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ほの研ブログ - ほのぼの研究所 2018年度合同研修会

ほのぼの研究所 2018年度合同研修会

カテゴリ : 
ほの研日誌 » 行事
執筆 : 
NoguchiM 2019-2-10 8:00
 2018年1月29日、流山市生涯学習センター3F市民活動推進センター大会議室にて、2018年度ほのぼの研究所合同研修会を開催しました。これは毎年1回、通期で活動を総括、課題を整理し、次期の展望や方針について、確認・討議するものです。
 大武所長ほか、理化学研究所の技術経営顧問、同技術開発顧問(兼ほのぼの研究所副代表理事)、協働事業者(埼玉県の認定NPO法人きらりびとみやしろ、茨城県の介護老人保健施設マカベシルバートピア、大阪府の有限会社野花ヘルスプロモート)、「お江戸共想法」の参加者、継続コース参加者有志、そして市民研究員の、合わせて18名が参集しました。

 午前の部は、この研修会をこの1年の活動と知見を全員で共有し、今後の発展につなげるための貴重な機会にしていきたいとの大武所長の開会挨拶で始まり、下記の順で2018年度の活動報告がありました。

大武所長の開会挨拶

≪2018年度活動報告≫
【きらりびとふれあい共想法30年度実施報告】

協働事業者 きらりびとみやしろ 野口宗昭さん・田崎誉代さん

 開始後8年目に入った健常高齢者を対象にした共想法を中心に、参加者の加齢に伴う問題点や、共想法操作機器、事業者の諸般の事情に伴って発生した課題とその解決方法、そして今後の展望が述べられました。それらは今後どの拠点や活動でも発生する可能性の高いものが多く、苦労がしのばれるとともに、身が引き締まる思いがしました。

【マカベ゙共想法報告】

協働事業者 マカべシルバートピア 永田映子さん

 2011年11月のスタートから7年が経過した共想法についての報告がありました。介護老人保健施設という特性上、平均年齢88.8歳である参加者に、楽しく、負担なく参加していただけるように様々工夫や細やかな配慮をして、一人だけで実施運営を継続させていることに大変感心しました。また、司会ロボットぼのちゃん5号導入時のエピソードも興味深いものでした。
 最後に、多忙で煩雑な業務に従事していながら、今秋開催の老健大会で7年間の共想法実施報告発表を目指しているという永田さんの熱い思いを伺い、頭が下がりました。

【のばな共想法】

協働事業者 有限会社野花ヘルスプロモート 正木 慎三さん

 協働事業者となって3年目。ケアマネジャーとして幾つかの業務を兼務しながら、地域ささえあい活動(岸和田みま〜も)の講座のひとつとしての「脳楽活動」と、野花が展開する各種介護施設スタッフ間のコミュニケーション能力アップのための活動との2本柱で共想法を展開している中で、共想法を根付かせる段階での、試行錯誤や課題が述べられました。多忙と知られている介護業務の中での共想法展開の難しさを改めて痛感したことでした。

 *以上の3協働事業者が展開している共想法は、事業者の特性や参加者の属性は異なりますが、例えば、写真を自ら用意しにくい超高齢者に、実施者が事前に写真を用意しておくマカベの写真共想法の手法を、参加者が固定していない岸和田の「脳楽活動」に採用するなど、手法の応用・改善につながる可能性も確認できました。

報告後に盛んに繰り広げられた質疑応答


【ほのぼのプラザますお 共想法継続コース】

田口良江市民研究員・根岸勝壽研究員

 2018年度から、柏市の認知症予防講座修了者の受け皿として、また、講演会などで興味を持った方々を受け入れる、途中からでも参加可能な新人コースが設置されて、長年共想法をしているベテランコースとの2本立てとなりました。田口研究員からは、年々難易度の上がるテーマにも果敢に取り組んで、さらに向上して下さっているベテランコース参加者への感謝を惜しまない一方、さまざまな属性の新人参加者の受け入れ対応には、課題が多いも、全力で前向きに取り組んでいる報告がありました。併せて、根岸市民研究員から、ぼのちゃん5号の使い勝手への改善要望が挙げられました。

【柏市認知症予防講座】(柏市より受託)

松村光輝市民研究員・魚谷茜市民研究員

 「質問力をつけて認知症予防」というテーマのもと、参加していない共想法にも参加したつもりで一緒に質問を考え、200字要旨も講座中記入する等、参加型の要素も取り入れた講座の評価は、「認知症予防を実践したい」意向の強い参加者が多かったこともあり、満足度も参加意向も良好でした。
 2019年度の受託も決定したため、さらにその評価と参加者数が上回るよう、楽しく気軽に参加を促すイメージの講座テーマ名設定や、講座内容をわかりやすく説明するチラシの工夫等が課題として挙げられました。 なお、修了生の数名が共想法継続コースの新人コースへ参加することになりました。

【「超かっこよく老いよう!」ワークショップ & 認知症予防無料講座報告】

清水きよみ市民研究員・松村光輝市民研究員;鈴木晃市民研究員

 前者は柏駅至近のパレット柏で初の開催で、実施人材発掘の目的も踏まえて、告知内容・方法、グループワーク採用等、工夫を凝らした結果、特に男性の参加が多く、大いに手ごたえを感じたとのことでした。
 後者は、自身の認知機能についてよく理解した上で、より効果的に認知症予防に取り組むことを意図した「よりよく生きるために、もっとよく識る」がテーマ。「認知機能の見える化で何がわかるの?」の講話の後に、グループワークでタブレット・パソコンを使用してゲーム感覚で認知機能の程度を知る「脳活バランサー・CogEvo」体験演習や意見交換を行う参加型に特化したため、参加者、実施者共に得ることが多かったようです。
 予想外の気力とパワーを要した「初めて」尽くしの2企画の報告は、事後に、担当者はもちろん、市民研究員も新しい知見とポテンシャルを大いに感じたことを思い出させてくれました。
 
【2018年講演会実施報告】

鈴木晃市民研究員・長久秀子市民研究員

 NPO法人設立10周年記念講演会と同クリスマス講演会の報告を、2017年度を含めた事後のアンケート結果や総括を踏まえて報告。2018年度に行った課題や仮説の検証結果と、今後の課題を述べました。節目の年の2つの講演会は、ご参加の方々に感謝の意を表することができ、好評を得ましたが、まだまだ力不足。ほのぼの研究所の「普及活動」の柱として、十分に機能するためには、開催の目的に即して、ターゲットとそのニーズ、トレンドにマッチした、参加を喚起するテーマを掲げて、効率よく運営する課題があると締め括りました。

参加者一同の記念撮影

【「お江戸共想法」実施報告】

お江戸共想法参加者 田村浩さん・今城悦子さん・京道隆夫さん

 記念撮影後を終えての、お待ちかねのランチタイムで一息ついた後の午後の部気蓮⊇蕕目見えのメンバーの報告からスタート。
 「お江戸共想法」は2018年6月から始まった理化学研究所革新知能統合研究センターの「健常高齢者の会話支援による認知機能訓練に関する研究」介入実験に参加した被験者有志の呼びかけで自発的に生まれた、総勢15名のグループで、名付け親は大武先生。
 12月より月1回、3グループに分かれて共想法に参加しています。介入実験参加中の3か月間、週1回十数回にわたり共想法に参加したメンバーだけに、共想法への思い入れや課題についての発表は、実施者としての市民研究員には大変新鮮に届き、初心に帰るとともに、参加者の声として大変参考になるものでした。今後交流を深めてお互いが切磋琢磨していけたらと思います。
 こうした共想法参加者の自発的なグループの誕生は、小暮、三宅両顧問が、大変好ましい結果だと評されました。

お江戸共想法の報告を聴く


≪2018年度活動報告&2019年度施策について≫ 
 以上の各発表を踏まえ、大武所長より、写真年表をもとに、2018年度の活動総括があり、続いて2019年の施策として、ほのぼの研究所のビジョン:「防ぎうる認知症にならない社会」に向けての1)続けつつ、やり方を変える、2)管理体制の構築、3)フォローアップ体制の構築、4)効果検証実験に基づく効果最大化、手順最適化、5)世話役タイプの方の発掘 の5項目が挙げられました。
 併せて、2018年度の理化学研究所における成果として、モノとしてぼのちゃん5号、対話ロボットの開発、手法として脳波やMRI等による認知機能計測技術、介入実験の結果解析に基づいた効果検証や理研内外での実験や共同研究が紹介され、さらに広がる2019年度の展望も述べられ、期待が膨らみました。

≪共想法の普及と社会実装に向けた取り組みについて≫ 
 小暮純生理化学研究所技術経営顧問から、和光市での高齢者への介入調査に向けての取り組みが緒に就いたという報告がありました。また、生命保険会社、損害保険会社、飲料会社等との連携や、共同研究構想に向けての検討の前向きな進捗状況も伺い、共想法のさらなる拡大・発展に期待を抱いたことでした

 ティータイム休憩後の午後の部兇蓮∋安霪禅徑化学究所技術開発顧問の、大武先生との出会いやご自身の研究を含めた自己紹介を皮切りに、それぞれの活動について質疑応答も交えながら全員が自己紹介等を行いました。

 終了時刻が迫っても、討議は尽きませんでしたが、今年度の最大の課題である「知識の構造化」のための知識の「種」を集めることができたので、それらを使えるように整理し、ほのぼの研究所のビジョンに近づけていきたいという強い思いを込めた大武先生の挨拶にて無事終会となりました。
 寒風がより強くなる中、一同で共有した熱い思いが吹き飛ばされないよう、家路を急ぎました。

(市民研究員 長久秀子)

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