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ほの研ブログ - デンマーク高齢者担当大臣による理化学研究所視察報告

デンマーク高齢者担当大臣による理化学研究所視察報告

カテゴリ : 
ほの研日誌
執筆 : 
NagahisaH 2017-10-1 8:00
 2017年9月15日の午後13時30分から14時30分まで、東京都中央区日本橋の理化学研究所革新知能統合研究センターを、デンマーク高齢者担当大臣が視察され、共想法を体験されましたのでご報告させていただきます。
  日本の面積はデンマークの8倍、人口は25倍ですが、山の少ないデンマークは広々とした印象を受けると聞いたことがあります。高齢化率は日本よりも低めだそうですが、幸福度調査で世界一のデンマークの高齢者担当大臣は、日本の高齢者の長寿に関心を抱かれたようです。
  大臣を含めて4名のゲストは、2名の日本人スタッフと共に会議室に入ってこられました。私は撮影のためにオブザーバーとして臨席していたのですが、入室するなり皆様がにこやかに握手して下さったのでとても嬉しく思いました。


理化学研究所について説明する松本洋一郎理化学研究所理事

 最初に理化学研究所松本洋一郎理事から、100周年となる理化学研究所の歴史と革新知能統合研究センターの設立目的、今後の展望などについての説明がありました。13時45分頃から、大武美保子認知行動支援技術チームリーダー(NPO法人ほのぼの研究所代表理事を兼務)により、高齢者の認知機能低下と認知症の予防効果のある共想法の説明、高齢者対象の実施のビデオ紹介がありました。共想法の実例として、埼玉県のきらりびとみやしろ、茨城県のマカベシルバートピアの様子が映し出されました。


会話支援AI、共想法のシステム、ロボットの説明する大武代表理事

  その後13時50分ごろからは、会話支援AI、共想法のシステム、ロボットの説明があり、ゲストは興味深げに聞いていました。時折ロボットのぼのちゃんの声がするので、次第に会場は和やかな雰囲気に包まれて行きました。いよいよゲスト4名が参加する共想法の時間となりました。ぼのちゃんの待つスクリーンの前に移動し、参加者全員がイヤフォンをつけるとセッションが始まりました。


ゲストによる共想法セッション

   14時5分ごろから、「好きな食べ物」というテーマで、日本食のメニューの中から美味しかった料理を選んで話をしていただきました。席は左からデンマーク高齢者担当大臣チューラさん、保健省事務次官ペアさん、保健省局長シーネさん、保健省大臣特別顧問ミケールさんの順でしたが、写真の説明が耳慣れない言葉で始まったのでこれがデンマーク語なのだと気が付きました。やはり仲間同士では母国語のほうが自然であり、感情も伝えやすいのでしょう。お互いの感想にうなずき、笑い、楽しそうにお話をされていました。ぼのちゃんは全て日本語で司会をし、それぞれの説明が1分、質疑応答が2分のセッションを無事に終えることが出来ました。次に英語でどのような内容だったかを簡単に説明していただき、和やかな雰囲気の中14時半にはセッションが終了しました。


ぼのちゃんも一緒に記念撮影

 最後にぼのちゃんを前にして、全員が記念撮影をして大臣の視察は終了となりました。このような短い時間での訪問でしたが、共想法の魅力やぼのちゃんのかわいらしさは十分にお伝えすることができたように思います。何よりも皆さんがくつろいだ様子でにこやかにお話されていたことが印象的でした。ゲストが退室された後、「今日大臣は欠席でしたか?」と大武チームリーダーに伺ったところ、大臣は看護師の経験を持つ中央の女性だということが分かり、すっかりリラックスしていた私はどっと冷や汗が出た次第です。国民に人気のある大臣のおおらかで気さくなお人柄に、深い感銘を受けた一日でした。

 なお、理化学研究所のウェブサイトにも、視察の様子が掲載されていますので、併せてご覧下さい。
(リンク)<http://www.riken.jp/pr/topics/2017/20170920_1/>チューラ・フランク デンマーク高齢者担当大臣が革新知能統合研究センターを視察

市民研究員 永田映子

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