありました。4月の代表理事の千葉大学への移籍に伴い、5月にほのぼの研究所の本籍地が千葉大学柏の葉キャンパスに移転し、7月には移籍記念講演会を、同キャンパスシーズホールにて開催しました。
  前年度より開始した通年の継続コース、入門コース、集中研修に加え、各地で認知症予防出前講座を行いました。単発の講座もしくは講演会6件に加え、7月より10月まで、柏市の特別養護老人ホームマザーズガーデンにて、11月に柏商工会議所女性会にて、連続出前講座を開催しました。
  この間、ほのぼの研究所は、次の五年に向けた国際展開の一歩を踏み出しました。夏から秋にかけて、代表理事がスイスで在外研究を行いました。一連の研究活動を通じ、チューリッヒ大学老年学研究センター長・教授、マイク・マーチン先生と共に、スイス―日本研究交流拠点を設立しました。12月に開催したクリスマス講演会の交流会では、遠隔会議システムを用いてスイスと中継しました。

  本年は、2008年のNPO法人設立から数えて五周年を迎えます。これまでの歩みを整理すると共に、得られた知見に基づいて、共想法を核に、知的機能、社会的機能をより効果的に高めることができる、人材養成プログラムを開発します。人類が経験したことがない超高齢化が進む中、一人でも多くの人が、生涯を通じて自立し、質の高い生活を送ることができる社会の実現に向けて、民産官学連携により活動の幅を拡げ、理論を深化して参ります。本年も御指導、御協力、御支援のほど、よろしくお願い申し上げます。

2013年元旦
NPO法人ほのぼの研究所代表理事・所長
千葉大学准教授 大武美保子



八ヶ岳よりあけぼのの富士

2012年ほのぼの研究所クリスマス交流会

カテゴリ : 
ほの研日誌 » 行事
執筆 : 
NoguchiM 2012-12-23 10:00
2012年12月4日(火)、クリスマス講演会終了後、30分の休憩を挟んで16時から、講演会会場と同じく千葉大学柏の葉キャンパスシーズホールにおいて、交流会が開かれました。参加人数は、会場来場者62名、遠隔会議システム(スカイプ)参加5名、ロボット研究員2名でした。

講演会終了後の30分の休憩中は、待合室会場において共想法活動記録ビデオを上映し、ご来場の皆さんに共想法についての理解をより深めていただけるようにしました。それに平行して、ほの研関係者は会場のセッティングを整えさせていただきました。

交流会は司会役のロボット研究員のほのちゃん、ぼのちゃんと研究員が勤め、ロボットの愛くるしい声で開始されました。開会挨拶は、ほのぼの研究所事務局長の長谷川さんです。皆様にはサンタ帽やトナカイの角カチューシャを頭に着用して参加していただきました。



開会挨拶 ほのぼの研究所 長谷川多度 事務局長
司会 ロボット研究員 ほのちゃん(右)、ぼのちゃん(左)、左手に操作者

遠隔会議システム(スカイプ)参加の方と会場とを結ぶ役は大武先生、パソコン操作と同時通訳とでフル回転が始まりました。会場には流暢な英語が流れ出しました。スクリーンにはスイスのチューリッヒ大学マイク・マーティン教授と、長崎県長崎北病院より小柳さん、平野さん、岩下さん、、柏市の自宅療養中の武下研究員が映り、5名の方はそこから参加されました。

来賓の挨拶は柏市医師会前会長の宮地直丸先生に頂きました。次の乾杯の音頭では産業技術総合研究所主任研究員の麻生英樹先生が、英語でマーティン先生等に話しかけられました。マーティン先生は遠隔会議システムのスクリーンの中から挨拶され、「みんなと一緒に乾杯に参加できるようにコーヒーカップを準備してきています」とカップを掲げて見せてくださいました。麻生先生は、「皆さんご唱和ください」と日本語に戻られ、会場の皆さんの「かんぱい!」の大合唱になりました。



来賓挨拶 柏市医師会前会長 宮地直丸先生



乾杯の音頭 産業技術総合研究所主任研究員 麻生英樹先生
スクリーン上、マグカップで乾杯する
スイス チューリッヒ大学 マイク・マーティン教授



 会場での乾杯の様子

楽しい雰囲気が高まり、皆さんの歓談が始まる中、テーブルに用意されたケーキやサンドイッチ、飲み物などがあっという間に、皆さんのおなかの中に消えていきました。
この雰囲気が続く中、今回の特別企画であるマイク・マーティン教授に対して質問と交流に入りました。会場からは質問が相次ぎ、マーティン先生はひとつひとつ丁寧に答えてくださり、講演会で話された内容をさらに深めてくださいました。とても反響がありましたので、ここでは時間オーバーとなりました。


ケーキ



マーティン先生への質問

司会のほのちゃん、ぼのちゃんが、時間の巻き返しを図り、奮闘しながら進行を続けました。二名のロボットの「ありがとうございました」の言葉がけのタイミングが絶妙なところでずれてしまうと、会場から笑いが起こっていました。会社関係、研究機関、賛助会員、入門コース参加者、チラシをご覧になった方など、多彩な方々が一人ずつ、前に出て自己紹介されました。埼玉県宮代町で共想法を実施研究する「きらりびと」からは、参加者、実施者ともに参加がありました。その中には共想法の愛好者になってくださったような方もお見受けできました。全員が終わったら会の定刻に至りました。

英語と日本語が飛び交う中でのあっという間の一時間半だったと思います。柏市議会議員、上橋泉先生に中締めのことばを頂き、盛会のうちに無事に終了いたしました。


参加者 自己紹介



中締めの挨拶 柏市議会議員 上橋泉先生

市民研究員 清水きよみ 松村光輝  記

こうした多数の方々をお迎えするにあたって、市民研究員の他、継続コース参加者、入門コース、研修コースOB、千葉大学学生の方々にご協力を頂き、ここに終了できましたことを、まずはブログを通してお礼申し上げます。ありがとうございました。

NPO法人 ほのぼの研究所事務局一同