ログイン | 新規登録
メインメニュー

ほの研ブログ - 第14回日本認知症予防学会学術集会参加報告−浦上賞受賞

第14回日本認知症予防学会学術集会参加報告−浦上賞受賞

カテゴリ : 
ほの研日誌 » 行事
執筆 : 
NagahisaH 2025-10-5 8:00
 2025年9月12日(金)から14日(日)まで開催された日本認知症予防学会学術集会に参加し、ポスター発表をして参りましたので、報告させていただきます。昨年度に続き、市民研究員の根岸と永田が参加し、専門職の皆様に交じって13日の午後3時過ぎに連番で発表しました。
 会場の都市センターホテル(会館)は麹町駅の近くに位置し、14〜22階は客室で、当学術集会は1階のホールから7階までの会議室で開催されました。都心とはいえ緑が多く静かな環境で落ち着いて過ごすことができました。

 13日には大武先生も応援に駆けつけて下さったので百人力でしたし、昨年度の学術集会で座長を務められた辻先生にも寄り添っていただいたことは、幸せなことでした。離島をはじめ全国から多様な職種の研究者が集まり、熱心な討議がなされていて、充実した学術集会を経験させていただきました。


会場入り口にて

 初日にポスターを貼り終わってから大会長である内門大丈先生のご挨拶を拝聴して、この学術集会が2011年に始まったことを知りましたが、私がマカベシルバートピアで共想法を開始した時期と重なり感慨深いものがありました。様々な講演の中で特に気になったのは、糖尿病になると筋力が落ちるというお話でした。それを防ぐには運動も大切ですが、様々な食材を使った料理を食べて日々よく動くことが有効だそうです。
 
 発表は根岸勝壽他による「認知症予防を一日で体験する街歩き共想法のデザインと社会的価値の発見」と、永田と大武先生による「高齢者施設のマンパワー不足がもたらす負の影響を軽減する会話支援技術共想法の効用」の2題です。
 前発表では、今まで実施してきた様々な街歩き共想法について写真を交えてご紹介し、病院、介護施設、自治体との連携が有効であり、多文化や多世代との交流も提供可能であることが明らかになったと述べました。
 次いで、永田は2011年からスタートした介護老人保健施設マカベシルバートピアの共想法(通称お話の会)について、特に司会ロボットのぼのちゃんが人気であったことや、12年以上の実施期間中、参加者の気分低下が皆無であったことなどを報告しました。


発表する市民研究員 根岸(左)・永田(右) 



ポスター発表を終えて

 なお、昨年度に続いて今年度も、ポスター発表「認知症予防を一日で体験する街歩き共想法のデザインと社会的価値の発見」(根岸勝壽)が浦上賞受賞という栄に浴しました。これも長年にわたる皆様のご理解、ご支持、ご教示の賜物と、心より感謝申し上げます。今後も微力ながら、地道に努力を続けてまいりたいと存じます。
 残念ながら、授賞式に出席できなかったことは、大変申し訳なく、心よりお詫び申し上げます。
 

浦上賞賞状

 2025年は日本の超高齢社会の到来にともなって、様々な社会問題が発生していくという年でもあります。1947年〜1949年生まれの団塊の世代が全員75歳以上の後期高齢者になります。そのこと自体もショックですが、私も団塊の世代ですので今後の自分の身の処し方を考えていかなければなりません。職場で高齢者の生活をよく学んだつもりではありますが、実際にわが身に降りかかると、別の感情が湧いてきます。若い世代への支援もまだまだ必要な今日この頃ではありますが、学会での学びを実生活に生かしながら進んでいけたらと思っています。

 帰り道、駅の長い階段で重い荷物を運んでいたら、若い女性が声をかけて下さりさっそうとカートを下げて階段を昇って下さいました。よく見ると私よりかなり小柄で細めの方で大変申し訳なく思いましたが、同時に心に温かいものを感じて幸せな気分になりました。頂ける援助は素直に受けつつ、自分のできることを頑張っていきたいと思った次第です。

市民研究員 永田 映子

トラックバック

トラックバックpingアドレス http://www.fonobono.org/modules/d3blog/tb.php/1175